最強の装備は美少女だ!

大澤聖

文字の大きさ
9 / 9

009 こんな強敵が出るなんて聞いてないぜ!

しおりを挟む
「ふう、これでやっと5層に降りられるな。どれくらいかかった?」
「約4時間といったところです。なかなか良いペースじゃないかしら?」

 ユニスが側にあった岩に腰掛けながら答える。汗ばんだ体に法衣がくっつき、結構エッチな感じになっている。むっ、ユニスちゃん、いいおっぱいしているな。リオーナの貧乳とは大違いだ。

「ここでちゃんと休んでおけよ。こっからはリオーナとユニスの魔法にもっと頼ると思うからな。ガルフ、アルゼリア、あんたらにはこんなことを言う必要はないだろうが、ここのダンジョンは5層からモンスターが強くなってくるんだ。一応気を引き締めておいてくれよな」

 俺が妄想をたくましくしているのとは反対に、マルケルスがパーティーに注意をしている。

「了解だ。いままでが弱いモンスターばっかりだったから拍子抜けしてたところだ」

 俺はさも冒険のことを考えていたかのように振る舞った。さすがに女の子の体を睨《ね》め回していたとは言えない。

「えぇ? これでも私たちにとっては結構強かったけど。ガルフとアルゼリアって相当強いのね」

 俺の答えにリオーナが反応する。ふふふ、俺たちは上級レベルのダンジョンに何度ももぐってるから、この程度じゃ準備運動にもならん。この分じゃ5層に言っても大して強そうな敵は出てこないんじゃないか。

「さて、そろそろ」

 行くか? と俺が言おうとした時――

「なにあれ!?」

 ユニスが恐怖に満ちた声で、俺たちが来た方向を指差した。みなの視線がそっちに集中する。
 そこに居たのは老人の顔、ライオンの体、コウモリの翼にサソリの尾を持つ魔獣が2体。

「なんだあれは……」

 マルケルスやリオーナたちが呆然としている。知らないのか?

「あれはマンティコアだ。かなり強力な魔獣だぞ!」

 俺の声もちょっと緊迫した調子になっている。マンティコアはかなり上級レベルのモンスターで、普通こんなところで遭遇するようなもんじゃない。中級クラスまでのパーティーなら一匹で全滅してもおかしくない。

「あれがマンティコアか。俺初めて見たわ」

 マルケルスがゴクリとつばを飲み込む。

「わたしも」

 リオーナたちは他人事のように話している。事態がまだ飲み込めてないのだろう

「奴は優れたマジックキャスターだから魔法に気をつけろ! それとしっぽには毒の針があるから、それにも注意しろよ。気を引き締めないと全滅しかねんぞ!」

 俺は呆然としている「魔眼」の奴らに発破をかけた。さすがに呑気にしていられる状況じゃない。

「アルゼリア! お前も前に出てこい」

「りょーかい。やっと出番ってわけね」

 アルゼリアはこの状況でも全く緊迫感がない。まったく、この女は。

「俺とアルゼリアがマンティコアを一体ずつ引き受ける。マルケルスは牽制して俺たちを援護しろ! リオーナは防御魔法をかけた後魔法で攻撃、ユニスはブレスに適時回復魔法だ。敵は強いが、俺たちがいれば大丈夫だ。冷静に自分の役割を果たせ!」

 こうして俺達は運悪く強敵に遭遇したのであった。次回、俺の活躍や如何に!
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』

ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。 全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。 「私と、パーティを組んでくれませんか?」 これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!

チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~

桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。 交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。 そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。 その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。 だが、それが不幸の始まりだった。 世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。 彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。 さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。 金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。 面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。 本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。 ※小説家になろう・カクヨムでも更新中 ※表紙:あニキさん ※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ ※月、水、金、更新予定!

ダンジョン冒険者にラブコメはいらない(多分)~正体を隠して普通の生活を送る男子高生、実は最近注目の高ランク冒険者だった~

エース皇命
ファンタジー
 学校では正体を隠し、普通の男子高校生を演じている黒瀬才斗。実は仕事でダンジョンに潜っている、最近話題のAランク冒険者だった。  そんな黒瀬の通う高校に突如転校してきた白桃楓香。初対面なのにも関わらず、なぜかいきなり黒瀬に抱きつくという奇行に出る。 「才斗くん、これからよろしくお願いしますねっ」  なんと白桃は黒瀬の直属の部下として派遣された冒険者であり、以後、同じ家で生活を共にし、ダンジョンでの仕事も一緒にすることになるという。  これは、上級冒険者の黒瀬と、美少女転校生の純愛ラブコメディ――ではなく、ちゃんとしたダンジョン・ファンタジー(多分)。 ※小説家になろう、カクヨムでも連載しています。

自由でいたい無気力男のダンジョン生活

無職無能の自由人
ファンタジー
無気力なおっさんが適当に過ごして楽をする話です。 すごく暇な時にどうぞ。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました

髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」 気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。 しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。 「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。 だが……一人きりになったとき、俺は気づく。 唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。 出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。 雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。 これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。 裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか―― 運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。 毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります! 期間限定で10時と17時と21時も投稿予定 ※表紙のイラストはAIによるイメージです

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。

夜兎ましろ
ファンタジー
 高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。  ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。  バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。

処理中です...