18禁ヘテロ恋愛短編集「色逢い色華」

結局は俗物( ◠‿◠ )

文字の大きさ
91 / 148
雨と無知と蜜と罰と 弟双子/気紛れ弟/クール弟

雨と無知と蜜と罰と あとがき

しおりを挟む
あとがきページを開いてくださりありがとうございます。

 あとがきを開いて早々私事のことを書きますが、8月中旬に祖母が余命宣告をされました。身近な人の「死」を強く認識するのが初めてのことで、どこか現実味を感じずにました。そうして9月が過ぎ、どの段階で決めたのかは忘れましたが、すでに嵐恋が事故死する設定がありましたので、日を重ねるごとに、祖母が没する前に書いてしまわないと、もしかしたらもう予定していた表現で書けなくなるかもしれない、という思いが強くなっていたのですが、結局間に合わず、嵐恋が事故死する30話を書く前、10月上旬に祖母は永眠しました。そして危惧したところはなく、看取ることもせず葬儀にも参加せず、現実味もなく淡々と書けたな……というのをひとつ備忘録としてここに記します。


 当初【雨と無知と蜜と罰と】に生天目が登場する予定はありませんでした。キャラクター造形もアダルトな妖艶系でしたが、いずれ出すかもしれない叔父のキャラクターを考慮した結果、ミステリアスなところのあるキャラクターに変更しました。登場もただ少しヒロインにちょっかいをかける脇役の域でしたが、突然教師モノに目覚め、しかしどこにも入れる余地がなく諦めようとしたところが、結末を漠然としか考えていなかったため、入れることができました。意外とこのカップルの電波系加減が気に入っています。38話の「月が綺麗ですね」のやり取りが2人の世界過ぎましたのでここに訳を添えておきます。

「月が綺麗ですね」(心中しませんか)
「出てますか、月」(心中するんですか?)
「出ていると、困ります」(少し迷っています)
「困りません、別に。月なんて、思い描ける」(あなたがいればどちらでもいい)

 これで生天目の印象が「fly me to the moon」な人になりました。ちなみに弘明寺は「高円寺にいそうなお兄さん」がコンセプトです(いません)。

 終わり方はかなり迷いました。案が複数個あり、それの中で持っていき方が分からないというものもあり、正直これでよかったのかな、という部分もいくつかありまして、ラストをヒロインにとってのハッピーエンドと解釈した場合、双子のことも愛してやらずに自分だけ幸せになろうとしているヒロインと見るか、暴行した双子たちを許さずに自分なりに幸せを掴もうとしたヒロインととるか……
 完全に明言しなかったのは、生天目に別れの手紙をもらった途端に掌返して舞夏(金持ち)に靡くヒロイン像になってしまいそうで、誰ともカップルにならない終わり方もアリとしたのですが、裏設定に大分宝生にドヤされたというのがあるので宝生の顔を立てるというのと、さらには生天目がストーリーに深く関わってこないだろうとしたときに考えていたプロットの折衷案としてああいう結末になりました。
 明言していないので、作者はこう意図して書いたんだろうけれども明言されてないからこの可能性もあるよな?ということは十分にありますね。

 次作はもう少しほのぼのとラブコメティックに書きたいな、と思っているやつと、また刺すの刺さないのというような話をひとつ考えているので、この作風・文体で別の話が読みたいという方がいらっしゃいましたら、また投稿するときによろしくどうぞ。この1作でさらばという方が読んでくださってありがとうございました。今から読むという方は、今から読まれることを前提にしていないあとがきでしたが閲覧よろしくお願いします。



 改めてここまで読んでいただきありがとうございました。

2021.10.28 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

17歳男子高生と32歳主婦の境界線

MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。 「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

清掃員と僕の密やかな情状

MisakiNonagase
恋愛
都心のオフィスビルで働く会社員の26歳・高城蓮(たかぎれん)。彼の無機質な日常に唯一の彩りを与えていたのは、夕方から現れる70歳の清掃員・山科和子だった。 青い作業服に身を包み、黙々と床を磨く彼女を、蓮は「気さくなおばあちゃん」だと思っていた。あの日、立ち飲み屋で私服姿の彼女と再会するまでは――。 肉じゃがの甘い湯気、溶けゆく氷の音、そして重ねた肌の温もり。 44歳の年齢差を超え、孤独を分かち合った二人が辿り着いた「愛の形」とは。これは、一人の青年が境界線の向こう側で教わった、残酷なまでに美しい人生の記録。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

処理中です...