16 / 339
16
しおりを挟む
珊瑚は嘲笑して花緑青の衣服に手を伸ばす。胸元で重ねて合わせた衿が掴まれる。権力的弱者は暴力の前に平伏すしかないのか。情は捨てろという縹の言葉。身体中ぼろぼろになった紫暗の姿。珊瑚を案じる山吹の頼み。あの日遠くなっていた四季王の背中。
「やめなさい!」
微かな後悔の漣。
「盗み聞きか、あんた」
「その手を放しなさいったら」
珊瑚は楽しそうだった。興味が失せたと花緑青から手が離される。花緑青は瞳を濡らして衿を押さえた。
「やっぱまだ生きてたんだ?なるほどね、公子を殴ったら即刻死刑のはずなのに、俺はやっぱり公子でもなかったって?」
鋭い視線が群青に下りる。愉悦から軽蔑に染まっている。
「縹殿の御一族は建国の臣。縹殿も功臣です。その姪を処すのは…」
珊瑚は目を眇める。疑心。
「紫暗が罰を受けたから。わたしの代わりに」
ふぅん、あの下女がね。珊瑚は嫌味な笑みを浮かべた。
「それで?じゃあどうする?仇でも討ちにきた?」
灰白は目を閉じる。仇の息子だ。誰の仇で、誰が仇なのか該当者は違うが灰白の立場では強ち珊瑚の問いは否定出来ない。そして紫暗は処断されていない。
「申し訳ありません!三公子」
花緑青は逃げるように珊瑚の目の前から灰白の元へ駆け寄った。不安げな表情に、珊瑚に煽られかけていた気が削がれる。
「珊瑚様、どうしてそう敵を作ろうとするの。本心じゃないよね」
灰白は不満を隠さず珊瑚を見つめる。珊瑚は大袈裟な溜息を吐いた。花緑青は狼狽している。ふわりふわりと甘酸っぱさのある花の香りが淡く薫った。
「学ばないね、あんた」
「このままの珊瑚様を放っておけない」
「それは俺の妾になるって話、考えてくれるんだ?」
花緑青は緩く首を振って灰白の手を握る。紫暗と同じく、珊瑚との縁談を良しとしていないようだった。
「その件につきましてはまた後ほど。双方の合意だけでは容認出来ないこともございますので…」
群青が顔を上げる。
「あんたも損な生まれだよな。ここと縹の楔。まるで道具扱いだ。同情するよ」
珊瑚から目が離せなかった。それが灰白に向けているというよりも、珊瑚自身に向けられているような気がした。山吹の頼みの意味が何となく形になって掴めそうな。
「本当に珊瑚様がそうお望みならば」
紫暗は身を挺して珊瑚との婚約を阻んだ。死罪になることを知っておきながら。
「へぇ…」
「ただもう他の人たちに乱暴するのはやめて」
挑発的な眼差しが灰白を疑ぐり深く撫で回す。花緑青はやめろと手を引いた。撤回しろと。
「そのツケは全部あんたに回してやるよ」
「極彩様…」
「ってことだ群青。よく考えておくんだな」
「…極彩様は山吹様の付き人です。変更はございません」
珊瑚は群青の胸元を掴む。花緑青は顔を覆った。群青の薄い身体が木材テーブルや椅子の防塞に叩きつけられる。ぐふ、と声が漏れた直後、防塞が軋む。淡く落ちた陰が揺れ、灰白は珊瑚めがけて跳んだ。
「極彩様!」
珊瑚を押し倒す。花緑青が無防備になった2人を庇うように立ち、腕を広げ倒壊する椅子を受け止める態勢に入る。崩れる椅子の中で群青が手を出し、花緑青を突きとばす。床が揺れ、埃が舞う。耳を殴る物音。状況の理解に数秒かかった。人員不足のこの城で普段は寂れた廊下に人が集まってくる。
「群青殿!」
下にいる珊瑚の様子を見ることもなく灰白は飛び起きて崩れた椅子を分けていく。青紫色がすぐに見つかった。転倒していた花緑青も素早く起き上がり灰白を手伝う。椅子の下にあった投げ出された指がぴくりと動く。固く角張った無数の椅子の下敷きになった足が動き、ゆっくり上体が持ち上がる。
「ッ、すみません。助かります」
周りの椅子も全て群青の脇に避ける。
「血が出ていますわ群青様」
花緑青が柔らかそうな布を取り出して群青の額に当てる。
「申し訳ございません」
自身で額に布を当てようとしたのか群青は右腕を上げようとして顔を歪めた。弱く小刻みに震えている。折れているかも知れない。灰白は思った。
「群青殿、右腕痛みますか」
「大丈夫です。ご心配をおかけしました」
動こうとする群青に花緑青はどうしたらいいか分からず困っているようだった。柔らかい布は繊維が粗く、すでに赤く染まっている。
「頭も血、出てるし。おとなしくしていて」
灰白は群青の左肩を押さえて群青が立ち上がるのを止めた。
「折れてたらどうするの」
「構いません。仕事に戻ります」
本気で言っているのか。怪我している。まだ出血も止まっていない。頭だって強く打ったはずだ。
「せめて処置くらいして。それからお医者様に診てもらって。下回りの人たちだってあなたがそんなんじゃ気が気じゃないでしょ」
群青は拗ねたように俯いた。花緑青は額に布を当てたまま、そうですわ、と灰白に同意する。手が群青の血で染まっている。
「分かりました。迷惑ついでにひとつお願いしてもよろしいですか」
群青からの頼みに少し安堵した。
「ひとつでもふたつでもどうぞ」
脇に避けた椅子のひとつを倒し、側面を上にすると慎重に群青の右腕を取り、ゆっくりと乗せる。
「縹殿に、負担を掛けてしまうことになってお詫びの申し上げようもございません、とお伝えいただきたいのです」
「分かった。確かに伝言預かったから」
周りの集まって来たはいいもののどうしていいか分からないらしい者たちを呼んで、担架と繊維の立たない布、そして氷と水を持ってくるように指示を出す。足は動きますと群青は訴えたが、灰白が足首に触れると痛がる様子を見せた。
「花緑青殿、群青殿を頼みます。わたしは叔父上のところに寄るから」
花緑青は力強く頷いた。珊瑚はいつの間にかこの場から去っていた。珊瑚のことが気掛かりだったが少し1人にしておいたほうがいいのかも知れない。
同じ廊下を暫く進み、執務室の扉を叩きながら名乗る。
「はいはい。騒々しいね」
縹は自分の背丈よりも高く積まれた書物の上に、灰白の来訪によって閉じた本を重ねる。
「あの、群青殿が怪我をしまして」
「さっきの物音かい」
「はい。こっちまで聞こえたんですね」
「それで、怪我っていうのはどの程度の」
別の書物の山の背表紙を確認しながら縹は問う。
「頭からの出血が結構酷くて。右腕が折れているかも知れないです。あと左足首も折れてはいないみたいなんですけど、痛みがあるようで」
まだきちんと断言出来る段階ではなかった。縹は探していた本を取り出し、中を確認している。聞いているのかいないのか分からない。
「意識はあるのかな」
書類だらけの作業机に戻り、小さな入れ物を開けている。書類にペンを走らせながら、入れ物の中から印を出した。まるで観察するかのように灰白は入口に立ったままそれを見つめる。
「はい。ここに来るまではありましたが、椅子の下敷きになったので頭を打っているかも知れないので…」
紙をめくってまた印を押す。忙しいのは目に見えた。縹が来る前は群青が全て処理していたのだろうか。
「それは大変だったね。君に怪我はないかい」
「はい」
縹は手を止め顔を上げた。灰白が怪我はないことを知ると、また紙面を向いて、ペンと押印を繰り返す。
「もしかしたら鎮痛剤や麻酔で眠っているかも知れないね。雑務の指示はボクは向いていないんだ。面倒だから今日はどこも緩く行こうか」
「…縹さんにも苦手なことってあるんですね」
「君はボクを何だと思っているのかな」
縹は苦笑いも清々しい印象を与える。印を連続で押し、また別の紙をめくる。
「あ、そうだ。群青殿から、負担を掛けてしまうことになってお詫びの申し上げようもございません、と伝言を預かってたんでした」
「やめなさい!」
微かな後悔の漣。
「盗み聞きか、あんた」
「その手を放しなさいったら」
珊瑚は楽しそうだった。興味が失せたと花緑青から手が離される。花緑青は瞳を濡らして衿を押さえた。
「やっぱまだ生きてたんだ?なるほどね、公子を殴ったら即刻死刑のはずなのに、俺はやっぱり公子でもなかったって?」
鋭い視線が群青に下りる。愉悦から軽蔑に染まっている。
「縹殿の御一族は建国の臣。縹殿も功臣です。その姪を処すのは…」
珊瑚は目を眇める。疑心。
「紫暗が罰を受けたから。わたしの代わりに」
ふぅん、あの下女がね。珊瑚は嫌味な笑みを浮かべた。
「それで?じゃあどうする?仇でも討ちにきた?」
灰白は目を閉じる。仇の息子だ。誰の仇で、誰が仇なのか該当者は違うが灰白の立場では強ち珊瑚の問いは否定出来ない。そして紫暗は処断されていない。
「申し訳ありません!三公子」
花緑青は逃げるように珊瑚の目の前から灰白の元へ駆け寄った。不安げな表情に、珊瑚に煽られかけていた気が削がれる。
「珊瑚様、どうしてそう敵を作ろうとするの。本心じゃないよね」
灰白は不満を隠さず珊瑚を見つめる。珊瑚は大袈裟な溜息を吐いた。花緑青は狼狽している。ふわりふわりと甘酸っぱさのある花の香りが淡く薫った。
「学ばないね、あんた」
「このままの珊瑚様を放っておけない」
「それは俺の妾になるって話、考えてくれるんだ?」
花緑青は緩く首を振って灰白の手を握る。紫暗と同じく、珊瑚との縁談を良しとしていないようだった。
「その件につきましてはまた後ほど。双方の合意だけでは容認出来ないこともございますので…」
群青が顔を上げる。
「あんたも損な生まれだよな。ここと縹の楔。まるで道具扱いだ。同情するよ」
珊瑚から目が離せなかった。それが灰白に向けているというよりも、珊瑚自身に向けられているような気がした。山吹の頼みの意味が何となく形になって掴めそうな。
「本当に珊瑚様がそうお望みならば」
紫暗は身を挺して珊瑚との婚約を阻んだ。死罪になることを知っておきながら。
「へぇ…」
「ただもう他の人たちに乱暴するのはやめて」
挑発的な眼差しが灰白を疑ぐり深く撫で回す。花緑青はやめろと手を引いた。撤回しろと。
「そのツケは全部あんたに回してやるよ」
「極彩様…」
「ってことだ群青。よく考えておくんだな」
「…極彩様は山吹様の付き人です。変更はございません」
珊瑚は群青の胸元を掴む。花緑青は顔を覆った。群青の薄い身体が木材テーブルや椅子の防塞に叩きつけられる。ぐふ、と声が漏れた直後、防塞が軋む。淡く落ちた陰が揺れ、灰白は珊瑚めがけて跳んだ。
「極彩様!」
珊瑚を押し倒す。花緑青が無防備になった2人を庇うように立ち、腕を広げ倒壊する椅子を受け止める態勢に入る。崩れる椅子の中で群青が手を出し、花緑青を突きとばす。床が揺れ、埃が舞う。耳を殴る物音。状況の理解に数秒かかった。人員不足のこの城で普段は寂れた廊下に人が集まってくる。
「群青殿!」
下にいる珊瑚の様子を見ることもなく灰白は飛び起きて崩れた椅子を分けていく。青紫色がすぐに見つかった。転倒していた花緑青も素早く起き上がり灰白を手伝う。椅子の下にあった投げ出された指がぴくりと動く。固く角張った無数の椅子の下敷きになった足が動き、ゆっくり上体が持ち上がる。
「ッ、すみません。助かります」
周りの椅子も全て群青の脇に避ける。
「血が出ていますわ群青様」
花緑青が柔らかそうな布を取り出して群青の額に当てる。
「申し訳ございません」
自身で額に布を当てようとしたのか群青は右腕を上げようとして顔を歪めた。弱く小刻みに震えている。折れているかも知れない。灰白は思った。
「群青殿、右腕痛みますか」
「大丈夫です。ご心配をおかけしました」
動こうとする群青に花緑青はどうしたらいいか分からず困っているようだった。柔らかい布は繊維が粗く、すでに赤く染まっている。
「頭も血、出てるし。おとなしくしていて」
灰白は群青の左肩を押さえて群青が立ち上がるのを止めた。
「折れてたらどうするの」
「構いません。仕事に戻ります」
本気で言っているのか。怪我している。まだ出血も止まっていない。頭だって強く打ったはずだ。
「せめて処置くらいして。それからお医者様に診てもらって。下回りの人たちだってあなたがそんなんじゃ気が気じゃないでしょ」
群青は拗ねたように俯いた。花緑青は額に布を当てたまま、そうですわ、と灰白に同意する。手が群青の血で染まっている。
「分かりました。迷惑ついでにひとつお願いしてもよろしいですか」
群青からの頼みに少し安堵した。
「ひとつでもふたつでもどうぞ」
脇に避けた椅子のひとつを倒し、側面を上にすると慎重に群青の右腕を取り、ゆっくりと乗せる。
「縹殿に、負担を掛けてしまうことになってお詫びの申し上げようもございません、とお伝えいただきたいのです」
「分かった。確かに伝言預かったから」
周りの集まって来たはいいもののどうしていいか分からないらしい者たちを呼んで、担架と繊維の立たない布、そして氷と水を持ってくるように指示を出す。足は動きますと群青は訴えたが、灰白が足首に触れると痛がる様子を見せた。
「花緑青殿、群青殿を頼みます。わたしは叔父上のところに寄るから」
花緑青は力強く頷いた。珊瑚はいつの間にかこの場から去っていた。珊瑚のことが気掛かりだったが少し1人にしておいたほうがいいのかも知れない。
同じ廊下を暫く進み、執務室の扉を叩きながら名乗る。
「はいはい。騒々しいね」
縹は自分の背丈よりも高く積まれた書物の上に、灰白の来訪によって閉じた本を重ねる。
「あの、群青殿が怪我をしまして」
「さっきの物音かい」
「はい。こっちまで聞こえたんですね」
「それで、怪我っていうのはどの程度の」
別の書物の山の背表紙を確認しながら縹は問う。
「頭からの出血が結構酷くて。右腕が折れているかも知れないです。あと左足首も折れてはいないみたいなんですけど、痛みがあるようで」
まだきちんと断言出来る段階ではなかった。縹は探していた本を取り出し、中を確認している。聞いているのかいないのか分からない。
「意識はあるのかな」
書類だらけの作業机に戻り、小さな入れ物を開けている。書類にペンを走らせながら、入れ物の中から印を出した。まるで観察するかのように灰白は入口に立ったままそれを見つめる。
「はい。ここに来るまではありましたが、椅子の下敷きになったので頭を打っているかも知れないので…」
紙をめくってまた印を押す。忙しいのは目に見えた。縹が来る前は群青が全て処理していたのだろうか。
「それは大変だったね。君に怪我はないかい」
「はい」
縹は手を止め顔を上げた。灰白が怪我はないことを知ると、また紙面を向いて、ペンと押印を繰り返す。
「もしかしたら鎮痛剤や麻酔で眠っているかも知れないね。雑務の指示はボクは向いていないんだ。面倒だから今日はどこも緩く行こうか」
「…縹さんにも苦手なことってあるんですね」
「君はボクを何だと思っているのかな」
縹は苦笑いも清々しい印象を与える。印を連続で押し、また別の紙をめくる。
「あ、そうだ。群青殿から、負担を掛けてしまうことになってお詫びの申し上げようもございません、と伝言を預かってたんでした」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
本物の夫は愛人に夢中なので、影武者とだけ愛し合います
こじまき
恋愛
幼い頃から許嫁だった王太子ヴァレリアンと結婚した公爵令嬢ディアーヌ。しかしヴァレリアンは身分の低い男爵令嬢に夢中で、初夜をすっぽかしてしまう。代わりに寝室にいたのは、彼そっくりの影武者…生まれたときに存在を消された双子の弟ルイだった。
※「小説家になろう」にも投稿しています
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
王様の恥かきっ娘
青の雀
恋愛
恥かきっ子とは、親が年老いてから子供ができること。
本当は、元気でおめでたいことだけど、照れ隠しで、その年齢まで夫婦の営みがあったことを物語り世間様に向けての恥をいう。
孫と同い年の王女殿下が生まれたことで巻き起こる騒動を書きます
物語は、卒業記念パーティで婚約者から婚約破棄されたところから始まります
これもショートショートで書く予定です。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結保証】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる