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190 ある謀反人の遺書 二
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大雨の日でした。彼女は待ち合わせの時間になっても来ませんでした。雷も鳴っていました。青の紫陽花が千切れそうなほど風が強かったことも覚えています。城は慌ただしく、二公子付きの同僚が私のもとへやって来て、姿が見つからないと伝えました。城中が騒がしくなりました。何よりも弟を大切にしていた朽葉様はひどく気を揉み、会議を放り出して捜索に向かっていってしまいました。その頃からすでに朽葉様の公子としての資質は疑われていました。そして私はこのひとつの事件で朽葉様に対する官吏たちの苦言や批判を耳にし初めて私の行った粛清を城と国ごと薄ら薄ら疑いはじめたのです。
結論から述べれば二公子は無事でした。泥まみれになり、多少掠り傷があったかもしれません。私の前に現れなかった彼女と、そしてその身の回りの世話を任じられていた少年とずぶ濡れになって戻ってきました。本人からすでに聞いているのか否か、あまり自分のことを話さない彼のことですから分かりませんが、この少年が群青くんです。彼について一応記しておくなら、彼はもとは彼女のいた門の使用人でした。彼の才能を、二公子がいうところの野心というやつですが、それを彼女の師の(疎くて申し訳ないが確か13代目岩紺青様だったかと思います)推挙によって、城に仕えることになったものと記憶しています。このことも本人から聞かされているかも知れません。そうでなければ、むしろ彼が秘しておきたいことであったなら放念ください。
話を戻すと、二公子は群青くんを連れて早苗川に行っていたというのです。城の少し北にある大きな川です。この件を機に埋め立てられました。特筆するとすれば、この河川敷はとにかく逢引の場所として有名で、浮浪者も多く、治安維持に努める官吏たちの悩みの種でもありました。
使用人の、つまり群青くんの姿がないことに気付いた彼女は私との待ち合わせを覚えていながらも彼を探すことを選んだのです。彼女らしいと思いました。まったく穏和で寡黙な群青くんと、愚直なまでに感情的で多弁な彼女の弟は似ても似つきませんが、姉というか年上の女の性分というやつなのでしょうか。どこか接し方や眼差しが似ていました。私はそれが妬ましくもあり、同時に私も年下であるというのにそれとは違う接し方をされていたことに嬉しさもありました。
結局この件は群青くんが二公子を唆し、危険な目に遭わせたのだということで書類上の始末はつきました。この件は、彼女が私に謝るためだけの最低限の成り行きが語られただけで、彼等は他に何ひとつ話そうとはしないのです。他に知る者が語ることがなければ知れてしまった部分だけが事実であり、真実となってしまうものです。ですからここで私の見解を綴ることはしません。明らかになっていることだけが真実でしかないからです。
その少し後でした。私は彼女との交友関係を誰にも話しませんでした。ですから推されるがままに朽葉様は彼女と婚約をしたのです。朽葉様は幼少の頃から「自分は食う物も着る物も生活も保障されているから、すべてを城に任せる」というようなことをよく口にしていました。それは聞く者からすれば公子としての自覚の足りない他力的な姿勢に映ったことでしょう。しかしそうではないのです。人の上に立つ者が、立たねばならない者が自我を持つことに恐怖している節が彼からは見受けられました。しかし彼は兄でありひとりの保護者でした。とはいえ城が求めた公子像はそうではありませんでした。
官吏たちによって結婚の方向へ話は進んでいました。式の日取りは信心などないくせ形式的に占いで決めるのだから今思うと滑稽でした。朽葉様のお生まれになった7月で、暑くなってもやりづらいから上旬に決まったことを伝えに行ったとき、突然彼は私に謝りました。そして彼女とは婚約を破棄すると宣言したのです。訳を訊ねました。しかし頑なに話すことを拒むのです。私はもしどうしてもこの世で自分を除いて彼女が結婚するのなら朽葉様以外には考えられませんでした。考えたくもありませんでした。すでに話したとおり私は一家を皆殺し同然に追い込んだ過去があります。当時としてはまだ完全な悲しみはありませんでしたが、それでもどこか後ろめたさはあったのです。朽葉様は温厚で人懐こい気質ですから、私の選んだ道には否定的でした。それでも彼がいたから私は官吏を続けられたのだと思っています。私は家族の処断当時、城勤めを辞する気でいたのです。城は、情勢は、私の一家を処刑することで良い方に向かうと信じて疑わなかったものですから、城下を離れ、一から田舎の役人を目指そうと思っていたのです。しかし朽葉様はそれを許してはくださらなかったのです。私は二公子・三公子の世話係や教育係へ異動になりました。私はどういう意味でも彼に惹かれてゆきました。兄として、弟として、息子として、ある種の恋人として、或いは伴侶として、何より公子として。そういった経緯で私は彼のその告白にひどく苦しみました。ただ「そういう風には好きそうになれそうにない」と言い張るばかりでした。それが嘘であることはすぐに気付きます。もとが素直で隠し事が苦手な御仁だからです。人の顔を、特に好感を抱いている者の顔を立てるというのは厄介なものです。時折激しい抑圧に耐えねばならないからです。その辛さ、荷厄介さ、残酷さ冷淡さを身を以って知っていたくせにこの偏屈さのため、私は幾人もの善良な友へ同じことを強いていたのだと思います。
朽葉様が彼女と婚約し破棄するまでの間、どちらからともなく会うことはなくなりました。私としては城の中で自ら顔を合せることを避けていたのだと思います。どういう顔をしていいのか分からなかったのです。先に声を掛けてきたのは彼女のほうからでした。破棄の話を聞かされていると確信している様子でした。私はあまり色恋沙汰に敏くありませんが何となく私は彼女が以前とは違い、朽葉様に形式的な婚約以上の情を寄せているように思えてなりませんでした。自由恋愛を捨てねばならない女性に対し、私は自身へ言訳めいた理屈を並べていましたが圧倒的な失恋をした瞬間でした。すぐに割り切ることはできませんでした。この時期から酒と女性に溺れました。まだ酒を許された年齢でも、複数の女性と遊び歩くことが倫理的に許容された年齢でもありませんでした。高潔な理念を掲げたために散らした家族たちの未来を私は嘲笑したのです。
それから少しして、彼女が二公子と戯れているのをよく目にしました。大きく年の離れた彼女と二公子のその触れ合いは誰からみても親子のようであり、仲睦まじい姉弟のようでした。私も最初のうちはそう感じていた一人です。幼いながらも聡明だった二公子といえど、実兄の婚約者だった女性に艶めいた情感など抱いているはずがない、それが当然の見方でした。私は本当に疎く、ある分野に置いては極めて盲目だったことを知りました。自身では制御の利かない部分が人にはあることくらい、知っていたはずです。私は二公子を後援している官吏たちにそれとなく報告したのです。どういった心境であったのか、これは想像に任せることにします。それが私欲や羨望であったのか、兄弟で一人の女性を巡る諍いを避けたかったのか、その醜悪さを予見し辟易していたのか…ひとつはっきりしているのは、私は先述した早苗川での一件で、二公子の中の異常性を懸念していたということです。
結論から述べれば二公子は無事でした。泥まみれになり、多少掠り傷があったかもしれません。私の前に現れなかった彼女と、そしてその身の回りの世話を任じられていた少年とずぶ濡れになって戻ってきました。本人からすでに聞いているのか否か、あまり自分のことを話さない彼のことですから分かりませんが、この少年が群青くんです。彼について一応記しておくなら、彼はもとは彼女のいた門の使用人でした。彼の才能を、二公子がいうところの野心というやつですが、それを彼女の師の(疎くて申し訳ないが確か13代目岩紺青様だったかと思います)推挙によって、城に仕えることになったものと記憶しています。このことも本人から聞かされているかも知れません。そうでなければ、むしろ彼が秘しておきたいことであったなら放念ください。
話を戻すと、二公子は群青くんを連れて早苗川に行っていたというのです。城の少し北にある大きな川です。この件を機に埋め立てられました。特筆するとすれば、この河川敷はとにかく逢引の場所として有名で、浮浪者も多く、治安維持に努める官吏たちの悩みの種でもありました。
使用人の、つまり群青くんの姿がないことに気付いた彼女は私との待ち合わせを覚えていながらも彼を探すことを選んだのです。彼女らしいと思いました。まったく穏和で寡黙な群青くんと、愚直なまでに感情的で多弁な彼女の弟は似ても似つきませんが、姉というか年上の女の性分というやつなのでしょうか。どこか接し方や眼差しが似ていました。私はそれが妬ましくもあり、同時に私も年下であるというのにそれとは違う接し方をされていたことに嬉しさもありました。
結局この件は群青くんが二公子を唆し、危険な目に遭わせたのだということで書類上の始末はつきました。この件は、彼女が私に謝るためだけの最低限の成り行きが語られただけで、彼等は他に何ひとつ話そうとはしないのです。他に知る者が語ることがなければ知れてしまった部分だけが事実であり、真実となってしまうものです。ですからここで私の見解を綴ることはしません。明らかになっていることだけが真実でしかないからです。
その少し後でした。私は彼女との交友関係を誰にも話しませんでした。ですから推されるがままに朽葉様は彼女と婚約をしたのです。朽葉様は幼少の頃から「自分は食う物も着る物も生活も保障されているから、すべてを城に任せる」というようなことをよく口にしていました。それは聞く者からすれば公子としての自覚の足りない他力的な姿勢に映ったことでしょう。しかしそうではないのです。人の上に立つ者が、立たねばならない者が自我を持つことに恐怖している節が彼からは見受けられました。しかし彼は兄でありひとりの保護者でした。とはいえ城が求めた公子像はそうではありませんでした。
官吏たちによって結婚の方向へ話は進んでいました。式の日取りは信心などないくせ形式的に占いで決めるのだから今思うと滑稽でした。朽葉様のお生まれになった7月で、暑くなってもやりづらいから上旬に決まったことを伝えに行ったとき、突然彼は私に謝りました。そして彼女とは婚約を破棄すると宣言したのです。訳を訊ねました。しかし頑なに話すことを拒むのです。私はもしどうしてもこの世で自分を除いて彼女が結婚するのなら朽葉様以外には考えられませんでした。考えたくもありませんでした。すでに話したとおり私は一家を皆殺し同然に追い込んだ過去があります。当時としてはまだ完全な悲しみはありませんでしたが、それでもどこか後ろめたさはあったのです。朽葉様は温厚で人懐こい気質ですから、私の選んだ道には否定的でした。それでも彼がいたから私は官吏を続けられたのだと思っています。私は家族の処断当時、城勤めを辞する気でいたのです。城は、情勢は、私の一家を処刑することで良い方に向かうと信じて疑わなかったものですから、城下を離れ、一から田舎の役人を目指そうと思っていたのです。しかし朽葉様はそれを許してはくださらなかったのです。私は二公子・三公子の世話係や教育係へ異動になりました。私はどういう意味でも彼に惹かれてゆきました。兄として、弟として、息子として、ある種の恋人として、或いは伴侶として、何より公子として。そういった経緯で私は彼のその告白にひどく苦しみました。ただ「そういう風には好きそうになれそうにない」と言い張るばかりでした。それが嘘であることはすぐに気付きます。もとが素直で隠し事が苦手な御仁だからです。人の顔を、特に好感を抱いている者の顔を立てるというのは厄介なものです。時折激しい抑圧に耐えねばならないからです。その辛さ、荷厄介さ、残酷さ冷淡さを身を以って知っていたくせにこの偏屈さのため、私は幾人もの善良な友へ同じことを強いていたのだと思います。
朽葉様が彼女と婚約し破棄するまでの間、どちらからともなく会うことはなくなりました。私としては城の中で自ら顔を合せることを避けていたのだと思います。どういう顔をしていいのか分からなかったのです。先に声を掛けてきたのは彼女のほうからでした。破棄の話を聞かされていると確信している様子でした。私はあまり色恋沙汰に敏くありませんが何となく私は彼女が以前とは違い、朽葉様に形式的な婚約以上の情を寄せているように思えてなりませんでした。自由恋愛を捨てねばならない女性に対し、私は自身へ言訳めいた理屈を並べていましたが圧倒的な失恋をした瞬間でした。すぐに割り切ることはできませんでした。この時期から酒と女性に溺れました。まだ酒を許された年齢でも、複数の女性と遊び歩くことが倫理的に許容された年齢でもありませんでした。高潔な理念を掲げたために散らした家族たちの未来を私は嘲笑したのです。
それから少しして、彼女が二公子と戯れているのをよく目にしました。大きく年の離れた彼女と二公子のその触れ合いは誰からみても親子のようであり、仲睦まじい姉弟のようでした。私も最初のうちはそう感じていた一人です。幼いながらも聡明だった二公子といえど、実兄の婚約者だった女性に艶めいた情感など抱いているはずがない、それが当然の見方でした。私は本当に疎く、ある分野に置いては極めて盲目だったことを知りました。自身では制御の利かない部分が人にはあることくらい、知っていたはずです。私は二公子を後援している官吏たちにそれとなく報告したのです。どういった心境であったのか、これは想像に任せることにします。それが私欲や羨望であったのか、兄弟で一人の女性を巡る諍いを避けたかったのか、その醜悪さを予見し辟易していたのか…ひとつはっきりしているのは、私は先述した早苗川での一件で、二公子の中の異常性を懸念していたということです。
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