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集団異世界召喚
異世界探険⑤
しおりを挟む「ここからが神山ですか…」
早速神山を上へと登っていく。
その道中にキラキラとしたものが転がっていると思い、目をやると鉄鉱石やら銀鉱石やらがわんさか転がっていた。
「まじか!こんなに鉱石が落ちてるのか」
「いくら採掘しても鉱石が無くならないのいう逸話もあるらしいですね」
確かに図書館にも書いてあったが、どうせ嘘だろと思っていたが、こうも目の当たりにすると嘘とは思えない。
「でも何でこんなに鉱石ばかり湧くんですかねぇ?」
「逸話ですが、神様の居る山。だから神山と言うらしいですよ」
ノエルはやっぱり博識だなぁ、と感心していると石礫が前方から急に襲いかかってきた。
「な、なんだ?」
「よく見てください、ロックハーミットですね」
その魔物はヤドカリの様に石を殻代わりにして顔だけを覗かせている。
いつもは周りに同化している厄介者と呼ばれ、獲物が居ると奇襲を仕掛けて倒すか、小さいハサミで毒攻撃をし、相手を弱らせてから更にロックバレットで追撃するという初心者からしたら十分、鬼畜野郎だ。
「なるほど、厄介だな」
「ですが殻さえ砕いてやれば……」
ノエルは“精霊の方舟”という移動強化系の精霊魔法を使用し、瞬時にロックハーミットの背後へと回り込む。
「はぁっ!」
ノエルが風神鬼剣を振り下ろし、ロックハーミットの岩だけを砕き、ハサミを切り落とす。
「このように岩とハサミさえ取ってしまえば……とても美味しい只の蟹みたいなものです」
「「蟹…!!」」
俺と澪が激しく反応するのはこちらにきてから蟹があるとは知らなかったし、何より蟹が大好きなのだ。
「こんなところに蟹の楽園が在ったとは…」
「そうね…直ぐにでも来たかったわ」
急遽休憩を挟み、ノエルにロックハーミットの料理を頼んだ。
「こ…これは、蟹だっ!!」
「歯応えも…味も蟹そのものよ!」
蟹はものの数秒で無くなった。
2人で食べたとはいえロックハーミットの身はまぁまぁ大きい筈なのに。
「ロックハーミットって珍しいの?」
「いえ、珍しくはありませんが隠れているだけなので見つかりにくい、というだけですね」
ノエル曰く、ロックハーミットとは良く出会うのだが、岩ごと斬り殺すと味は不味く、全く食えたもんじゃないらしい。
なんて面倒な蟹だこと。
「岩だけを砕いてやればいいのか…」
「そんなことなら御安いご用ね」
「「蟹の為だもんな」」
2人はゴクリと喉を鳴らすとロックハーミット狩りを始めようと予定を変更した。
ロックハーミット狩りは夜まで続き、数日の間はロックハーミットの姿を見無いほどに狩り尽くしてしまった。
「くそっ、1体無駄にした…」
「私は3体も…」
悔しがってはいるが俺のアイテムボックスには1ヶ月はもつであろうロックハーミットの身が仕舞ってある。
こんなに溜め込めたのはアイテムボックスのレベルアップで得た状態保存のお蔭だ。
「今日はここまでにして戻ろうか」
「だね」
「そうしましょう」
「了解ですっ」
「わふわふ」
ちなみにだが俺に似て、シエルもロックハーミットが大好物らしく、数秒で完食した程だった。
「お風呂入りたーい…」
普通の宿にはお風呂がなく、日本人にとって当たり前のお風呂がないのは辛いところだ。
旅に出る前に時空間魔法を使ってみることにした。
今までは殆ど使ったことはないな、“ワープ”というものがあったのでいいなと思い使ってみたところ、良くて数十メートルだけワープしただけという結果にショックを受けたが、それはただ俺の時空間魔法のレベルが低いからだろう。
時空間魔法を今まで忘れていたがいざ使ってみると数メートルならほぼ魔力消費はせず、数十メートルとなると先程の2倍程消費した。
短距離ワープの瞬間移動を駆使すればめっちゃ強くなれるのではと思い、ついついニヤニヤしてしまったようで、澪とノエルにツッコまれてしまった。
「お風呂は我慢だな、暖かいタオルを渡すからこれで体を拭こう」
「むぅぅ…」
渋々使ってくれたようだが、ノエルにカレンに澪が拭いてるときは部屋の隅でシエルをモフモフして気を紛らわせているが背後から澪の殺気が伝わってくる。振り向いたら殺すと。
その後俺も体を拭いて、ベッドに入った。
ソファーで寝ようと思っていたが、ノエルとカレンに止められてベッドで寝ることにしたが澪はベッドの端でシエルに抱きつきもじもじしながら寝ていた。一体なんなんだ。
翌朝、良く寝て気分爽快で改めて神山へと向かう。
今度こそもっと上に行こう。
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