異世界クラス召喚~落ちこぼれは世界最強を目指す~

Mew

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集団異世界召喚

異世界探検⑯

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「治安が良くなったと聞いた途端にあれですか…」

「実際よくなってるのか分からないな…」

「全くです」

防衛できたとはいえ1人はナイフを手に取ろうとしてたくらいだしな、罪を犯してもおかしくはないな。

「時間も押してましたし、急ぎ目で帰った方が良さそうですかね?」

「いや、そんなことないだろ。ゆっくりといこう」

そうして俺とノエルは無事家へと帰ったが指輪のことはまだ誰にも話さず隠したままだ。
もう少し、もう少ししてから言おう。



数日間碌なトレーニングすらしてない気もするが今日は流石に冒険しに行こうと決まった。

「久しぶりねの探検ね、湊斗体鈍ってんじゃない?」

「あぁ、そうかもしれないな。剣なんて全然握ってないぞ」

「この前なんてデートだもんねー」

「は、はは」

雑談はこれくらいにして…前方からワイルドボアがこちらに突っ走ってきている。

「ワイルドボアか…」

昔…といっても数ヶ月前の事だが厄介な奴だったな。
あの時は魔法なんて使えなかった。
この突進を受け流して隙を突く等して倒していったものだ。

「アイスショットガン!」

数匹のワイルドボアに放たれた氷の散弾はワイルドボアに直撃するも威力を落とさずに貫通した。

「流石ですね」

「相変わらずそれエグいと思うわ…」

「小物を狩るときは使えるなぁ」

「でも結構目とか飛び出ちゃってるし…」

「確かに、そこは後処理とか困るってのが難点だな」

素早く解体し終えるとアイテムボックスへと入れておく。
所々穴が空いてたりしている、今度からは綺麗に仕留めれるように努力しないとな…。

「そろそろ行ってみるかな?」

「あ、行くの?あそこに」

「前々から気にしてましたしね」

「どこどこー?」

あそこ、とはヘカトンケイルを倒したときに手にいれた謎のネックレスのことだ。
なにか分からなかった俺達は街へ行き、雑貨屋、鍛冶屋、商人の元へと行きなんなのかを聞き回っていた。
するとこのネックレスについている彫刻はブランツェとは真逆の方向に位置する、旧大神殿で置かれている神様の彫刻と同じだと言う情報を聞いた。
その大神殿は常に超広範囲に浄化のスキルがかかってる程で、誰がかけたのかもわからない。
そのお陰で掃除等は必要ないのだ。
そして大神殿の門前には人工ゴーレムが警備しており、悪意を持つ者を排除する役目を担っているという。
尚、人工ゴーレムには神からの加護を授かっているらしく、誰も大神殿に不用意に忍び込もうなどと言う輩は居ないみたいだ。

正直、気になってはいたが距離も近くはない。
結果めんどくくさがってた。
今度こそは、ということで旧大神殿を目標に馬車を走らせようと決めた。

「今日は体を慣らすための練習と思っていこう」

「そうね」

「久しぶりですもんね」

「大神殿かぁ、どんなんだろ…」

「変なこと考えてるとゴーレムが襲ってくるぞ~」

「バカっ、それは湊斗の方でしょ」

「気を取られてると不意を突かれますよ」

「全くですぅ」

「すまんすまん」

それからワイルドボアやらオークジェネラル等を斃していき体を本調子へと持っていった。
レベルは相手との格差があり過ぎたせいか、殆ど上がっていない。
やっぱり同等、それ以上の相手と手合わせしない限りそう簡単には上がらないらしい。

「わふっ」

「なっ、そいつはオークジェネラルじゃないか!」

なんとシエルが自分の力だけでオークジェネラルを狩ってきた。
いつもはぐだぐだしているだけにみえていたが実は影で練習していたとカレンから聞いた。

「お前も一人前だなぁ!」

「わふわふっ!」

シエルのステータスを見たことはないが、この神眼で見れるようになったら確認してみたいものだ。

一体幾つなのだろう。

そしてこの神眼のレベルも上がらなくなってきたな、もっと経験値でもいるのか?
なにか条件があるとか?
だがそれを知る方法はない、後々分かることかもしれないしな。

今日のシエルの晩御飯は豪華にしてあげないとな、ノエルに頼んでおくか。

「ロアもやるのにねぇ?」

「ロアも今日はご馳走だからね~」

「グォゥ」

因みにロアは時々ワイルドボアをそのまま喰ってる。
見た目が狼なだけにその様は映えてたなぁ。

その夜作られたご飯はスパゲティーだった。
ロアやシエルには様々な肉が混ぜられたハンバーグを。

モノの数秒で無くなったが勿論1つだけではない、5つは用意していたので問題はない…はずだったのだが、それは間違いだったようだ。

結局プラスでまた5つ作って貰った。



「よーっし!旧大神殿よ!」

「お、おー」

「何でそんなにテンションが高いんだ?」

「それは旧大神殿は王族の結婚が執り行われていたそうじゃない、やっぱりそういうのって憧れるものなのよっ」

「あぁー、確かにそんなの本に載ってたな」

「女子なら1度は憧れるものなのよっ」

そ、そうなのかな……?

「まぁそんなことよりほら、もうお待ちかねの大神殿が見えてきたよ」

「わぁ…想像以上だわ…」

俺も含め余りの壮大さに圧倒されていた。

そしてその門前にいるゴーレムを目視できた。


《守護天使》
門番の役目を担っている。
ステータス認識不可。


「なっ、なんなんだあいつは…」

「私も見たことはありません…」

「でっかいですぅ」

「あんなのが敵になると考えたら鳥肌がたつわね」

門の高さは二十メートルはあるだろうが、その《守護天使》とやらは門番より五メートル程更に大きい。
そして門の両脇に2体いた。

「ははっ、こいつには逆らわない方が良さそうだな……」

門の近くへと行くと《守護天使》が斧を交差させる。

一瞬襲われるかと思ったが、ここを通すという意味っぽい。

「さて…と、ここでなにか情報が掴めるといいんだけどな」

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