異世界神世界~神の実在した世界で俺が手に入れた力は無属性!?~

KT

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1章 異世界転移編

神器開放

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「ぐっ...何だこの光は!?」

あまりの眩しさに宗助は目を瞑った。そして発光が収まり目を開いた宗助は驚愕した。


バチッ バチバチバチ バチチチチチチチチチチチチチチチチチチチ


「お待たせしました。これが私の全力です。」


そこに立っていたのは体中に電気を纏わせ、髪の毛も静電気を帯び逆立てているクリスの姿があった。


「何だよ...その姿は....!?」



「まぁ、知らないのも当然ですね、、。いいでしょう、地獄に行く前に教えてあげます。これは「神器開放」といい、神器をある段階まで使いこなせるようになることで使うことができる神器の真の力です。」


「真の力...!!」


「今の私はさっきよりも数倍は強くなってると思った方がいいですよ。例えばこんな風に...」


そう言うとクリスは刀の先をこちらに向けた。するとクリスの周りに電気で作られた円が発生した。


(何かやばいぞ.....!!)


自分でも何が危険なのか分からなかったがとにかく何かがやばいと察知した宗助は剣を構えた。


「ロアトールサークル/轟雷円陣」


ドウッッッッッッッッッッ!!!!!!


とてつもない轟音と共にクリスの後ろの円から6つのビーム状の電撃が宗助に一転集中で発射された。


「うわっ......!!!!?」


カッ!!!!バチバチバチィィィィィィィィィィィィィ!!!!!


宗助の盾にした剣に直撃し、電撃が周りの建物を破壊しながら拡散していった。電撃が収まり宗助が後ろを振り向くとそこには見るも無残な建物の残骸が広がっていた。


「な....何だよこれ....!!?」


雷撃によって黒焦げになった建物を目のあたりにして宗助は言葉がそれ以上出なかった。しかし、その有様にした張本人であるクリスもまた驚いた様子だった。


「これは本当に驚いた...。まさか私の全力である6段階魔法すらも防ぐとはね...。本当に貴方は危険人物のようだ。私も本気で君を殺すことにしますよ。」


クリスはそう言って再び刀を構えた。すると、さっきとはまるで別人になったかのようにクリスの雰囲気が変わった。彼を纏っている稲妻のような鋭さで殺気が宗助に刺さってくる。


(この殺気だけでも人を殺せそうだ....。)


クリスの殺気に当てられてぐらつく体を宗助は必死に持ちこたえようとする。するとクリスはぽつりと呟いた。


「スキル/肉体技術・【電光石火】」


ヒュンッッッッッッッッッッ


その瞬間、クリスの姿が一瞬で宗助の目の前から姿を消した。一体何が起きたのか、宗助は理解できなかった。クリスがどこに消えたのか脳裏で考えようとしたその時、


ドスッ


「..........えっ........?」


体から鈍い音が聞こえた。宗助がゆっくりと目線を音のなった方に向ける。向いた先は自分の左胸。そこから伸びていたのはとても綺麗な光沢を放つ先の尖った金属だった。それが一体何なのか理解する前にその金属はずるりと引っ込み、宗助は地面に倒れこんだ。


(何で俺..倒れたんだ...?早く起き上がってクリスを探さないと....。あれ...体が動かない...どうして....?)


「何が起きたのか言葉すら出ないようですね。まぁ、そんな状態なので無理もないですが。」


後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。宗助は顔だけ必死に後ろに向けようとするが全く力が入らない。すると後ろの気配がコツコツと近づいて、宗助の顔付近で止まった。宗助はわずかに動く目だけを上に向けた。そこに立っていたのはあの瞬間に姿を眩ましたクリスだった。


「な....何で..おま..えが..そ..こに...???」


声が殆んど出ない....。

掠れた声で宗助はクリスに問いかけた。


「スキル/肉体技術を使ったんですよ。あなたにはどうやら魔法は効果が薄いみたいなのでこちらを使用させていただきました。さっきのは私の切り札ですので、これが通用しなかったらさすがにお手上げでしたが、まぁ、問題なかったようですね。」


「ス....スキ....ル....???」


「ふむ....その様子から見ると【身体強化】は本当に無自覚だったようですね。これもスキル/肉体技術の内の一つなのですが....。ちなみに私が使ったのは雷属性の6段階魔法を習得することで得られるスキル/肉体技術で.....って..もう私のこんな話を聞く余裕もなさそうですね。」


その通りだった。どんどん意識が遠のいていく。体からどんどん熱が引いて冷たくなっていくのが分かる。一体どうしてなのか、宗助は目線を地面に向けた。すると赤一色に広がる地面が見えた。


(あれ....?ここの地面て赤かったっけ....?)


遠のく意識の中、必死に考えようとしたが頭が回らない。もう手の感覚すら感じられなくなっていた中クリスが呟いた言葉でこの地面の色の正体を理解した。


「その赤色なんだと思います...?それ..あなたの血ですよ。」


(そうか...あの左胸から出ていたのってこいつの刀....。そして、刺された部分から流れて地面に広がってるこれが俺の血か....。)


宗助は視線を真ん中に向けた。すると遠くでサクヤが必死で何かを叫んでいる姿が見えた。何を叫んでいるんだろう。そう思いながら宗助の意識は途切れた。
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