青春ごっこ

用語集

【干渉痕（かんしょうこん）】

　皮膚上に現れる線状または環状の変色。
　主に、腕、肩、眼球の裏側などに現れる。
　視認不能で、専用の機器によってのみ、検出可能。
　発生直後の四十八時間以内に対象は高確率で「接触済み」と判定される。

　＊

【反響（はんきょう）】

（１）

　音波や声が物体に当たって戻ってくる現象。

（２）

　第七群では、記憶にない音声が空間から断続的に返ってくる事象を指す。
　録音装置には記録されないが、耳鳴りとして感知されることが多い。
　初回確認後、七十二時間以内に「転移傾向」が観測される。

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【視覚の重複（しかくのちょうふく）】

　対象者が同一の視覚情報を「複数の角度」から同時に認識してしまう現象。
　発症者は「誰かがこちらを見ている」と訴えるが、カメラや他者には確認されない。
　第七群では、この時点で「輪郭崩壊」段階にあると推定する。

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【同位体（どういたい）】

　対象者と酷似した外見を持つ存在。
　鏡像のように振る舞うが、詳細な観察により「指の本数」「瞬きの回数」「影の付き方」などに微細な差異が確認される。
　発見時点で、同位体は既に「入れ替え準備中」である。

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【音域外（おんいきがい）】

　人間の聴覚が感知しない周波数帯域。
　第七群では、この領域からの「呼びかけ」が複数確認されており、対象者は無意識にこれに応答しているとされる。
　応答が繰り返されることで、対象者の発話内容が本人の意思に依よらなくなる。

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【消失点（しょうしつてん）】

　視界の中心や周辺に浮かぶ微小な黒点。
　瞬きをしても消えず、時間と共に拡大する。
　第七群では、「観測限界の解ほつれ」と解釈されており、この点を凝視し続けると空間に裂け目が確認される例がある。

　＊

【第七群（だいななぐん）】

　過去のいかなる分類群にも属さず、既知の物理・心理法則に反する事象を報告・記録するために設けられた観測単位。
　管轄機関、設立経緯、調査員の素性等は現在も非公開。

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【対象者（たいしょうしゃ）】

（１）

　ある特定の目的や事柄において、関係する人や、調査・研究の対象となる人のこと。

（２）

　本用語集に記載のいずれか、あるいはすべての症状を報告・観測し、その兆候を知覚している個体。

（３）

　今、この文章を読んでいる、あなた。