28 / 98
第三章 咆哮の誇り ※序盤、シリアス、途中、切ない系、終盤、怒涛のカタルシス
第28話 獣族の祭典――ガルテラ村の武闘大会
しおりを挟む
ミィナが扉を開き、陶器の薬瓶を抱きながら部屋に入った。
そこには、ルガルが譫言を言いながら眠っている。
その横の椅子には、ゼルミスが静かに座っていた。
「おぉ、聖水か。そこへ置いておいてくれ」
ゼルミスが薬瓶に気づき、やさしく告げる。
ミィナが瓶をそっと棚に置いたそのときだった。
「セシアーっ!」
うなされていたルガルが、突然叫びながらガバッと起き上がる。
「ああ……っ」
ミィナが思わず一歩引くと、ルガルはようやく周囲に気づいた。
「起きたか」
ゼルミスの声が、静かに空気を満たす。
ルガルは返答せず、ただ目を伏せた。
「相当、うなされておったのだがな」
「……恥ずかしいところをお見せした……」
「わしはゼルミス。こっちの子は、わしの孫娘のミィナじゃ。お主が寝ている間、いろいろ世話をさせておった」
「……ありがとう。助かった」
それはどこか上の空な、形式的な感謝だった。
ゼルミスはその反応を気にせず、ゆるやかに話を継ぐ。
「いろいろ大変なことがあったようだが――村で何が起こったか、もう少し詳しく聞かせてもらえんかのぉ」
ルガルはしばし目を閉じ、やがてゆっくりと開いた。
「……あれは、半月ほど前だった。私たちの村は、様々な獣種が共に暮らす村だった。それなりに――いや、十分に仲良く、共に生活を営んでいた」
少しずつ、その声に熱が戻ってくる。
「その日も、村の皆が集まって、年に一度の武道大会を開いていたんだ。老いも若きも参加できる、笑いと誇りに満ちたそんな日だった……」
その声は、遠い日々をたぐり寄せるように低く、深く響いていた。
だがその奥底には、言葉にはならぬ痛みと、拭いきれぬ後悔の澱が垣間見えた。
そして、ゼルミスとミィナは、静かに聞いていた。
“牙咆のルダル”――かつて誇りをその名に宿していた男が、敗北と喪失を背負い、今はただひとりの逃亡者として語る――。
***
――半月前のガルテラ村
「今年もルガルが優勝候補か。毎年変わり映えなくてつまらねぇなぁ」
「いやいや、今年はグレオニウスも出場するらしいぞ」
「マジかよ!? だったら見ごたえがあるな」
「なにせ、あの“牙咆のルダル”と“烈煌のグレオニウス”だぞ。ゼルヴァス10傑の二人だ」
「早く行って席取らなきゃ!」
――選手控室の一角
ルダルと、獅子種のグレオニウスが、互いに笑顔を交わしていた。
「久しぶりにお前と対戦できそうで、うれしいぞ、グレオニウス」
「ああ。俺もだ。……とはいえ、昔ほど魔素は残っていない。お互い、全盛期の実力を出すのは難しいかもな」
「確かにな。……でも、とにかく今を楽しもう」
「アタシも混ぜてくれよ」
朗らかな声が割り込む。セシアが笑顔で近づいてきた。
「おぉ、エントリーしてたのか」
と、グレオニウスが言う。
「当然でしょ? アタシだって、戦士のつもりだよ」
「そうだったな……。お前たちの結婚式、楽しみにしてるぞ。だから今日の試合ではくれぐれもケガすんなよ? 松葉杖の花嫁なんて見たくないからな。はっはっはっ」
「言ってくれるね。お前こそ、ケガで欠席とか勘弁だからね」
そのとき、外から大歓声が響いた。
「第一試合が始まったようだな。そろそろ行くか」
三人は互いに視線を交わし、それぞれの戦いへと歩き出した――
***
――歓声が渦巻く中央闘技場
準決勝――。
観客の期待を一身に集めるのは、二つの影。
一方はチーター種の俊足戦士、セシア。
もう一方は、獅子種の猛者、グレオニウス。
「これも面白いぞ!セシアとグレオニウスの真剣勝負なんて滅多に見られんぞ!」
「準決勝!セシア 対 グレオニウス!牙咆のルダルと決勝で戦うのは、果たしてどちらか!?」
審判の高らかな声と同時に、開始の合図が響く。
疾風のごとく飛び出したのは、セシアだった。
鋭く地を蹴り、流線型に地を滑る。
(初手は見切られる。だが、それでいい。これは誘いだ――)
一撃、二撃、三撃。高速の爪打ちがグレオニウスを襲う。
しかし、
「……速いが、軽い」
グレオニウスは一歩も動かず、腕を交差させて受けきる。
そのたび、石床に音が響き、風圧が舞う。
そして、グレオニウスが足を一歩踏み出す。
その瞬間――
「!?」
セシアの姿が、視界から消えた。
「空中……ッ!?」
頭上から、落下と共に放たれる踵落とし。
グレオニウスは咄嗟に腕を上げて受け止めたが――
「クッ……!」
地面にひびが走る。
観客から歓声が沸き起こった。
「やるな、セシア!」
「グレオニウスが後退したぞ!?」
着地したセシアの呼吸は乱れていない。
「まだまだいくよ!」
低く構え、跳ねるように右へ。今度はフェイントからのフック。
それを待ち受けるように、グレオニウスが大きく右腕を振る。
“斬獅”――
魔素をまとった爪が空を裂き、圧がセシアを弾く。
だが、
「……見えてたよ、そのくらい!」
セシアはバックステップで受け流し、すぐさま反撃へ。
(力じゃ敵わない。でも、速度と機転なら――)
三連撃のあとに、左へ跳び、視界の外からの突撃。
しかし、グレオニウスの反応は速かった。
「読みやすいぞ!」
体をひねり、肘で迎撃。
セシアの腹にヒット――
「くっ……!」
数メートル飛ばされ、地面に転がるセシア。
場内に、どよめきと悲鳴が混じる。
「セシア、大丈夫かッ!?」
「まだいける! 立て、セシア!」
立ち上がるセシアの目は、爛々と輝いていた。
「なるほどね……さすがはグレオニウス。本気でいかなきゃ、やっぱ勝てないか」
両足に魔素を集中。地面を押し砕き、跳ねる。
「――“迅爪!”」
五連撃が雷のように降り注ぐ。
一撃でも受ければ決定打になる、殺到の技。
グレオニウスはそれらすべてを、足運びと最小限の動作で回避。
「見事だ、セシア――」
そして次の瞬間、彼の目に一瞬の隙が映る。
「ここだッ!――“爆獅”!」
咆哮と共に放たれた一撃が、セシアの攻撃動作の合間を貫いた。
「ぐっ――!」
体が空中に吹き飛び、地面に転がる。
セシアが動けない。
審判の声が響く寸前、グレオニウスが一歩踏み出し、静かに手を差し出した。
「強くなったな。俺もやっとだったぞ」
セシアは苦笑しながら、その手を取る。
「嘘をつけ……まだ余裕があるように見えたぞ。アタシの完敗だよ」
立ち上がった彼女は、笑顔のままグレオニウスの腕を高らかに掲げる。
場内が爆発するような歓声に包まれた――
そこには、ルガルが譫言を言いながら眠っている。
その横の椅子には、ゼルミスが静かに座っていた。
「おぉ、聖水か。そこへ置いておいてくれ」
ゼルミスが薬瓶に気づき、やさしく告げる。
ミィナが瓶をそっと棚に置いたそのときだった。
「セシアーっ!」
うなされていたルガルが、突然叫びながらガバッと起き上がる。
「ああ……っ」
ミィナが思わず一歩引くと、ルガルはようやく周囲に気づいた。
「起きたか」
ゼルミスの声が、静かに空気を満たす。
ルガルは返答せず、ただ目を伏せた。
「相当、うなされておったのだがな」
「……恥ずかしいところをお見せした……」
「わしはゼルミス。こっちの子は、わしの孫娘のミィナじゃ。お主が寝ている間、いろいろ世話をさせておった」
「……ありがとう。助かった」
それはどこか上の空な、形式的な感謝だった。
ゼルミスはその反応を気にせず、ゆるやかに話を継ぐ。
「いろいろ大変なことがあったようだが――村で何が起こったか、もう少し詳しく聞かせてもらえんかのぉ」
ルガルはしばし目を閉じ、やがてゆっくりと開いた。
「……あれは、半月ほど前だった。私たちの村は、様々な獣種が共に暮らす村だった。それなりに――いや、十分に仲良く、共に生活を営んでいた」
少しずつ、その声に熱が戻ってくる。
「その日も、村の皆が集まって、年に一度の武道大会を開いていたんだ。老いも若きも参加できる、笑いと誇りに満ちたそんな日だった……」
その声は、遠い日々をたぐり寄せるように低く、深く響いていた。
だがその奥底には、言葉にはならぬ痛みと、拭いきれぬ後悔の澱が垣間見えた。
そして、ゼルミスとミィナは、静かに聞いていた。
“牙咆のルダル”――かつて誇りをその名に宿していた男が、敗北と喪失を背負い、今はただひとりの逃亡者として語る――。
***
――半月前のガルテラ村
「今年もルガルが優勝候補か。毎年変わり映えなくてつまらねぇなぁ」
「いやいや、今年はグレオニウスも出場するらしいぞ」
「マジかよ!? だったら見ごたえがあるな」
「なにせ、あの“牙咆のルダル”と“烈煌のグレオニウス”だぞ。ゼルヴァス10傑の二人だ」
「早く行って席取らなきゃ!」
――選手控室の一角
ルダルと、獅子種のグレオニウスが、互いに笑顔を交わしていた。
「久しぶりにお前と対戦できそうで、うれしいぞ、グレオニウス」
「ああ。俺もだ。……とはいえ、昔ほど魔素は残っていない。お互い、全盛期の実力を出すのは難しいかもな」
「確かにな。……でも、とにかく今を楽しもう」
「アタシも混ぜてくれよ」
朗らかな声が割り込む。セシアが笑顔で近づいてきた。
「おぉ、エントリーしてたのか」
と、グレオニウスが言う。
「当然でしょ? アタシだって、戦士のつもりだよ」
「そうだったな……。お前たちの結婚式、楽しみにしてるぞ。だから今日の試合ではくれぐれもケガすんなよ? 松葉杖の花嫁なんて見たくないからな。はっはっはっ」
「言ってくれるね。お前こそ、ケガで欠席とか勘弁だからね」
そのとき、外から大歓声が響いた。
「第一試合が始まったようだな。そろそろ行くか」
三人は互いに視線を交わし、それぞれの戦いへと歩き出した――
***
――歓声が渦巻く中央闘技場
準決勝――。
観客の期待を一身に集めるのは、二つの影。
一方はチーター種の俊足戦士、セシア。
もう一方は、獅子種の猛者、グレオニウス。
「これも面白いぞ!セシアとグレオニウスの真剣勝負なんて滅多に見られんぞ!」
「準決勝!セシア 対 グレオニウス!牙咆のルダルと決勝で戦うのは、果たしてどちらか!?」
審判の高らかな声と同時に、開始の合図が響く。
疾風のごとく飛び出したのは、セシアだった。
鋭く地を蹴り、流線型に地を滑る。
(初手は見切られる。だが、それでいい。これは誘いだ――)
一撃、二撃、三撃。高速の爪打ちがグレオニウスを襲う。
しかし、
「……速いが、軽い」
グレオニウスは一歩も動かず、腕を交差させて受けきる。
そのたび、石床に音が響き、風圧が舞う。
そして、グレオニウスが足を一歩踏み出す。
その瞬間――
「!?」
セシアの姿が、視界から消えた。
「空中……ッ!?」
頭上から、落下と共に放たれる踵落とし。
グレオニウスは咄嗟に腕を上げて受け止めたが――
「クッ……!」
地面にひびが走る。
観客から歓声が沸き起こった。
「やるな、セシア!」
「グレオニウスが後退したぞ!?」
着地したセシアの呼吸は乱れていない。
「まだまだいくよ!」
低く構え、跳ねるように右へ。今度はフェイントからのフック。
それを待ち受けるように、グレオニウスが大きく右腕を振る。
“斬獅”――
魔素をまとった爪が空を裂き、圧がセシアを弾く。
だが、
「……見えてたよ、そのくらい!」
セシアはバックステップで受け流し、すぐさま反撃へ。
(力じゃ敵わない。でも、速度と機転なら――)
三連撃のあとに、左へ跳び、視界の外からの突撃。
しかし、グレオニウスの反応は速かった。
「読みやすいぞ!」
体をひねり、肘で迎撃。
セシアの腹にヒット――
「くっ……!」
数メートル飛ばされ、地面に転がるセシア。
場内に、どよめきと悲鳴が混じる。
「セシア、大丈夫かッ!?」
「まだいける! 立て、セシア!」
立ち上がるセシアの目は、爛々と輝いていた。
「なるほどね……さすがはグレオニウス。本気でいかなきゃ、やっぱ勝てないか」
両足に魔素を集中。地面を押し砕き、跳ねる。
「――“迅爪!”」
五連撃が雷のように降り注ぐ。
一撃でも受ければ決定打になる、殺到の技。
グレオニウスはそれらすべてを、足運びと最小限の動作で回避。
「見事だ、セシア――」
そして次の瞬間、彼の目に一瞬の隙が映る。
「ここだッ!――“爆獅”!」
咆哮と共に放たれた一撃が、セシアの攻撃動作の合間を貫いた。
「ぐっ――!」
体が空中に吹き飛び、地面に転がる。
セシアが動けない。
審判の声が響く寸前、グレオニウスが一歩踏み出し、静かに手を差し出した。
「強くなったな。俺もやっとだったぞ」
セシアは苦笑しながら、その手を取る。
「嘘をつけ……まだ余裕があるように見えたぞ。アタシの完敗だよ」
立ち上がった彼女は、笑顔のままグレオニウスの腕を高らかに掲げる。
場内が爆発するような歓声に包まれた――
10
あなたにおすすめの小説
転生特典〈無限スキルポイント〉で無制限にスキルを取得して異世界無双!?
スピカ・メロディアス
ファンタジー
目が覚めたら展開にいた主人公・凸守優斗。
女神様に死後の案内をしてもらえるということで思春期男子高生夢のチートを貰って異世界転生!と思ったものの強すぎるチートはもらえない!?
ならば程々のチートをうまく使って夢にまで見た異世界ライフを楽しもうではないか!
これは、只人の少年が繰り広げる異世界物語である。
異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~
北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。
実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。
そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。
グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・
しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。
これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。
『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』
チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。
気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。
「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」
「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」
最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク!
本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった!
「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」
そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく!
神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ!
◆ガチャ転生×最強×スローライフ!
無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!
しがない電気屋のおっさん、異世界で家電召喚ライフしてたら民から神格化され魔王から狙われる
長月 鳥
ファンタジー
町の電気屋として細々と暮らしていた俺、轟電次郎(とどろき でんじろう)。
ある日、感電事故であっけなく人生終了──のはずが、目を覚ましたら異世界だった。
そこは魔法がすべての世界。
スマホも、ドライヤーも、炊飯器も、どこにもない。
でもなぜか俺だけは、“電力を生み出し家電を召喚できる”という特異体質を持っていて──
「ちょっと暮らしやすくなればそれでいい」
そんなつもりで始めた異世界ライフだったのに……
家電の便利さがバレて、王族に囲まれ、魔導士に拉致され、気が付けば──
「この男こそ、我らの神(インフラ)である!」
えぇ……なんでそうなるの!?
電気と生活の知恵で異世界を変える、
元・電気屋おっさんのドタバタ英雄(?)譚!
異世界で魔法が使えない少女は怪力でゴリ押しします!
ninjin
ファンタジー
病弱だった少女は14歳の若さで命を失ってしまった・・・かに思えたが、実は異世界に転移していた。異世界に転移した少女は病弱だった頃になりたかった元気な体を手に入れた。しかし、異世界に転移して手いれた体は想像以上に頑丈で怪力だった。魔法が全ての異世界で、魔法が使えない少女は頑丈な体と超絶な怪力で無双する。
転生魔竜~異世界ライフを謳歌してたら世界最強最悪の覇者となってた?~
アズドラ
ファンタジー
主人公タカトはテンプレ通り事故で死亡、運よく異世界転生できることになり神様にドラゴンになりたいとお願いした。 夢にまで見た異世界生活をドラゴンパワーと現代地球の知識で全力満喫! 仲間を増やして夢を叶える王道、テンプレ、モリモリファンタジー。
お助け妖精コパンと目指す 異世界サバイバルじゃなくて、スローライフ!
tamura-k
ファンタジー
お祈りメールの嵐にくじけそうになっている谷河内 新(やごうち あらた)は大学四年生。未だに内定を取れずに打ちひしがれていた。
ライトノベルの異世界物が好きでスローライフに憧れているが、新の生存確認にやってきたしっかり者の妹には、現実逃避をしていないでGWくらいは帰って来いと言われてしまう。
「スローライフに憧れているなら、まずはソロキャンプくらいは出来ないとね。それにお兄ちゃん、料理も出来ないし、大体畑仕事だってやった事がないでしょう? それに虫も嫌いじゃん」
いや、スローライフってそんなサバイバル的な感じじゃなくて……とそんな事を思っていたけれど、ハタと気付けばそこは見知らぬ森の中で、目の前にはお助け妖精と名乗るミニチュアの幼児がいた。
魔法があるという世界にほんのり浮かれてみたけれど、現実はほんとにサバイバル?
いえいえ、スローライフを希望したいんですけど。
そして、お助け妖精『コパン』とアラタの、スローライフを目指した旅が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる