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黙っておこう。
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日帰りの積りだったが、客先で会議が思ったより長引き、同僚とビジネスホテルに宿泊することに成った。
夕食はコンビニですまそうと、自分の弁当と同僚に頼まれていたおにぎりを買ってホテルに戻ると、ホテルの前には救急車とパトカーが止まっている。
騒然と成っているロビーの隅に、俺と同じ様にコンビニ袋を持って呆然と立っている宿泊客を見つけた。
「何か有ったんですか?」
「どうやら、ホテルの屋上にある受水槽の中に、水死体がみつかったらしいんですよ……」
なんでそんな所にとも思ったが、それ以上に、気味が悪かった。
とは言え既に深夜も過ぎ、今更ホテルを替える気には成らない。
さっさ飯を食って寝よう……。
コンコン。
同僚におにぎりを渡そうと彼の宿泊する部屋のドアをノックする。
「おお、悪りいな。そう言えばなんか外が騒がしいけど、何かあったんか?」
と、ドアを開け出てきた彼の左手には、食べかけのカップ麺が握られていた。
彼には黙って置こう……。
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現在こちらの動画は有りませんが、
是非、YouTubeにて"異界劇場"とご検索下さい。
夕食はコンビニですまそうと、自分の弁当と同僚に頼まれていたおにぎりを買ってホテルに戻ると、ホテルの前には救急車とパトカーが止まっている。
騒然と成っているロビーの隅に、俺と同じ様にコンビニ袋を持って呆然と立っている宿泊客を見つけた。
「何か有ったんですか?」
「どうやら、ホテルの屋上にある受水槽の中に、水死体がみつかったらしいんですよ……」
なんでそんな所にとも思ったが、それ以上に、気味が悪かった。
とは言え既に深夜も過ぎ、今更ホテルを替える気には成らない。
さっさ飯を食って寝よう……。
コンコン。
同僚におにぎりを渡そうと彼の宿泊する部屋のドアをノックする。
「おお、悪りいな。そう言えばなんか外が騒がしいけど、何かあったんか?」
と、ドアを開け出てきた彼の左手には、食べかけのカップ麺が握られていた。
彼には黙って置こう……。
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