57 / 128
私に投票してください! 生徒会長選挙バトル10
しおりを挟む
ともかくこれでちょっぴり有利になったので、少しでも上にいないと。
私は落下する足場の上でジャンプして滞空時間を多く取る事で、少しでも長く足場に乗っている事が出来る「ぴょんぴょん作戦」を取る事にしました。
「ぴょ~ん。ぴょ~ん。っと」
別に口に出して言う必要は特に無いのですが、私的にはジャンプのタイミングを取る為に必須だったりします。
――――――しばらくぴょんぴょん作戦を続けた結果、だいぶ最上段に留まる事が出来ましたが、流石にずっといるのは難しくて今乗っている足場が移動出来る最後の場所になってしまいました。
「ふぅ。これだけいれば、もうじゅうぶんですね」
私は意を決して下へと降りると、走り回っている麗華さんの姿が見えました。
…………というか、麗華さんが無駄に走り回っちゃったせいで足場がほとんど残ってません!?
「あら? 桜さんも足場を踏み外して落ちて来ましたの? 意外とおマヌケさんですこと」
「…………あの。私の場合は足場を踏み外したと言うより、足場が残ってない感じだったんですけど…………」
「そんなの些細な違いですわ! さあ第2ラウンドの開始よ!」
「第2ラウンドと言われても、麗華さんのせいですぐに終わっちゃいそうです」
「それは桜さんがすぐに落ちてこないから悪いんでしょうが!」
「ええっ!? 私のせいなんですか!?」
なんか理不尽な言いがかりをつけられてしまいました。
まあ今いる足場はもう駄目そうなので、あえて下に落ちた方がいいかもしれません。
――――私はなるべく真ん中の方に移動してから下の階層に落ちていくと、上から勝ち誇った麗華さんの声が聞こえてきました。
「おーっほっほっほ。第2ラウンドはわたくしの勝ちですわね!」
「だから第2ラウンドとか無いんですってば!」
一足先に降りた私は、真ん中に飛び越えられないくらいの隙間が出来るようにパネルを落としてから場所を確保しました。
それからすぐに「ぴょんぴょん作戦」をやってゆっくりと麗華さんが落ちてくるのを待つ事にします。
―――――そして数秒後。
思ってるより少し早く麗華さんが落下して来ました。
「さあ第3ラウンドですわよ! …………って、あら? 桜さんの方には行けませんわね」
「必要以上に荒らすので、こっちに来れないようにしました」
「おーっほっほっほ。そんなにわたくしが怖いんですの?」
「…………まあ色んな意味で」
麗華さんは走り回り、私はぴょんぴょんしている事で足場は圧倒的に私側の有利。
――――と、思っていたのですが、ここで事件が発生してしまいました。
もう大丈夫だろうと油断していたのか、その場ジャンプ……………つまり、ジャンプしてとなりのパネルではなく、落下して無くなってしまったその場所に留まるようなジャンプをしてしまった為、私は最下層へと落ちてしまったのです。
「あら? もう落ちてしまわれたの? これでわたくしの2連勝ですわね」
着地してパネルがグラグラと揺れ始めたと思った瞬間、パネルが崩れ落ちて地の底へと落下して行きました。
もうこの場所が最下層なので、ここで落ちたら敗北が決定してしまう為、ジャンプをする緊張感は上にある場所とは段違い。
ただ、あまり緊張していては逆にミスをしてしまうので、心をしっかりと持たないと!
「こうなったら最後の手段です!」
私は覚悟と決めて最下層を走り出しました。
―――――そしてしばらくして、上の層で走り回っていた麗華さんも乗ることが出来る足場が無くなり、最下層へと落ちてくるみたいです。
「では桜さん。最終ラウンドを始めますわよ!」
「別にいいですが、最終ラウンドはすぐに終わっちゃいますよ?」
「え? ――――ちょ、ちょっとこれはどうなってますの!?」
そう。私は麗華さんが上から落ちてきそうな場所にあるパネルをあらかじめ全て落としておいたのでした。
つまり最下層の足場が無いという事は――――――。
「い、いぃやぁああああああああ!」
麗華さんはそのまま最下層より下まで落ちていき、姿が見えなくなった瞬間にジャッジから私の勝利がコールされました。
「勝者、風宮桜!」
といった感じで最後の麗華さんをやっつけたら、ちょうど投票出来る時間も終わったみたいで、校内に下校を知らせるチャイムが鳴り響きました。
私は落下する足場の上でジャンプして滞空時間を多く取る事で、少しでも長く足場に乗っている事が出来る「ぴょんぴょん作戦」を取る事にしました。
「ぴょ~ん。ぴょ~ん。っと」
別に口に出して言う必要は特に無いのですが、私的にはジャンプのタイミングを取る為に必須だったりします。
――――――しばらくぴょんぴょん作戦を続けた結果、だいぶ最上段に留まる事が出来ましたが、流石にずっといるのは難しくて今乗っている足場が移動出来る最後の場所になってしまいました。
「ふぅ。これだけいれば、もうじゅうぶんですね」
私は意を決して下へと降りると、走り回っている麗華さんの姿が見えました。
…………というか、麗華さんが無駄に走り回っちゃったせいで足場がほとんど残ってません!?
「あら? 桜さんも足場を踏み外して落ちて来ましたの? 意外とおマヌケさんですこと」
「…………あの。私の場合は足場を踏み外したと言うより、足場が残ってない感じだったんですけど…………」
「そんなの些細な違いですわ! さあ第2ラウンドの開始よ!」
「第2ラウンドと言われても、麗華さんのせいですぐに終わっちゃいそうです」
「それは桜さんがすぐに落ちてこないから悪いんでしょうが!」
「ええっ!? 私のせいなんですか!?」
なんか理不尽な言いがかりをつけられてしまいました。
まあ今いる足場はもう駄目そうなので、あえて下に落ちた方がいいかもしれません。
――――私はなるべく真ん中の方に移動してから下の階層に落ちていくと、上から勝ち誇った麗華さんの声が聞こえてきました。
「おーっほっほっほ。第2ラウンドはわたくしの勝ちですわね!」
「だから第2ラウンドとか無いんですってば!」
一足先に降りた私は、真ん中に飛び越えられないくらいの隙間が出来るようにパネルを落としてから場所を確保しました。
それからすぐに「ぴょんぴょん作戦」をやってゆっくりと麗華さんが落ちてくるのを待つ事にします。
―――――そして数秒後。
思ってるより少し早く麗華さんが落下して来ました。
「さあ第3ラウンドですわよ! …………って、あら? 桜さんの方には行けませんわね」
「必要以上に荒らすので、こっちに来れないようにしました」
「おーっほっほっほ。そんなにわたくしが怖いんですの?」
「…………まあ色んな意味で」
麗華さんは走り回り、私はぴょんぴょんしている事で足場は圧倒的に私側の有利。
――――と、思っていたのですが、ここで事件が発生してしまいました。
もう大丈夫だろうと油断していたのか、その場ジャンプ……………つまり、ジャンプしてとなりのパネルではなく、落下して無くなってしまったその場所に留まるようなジャンプをしてしまった為、私は最下層へと落ちてしまったのです。
「あら? もう落ちてしまわれたの? これでわたくしの2連勝ですわね」
着地してパネルがグラグラと揺れ始めたと思った瞬間、パネルが崩れ落ちて地の底へと落下して行きました。
もうこの場所が最下層なので、ここで落ちたら敗北が決定してしまう為、ジャンプをする緊張感は上にある場所とは段違い。
ただ、あまり緊張していては逆にミスをしてしまうので、心をしっかりと持たないと!
「こうなったら最後の手段です!」
私は覚悟と決めて最下層を走り出しました。
―――――そしてしばらくして、上の層で走り回っていた麗華さんも乗ることが出来る足場が無くなり、最下層へと落ちてくるみたいです。
「では桜さん。最終ラウンドを始めますわよ!」
「別にいいですが、最終ラウンドはすぐに終わっちゃいますよ?」
「え? ――――ちょ、ちょっとこれはどうなってますの!?」
そう。私は麗華さんが上から落ちてきそうな場所にあるパネルをあらかじめ全て落としておいたのでした。
つまり最下層の足場が無いという事は――――――。
「い、いぃやぁああああああああ!」
麗華さんはそのまま最下層より下まで落ちていき、姿が見えなくなった瞬間にジャッジから私の勝利がコールされました。
「勝者、風宮桜!」
といった感じで最後の麗華さんをやっつけたら、ちょうど投票出来る時間も終わったみたいで、校内に下校を知らせるチャイムが鳴り響きました。
0
あなたにおすすめの小説
サイレント・サブマリン ―虚構の海―
来栖とむ
SF
彼女が追った真実は、国家が仕組んだ最大の嘘だった。
科学技術雑誌の記者・前田香里奈は、謎の科学者失踪事件を追っていた。
電磁推進システムの研究者・水嶋総。彼の技術は、完全無音で航行できる革命的な潜水艦を可能にする。
小与島の秘密施設、広島の地下工事、呉の巨大な格納庫—— 断片的な情報を繋ぎ合わせ、前田は確信する。
「日本政府は、秘密裏に新型潜水艦を開発している」
しかし、その真実を暴こうとする前田に、次々と圧力がかかる。
謎の男・安藤。突然現れた協力者・森川。 彼らは敵か、味方か——
そして8月の夜、前田は目撃する。 海に下ろされる巨大な「何か」を。
記者が追った真実は、国家が仕組んだ壮大な虚構だった。 疑念こそが武器となり、嘘が現実を変える——
これは、情報戦の時代に問う、現代SF政治サスペンス。
【全17話完結】
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
月弥総合病院
僕君☾☾
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
MMS ~メタル・モンキー・サーガ~
千両文士
SF
エネルギー問題、環境問題、経済格差、疫病、収まらぬ紛争に戦争、少子高齢化・・・人類が直面するありとあらゆる問題を科学の力で解決すべく世界政府が協力して始まった『プロジェクト・エデン』
洋上に建造された大型研究施設人工島『エデン』に招致された若き大天才学者ミクラ・フトウは自身のサポートメカとしてその人格と知能を完全電子化複製した人工知能『ミクラ・ブレイン』を建造。
その迅速で的確な技術開発力と問題解決能力で矢継ぎ早に改善されていく世界で人類はバラ色の未来が確約されていた・・・はずだった。
突如人類に牙を剥き、暴走したミクラ・ブレインによる『人類救済計画』。
その指揮下で人類を滅ぼさんとする軍事戦闘用アンドロイドと直属配下の上位管理者アンドロイド6体を倒すべく人工島エデンに乗り込むのは・・・宿命に導かれた天才学者ミクラ・フトウの愛娘にしてレジスタンス軍特殊エージェント科学者、サン・フトウ博士とその相棒の戦闘用人型アンドロイドのモンキーマンであった!!
機械と人間のSF西遊記、ここに開幕!!
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる