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協会からの刺客 グリム
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都内の喫茶店にて、王我はある男と密会をしていた。
「話とはなんでしょうか?ビースト様」
王我が呼び出した相手は、ゲーマー協会のゲーマー、グリム・リーパーだった。
黒いパーカーを羽織り、フードを深く被り、目元は見えない。
そんなグリムに王我はコーヒーを飲みながら言う。
「君を呼んだ理由は他でもない、ある依頼を頼みたいんだ」
「……..どのような内容ですか?」
王我はリッキーと雪音の写真を見せると、グリムは少し驚くような仕草を見せた。
「この二人を殺すことだよ」
「もしかして僕の裏を知ってて依頼してるんですか?」
グリムの言葉に王我は首を縦に振る。
「もちろんだとも、君は我々にとって必要な人材だと思っているよ」
「必要ねぇ……」
グリムは小さくため息をつくと、王我に向かって言った。
「その仕事、引き受けましょう」
「ああ、成功した際は、五龍帝に昇格する様に推薦状を書いておこう」
「それはありがたいなぁ。では早速準備に取り掛かります」
そう言って席を立つグリムを横目に王我はニヤリと笑みを浮かべていた。
(あの二人はいずれ我々の脅威になる存在となるだろう)
王我は心の中で呟く。
(特に、力人は早めに始末しなければなるまい)
王我は喫茶店を出ていくグリムを見つめると、口元を大きく歪ませた。
***
翌日、力人と雪音は登校中、先日助けてくれた馬頭のバルバロイのことを話していた。
「そういやあの時、助けてくれたバルバロイ、何者だったんだろうな」
「さあねー。まあ悪い奴じゃなさそうだし大丈夫じゃない?」
「それもそうだな」
力人が納得したその時、生徒手帳がないことに気づく。
「あっ!俺の生徒手帳!」
「えっ!?どこにあるの!?」
「初任務の後からバッグの中は確認してないけど……多分落としたんじゃねえかな」
「もう!ちゃんとしてよね!大事な物なんだから」
雪音が呆れた様子で言うと、力人も申し訳無さそうにする。
「すまん……」
力人の謝罪に雪音は仕方ないという表情をする。
すると後ろの方から誰かの足音が聞こえてきた。
振り向くと、同年代頃の少年が立っていた。制服を見るに自分達とは別の高校の生徒ということがわかる。
「君たち、どうしたんですか?こんなところで」
少年に声をかけられた力人と雪音は驚くが雪音は事情を説明する。
「えっと……実は落とし物をしてしまいまして……」
雪音の言葉に少年は少し考える素振りを見せると、何かを思い出したかのように声を上げた。
「落とし物ってこれのことですか?」
少年の手には、力人のものと思わしき生徒手帳があった。
「それです!!ありがとうございます!!」
「いえいえ、大したことではありませんよ」
雪音が礼を言うと少年は笑顔で答え、立ち去ろうと歩き出した時、力人が口を開いた。
「ありがとな。名前教えてくれないか?」
「月浪稔と言います。また会えましたらよろしくお願いします」
「おう!俺は綺羅星力人だ!こちらこそよろしく頼むぜ」
「狗上雪音です!よろしくお願いします」
力人と雪音はそれぞれ自己紹介を終えると稔は自分の学校へと向かっていった。
「なんか不思議な人だったわね、リッキー?」
「ああ……そうだな」
力人は例のバルバロイと似ていると思いながら雪音と学校へ向かっていった。
(あいつ……一体なんなんだろうな)
ーーー
数時間後、力人と雪音は授業を受けていた。
「今年度からゲーマー協会で導入されたバルバロイランクの制度についてだが~」
担任の梅田武千代が説明をしている最中、力人は机に突っ伏したまま眠っていた。
「ちょっとリッキー、起きなさいよ」
雪音は小声で力人を起こそうとするが、全く起きる気配はない。
(仕方ないなぁ~リッキーの分も聞いておくか……)
雪音は自分のノート用タブレットにメモを取りながら話を聞いていた。
ーーー
昼休み、力人と雪音は梅田から任務の話を聞いた。
「昼休みにすみませんが、緊急で任務が入っています」
「どんな任務ですか?」
力人は質問すると、武千代は答える。
「先程、バルバロイが出現したとの通報がありました。場所は渋谷からそう遠くありません。現場に向かってください」
武千代に言われ、力人と雪音は急いで支度をし、現場に急行した。
ーーーー
現場に到着すると、そこは住宅街だった。
辺りを見渡すと、民家の壁に亀裂に入り、二つの首を生やした10m程の巨大な黒い竜のような生物がいた。
「今回のバルバロイはコイツか……!」
力人は構えると、雪音が注意を促す。
「気をつけて、リッキー。今までのバルバロイとは格が違うわ!梅田先生の言った通り、ランクはS級かもしれない!」
その時、力人が首を傾げながら雪音に質問する。
「なぁ、ランクって何だ?」
「リッキー、今日の話聞いてなかったの!?」
「だって、その時寝てたし……」
雪音に叱られ、力人は少し拗ねながら言い訳をする。
そんな力人に雪音は呆れながらも説明しようとしたその時、バルバロイは力人達の存在に気づいたのか雄叫びを上げると力人と雪音に襲いかかった。
「キシャアアアッ!!」
2つの首が同時に力人と雪音に向けて炎を放つ。
「危ねぇ!!」
力人は咄嵯の判断で、トランス・チェンジしながら、雪音を担ぎ上げ回避した。
「きゃっ!!ちょ、ちょっとリッキー!!下ろしなさいよ!!」
雪音が恥ずかしそうに叫ぶと、力人は答えた。
「仕方ねーだろ!!こうでもしないとお前が死ぬんだぞ!?」
「そっ、それはそうだけど……」
「ったく、雪音から折角今日の授業内容聞けると思ったのによ……とりあえず行くぜ!!」
力人はそう言うと、雪音を安全な場所に下ろし、バルバロイに突っ込んでいった。
バルバロイは力人に向かって炎を吐きつける。しかし、力人は避けずにそのまま直進していく。
「リッキー!?」
雪音は驚きながら叫んだ。力人は取り出した剣を振り、作り出した竜巻を使って炎をバルバロイに向けて
跳ね返す。
「グラン・トルネード!!」
バルバロイは反射された炎を防ぐことができず、直撃して怯む。
その隙を狙い、力人はバルバロイに接近し、剣でバルバロイの首を斬りつけた。
力人の攻撃により、バルバロイの首が一つ切断される。
「雪音、今のうちにトランス・チェンジしろ!」
力人は指示を出すと、雪音もトランス・チェンジをして戦闘態勢に入る。
その時、バルバロイは力を溜め込み始めた。
そして次の瞬間、斬られた傷口から首を再生させながら力人に突撃する。
「なっ……!マジかよ……!」
力人は予想以上の回復力に驚くが、冷静さを保ちながら再びバルバロイに立ち向かう。
「リッキー!今援護するわ!」
雪音は力人の援護に向かおうとするが、そこに髑髏の仮面をつけた男が現れた。
「おっと、お嬢さん……ここから先は行かせませんよ」
「あなたは誰!?どうして邪魔をするの!?」
雪音が質問すると、男は答える。
「僕はグリム。ゲーマー協会からあなた方を削除するために来ました」
グリムはそう答えると、雪音に向けて鎌を振るう。
雪音がそれを回避し、グリムに反撃しようとする。
その様子に気づいた力人はバルバロイとの戦いを一旦止め、雪音の救援に向かう。
しかし、グリムは雪音に向けて攻撃を繰り出していた。
雪音は慌てて回避するが、完全回避には至らず、頬に傷を負ってしまう。
「雪音!?大丈夫か!?」
「えぇ、なんとか……」
力人が声をかけると、雪音は答えた。
「チッ、外しましたね……」
グリムは不機嫌そうに舌打ちをした。
「お前、何なんだよ?いきなり出てきて雪音を殺そうとしやがって!」
力人はグリムに向かって車輪のように回転しながら突進する。
「僕が誰かなんてどうでもいいでしょう?」
グリムはそう言うと、力人に鎌で攻撃を食らわせようとするが、力人はグリムに接触すると同時にグリムのコントローラーめがけて蹴りを放つ。
力人の行動に驚いたのか、グリムは反応が遅れてしまい、蹴りをもろに食らう。
グリムが起き上がろうとする前に、力人は追撃する。
力人は弾き飛ばされたグリムをバルバロイめがけ、思い切り蹴飛ばした。
バルバロイはグリムが飛んできたことに気づくも、対処できずに直撃してしまう。
グリムはバルバロイに衝突し、バルバロイは倒れ込む。周りの瓦礫が大きく崩れる。
「これでゲームセットだ!!」
力人はそう言うと、バルバロイにトドメを刺そうとする。
その時だった。グリムが投げつけた鎌が力人の腰に装着していたコントローラーを弾いてしまったのだ。
さらに、バルバロイが倒れた衝撃によって、コントローラーが外れ、力人は変身解除してしまう。
「……!しまった……!」
力人は慌てて、コントローラーを取り返そうと試みるが、時すでに遅し。
バルバロイは起き上がり、力人と雪音に襲いかかる。
「くそっ……!間に合わねぇ……!」
力人は焦燥感に駆られる中、雪音は冷静に判断を下す。
雪音は力人に向かって叫ぶ。
雪音は力人を突き飛ばし、自分がバルバロイの攻撃から守ろうとした。
その時、バルバロイの姿が光に包まれ、姿を消していく。
「なんだったんだ……今の……」
力人は呟く。ひとまず学校に戻ろうと歩き出した。
ーーーーーーーーー
力人と雪音は学校に戻ると、担任の梅田先生が教室にいた。
「大丈夫か?二人とも」
梅田は心配そうに声をかけると、力人は「はい」と返事をする。
「すみません、俺たちのせいで……」
「いや、いいんだ。それより怪我はないかい?」
梅田は優しい口調で質問すると、雪音は答える。
「私は平気です……でもリッキーが私の代わりに攻撃を受けたので……」
雪音は申し訳なさそうに答えると、力人も雪音に続いて話す。
「俺も平気ですよ。雪音のおかげで無傷ですから。ありがとな、雪音」
力人がお礼を言うと、雪音は嬉しそうに微笑む。
「そうか……よかったよ」
二人の言葉を聞いて安心したのか、梅田はほっとした表情を浮かべた。
「そういえば今回のバルバロイは急に消えたけど、あれは何だったんでしょうか?」
雪音がふと思った疑問を口にする。
「最近、バルバロイが消えたり現れたりしてるって話が結構報告されてな、その現象についてはまだわからんが、とりあえず今日はもう帰りなさい。疲れてるだろう?」
梅田がそう言われ、二人が学校の一階に降りた時、パリンと何かが割れるような大きな音が響いた。
二人は音のした方へと走っていくと、そこにはすでに変身したグリムが立っていた。
「お前……どうしてここにいるんだよ!!」
力人は驚きながら言うと、グリムは答えた。
「バルバロイがいなくなった後で、戻っていく君たちをつけてただけさ。」
グリムがそう言うと、力人は警戒しながら、戦闘態勢に入る。
グリムはそんな力人に対して、呆れたようにため息をつく。
「ゲーム開始だ!!」
グリムはそう言うと、攻撃を開始する。グリムはコントローラーのボタンを押し、チェーンソーを装備する。そして、グリムは力人に攻撃を仕掛けてきた。
「うおっ!?危ねっ!」
力人はギリギリのところで回避する。
しかし、グリムはコントローラーを操作しながら威力を調節しているようで、徐々に力が強くなる。
力人と雪音は距離を取ろうとするが、すぐに追いつかれてしまう。
(なんとかしないと……)
力人は焦燥感に駆られる中、グリムが攻撃してくる。
「お前らはここで死ねばいいんだよ!」
グリムは手にしたチェーンソーを使い、雪音を切りつけようと襲いかかってくる。
雪音は咄嵯に避けるも、グリムはコントローラーを操作せずに攻撃する。
グリムの放った攻撃は地面に当たり、床のタイルが吹き飛び、粉々になる。
「雪音、ここは一旦逃げるぞ!」
力人が雪音に声をかけると、雪音は軽く頷き、走り出した。
グリムは追いかけてくるが、途中で諦めたのか立ち止まった。
「まぁいいか……どうせまた会うことになるし……」
グリムはそう呟きながらも、チェーンソーから大鎌に装備を切り替え、力人と雪音を探そうと廊下を歩き出す。そして廊下のカーブを曲がった時、グリムは驚愕する。
なぜならそこには無数の机が並べられており、先が進めなくなっていた。
「行き止まりのようだな」
その時、積まれた机の前から声が聞こえる。
目線の先には、スカイ・リッキーにトランスチェンジした力人と雪音、そして梅田がいた。
「スカイ・リッキー、どういうことだ?お前らは逃げ出したんじゃなかったのか?」
グリムはリッキーに向かって質問する。
リッキーはグリムに向き直り、答える。
「順序よく、説明してやるよ。あの時、逃げるふりをしながら、机で行き止まりを作っておいた。そしてお前を誘き寄せ、ここへ追い込んだ」
そう言うグリムにリッキーは挑発するように話す。
「いや~、あんたが俺のことつけてたのは知ってたんでね!俺らも一応ゲーマーだし、ゲームはフェアにいきたいんで」
リッキーの言葉にグリムはイラついた様子を見せる。
「この野郎……ふざけるなよ……」
グリムはそう言いながら大鎌を構えながらリッキーへ向かっていく。
「雪音、梅田先生。離れてろよ。」
力人がそう指示すると、梅田は雪音を連れて離れていく。
「行くぜグリム!!」
虹色に輝いたコントローラーから取り出したヘラクレスオオカブトの頭角を模した剣を振り竜巻を作り出す。
作り出された竜巻はグリムに向かっていき、グリムの身体を机ごと廊下の壁に叩きつけた。
「ぐはっ……!」
グリムは苦しげな表情を浮かべながら、気を手放す。
グリムが気を失ったのを確認すると、リッキーは変身を解除する。
「ふう……終わったか……雪音大丈夫か?」
力人がそう聞くと、雪音は少し驚きながらも安堵の笑みを浮かべた。
「ありがとう、リッキー」
雪音が笑顔で言うと、力人も微笑んだが、隣に立っていた梅田を見て、表情を曇らせる。
「あの……すんません……」
力人は申し訳なさそうに言うと、梅田は安心させるように言った。
「ああ、わかっている。今回の件は君たちが悪いわけじゃない」
そう言うと、力人はほっとしたような顔になり、雪音も嬉しそうにしていた。
しかし、そんな二人とは逆に梅田は険しい顔をして話を続ける。
「それにしても、なぜグリムが君たちを襲ってきたのか……心当たりはあるかい?」
そう聞かれると、力人と雪音は少し考え込むが、答えは出ない。
「いや、全くないです……」
力人は正直に答えた。
「私にもわかりません」
雪音も同じ意見だった。
「そうか……」
梅田は腕を組みながら呟くと、雪音は何かを思い出したようにハッとする。
「もしかして、ビーストが関係してるかも……」
「ビーストって七聖獣のか?」
雪音の発言に梅田が反応し質問する。
「その話について聞かせてもらえないだろうか?」
梅田は真剣な眼差しで雪音をじっと見つめている。
「はい、実は……」
雪音は思い出しながらこれまでのことを話した。
四神マッハと共にゲーマー協会の闇と戦うことにしたこと。ビーストが襲撃した時のこと。
「そういうことが……」
雪音の話を聞いた梅田は深刻そうに呟いた。
「そうか……君達はバルバロイだけでなく、ゲーマー協会の闇とも戦っていたのか……」
「はい……だから、私たちでどうにかしないと……」
二人は決意を込めた目で梅田を見据える。
「わかった。協力しよう」
梅田の申し出に力人と雪音は驚いた。
「いいんですか!?」
「もちろんだ」
力人の問いに梅田は即答した。
「これからもゲーマー協会は君達を危険視してくるだろう。そのためには君達も強くなる必要がある。そこで私がサポート役になろう。どうかな」
梅田の提案に力人と雪音は喜び、梅田は笑みを浮かべた。
こうして、力人と雪音は新たな協力者を手に入れたのであった。
「ところで、あのグリムはどうするんですか?」
雪音がふと思い出し質問する。
「ああ、それなら心配はいらない。彼はゲーマー協会に引き渡されることになっている。」
「そうですか……」
梅田の言葉を聞き、雪音は安心した。
「さあ、そろそろ下校時刻になる。帰ろう。」
「はい!」
力人と雪音は返事をした。
ーーーーーー
力人と雪音は学校を出ると、空は既に暗くなっていた。
「今日はありがとうございました」
力人が梅田に礼を言う。
「気にしないでくれ。それより、明日からもよろしく頼むよ」
梅田の言葉に二人は笑顔で答え、家路へ向かっていった。
ーーーーーー
日付が変わる頃グリムは薄暗い部屋でガスマスクをした三人組の男によって拘束されていた。
ガスマスクの男達は拘束されているグリムを睨むように見下ろしていたが、そのうちの一人が電話を片手に持ちながら話し始めた。
「貴重なモルモットの提供感謝します。この男を使って、さらなる強化とデータ収集を行いたいと思います。」
ガスマスクの男に対し電話の向こうの人物は興味深そうに聞いている。
《それは良かったです。こちらも処分に困っていましたので》
電話の相手はグリムに力人と雪音の抹殺を依頼したビーストである。
声色は穏やかだったが、狂気を孕んだ様子であった。
「ビ、ビースト様……助け……」
グリムがそう言った瞬間、三人組の男は同時にグリムの首元にチクッと何か注射器のような物が刺さった。
鋭い痛みと鈍い痛みが交互に訪れ、意識が遠のいていく。
グリムは必死に抵抗するが、やがて完全に気を失ってしまった。
その様子を見た三人はグリムから離れ、一人が電話を持ち直す。
《ではこれで……また連絡します。》 そして、電話は切られた
「話とはなんでしょうか?ビースト様」
王我が呼び出した相手は、ゲーマー協会のゲーマー、グリム・リーパーだった。
黒いパーカーを羽織り、フードを深く被り、目元は見えない。
そんなグリムに王我はコーヒーを飲みながら言う。
「君を呼んだ理由は他でもない、ある依頼を頼みたいんだ」
「……..どのような内容ですか?」
王我はリッキーと雪音の写真を見せると、グリムは少し驚くような仕草を見せた。
「この二人を殺すことだよ」
「もしかして僕の裏を知ってて依頼してるんですか?」
グリムの言葉に王我は首を縦に振る。
「もちろんだとも、君は我々にとって必要な人材だと思っているよ」
「必要ねぇ……」
グリムは小さくため息をつくと、王我に向かって言った。
「その仕事、引き受けましょう」
「ああ、成功した際は、五龍帝に昇格する様に推薦状を書いておこう」
「それはありがたいなぁ。では早速準備に取り掛かります」
そう言って席を立つグリムを横目に王我はニヤリと笑みを浮かべていた。
(あの二人はいずれ我々の脅威になる存在となるだろう)
王我は心の中で呟く。
(特に、力人は早めに始末しなければなるまい)
王我は喫茶店を出ていくグリムを見つめると、口元を大きく歪ませた。
***
翌日、力人と雪音は登校中、先日助けてくれた馬頭のバルバロイのことを話していた。
「そういやあの時、助けてくれたバルバロイ、何者だったんだろうな」
「さあねー。まあ悪い奴じゃなさそうだし大丈夫じゃない?」
「それもそうだな」
力人が納得したその時、生徒手帳がないことに気づく。
「あっ!俺の生徒手帳!」
「えっ!?どこにあるの!?」
「初任務の後からバッグの中は確認してないけど……多分落としたんじゃねえかな」
「もう!ちゃんとしてよね!大事な物なんだから」
雪音が呆れた様子で言うと、力人も申し訳無さそうにする。
「すまん……」
力人の謝罪に雪音は仕方ないという表情をする。
すると後ろの方から誰かの足音が聞こえてきた。
振り向くと、同年代頃の少年が立っていた。制服を見るに自分達とは別の高校の生徒ということがわかる。
「君たち、どうしたんですか?こんなところで」
少年に声をかけられた力人と雪音は驚くが雪音は事情を説明する。
「えっと……実は落とし物をしてしまいまして……」
雪音の言葉に少年は少し考える素振りを見せると、何かを思い出したかのように声を上げた。
「落とし物ってこれのことですか?」
少年の手には、力人のものと思わしき生徒手帳があった。
「それです!!ありがとうございます!!」
「いえいえ、大したことではありませんよ」
雪音が礼を言うと少年は笑顔で答え、立ち去ろうと歩き出した時、力人が口を開いた。
「ありがとな。名前教えてくれないか?」
「月浪稔と言います。また会えましたらよろしくお願いします」
「おう!俺は綺羅星力人だ!こちらこそよろしく頼むぜ」
「狗上雪音です!よろしくお願いします」
力人と雪音はそれぞれ自己紹介を終えると稔は自分の学校へと向かっていった。
「なんか不思議な人だったわね、リッキー?」
「ああ……そうだな」
力人は例のバルバロイと似ていると思いながら雪音と学校へ向かっていった。
(あいつ……一体なんなんだろうな)
ーーー
数時間後、力人と雪音は授業を受けていた。
「今年度からゲーマー協会で導入されたバルバロイランクの制度についてだが~」
担任の梅田武千代が説明をしている最中、力人は机に突っ伏したまま眠っていた。
「ちょっとリッキー、起きなさいよ」
雪音は小声で力人を起こそうとするが、全く起きる気配はない。
(仕方ないなぁ~リッキーの分も聞いておくか……)
雪音は自分のノート用タブレットにメモを取りながら話を聞いていた。
ーーー
昼休み、力人と雪音は梅田から任務の話を聞いた。
「昼休みにすみませんが、緊急で任務が入っています」
「どんな任務ですか?」
力人は質問すると、武千代は答える。
「先程、バルバロイが出現したとの通報がありました。場所は渋谷からそう遠くありません。現場に向かってください」
武千代に言われ、力人と雪音は急いで支度をし、現場に急行した。
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現場に到着すると、そこは住宅街だった。
辺りを見渡すと、民家の壁に亀裂に入り、二つの首を生やした10m程の巨大な黒い竜のような生物がいた。
「今回のバルバロイはコイツか……!」
力人は構えると、雪音が注意を促す。
「気をつけて、リッキー。今までのバルバロイとは格が違うわ!梅田先生の言った通り、ランクはS級かもしれない!」
その時、力人が首を傾げながら雪音に質問する。
「なぁ、ランクって何だ?」
「リッキー、今日の話聞いてなかったの!?」
「だって、その時寝てたし……」
雪音に叱られ、力人は少し拗ねながら言い訳をする。
そんな力人に雪音は呆れながらも説明しようとしたその時、バルバロイは力人達の存在に気づいたのか雄叫びを上げると力人と雪音に襲いかかった。
「キシャアアアッ!!」
2つの首が同時に力人と雪音に向けて炎を放つ。
「危ねぇ!!」
力人は咄嵯の判断で、トランス・チェンジしながら、雪音を担ぎ上げ回避した。
「きゃっ!!ちょ、ちょっとリッキー!!下ろしなさいよ!!」
雪音が恥ずかしそうに叫ぶと、力人は答えた。
「仕方ねーだろ!!こうでもしないとお前が死ぬんだぞ!?」
「そっ、それはそうだけど……」
「ったく、雪音から折角今日の授業内容聞けると思ったのによ……とりあえず行くぜ!!」
力人はそう言うと、雪音を安全な場所に下ろし、バルバロイに突っ込んでいった。
バルバロイは力人に向かって炎を吐きつける。しかし、力人は避けずにそのまま直進していく。
「リッキー!?」
雪音は驚きながら叫んだ。力人は取り出した剣を振り、作り出した竜巻を使って炎をバルバロイに向けて
跳ね返す。
「グラン・トルネード!!」
バルバロイは反射された炎を防ぐことができず、直撃して怯む。
その隙を狙い、力人はバルバロイに接近し、剣でバルバロイの首を斬りつけた。
力人の攻撃により、バルバロイの首が一つ切断される。
「雪音、今のうちにトランス・チェンジしろ!」
力人は指示を出すと、雪音もトランス・チェンジをして戦闘態勢に入る。
その時、バルバロイは力を溜め込み始めた。
そして次の瞬間、斬られた傷口から首を再生させながら力人に突撃する。
「なっ……!マジかよ……!」
力人は予想以上の回復力に驚くが、冷静さを保ちながら再びバルバロイに立ち向かう。
「リッキー!今援護するわ!」
雪音は力人の援護に向かおうとするが、そこに髑髏の仮面をつけた男が現れた。
「おっと、お嬢さん……ここから先は行かせませんよ」
「あなたは誰!?どうして邪魔をするの!?」
雪音が質問すると、男は答える。
「僕はグリム。ゲーマー協会からあなた方を削除するために来ました」
グリムはそう答えると、雪音に向けて鎌を振るう。
雪音がそれを回避し、グリムに反撃しようとする。
その様子に気づいた力人はバルバロイとの戦いを一旦止め、雪音の救援に向かう。
しかし、グリムは雪音に向けて攻撃を繰り出していた。
雪音は慌てて回避するが、完全回避には至らず、頬に傷を負ってしまう。
「雪音!?大丈夫か!?」
「えぇ、なんとか……」
力人が声をかけると、雪音は答えた。
「チッ、外しましたね……」
グリムは不機嫌そうに舌打ちをした。
「お前、何なんだよ?いきなり出てきて雪音を殺そうとしやがって!」
力人はグリムに向かって車輪のように回転しながら突進する。
「僕が誰かなんてどうでもいいでしょう?」
グリムはそう言うと、力人に鎌で攻撃を食らわせようとするが、力人はグリムに接触すると同時にグリムのコントローラーめがけて蹴りを放つ。
力人の行動に驚いたのか、グリムは反応が遅れてしまい、蹴りをもろに食らう。
グリムが起き上がろうとする前に、力人は追撃する。
力人は弾き飛ばされたグリムをバルバロイめがけ、思い切り蹴飛ばした。
バルバロイはグリムが飛んできたことに気づくも、対処できずに直撃してしまう。
グリムはバルバロイに衝突し、バルバロイは倒れ込む。周りの瓦礫が大きく崩れる。
「これでゲームセットだ!!」
力人はそう言うと、バルバロイにトドメを刺そうとする。
その時だった。グリムが投げつけた鎌が力人の腰に装着していたコントローラーを弾いてしまったのだ。
さらに、バルバロイが倒れた衝撃によって、コントローラーが外れ、力人は変身解除してしまう。
「……!しまった……!」
力人は慌てて、コントローラーを取り返そうと試みるが、時すでに遅し。
バルバロイは起き上がり、力人と雪音に襲いかかる。
「くそっ……!間に合わねぇ……!」
力人は焦燥感に駆られる中、雪音は冷静に判断を下す。
雪音は力人に向かって叫ぶ。
雪音は力人を突き飛ばし、自分がバルバロイの攻撃から守ろうとした。
その時、バルバロイの姿が光に包まれ、姿を消していく。
「なんだったんだ……今の……」
力人は呟く。ひとまず学校に戻ろうと歩き出した。
ーーーーーーーーー
力人と雪音は学校に戻ると、担任の梅田先生が教室にいた。
「大丈夫か?二人とも」
梅田は心配そうに声をかけると、力人は「はい」と返事をする。
「すみません、俺たちのせいで……」
「いや、いいんだ。それより怪我はないかい?」
梅田は優しい口調で質問すると、雪音は答える。
「私は平気です……でもリッキーが私の代わりに攻撃を受けたので……」
雪音は申し訳なさそうに答えると、力人も雪音に続いて話す。
「俺も平気ですよ。雪音のおかげで無傷ですから。ありがとな、雪音」
力人がお礼を言うと、雪音は嬉しそうに微笑む。
「そうか……よかったよ」
二人の言葉を聞いて安心したのか、梅田はほっとした表情を浮かべた。
「そういえば今回のバルバロイは急に消えたけど、あれは何だったんでしょうか?」
雪音がふと思った疑問を口にする。
「最近、バルバロイが消えたり現れたりしてるって話が結構報告されてな、その現象についてはまだわからんが、とりあえず今日はもう帰りなさい。疲れてるだろう?」
梅田がそう言われ、二人が学校の一階に降りた時、パリンと何かが割れるような大きな音が響いた。
二人は音のした方へと走っていくと、そこにはすでに変身したグリムが立っていた。
「お前……どうしてここにいるんだよ!!」
力人は驚きながら言うと、グリムは答えた。
「バルバロイがいなくなった後で、戻っていく君たちをつけてただけさ。」
グリムがそう言うと、力人は警戒しながら、戦闘態勢に入る。
グリムはそんな力人に対して、呆れたようにため息をつく。
「ゲーム開始だ!!」
グリムはそう言うと、攻撃を開始する。グリムはコントローラーのボタンを押し、チェーンソーを装備する。そして、グリムは力人に攻撃を仕掛けてきた。
「うおっ!?危ねっ!」
力人はギリギリのところで回避する。
しかし、グリムはコントローラーを操作しながら威力を調節しているようで、徐々に力が強くなる。
力人と雪音は距離を取ろうとするが、すぐに追いつかれてしまう。
(なんとかしないと……)
力人は焦燥感に駆られる中、グリムが攻撃してくる。
「お前らはここで死ねばいいんだよ!」
グリムは手にしたチェーンソーを使い、雪音を切りつけようと襲いかかってくる。
雪音は咄嵯に避けるも、グリムはコントローラーを操作せずに攻撃する。
グリムの放った攻撃は地面に当たり、床のタイルが吹き飛び、粉々になる。
「雪音、ここは一旦逃げるぞ!」
力人が雪音に声をかけると、雪音は軽く頷き、走り出した。
グリムは追いかけてくるが、途中で諦めたのか立ち止まった。
「まぁいいか……どうせまた会うことになるし……」
グリムはそう呟きながらも、チェーンソーから大鎌に装備を切り替え、力人と雪音を探そうと廊下を歩き出す。そして廊下のカーブを曲がった時、グリムは驚愕する。
なぜならそこには無数の机が並べられており、先が進めなくなっていた。
「行き止まりのようだな」
その時、積まれた机の前から声が聞こえる。
目線の先には、スカイ・リッキーにトランスチェンジした力人と雪音、そして梅田がいた。
「スカイ・リッキー、どういうことだ?お前らは逃げ出したんじゃなかったのか?」
グリムはリッキーに向かって質問する。
リッキーはグリムに向き直り、答える。
「順序よく、説明してやるよ。あの時、逃げるふりをしながら、机で行き止まりを作っておいた。そしてお前を誘き寄せ、ここへ追い込んだ」
そう言うグリムにリッキーは挑発するように話す。
「いや~、あんたが俺のことつけてたのは知ってたんでね!俺らも一応ゲーマーだし、ゲームはフェアにいきたいんで」
リッキーの言葉にグリムはイラついた様子を見せる。
「この野郎……ふざけるなよ……」
グリムはそう言いながら大鎌を構えながらリッキーへ向かっていく。
「雪音、梅田先生。離れてろよ。」
力人がそう指示すると、梅田は雪音を連れて離れていく。
「行くぜグリム!!」
虹色に輝いたコントローラーから取り出したヘラクレスオオカブトの頭角を模した剣を振り竜巻を作り出す。
作り出された竜巻はグリムに向かっていき、グリムの身体を机ごと廊下の壁に叩きつけた。
「ぐはっ……!」
グリムは苦しげな表情を浮かべながら、気を手放す。
グリムが気を失ったのを確認すると、リッキーは変身を解除する。
「ふう……終わったか……雪音大丈夫か?」
力人がそう聞くと、雪音は少し驚きながらも安堵の笑みを浮かべた。
「ありがとう、リッキー」
雪音が笑顔で言うと、力人も微笑んだが、隣に立っていた梅田を見て、表情を曇らせる。
「あの……すんません……」
力人は申し訳なさそうに言うと、梅田は安心させるように言った。
「ああ、わかっている。今回の件は君たちが悪いわけじゃない」
そう言うと、力人はほっとしたような顔になり、雪音も嬉しそうにしていた。
しかし、そんな二人とは逆に梅田は険しい顔をして話を続ける。
「それにしても、なぜグリムが君たちを襲ってきたのか……心当たりはあるかい?」
そう聞かれると、力人と雪音は少し考え込むが、答えは出ない。
「いや、全くないです……」
力人は正直に答えた。
「私にもわかりません」
雪音も同じ意見だった。
「そうか……」
梅田は腕を組みながら呟くと、雪音は何かを思い出したようにハッとする。
「もしかして、ビーストが関係してるかも……」
「ビーストって七聖獣のか?」
雪音の発言に梅田が反応し質問する。
「その話について聞かせてもらえないだろうか?」
梅田は真剣な眼差しで雪音をじっと見つめている。
「はい、実は……」
雪音は思い出しながらこれまでのことを話した。
四神マッハと共にゲーマー協会の闇と戦うことにしたこと。ビーストが襲撃した時のこと。
「そういうことが……」
雪音の話を聞いた梅田は深刻そうに呟いた。
「そうか……君達はバルバロイだけでなく、ゲーマー協会の闇とも戦っていたのか……」
「はい……だから、私たちでどうにかしないと……」
二人は決意を込めた目で梅田を見据える。
「わかった。協力しよう」
梅田の申し出に力人と雪音は驚いた。
「いいんですか!?」
「もちろんだ」
力人の問いに梅田は即答した。
「これからもゲーマー協会は君達を危険視してくるだろう。そのためには君達も強くなる必要がある。そこで私がサポート役になろう。どうかな」
梅田の提案に力人と雪音は喜び、梅田は笑みを浮かべた。
こうして、力人と雪音は新たな協力者を手に入れたのであった。
「ところで、あのグリムはどうするんですか?」
雪音がふと思い出し質問する。
「ああ、それなら心配はいらない。彼はゲーマー協会に引き渡されることになっている。」
「そうですか……」
梅田の言葉を聞き、雪音は安心した。
「さあ、そろそろ下校時刻になる。帰ろう。」
「はい!」
力人と雪音は返事をした。
ーーーーーー
力人と雪音は学校を出ると、空は既に暗くなっていた。
「今日はありがとうございました」
力人が梅田に礼を言う。
「気にしないでくれ。それより、明日からもよろしく頼むよ」
梅田の言葉に二人は笑顔で答え、家路へ向かっていった。
ーーーーーー
日付が変わる頃グリムは薄暗い部屋でガスマスクをした三人組の男によって拘束されていた。
ガスマスクの男達は拘束されているグリムを睨むように見下ろしていたが、そのうちの一人が電話を片手に持ちながら話し始めた。
「貴重なモルモットの提供感謝します。この男を使って、さらなる強化とデータ収集を行いたいと思います。」
ガスマスクの男に対し電話の向こうの人物は興味深そうに聞いている。
《それは良かったです。こちらも処分に困っていましたので》
電話の相手はグリムに力人と雪音の抹殺を依頼したビーストである。
声色は穏やかだったが、狂気を孕んだ様子であった。
「ビ、ビースト様……助け……」
グリムがそう言った瞬間、三人組の男は同時にグリムの首元にチクッと何か注射器のような物が刺さった。
鋭い痛みと鈍い痛みが交互に訪れ、意識が遠のいていく。
グリムは必死に抵抗するが、やがて完全に気を失ってしまった。
その様子を見た三人はグリムから離れ、一人が電話を持ち直す。
《ではこれで……また連絡します。》 そして、電話は切られた
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