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紅が散る春の渚
#1
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王都に積もった雪が溶けてしばらく、春の訪れを予感させる暖かな風が海の方からやってきます。
閉店後に外へ出ても震える寒さを感じることも無く、コートがなくても外を歩けそうです。
何より、今はとても良く晴れています。
春の訪れを感じると、私はどうしてもサチ様の事を思い出してしまいます。
あれからもう二十年も過ぎたんですね。
彼女はこの国の恩人、発展の功労者、神からの恩恵……と称えられています。
私にとっての彼女は、通りすがりの救世主です。
本当に偶然私の元へ現れ、そのままお節介を焼かれ、今の私……モウカハナのバリスタになりました。
彼女の記念碑は港の灯台近くにあり、いつも記念碑の前にはたくさんの献花が置かれています。
今年は空に大きく咲かせましたが、改めて花束を置きに参りました。
閉店直後の今なら誰かに会うこともありません。
私は記念碑の横に座り、海を眺めながらタバコに火をつけました。
───────
本日のモウカハナには初めてのお客様がいらっしゃいました。
女性のお客様がいらっしゃったら、大変な事になっていたかもしれません。
今はカウンターに二名のお客様がご来店しているのみです。
また曜日なども考え、しばらくは他にお客様もいらっしゃらないでしょう。
「ここがキーノス君のお店なんだね、まさかカズロと知り合いだったとは驚いたよ!」
「僕も昼休憩で君からキーノスの名前が出た時は驚いたよ、なのにモウカハナの客じゃなかったなんて」
「ビャンコの繋がりだな、仕事で必要になって会いに行ったんだ」
「あぁ、あのみんな真っ青の糾弾会で使ったアレのためか……」
カズロ様が頭を垂れて深いため息をつきます。
「あれは……今までの比じゃない……」
「俺はその場にいなかったんだよな。噂じゃ、あの陛下が彼女の事をバカ呼ばわりしたそうじゃないか」
ネストレ様がハッハッハ! と高く笑います。
ミケーノ様とは違う種類の明るさと豪快さですね。
「大分頑張ってたよ陛下は。最後の方は子供に言い聞かせるみたいになってたし」
「あの後尋問を見せてもらったんだが、キーノス君の道具は素晴らしいね! 霧が晴れるようだったよ!」
「恐れ入ります」
ユメノ様の糾弾で使用した道具は、千里眼より強力な理解を一定範囲内で発動できるものです。
メル様の協力により実現できたものですが、触媒となる道具の性質が範囲を広げる方向に向いた物なので、範囲内にいる人間に正しい認識を与えるに効果が留まっております。
メル様が術士になる前に起きていた現象と同じものですね。
まだまだ必要な場面は多そうですし、無期限でお貸しすることにしました。
ビャンコ様なら私以上に適切に扱えるでしょう。
「普段も大概酷かったけど、アレでマシになってたなんて……彼女の暴言には驚いたよ」
「だが会話は通じるようになったぞ! 今までは薬品の入手先を聞いているのに『そんな~違いますぅ~』で、市場でのメルクリオ君とのやりとりを聞けば『酷いんですぅ~』だ」
ネストレ様が裏声で彼女の真似をします。
ビャンコ様の方が似ていますね。
本日お二人はジュンマイシュと春キャベツを蒸したものをポン酢でお召し上がりになっています。
「昼に盛り上がってね、その勢いで今日ここにくる約束をしたんだ」
「キーノス君があの楽士だと聞いた時は食堂で大笑いしたな! 君はなんでも出来るな!」
「恐れ入ります」
「ユメノ嬢が君を探し回っていたそうだし、今でも君が助けに来ると言い続けているぞ」
「その予定はございませんので、ご安心ください」
「本当に君は面白いな! ビャンコが懐くのもよく分かる!」
それは不名誉な物に聞こえます。
「そうだ、君に質問があったな。聞いても良いか?」
「お答えできる内容であれば、お答えします」
「よし。君の家でビャンコが好き勝手していたが、また彼と共に君の元へ訪れなければならない……としたらどうだ?」
「事前にご連絡頂ければ問題ありません」
「ビャンコさんが好き勝手……?」
「あぁ。部屋に入るなりローブを脱ぎ捨て、ソファに飛び込んだ後は一通りリビングを確認し、ドアというドアを開けようとしていた」
「……嘘だろ、いやネストレはそんな嘘つかないか……」
「しかし、事前に連絡は難しいかもな。ビャンコが絶対にしない」
「そうですね」
あの方は私をからかうのがお好きですから、事前に連絡してもその時間は敢えて避ける事が予想できます。
「ま、じゃあ簡単に教えておこう。ユメノ嬢の処遇に関して」
「キーノスは関係者の一人だしね、でもお客さんきたら止めろよ?」
「もちろんだ、そこは考えてるぞ!」
どうやら、ユメノ様の処遇が決まったようです。
「結論だけなら、未定だ」
「なんと、それは予想外でした」
「しばらくは拘留させるが、刑罰を下すにも罪状が固まらんのだ」
ネストレ様は腕を組んで首をかしげます。お困りの様子ですね。
「薬品瓶見つけてビャンコさんに届けたのってキーノスなんだってね。あれ、何の薬品かは知ってる?」
「恐らく、赤リンと思われます」
メル様から爆弾と聞いていたので、てっきり硫黄系か硝酸系の薬品か合成物が出てくると思っていました。
瓶の中身を視てすぐに分かったのですが、蜃気楼で偽装してる可能性を考えて炎色反応も確認しました。
「そうなんだよ。危険物ではあるけど、彼女が望むような大爆発を起こすのは難しいんだよね」
「あれとは別に爆薬が隠されている可能性はございませんか?」
「ないな。化けの皮が剥がれてからの彼女は極めて分かりやすく墓穴を掘るからね、とても助かってるんだ!」
「捜索もしたし、入手先からも他に爆薬の材料になる物の在庫は減ってなかったそうだ」
「なるほど、左様でしたか」
入手先は彼女の後見人であるブランカ様でしょう。
ブランカ様は薬品を取り扱う商人様です。孤児院や辺境へ医療品を無償で振る舞い、日用品であるマッチの原材料や洗剤などに使用する薬品などで収益を上げています。
恐らくはマッチの材料として出荷されるタイミングでくすねていたのでしょう。
「なんでも『リンなら燃えるはずよ! マッチで使ってるし!』だとさ。『噴水を木っ端微塵にして、広場が火の海になるのよ!』とかなんとか」
「そんな事本当に言ってるの?」
「本当に素直に喋るぞ、なのに再確認すると『なんで分かるのよ!?』って言うんだ。バカだぞ本当に」
「……まぁ、あんな小細工で陥落するしね」
「ハッハッハ! あの時は一役買えて光栄だったな!」
魅了が無効になっているのにまだ気づいてないとは。
彼女はことある事に爆発を示唆していましたが、想像以上の大災害を起こすつもりだったのですね。
しかし、赤リンのみなら粉塵爆発……でしょうか?
そもそも彼女が示しているのは黄リンの事のようですし、彼女が望む爆発ならもっと別の……
「その、差し出がましいかとは思いますが、一つお伺いしても?」
「あぁ! 聞いてくれ!」
「ユメノ様は、化学に関してはどの程度の知識をお持ちなのでしょうか?」
「ほぼ0だ。リンの知識も元の世界での物だと自慢していたくらいだ」
「学園でもある程度学ぶと聞きましたが、そちらに関してはいかがですか?」
以前ここの学園の教科書を拝見した事があり内容は知っていますが、発展させて考えればひょっとしたら……
「彼女は公務員試験もかなりギリギリの成績だったし、理系の教科は壊滅的だったと聞いてるよ」
「キーノス君も一度話してみると分かるぞ、君が考えている以上に愚かで浅はかだぞ!」
「なんでも彼女のいた世界ではスマホという物があって、分からない事はなんでもそのスマホが教えてくれたそうだよ。すごい道具があるんだね」
「そういや尋問でもよく言ってるぞ、『スマホがあれば良いのに!』って」
「つまり、スマホというものがあれば基礎的な知識は必要ないと言う事でしょうか?」
「だと思うよ。統計局にいた頃も知ってて当たり前な事を知らなくて、スマホがあれば覚える必要はないって言ってたし」
サチ様からは聞いたことがないものです。
以前から思ってましたが、やはりユメノ様はサチ様がいた時代より未来から来ているようですね。
「まぁ、だから処分が未定なんだ」
ネストレ様が腕組みを解き、カウンターに前のめりになります。
「やろうとしてる事は危険だが、実行力があまりにも乏しい。技術力も知識もなく、戦う技術もなく……で、尋問の結果危険思想の持ち主としかならなくなったんだ」
「異能も発覚したしね。あれも危険ではあるけど、扱いがかなり難しいものだそうだね」
「ビャンコのお墨付きだ、まず扱いきれないとな!」
確かに、魅了は術以外の努力が必要です。
舞踊、手品、話術……まずは人の目を引きつける努力が必須になります。
蜃気楼とうまく噛み合えば分かりませんが、心理操作の基礎知識が必要でしょう。
「今の罪状で確定してるのが傷害、器物破損、冤罪、不敬罪、脅迫、窃盗……とまぁ盛りだくさんだが、どれも街のチンピラと変わらないんだよ。テロを起こそうとした危険思想を持つ異世界人をチンピラ同等に考えるのは……となって、処分が未定のままなんだ」
なるほど。確かにテロが不可能だったならば、そういう事になりますね。
「現状はこんなとこだな」
「あとは調査中のものが多くて、明確な事が言えないんだよ」
「ご丁寧にありがとうございます」
「なんて事はない! 君の家でビャンコが失礼をする事の方が心苦しいからな」
ネストレ様は本当に真摯な方ですね。
ビャンコ様に少し分けて差しあげて欲しいところです。
閉店後に外へ出ても震える寒さを感じることも無く、コートがなくても外を歩けそうです。
何より、今はとても良く晴れています。
春の訪れを感じると、私はどうしてもサチ様の事を思い出してしまいます。
あれからもう二十年も過ぎたんですね。
彼女はこの国の恩人、発展の功労者、神からの恩恵……と称えられています。
私にとっての彼女は、通りすがりの救世主です。
本当に偶然私の元へ現れ、そのままお節介を焼かれ、今の私……モウカハナのバリスタになりました。
彼女の記念碑は港の灯台近くにあり、いつも記念碑の前にはたくさんの献花が置かれています。
今年は空に大きく咲かせましたが、改めて花束を置きに参りました。
閉店直後の今なら誰かに会うこともありません。
私は記念碑の横に座り、海を眺めながらタバコに火をつけました。
───────
本日のモウカハナには初めてのお客様がいらっしゃいました。
女性のお客様がいらっしゃったら、大変な事になっていたかもしれません。
今はカウンターに二名のお客様がご来店しているのみです。
また曜日なども考え、しばらくは他にお客様もいらっしゃらないでしょう。
「ここがキーノス君のお店なんだね、まさかカズロと知り合いだったとは驚いたよ!」
「僕も昼休憩で君からキーノスの名前が出た時は驚いたよ、なのにモウカハナの客じゃなかったなんて」
「ビャンコの繋がりだな、仕事で必要になって会いに行ったんだ」
「あぁ、あのみんな真っ青の糾弾会で使ったアレのためか……」
カズロ様が頭を垂れて深いため息をつきます。
「あれは……今までの比じゃない……」
「俺はその場にいなかったんだよな。噂じゃ、あの陛下が彼女の事をバカ呼ばわりしたそうじゃないか」
ネストレ様がハッハッハ! と高く笑います。
ミケーノ様とは違う種類の明るさと豪快さですね。
「大分頑張ってたよ陛下は。最後の方は子供に言い聞かせるみたいになってたし」
「あの後尋問を見せてもらったんだが、キーノス君の道具は素晴らしいね! 霧が晴れるようだったよ!」
「恐れ入ります」
ユメノ様の糾弾で使用した道具は、千里眼より強力な理解を一定範囲内で発動できるものです。
メル様の協力により実現できたものですが、触媒となる道具の性質が範囲を広げる方向に向いた物なので、範囲内にいる人間に正しい認識を与えるに効果が留まっております。
メル様が術士になる前に起きていた現象と同じものですね。
まだまだ必要な場面は多そうですし、無期限でお貸しすることにしました。
ビャンコ様なら私以上に適切に扱えるでしょう。
「普段も大概酷かったけど、アレでマシになってたなんて……彼女の暴言には驚いたよ」
「だが会話は通じるようになったぞ! 今までは薬品の入手先を聞いているのに『そんな~違いますぅ~』で、市場でのメルクリオ君とのやりとりを聞けば『酷いんですぅ~』だ」
ネストレ様が裏声で彼女の真似をします。
ビャンコ様の方が似ていますね。
本日お二人はジュンマイシュと春キャベツを蒸したものをポン酢でお召し上がりになっています。
「昼に盛り上がってね、その勢いで今日ここにくる約束をしたんだ」
「キーノス君があの楽士だと聞いた時は食堂で大笑いしたな! 君はなんでも出来るな!」
「恐れ入ります」
「ユメノ嬢が君を探し回っていたそうだし、今でも君が助けに来ると言い続けているぞ」
「その予定はございませんので、ご安心ください」
「本当に君は面白いな! ビャンコが懐くのもよく分かる!」
それは不名誉な物に聞こえます。
「そうだ、君に質問があったな。聞いても良いか?」
「お答えできる内容であれば、お答えします」
「よし。君の家でビャンコが好き勝手していたが、また彼と共に君の元へ訪れなければならない……としたらどうだ?」
「事前にご連絡頂ければ問題ありません」
「ビャンコさんが好き勝手……?」
「あぁ。部屋に入るなりローブを脱ぎ捨て、ソファに飛び込んだ後は一通りリビングを確認し、ドアというドアを開けようとしていた」
「……嘘だろ、いやネストレはそんな嘘つかないか……」
「しかし、事前に連絡は難しいかもな。ビャンコが絶対にしない」
「そうですね」
あの方は私をからかうのがお好きですから、事前に連絡してもその時間は敢えて避ける事が予想できます。
「ま、じゃあ簡単に教えておこう。ユメノ嬢の処遇に関して」
「キーノスは関係者の一人だしね、でもお客さんきたら止めろよ?」
「もちろんだ、そこは考えてるぞ!」
どうやら、ユメノ様の処遇が決まったようです。
「結論だけなら、未定だ」
「なんと、それは予想外でした」
「しばらくは拘留させるが、刑罰を下すにも罪状が固まらんのだ」
ネストレ様は腕を組んで首をかしげます。お困りの様子ですね。
「薬品瓶見つけてビャンコさんに届けたのってキーノスなんだってね。あれ、何の薬品かは知ってる?」
「恐らく、赤リンと思われます」
メル様から爆弾と聞いていたので、てっきり硫黄系か硝酸系の薬品か合成物が出てくると思っていました。
瓶の中身を視てすぐに分かったのですが、蜃気楼で偽装してる可能性を考えて炎色反応も確認しました。
「そうなんだよ。危険物ではあるけど、彼女が望むような大爆発を起こすのは難しいんだよね」
「あれとは別に爆薬が隠されている可能性はございませんか?」
「ないな。化けの皮が剥がれてからの彼女は極めて分かりやすく墓穴を掘るからね、とても助かってるんだ!」
「捜索もしたし、入手先からも他に爆薬の材料になる物の在庫は減ってなかったそうだ」
「なるほど、左様でしたか」
入手先は彼女の後見人であるブランカ様でしょう。
ブランカ様は薬品を取り扱う商人様です。孤児院や辺境へ医療品を無償で振る舞い、日用品であるマッチの原材料や洗剤などに使用する薬品などで収益を上げています。
恐らくはマッチの材料として出荷されるタイミングでくすねていたのでしょう。
「なんでも『リンなら燃えるはずよ! マッチで使ってるし!』だとさ。『噴水を木っ端微塵にして、広場が火の海になるのよ!』とかなんとか」
「そんな事本当に言ってるの?」
「本当に素直に喋るぞ、なのに再確認すると『なんで分かるのよ!?』って言うんだ。バカだぞ本当に」
「……まぁ、あんな小細工で陥落するしね」
「ハッハッハ! あの時は一役買えて光栄だったな!」
魅了が無効になっているのにまだ気づいてないとは。
彼女はことある事に爆発を示唆していましたが、想像以上の大災害を起こすつもりだったのですね。
しかし、赤リンのみなら粉塵爆発……でしょうか?
そもそも彼女が示しているのは黄リンの事のようですし、彼女が望む爆発ならもっと別の……
「その、差し出がましいかとは思いますが、一つお伺いしても?」
「あぁ! 聞いてくれ!」
「ユメノ様は、化学に関してはどの程度の知識をお持ちなのでしょうか?」
「ほぼ0だ。リンの知識も元の世界での物だと自慢していたくらいだ」
「学園でもある程度学ぶと聞きましたが、そちらに関してはいかがですか?」
以前ここの学園の教科書を拝見した事があり内容は知っていますが、発展させて考えればひょっとしたら……
「彼女は公務員試験もかなりギリギリの成績だったし、理系の教科は壊滅的だったと聞いてるよ」
「キーノス君も一度話してみると分かるぞ、君が考えている以上に愚かで浅はかだぞ!」
「なんでも彼女のいた世界ではスマホという物があって、分からない事はなんでもそのスマホが教えてくれたそうだよ。すごい道具があるんだね」
「そういや尋問でもよく言ってるぞ、『スマホがあれば良いのに!』って」
「つまり、スマホというものがあれば基礎的な知識は必要ないと言う事でしょうか?」
「だと思うよ。統計局にいた頃も知ってて当たり前な事を知らなくて、スマホがあれば覚える必要はないって言ってたし」
サチ様からは聞いたことがないものです。
以前から思ってましたが、やはりユメノ様はサチ様がいた時代より未来から来ているようですね。
「まぁ、だから処分が未定なんだ」
ネストレ様が腕組みを解き、カウンターに前のめりになります。
「やろうとしてる事は危険だが、実行力があまりにも乏しい。技術力も知識もなく、戦う技術もなく……で、尋問の結果危険思想の持ち主としかならなくなったんだ」
「異能も発覚したしね。あれも危険ではあるけど、扱いがかなり難しいものだそうだね」
「ビャンコのお墨付きだ、まず扱いきれないとな!」
確かに、魅了は術以外の努力が必要です。
舞踊、手品、話術……まずは人の目を引きつける努力が必須になります。
蜃気楼とうまく噛み合えば分かりませんが、心理操作の基礎知識が必要でしょう。
「今の罪状で確定してるのが傷害、器物破損、冤罪、不敬罪、脅迫、窃盗……とまぁ盛りだくさんだが、どれも街のチンピラと変わらないんだよ。テロを起こそうとした危険思想を持つ異世界人をチンピラ同等に考えるのは……となって、処分が未定のままなんだ」
なるほど。確かにテロが不可能だったならば、そういう事になりますね。
「現状はこんなとこだな」
「あとは調査中のものが多くて、明確な事が言えないんだよ」
「ご丁寧にありがとうございます」
「なんて事はない! 君の家でビャンコが失礼をする事の方が心苦しいからな」
ネストレ様は本当に真摯な方ですね。
ビャンコ様に少し分けて差しあげて欲しいところです。
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