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眠りを誘う甘い芳香
#11
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とりあえずクローゼットの中にあったシャツを借り、一応の体裁を整えることができました。
シアン様が部屋の外に待機していた侍女の方に頼み、水を用意してくださいました。
それから侍女の方が退室なさる際に、シアン様が庁舎への連絡と私の衣類と所持品を持ってくるように言付けなさいました。
今聞いた彼の話によれば、あのお茶会からすでに二日経過してしており、その間私はこの部屋で眠り続けていたそうです。
ここはお茶会が開催された別邸のシアン様のお部屋だそうです。
「キーノス君がすごい音立ててテーブルに倒れてね、会場が大騒ぎになったんだよ」
「私が倒れたのですか?」
余程の事がなければありえない事に思いますが、今の状況から考えて嘘では無いのでしょう。
「そうだよ、ガシャーン! って糸が切れたみたいに」
「……まるで毒でも飲まされたかのような反応ですね」
「そこは、ビャンコさんに聞いて欲しいかな……少なくとも俺は彼から説明聞いた時大反対したから、そこは覚えておいて欲しいかな……」
毒に関しては否定なさらないのですね。
そうなると、心当たりがあるのは最後に飲んだ紅茶でしょうか。
しかし他の方も同じように召し上がっていました、私のカップだけに毒が付着していたのでしょうか。
それなりに人数のいるお茶会で事を起こすと思いませんでした、この誤算は反省が必要です。
「多分説明されると思うよ。俺の知る範囲で良ければ話すけど、何が聞きたいかな?」
「では順を追って、ここ数週間ビャンコ様に何があったのかは分かりますか?」
「うーん、実はそれに関してはよく分からないかな。俺は彼から『君を助けて欲しい』としか聞いてないんだ」
助ける?
毒を飲まされたようですが、今の状況は何が助かっているのでしょうか?
「でしたら私が気絶した後はどうですか? 同じテーブルにいらっしゃったと思いますので、何かご説明いただけますか?」
「それならまぁ、ある程度は……」
何故そこでも自信を無くすような反応を見せるのでしょうか……
不安は残りますが、今は情報収集が優先です。
───────
聖獣局の局長の命令で我に返り、ミケーノさんとドゥイリオさんと一緒にその場の物を確認しようとした。
しかし視界の端で公爵夫人がここへと駆け寄ってくるのが見える。
これは俺が止めるべきだろう。
「夫人、彼は僕の客ですからご心配なさらず」
「今、キーノスって言った? 言ったわよね?」
「いえ、それどころでは」
「お黙り侯爵! ここにキーノスがいると言うの!?」
夫人がいつもとは異なり、すごい力で俺を跳ね除けようとする。
「ねぇちょっと答えなさい! もしかして彼がキーノスなの!? リストには居なかったはずよ!」
何故か夫人は彼を知っている。
これは誤魔化した方が良いかもしれない。
「違いますよ、とにかく席にお戻りください!」
「退きなさい侯爵! 彼がキーノスなら絶対譲らない! 何年探したと思ってるのよ!」
探していた? 彼を?
疑問が頭の中を巡っていた時、突然子守唄が聞こえ、強烈な睡魔に襲われてその場に……
───────
「多分寝ちゃったのかな?」
シアン様が首を傾げて仰います。
「まさかそれで終わりでは無いですよね?」
「その場は一旦、かな」
想像以上に情報が少ないです。
「それから俺の目が覚めた後の話になるんだけど」
───────
「オイ、起きろよ」
俺の頬を誰かがぺちぺちと軽く叩く。
目を覚ますと白い男が上から俺を覗き込んでいた。
会場は先程とは異なる騒がしさがあり、何人かの騎士が俺以外のリュンヌの人間を後ろ手に縛っていた。
「侍女が誰の侍女か分かんねぇから、お前んとこの侍女どれか教えろ」
会場にいる侍女も全員縛られているようだ。
眠い目をこすりながら起き上がり、彼に答える。
「俺の家門の侍女はここにはいないよ、今週はピエール子爵のとこが別邸に泊まってる予定だから」
そもそも今回の使節団でボイヤー家の関係者は、俺、侍女が二名、執事が一人の計四名だ。
「それとキーちゃん起きないとややこしい事になるから、どっか運んでもらって良い?」
「それは良いんだけど、あの……」
会場にいた客を含めた全員が眠っている。
最後の記憶だと公爵夫人を体を張って止めていたはずだ。
「良いから運べよ。ったく本当にやるとは思わんかったわ、もしお前もアイツらの計画に乗ってたら」
彼が俺の胸ぐらを掴んで凄む。
「お前も牢屋行きだからな」
───────
「と、まぁこんな感じかな」
シアン様が邪気のない笑顔を向けてきます。
「あの、それだけですか?」
「うん、後はビャンコさんから世話役に指名されたくらいかな」
嘘はついていなさそうですが、この状況を好転させる情報がほとんどありません。
「他の方はどうなりましたか?」
「俺以外の貴族は庁舎に連れていかれたよ。国民に毒を盛った犯人としてね」
「何故シアン様は問題ないのですか?」
「俺、ミヌレの家門じゃないしね」
彼の話によれば、ですが。
あちらの貴族の派閥のようなもので言うと、彼とミヌレの派閥は全くの別の物のようです。
彼は水の家門の一つで、霧を意味する家系にいるそうです。
ミヌレ公爵は鉱石の家門で、ピエール子爵はその傘下にある石を象徴する家系と……
後の調査でも判明したそうですが、今回私に盛られた毒は公爵夫人が用意した砂糖壺に含まれていたそうです。
そのお陰で彼は犯人の候補から外されたそうですが、放免する訳にもいかないのもありこの別邸で私の世話兼責任者としてここに滞在しているようです。
「角砂糖に含まれていたのに、被害が私だけで済んだのはなぜですか?」
「それは、前に貴族の石の話をしたよね」
確かこちらに来てすぐに無くしてしまったという、術士を判別できる特殊な石だったはずです。
今彼がこの話をする意味は……
「あれの元を魔力を持つものには猛毒になるとかで」
私は強烈な吐き気に見舞われ、その場で飲んだ水を全て吐き出してしまいました。
……こんな経験、生きていて初めてです。
「大丈夫、かな?」
「そう見えますか?」
「ごめん、そうだよね」
その場に吐き出した水は外に待機していた侍女の方が綺麗にして下さり、私は部屋の中のソファに座っています。
「その反応だと、あの石がどういうものが知ってるのかな」
「……」
「もう少し俺の知ってる内容も含めて、詳しく説明した方が良さそうだね」
そう言って彼は私の目の前でドゥイリオ様のお店で買ってきたと思われるバタフライピーの茶葉を取り出します。
「あの石は人から作ってるわけじゃないんだよ」
何も反応を示さなさい私を無視して彼は説明を続けます。
「ロショッドゥ家の管理してる池の水で花が咲く変わった木があってね。その花弁の積もって出来た土があの石の元になるんだよ」
茶葉をポットに入れ、サモワールからお湯を注いで蓋をします。
「池は鮮やかな青緑でとても綺麗でね、何匹か魔獣の魚が泳いでるような、そんな池だよ」
ポットから華やかな香りがしてきます。
私には慣れた香りで、少し気持ちが落ち着きます。
「木の方は桜に似た花が一年中咲く変わったものでね、初代ミヌレの人が神の恩寵で賜ったものだそうだよ」
紅茶の香りで気持ちを落ち着けながら、私はシアン様の話に耳を傾けます。
「だから人間を石にしてるとか、そういうものではないから安心してもらえる、かな?」
香りに絆された可能性を否定できませんが、先程より気持ちが落ち着いたのは間違いありません。
「何故あの石があのような成分なのですか?」
「やっぱり知ってたんだね」
「お答えください」
「あの石……というか木の話だけど、その木から本当なら魔力を得ることができて、土地を豊かにするものとかで」
「それが何だと言うのですか?」
「成分がそうなる理由は分からないよ。あれはミヌレの家門が厳重に管理してるものだし、俺が知ってるのだって仮にもあちらのご令嬢と婚約してるからだよ」
どうもその木に何かありそうですが、先程の彼の言葉の中に「神の恩寵」という言葉がありました。
「同じ木は他にないのですか?」
「ないと思うよ、魔獣とかそういう物に近いんじゃないかな」
少しその木の正体が見えてきたように思います。
初代のミヌレ公爵が異世界人で、こちらに来る際に願ったのがそれに当たるのではないでしょうか。
神の恩寵というのならありえない話ではないと思います。
「それで……聞かないのかな?」
「何をですか?」
「お茶会が始まった時に渡したメモのこと」
そういえば受け取ったのを忘れていました。
確かズボンのポケットの中にしまったままだったと思います。
私はそれを取り出し、中身を確認します。
ーールネを助ける手伝いをして欲しい
「なぜこのような物を……」
お茶会の間に見なくて良かったです。
ルネ様はユメノリア様の奴隷のはずです。
結婚すればどうにか出来ると仰っていたかと思いますが、なぜ私にこのメモを渡してきたのでしょうか。
「ごめんね、俺本当は君が術士ってずっと知ってたんだ」
シアン様がポットの蓋を開け、茶葉の状態を確認して蓋をします。
「隷属の事は詳しくないのかな。ルネちゃんは自分からは話せないし、認識もされにくいんだよ。術士以外にはね」
にこり、と笑って彼は話を続けます。
「今回の件でミヌレ公爵のご令嬢と俺の婚約はなくなる、そうなるとルネちゃんを救う事が出来ない」
彼は座ったまま頭を下げてきます。
「今回君に迷惑を掛けたのを承知でお願いしたい、彼女を助けたいんだ」
シアン様が部屋の外に待機していた侍女の方に頼み、水を用意してくださいました。
それから侍女の方が退室なさる際に、シアン様が庁舎への連絡と私の衣類と所持品を持ってくるように言付けなさいました。
今聞いた彼の話によれば、あのお茶会からすでに二日経過してしており、その間私はこの部屋で眠り続けていたそうです。
ここはお茶会が開催された別邸のシアン様のお部屋だそうです。
「キーノス君がすごい音立ててテーブルに倒れてね、会場が大騒ぎになったんだよ」
「私が倒れたのですか?」
余程の事がなければありえない事に思いますが、今の状況から考えて嘘では無いのでしょう。
「そうだよ、ガシャーン! って糸が切れたみたいに」
「……まるで毒でも飲まされたかのような反応ですね」
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毒に関しては否定なさらないのですね。
そうなると、心当たりがあるのは最後に飲んだ紅茶でしょうか。
しかし他の方も同じように召し上がっていました、私のカップだけに毒が付着していたのでしょうか。
それなりに人数のいるお茶会で事を起こすと思いませんでした、この誤算は反省が必要です。
「多分説明されると思うよ。俺の知る範囲で良ければ話すけど、何が聞きたいかな?」
「では順を追って、ここ数週間ビャンコ様に何があったのかは分かりますか?」
「うーん、実はそれに関してはよく分からないかな。俺は彼から『君を助けて欲しい』としか聞いてないんだ」
助ける?
毒を飲まされたようですが、今の状況は何が助かっているのでしょうか?
「でしたら私が気絶した後はどうですか? 同じテーブルにいらっしゃったと思いますので、何かご説明いただけますか?」
「それならまぁ、ある程度は……」
何故そこでも自信を無くすような反応を見せるのでしょうか……
不安は残りますが、今は情報収集が優先です。
───────
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これは俺が止めるべきだろう。
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「今、キーノスって言った? 言ったわよね?」
「いえ、それどころでは」
「お黙り侯爵! ここにキーノスがいると言うの!?」
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「ねぇちょっと答えなさい! もしかして彼がキーノスなの!? リストには居なかったはずよ!」
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これは誤魔化した方が良いかもしれない。
「違いますよ、とにかく席にお戻りください!」
「退きなさい侯爵! 彼がキーノスなら絶対譲らない! 何年探したと思ってるのよ!」
探していた? 彼を?
疑問が頭の中を巡っていた時、突然子守唄が聞こえ、強烈な睡魔に襲われてその場に……
───────
「多分寝ちゃったのかな?」
シアン様が首を傾げて仰います。
「まさかそれで終わりでは無いですよね?」
「その場は一旦、かな」
想像以上に情報が少ないです。
「それから俺の目が覚めた後の話になるんだけど」
───────
「オイ、起きろよ」
俺の頬を誰かがぺちぺちと軽く叩く。
目を覚ますと白い男が上から俺を覗き込んでいた。
会場は先程とは異なる騒がしさがあり、何人かの騎士が俺以外のリュンヌの人間を後ろ手に縛っていた。
「侍女が誰の侍女か分かんねぇから、お前んとこの侍女どれか教えろ」
会場にいる侍女も全員縛られているようだ。
眠い目をこすりながら起き上がり、彼に答える。
「俺の家門の侍女はここにはいないよ、今週はピエール子爵のとこが別邸に泊まってる予定だから」
そもそも今回の使節団でボイヤー家の関係者は、俺、侍女が二名、執事が一人の計四名だ。
「それとキーちゃん起きないとややこしい事になるから、どっか運んでもらって良い?」
「それは良いんだけど、あの……」
会場にいた客を含めた全員が眠っている。
最後の記憶だと公爵夫人を体を張って止めていたはずだ。
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「と、まぁこんな感じかな」
シアン様が邪気のない笑顔を向けてきます。
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「他の方はどうなりましたか?」
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「俺、ミヌレの家門じゃないしね」
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ミヌレ公爵は鉱石の家門で、ピエール子爵はその傘下にある石を象徴する家系と……
後の調査でも判明したそうですが、今回私に盛られた毒は公爵夫人が用意した砂糖壺に含まれていたそうです。
そのお陰で彼は犯人の候補から外されたそうですが、放免する訳にもいかないのもありこの別邸で私の世話兼責任者としてここに滞在しているようです。
「角砂糖に含まれていたのに、被害が私だけで済んだのはなぜですか?」
「それは、前に貴族の石の話をしたよね」
確かこちらに来てすぐに無くしてしまったという、術士を判別できる特殊な石だったはずです。
今彼がこの話をする意味は……
「あれの元を魔力を持つものには猛毒になるとかで」
私は強烈な吐き気に見舞われ、その場で飲んだ水を全て吐き出してしまいました。
……こんな経験、生きていて初めてです。
「大丈夫、かな?」
「そう見えますか?」
「ごめん、そうだよね」
その場に吐き出した水は外に待機していた侍女の方が綺麗にして下さり、私は部屋の中のソファに座っています。
「その反応だと、あの石がどういうものが知ってるのかな」
「……」
「もう少し俺の知ってる内容も含めて、詳しく説明した方が良さそうだね」
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「あの石は人から作ってるわけじゃないんだよ」
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「ロショッドゥ家の管理してる池の水で花が咲く変わった木があってね。その花弁の積もって出来た土があの石の元になるんだよ」
茶葉をポットに入れ、サモワールからお湯を注いで蓋をします。
「池は鮮やかな青緑でとても綺麗でね、何匹か魔獣の魚が泳いでるような、そんな池だよ」
ポットから華やかな香りがしてきます。
私には慣れた香りで、少し気持ちが落ち着きます。
「木の方は桜に似た花が一年中咲く変わったものでね、初代ミヌレの人が神の恩寵で賜ったものだそうだよ」
紅茶の香りで気持ちを落ち着けながら、私はシアン様の話に耳を傾けます。
「だから人間を石にしてるとか、そういうものではないから安心してもらえる、かな?」
香りに絆された可能性を否定できませんが、先程より気持ちが落ち着いたのは間違いありません。
「何故あの石があのような成分なのですか?」
「やっぱり知ってたんだね」
「お答えください」
「あの石……というか木の話だけど、その木から本当なら魔力を得ることができて、土地を豊かにするものとかで」
「それが何だと言うのですか?」
「成分がそうなる理由は分からないよ。あれはミヌレの家門が厳重に管理してるものだし、俺が知ってるのだって仮にもあちらのご令嬢と婚約してるからだよ」
どうもその木に何かありそうですが、先程の彼の言葉の中に「神の恩寵」という言葉がありました。
「同じ木は他にないのですか?」
「ないと思うよ、魔獣とかそういう物に近いんじゃないかな」
少しその木の正体が見えてきたように思います。
初代のミヌレ公爵が異世界人で、こちらに来る際に願ったのがそれに当たるのではないでしょうか。
神の恩寵というのならありえない話ではないと思います。
「それで……聞かないのかな?」
「何をですか?」
「お茶会が始まった時に渡したメモのこと」
そういえば受け取ったのを忘れていました。
確かズボンのポケットの中にしまったままだったと思います。
私はそれを取り出し、中身を確認します。
ーールネを助ける手伝いをして欲しい
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結婚すればどうにか出来ると仰っていたかと思いますが、なぜ私にこのメモを渡してきたのでしょうか。
「ごめんね、俺本当は君が術士ってずっと知ってたんだ」
シアン様がポットの蓋を開け、茶葉の状態を確認して蓋をします。
「隷属の事は詳しくないのかな。ルネちゃんは自分からは話せないし、認識もされにくいんだよ。術士以外にはね」
にこり、と笑って彼は話を続けます。
「今回の件でミヌレ公爵のご令嬢と俺の婚約はなくなる、そうなるとルネちゃんを救う事が出来ない」
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