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ガス灯で煌めく危険な炎
#11
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「昼間だけど! たまには!」
「ビャンコさんもいるし! 久しぶりに!」
「「「「「乾杯」」」」」
私は今ヴァローナの首都クリューヴにある観光客向けの酒場にいます。
ミケーノ様、カーラ様、シオ様、ビャンコ様と昼頃に待ち合わせをし、再会を祝して名産のワインで乾杯です。
皆様も一緒にお酒を飲むのは久しぶりだそうです。
「くぁーっ、昼から飲む酒ってなんだか贅沢で良いな!」
「ここのワインってホント美味しいわよね、お土産にいくつか買ってこうかしら」
テーブルにはこちらで有名な料理のサツィヴィとヒンカリ、あとは蒸したじゃがいもが並んでいます。
「俺は買ってくぞ。あと出来れば乳製品の問屋と交渉出来れば良いんだけどなぁ」
「生物は輸入が大変ですよね、ヴァローナでも五日は掛かりますし」
こちらに来てからよく思うのですが、皆様は楽しそうに商売の話をなさいます。
カジノで聞いた話題のほとんどは色恋沙汰の話や愚痴が多く、商売の話をなさっていても不満が多かった印象です。
普通がそうで、皆様が違うのか判断つきにくいところです。
「ここのお魚もおいしいけど、やっぱり新鮮な方が良いわよね」
「だなぁ、乳製品もチーズ以外が欲しいんだよなぁ」
私はヒンカリを取り皿に取り、匙で食べやすいサイズに切ります。
中の肉汁が染み出し、素材と香辛料の香りが鼻をくすぐります。
会話は料理とワインの話に戻り、時折違う話題になりつつ食事が進みます。
テーブルの上の料理の八割が片付き、ワインのみで楽しんでいた頃には、旅行前のリモワの様子を聞くことが出来ました。
「オレがこっち来てから結構経つけど、やっぱまだ空気悪い?」
「そうだなぁ、最近は団長さんが出てきてなんとかなってる感じはあるが……まぁあのまんまだな」
「店によっては営業時間変えてるトコもあるくらいよ、お貴族様の買い占め騒動から続いて商店街がまた静かになっちゃったわ」
以前もビャンコ様が似たような事を仰ってましたが、私がいないたった三ヶ月の間に治安が悪化したのでしょうか。
オランディでは早々そういった事は起きないと思いますが、イザッコまで出てくるのなら港が発展しようとしていた頃と同じくらいなのかと思います。
殴り合いの喧嘩などが頻繁に起きているなど、でしょうか。
「公衆浴場は賑わってるな、まぁあそこは喧嘩が違う盛り上がりになるからまた違うか」
「ワタシはもっと静かに入りたいわぁ。見てて楽しいけど、お風呂ってゆっくりしたいじゃない?」
公衆浴場は以前からありましたが、浴室が壊れた方々が静かに利用する施設だったかと思います。
それが盛り上がる状況がよく分かりません。
「キーノスがオランディから離れている間に色々変わったんですよ。ミケーノのいう公衆浴場は、例の別邸の改築をした施設の事です」
「さっきの盛り上がるってのは蒸し風呂の我慢対決だ、どっちが先に出てくるかで賭けすんだよ」
「ワタシはそうなったら別のトコ行くわぁ、一緒になって湯船で我慢大会してどうすんのよ」
「お陰で酒類の売上が好調でありがたい話です」
ビャンコ様が何か考えながら蒸されたじゃがいもをフォークで刺し、上に向け小さく回転させます。
「だったらさ、今度喧嘩始まったらソイツらに『風呂でやれ!』って言うのどう?」
「良いわね、ついでに水路の水とか掛けてみる? 頭冷やしなさいよ! って意味で」
「はは、それ良いな! 今度店の前で始めたら海水掛けてみるか」
「ついでに店舗に公衆浴場の割引券でも配りましょうか、公衆浴場へどうぞ、と」
「その券オレにもちょうだい! オレも見かけたらなんかしてみよ」
喧嘩の仲裁で公衆浴場へ案内するのはいかがなのでしょうか。
文字通り水を差すような行為にならなければ良いのでしょうけど。
「まだ喧嘩してんなら、あのオレンジ女まだいるんね」
「いるわよ、まーだネストレ様がお気に入りみたいね」
「カーラは前気になるとか言ってたような、それは良いのか?」
「んー、なんか『こうされるのが好きでしょ?』みたいのが見えちゃって、一気に冷めたのよね」
「あー、どこで気付いたんだ?」
「んー……」
カーラ様はワイングラスを見つめ、それを手にして揺らします。
「お店での事なんだけど、メルと三人で話してる時に笑いかけてきたのよ。それ見たメルがなんていうか『うわぁ』って顔してて」
「え、それで?」
グラスの中身を口にし、ミケーノ様を横目で見て答えます。
「メルがそういう顔する客って大体めんどくさいのよ。話したいだけで店に来たりとか、商品のどれかをオマケでつけて~とか。メルが来てからそういうの減ったのよね」
「たまーにうちにも来るぞ、水だけで居座るやつ。そういうのか」
「そうそう! あのコは一応小物買ってくれるけど、その後で喧嘩の現場で見た時、やっぱメルの見る目って凄いわぁって感心したのよ」
メル様なら見抜くのは簡単でしょうし、カーラ様からの信頼もかなり厚いようです。
ただ、今の会話の流れから考えますと、王都で起きている喧嘩とその女性は何か関係があるようではあります。
気にはなりますが、ここで質問をするのも違うように思いますので、大人しく追加で注文したチーズにフォークを刺します。
「キーノスも近いうちに帰国するなら他人事じゃないわよ? 銀のアネモネの君がリモワから消えたって噂になってたし」
「しかもそのキーちゃんの仮面の理由にもなって……ふふっ、それ外さないの?」
「え、お前そんな理由で……くっ」
「ヴァローナでは仮面を付けている方が珍しくはないと、こちらに呼ばれた次の日に師匠から渡されました」
ヴァローナでは過去にあった災害の影響で、傷を隠す目的で仮面を付けている方が多くいらっしゃいます。
この国の女王も同じように仮面をしており、中には親愛の意味で付けている方もいらっしゃるそうです。
「確かに多いけど、オランディに帰ったら取るのよね?」
「その予定です」
「なら他人事ではないですね、オレンジ髪の女性から声を掛けられますよきっと」
先程聞くのもどうかと思いましたが、やはり気になるので質問してみる事にします。
「先程から気にはなっていたのですが、その女性はどういった問題があるのですか? 王都内の喧嘩と何か関係性をがあるようですが」
「そっか、ちゃんと説明はしてなかったっけ」
私がフォークで刺したままだったチーズを食べている間、皆様からその女性に関して説明をして頂きました。
「オレ見ちゃったんよね、物陰から嬉しそうに喧嘩見てるアイツ」
「他に何か目的がありそうですね」
「そうかしら? 『私の為に争わないで!』とか『こんなに人気で困っちゃう!』とか、そういうのじゃない?」
「それではお困りのように思えますが」
「本当に困ってる訳じゃなくて、本当は色んな人に好かれてるって喜んでんだよ」
「歪んだ欲求ではありますね。それに痴話喧嘩だけではなく、女性同士でも険悪な関係に陥ったりしているそうですよ」
彼女は何故か誰かの名前と好かれる行動が分かるようですが、それを関係性を悪化させるために利用していると言うことでしょうか。
もっと別の事に活用出来そうに思えますが、そうはなさらないのが不思議です。
「その女性は術士なのですか?」
「違うと思うよ、あと一応庁舎の情報漏洩の可能性も調べたけどそれもないって」
「誰かが彼女に情報を与えている可能性はありませんか? それだけ好かれる方なら、そういったお知り合いがいても不思議ではないように思いますが」
「あ、そういやよく当たる占い師の話あったな。アイツはどうだ?」
ハナミの時にそんな話題が上がりましたね。
何かを言い当てるそうですが、それが何かまでは分からなかったように記憶してます。
「オレンジ女がよく行くみたいだから一応占い師も調べはしたけど、術士じゃなくて普通の人だったよ」
「何を言い当てるんですか?」
「多分何でも? 最初に紙に名前とか誕生日とか、あと相談したい内容をざっくり書くと、それだけで欲しい答え言うんよ」
「そんな簡単なの?」
「うん、早ければ十分で終わるよ」
「同じ印象を私も持ってます、でも」
シオ様が取り皿にあったチーズにフォークを刺します。
「それでも嘘を書けば、本名を言い当てられるものとは思えませんね」
「あ、確かに」
「それに、もしもよ? その占い師がそのコに情報流してるとしてもよ? 使い方が暗いわよ」
「そうだなぁ、俺なら今リモワで流行ってる料理が何か~とか聞くか」
「でしょお? 素敵な人と出会えるのはいつか~とか、キーノスはいつ帰ってくるの? とか」
皆様が私の方を見て笑いかけて下さいます。
このように言っていただけるのはとても嬉しく思いますし、帰国が早まったのは皆様のお陰です。
「私は明日にでも船で帰国する予定です」
「え、それならオレ達と帰ろうよ。船より早く着くよ?」
「いえ、滞在場所を明日出ることになっておりますので」
「そうなのね! 良かったわ~。キーノスってば、こっちの生活が気に入っちゃって帰ってこないか心配だったのよ!」
「帰国したら改めて乾杯だな、その時にまた詳しく話してくれよ」
「承知致しました」
ヴァローナでの生活はそれ程悪いものではありませんでしたが、やはりオランディの方が私には合っていると思う三ヶ月でした。
師匠に世話になったのは間違いありませんし、きちんとお礼を述べてから明日の夕方辺りにでも帰路に着く事にしましょう。
「ビャンコさんもいるし! 久しぶりに!」
「「「「「乾杯」」」」」
私は今ヴァローナの首都クリューヴにある観光客向けの酒場にいます。
ミケーノ様、カーラ様、シオ様、ビャンコ様と昼頃に待ち合わせをし、再会を祝して名産のワインで乾杯です。
皆様も一緒にお酒を飲むのは久しぶりだそうです。
「くぁーっ、昼から飲む酒ってなんだか贅沢で良いな!」
「ここのワインってホント美味しいわよね、お土産にいくつか買ってこうかしら」
テーブルにはこちらで有名な料理のサツィヴィとヒンカリ、あとは蒸したじゃがいもが並んでいます。
「俺は買ってくぞ。あと出来れば乳製品の問屋と交渉出来れば良いんだけどなぁ」
「生物は輸入が大変ですよね、ヴァローナでも五日は掛かりますし」
こちらに来てからよく思うのですが、皆様は楽しそうに商売の話をなさいます。
カジノで聞いた話題のほとんどは色恋沙汰の話や愚痴が多く、商売の話をなさっていても不満が多かった印象です。
普通がそうで、皆様が違うのか判断つきにくいところです。
「ここのお魚もおいしいけど、やっぱり新鮮な方が良いわよね」
「だなぁ、乳製品もチーズ以外が欲しいんだよなぁ」
私はヒンカリを取り皿に取り、匙で食べやすいサイズに切ります。
中の肉汁が染み出し、素材と香辛料の香りが鼻をくすぐります。
会話は料理とワインの話に戻り、時折違う話題になりつつ食事が進みます。
テーブルの上の料理の八割が片付き、ワインのみで楽しんでいた頃には、旅行前のリモワの様子を聞くことが出来ました。
「オレがこっち来てから結構経つけど、やっぱまだ空気悪い?」
「そうだなぁ、最近は団長さんが出てきてなんとかなってる感じはあるが……まぁあのまんまだな」
「店によっては営業時間変えてるトコもあるくらいよ、お貴族様の買い占め騒動から続いて商店街がまた静かになっちゃったわ」
以前もビャンコ様が似たような事を仰ってましたが、私がいないたった三ヶ月の間に治安が悪化したのでしょうか。
オランディでは早々そういった事は起きないと思いますが、イザッコまで出てくるのなら港が発展しようとしていた頃と同じくらいなのかと思います。
殴り合いの喧嘩などが頻繁に起きているなど、でしょうか。
「公衆浴場は賑わってるな、まぁあそこは喧嘩が違う盛り上がりになるからまた違うか」
「ワタシはもっと静かに入りたいわぁ。見てて楽しいけど、お風呂ってゆっくりしたいじゃない?」
公衆浴場は以前からありましたが、浴室が壊れた方々が静かに利用する施設だったかと思います。
それが盛り上がる状況がよく分かりません。
「キーノスがオランディから離れている間に色々変わったんですよ。ミケーノのいう公衆浴場は、例の別邸の改築をした施設の事です」
「さっきの盛り上がるってのは蒸し風呂の我慢対決だ、どっちが先に出てくるかで賭けすんだよ」
「ワタシはそうなったら別のトコ行くわぁ、一緒になって湯船で我慢大会してどうすんのよ」
「お陰で酒類の売上が好調でありがたい話です」
ビャンコ様が何か考えながら蒸されたじゃがいもをフォークで刺し、上に向け小さく回転させます。
「だったらさ、今度喧嘩始まったらソイツらに『風呂でやれ!』って言うのどう?」
「良いわね、ついでに水路の水とか掛けてみる? 頭冷やしなさいよ! って意味で」
「はは、それ良いな! 今度店の前で始めたら海水掛けてみるか」
「ついでに店舗に公衆浴場の割引券でも配りましょうか、公衆浴場へどうぞ、と」
「その券オレにもちょうだい! オレも見かけたらなんかしてみよ」
喧嘩の仲裁で公衆浴場へ案内するのはいかがなのでしょうか。
文字通り水を差すような行為にならなければ良いのでしょうけど。
「まだ喧嘩してんなら、あのオレンジ女まだいるんね」
「いるわよ、まーだネストレ様がお気に入りみたいね」
「カーラは前気になるとか言ってたような、それは良いのか?」
「んー、なんか『こうされるのが好きでしょ?』みたいのが見えちゃって、一気に冷めたのよね」
「あー、どこで気付いたんだ?」
「んー……」
カーラ様はワイングラスを見つめ、それを手にして揺らします。
「お店での事なんだけど、メルと三人で話してる時に笑いかけてきたのよ。それ見たメルがなんていうか『うわぁ』って顔してて」
「え、それで?」
グラスの中身を口にし、ミケーノ様を横目で見て答えます。
「メルがそういう顔する客って大体めんどくさいのよ。話したいだけで店に来たりとか、商品のどれかをオマケでつけて~とか。メルが来てからそういうの減ったのよね」
「たまーにうちにも来るぞ、水だけで居座るやつ。そういうのか」
「そうそう! あのコは一応小物買ってくれるけど、その後で喧嘩の現場で見た時、やっぱメルの見る目って凄いわぁって感心したのよ」
メル様なら見抜くのは簡単でしょうし、カーラ様からの信頼もかなり厚いようです。
ただ、今の会話の流れから考えますと、王都で起きている喧嘩とその女性は何か関係があるようではあります。
気にはなりますが、ここで質問をするのも違うように思いますので、大人しく追加で注文したチーズにフォークを刺します。
「キーノスも近いうちに帰国するなら他人事じゃないわよ? 銀のアネモネの君がリモワから消えたって噂になってたし」
「しかもそのキーちゃんの仮面の理由にもなって……ふふっ、それ外さないの?」
「え、お前そんな理由で……くっ」
「ヴァローナでは仮面を付けている方が珍しくはないと、こちらに呼ばれた次の日に師匠から渡されました」
ヴァローナでは過去にあった災害の影響で、傷を隠す目的で仮面を付けている方が多くいらっしゃいます。
この国の女王も同じように仮面をしており、中には親愛の意味で付けている方もいらっしゃるそうです。
「確かに多いけど、オランディに帰ったら取るのよね?」
「その予定です」
「なら他人事ではないですね、オレンジ髪の女性から声を掛けられますよきっと」
先程聞くのもどうかと思いましたが、やはり気になるので質問してみる事にします。
「先程から気にはなっていたのですが、その女性はどういった問題があるのですか? 王都内の喧嘩と何か関係性をがあるようですが」
「そっか、ちゃんと説明はしてなかったっけ」
私がフォークで刺したままだったチーズを食べている間、皆様からその女性に関して説明をして頂きました。
「オレ見ちゃったんよね、物陰から嬉しそうに喧嘩見てるアイツ」
「他に何か目的がありそうですね」
「そうかしら? 『私の為に争わないで!』とか『こんなに人気で困っちゃう!』とか、そういうのじゃない?」
「それではお困りのように思えますが」
「本当に困ってる訳じゃなくて、本当は色んな人に好かれてるって喜んでんだよ」
「歪んだ欲求ではありますね。それに痴話喧嘩だけではなく、女性同士でも険悪な関係に陥ったりしているそうですよ」
彼女は何故か誰かの名前と好かれる行動が分かるようですが、それを関係性を悪化させるために利用していると言うことでしょうか。
もっと別の事に活用出来そうに思えますが、そうはなさらないのが不思議です。
「その女性は術士なのですか?」
「違うと思うよ、あと一応庁舎の情報漏洩の可能性も調べたけどそれもないって」
「誰かが彼女に情報を与えている可能性はありませんか? それだけ好かれる方なら、そういったお知り合いがいても不思議ではないように思いますが」
「あ、そういやよく当たる占い師の話あったな。アイツはどうだ?」
ハナミの時にそんな話題が上がりましたね。
何かを言い当てるそうですが、それが何かまでは分からなかったように記憶してます。
「オレンジ女がよく行くみたいだから一応占い師も調べはしたけど、術士じゃなくて普通の人だったよ」
「何を言い当てるんですか?」
「多分何でも? 最初に紙に名前とか誕生日とか、あと相談したい内容をざっくり書くと、それだけで欲しい答え言うんよ」
「そんな簡単なの?」
「うん、早ければ十分で終わるよ」
「同じ印象を私も持ってます、でも」
シオ様が取り皿にあったチーズにフォークを刺します。
「それでも嘘を書けば、本名を言い当てられるものとは思えませんね」
「あ、確かに」
「それに、もしもよ? その占い師がそのコに情報流してるとしてもよ? 使い方が暗いわよ」
「そうだなぁ、俺なら今リモワで流行ってる料理が何か~とか聞くか」
「でしょお? 素敵な人と出会えるのはいつか~とか、キーノスはいつ帰ってくるの? とか」
皆様が私の方を見て笑いかけて下さいます。
このように言っていただけるのはとても嬉しく思いますし、帰国が早まったのは皆様のお陰です。
「私は明日にでも船で帰国する予定です」
「え、それならオレ達と帰ろうよ。船より早く着くよ?」
「いえ、滞在場所を明日出ることになっておりますので」
「そうなのね! 良かったわ~。キーノスってば、こっちの生活が気に入っちゃって帰ってこないか心配だったのよ!」
「帰国したら改めて乾杯だな、その時にまた詳しく話してくれよ」
「承知致しました」
ヴァローナでの生活はそれ程悪いものではありませんでしたが、やはりオランディの方が私には合っていると思う三ヶ月でした。
師匠に世話になったのは間違いありませんし、きちんとお礼を述べてから明日の夕方辺りにでも帰路に着く事にしましょう。
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