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思い出は忘れた頃に訪れる
#2
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秋に入ってからしばらく、夜明けは少し肌寒くなってまいりました。
特に今朝は雨のせいか昨晩よりかなり寒く感じ、仕事終わりにサラマン温泉で湯船に浸かり寛いでおります。
朝日が照らす海と空の変化を楽しむのは、本当に贅沢な時間の使い方に思えます。
こうした時間をリィとフィルマとも一緒に過ごせればと考えますが、公衆浴場では難しいでしょう。
部屋で待つお二方に少しだけ罪悪感に似たものを感じているからか、この場に他に誰もいないからこんな事を考えてしまうのか。
外の寒さに反する湯船の心地良さが、思考をどこか鈍らせているように思います。
気を抜いていたせいか、浴場の扉が開かれる音で我に返ります。
慌てて周囲ごと隠匿の術をかけ、姿を見えないようにして出来るだけ端の方へと移動します。
ここでシオ様以外の方を見たのは初めてでしたが、姿を隠す必要は無かったかもしれません。
入ってきた人物は洗い場で湯を浴びてから、湯船の中に入ってきます。
湯船に浸かるものと思いきや、立ったまま周辺を見回しております。
まだ湯煙が上がるほど寒くはないため、見回さずとも誰もいないのは分かるかと思います。
「ん、ん~? 脱衣場にはぁ~服? あるんだよなぁ~」
間延びした調子で、まるで歌うように喋りながら湯船の中央の辺りへ移動します。
独り言にしては随分声量が大きいです。
「ユカタも、あったしぃ~? 裸ァ、で外に出たぁ~? そんなわけ」
ぐるりと、水音をたてながら振り返ります。
「ない、うん」
私と目が合ったわけではありませんが、予測のできない動きに背筋が冷えます。
お酒に酔っていらっしゃるのでしょうか。
それから海に近い方へ行き、身を乗り出して崖になっている部分のぐるりと見回します。
「んんん、いなぁ~い、いた跡も、なぁ~い」
そして振り返って堂々と立ち、腕を組みます。
まるで誰かを探しているようですが、まずはタオルなどを腰に巻かれてはいかがでしょうか。
「レストルームにも、いなかった、なぁ~?」
また周囲を見渡し、小さく首を傾げます。
それから聞き取れない程の声量で何かを言いながら、湯船を出て再び扉から出ていきました。
何だったのでしょうか。
もし勘違いではないのなら、私を探していたように思います。
この時間を独り占めしたいと思うのは分かりますが、誰もいないと確信できたのなら浸かっていけば良いように思います。
いつの間にか朝日は水平線から離れており、すっかり朝になったようです。
術を解いてから肩まで湯に浸かり、先程覚えた寒気を忘れて温まってから帰宅しようかと思います。
───────
湯船で温まったお陰か、寝覚めが非常に良いです。
いつもより少し早く市場に出掛け、その足でドゥイリオ様のお店に買い物へ参りました。
質の良いナツメが入荷されており、いくつか包んでもらい会計をしております。
「キー君、この後空いてる?」
「開店までなら余裕はございます」
包みを渡してくださったドゥイリオ様から、自然な流れで話を振られます。
「最近評判の占いあるでしょ? アレに興味あるんだけど、誘える人がちょっと思いつかなくて。良かったら一緒にどう?」
噂では何度か耳にした占い師の事でしょう。
ドゥイリオ様の興味を引いたのは少し意外でしたが、それに私を誘うのはそれ以上に予想外な事です。
「構いませんけど、私などで良いのですか?」
「娘には断られちゃって。他の人から誘われたりしたけど、相談したい内容がちょっと、って思って」
「でしたら、尚更私などで良いのですか?」
他の方がどのような事を相談したいとお考えだったのか気にはなりますが、同行する相手として私が適切かは疑問に思います。
「もちろん! じゃあ準備するから、ちょっとここで待っててくれる?」
「承知いたしました」
ドゥイリオ様は私の返事を聞くと、そのままお店の奥へと入って行かれました。
占いに興味はありませんが、断る理由も特に思いつきません。
それほど時間がかかるとは思いませんし、今朝の出来事に関してでも占い師の方に聞いてみようかと思います。
ドゥイリオ様のお店から出て少し歩いたところに噂の占い師のお店がありました。
小さな屋台かテントを想像しておりましたが、路地の途中にある扉の前でドゥイリオ様が足を止めました。
「ここだね。ほらこの看板、小夜啼鳥って」
看板には確かにオランディの文字でそのように書かれていますが、その上には「黄莺」と書かれています。
記憶違いでなければ、それはタンランの国で「ファンイン」と読み、小夜啼鳥とは別の鳥だったかと思います。
どちらにしても、小さな鳥の名前です。
「ここに着いてから聞く話ではないと思いますが」
「ん? どうしたの?」
「どういった占いなのでしょうか?」
「よく知らないけど、娘が『本当に当たる』って。あの子がそんな風に言うのも珍しいから来てみたくなったんだ」
どうやらドゥイリオ様も詳しくはご存知ないご様子です。
ドゥイリオ様は扉を少し開け、中を覗きます。
「こんにちわ、今やってます?」
「えぇ、中へお入りください」
中から聞こえた声は占い師の方の物でしょうか、ドゥイリオ様はこちらに振り返り私に笑顔で話しかけます。
「入ろ?」
私は頷き、先に入ったドゥイリオ様に続き帽子を取りながら扉をくぐりました。
ロウソクはあるものの室内は暗く、目が慣れるまで少し時間を要します。
少しして見えてきたのは、数メートル四方の小さな個室、テーブルを前に座る鍔の広い帽子を被った男性、その正面に座り心地の良さそうな椅子が一脚あります。
「ようこそ鶯神楽へ、お悩みの方は椅子へお掛けください」
私達が立っているのもあり、占い師の顔は帽子で見えませんが、落ち着きのある低い声はこちらに安心感を持たせます。
「じゃあ、僕が」
ドゥイリオ様が椅子に座ります。
部屋には仕切りはなく、奥に扉がありますが占い師の方はそちらへ案内をなさいません。
このままですと、私はドゥイリオ様の悩みを聞いてしまうことになります。
「私は外に出ていましょうか?」
「いやいや、それじゃあ一緒に来た意味がないでしょ?」
そう言ってドゥイリオ様が笑いかけてくださいます。
「ここでは入室された時から一時間単位で料金を頂きたいております、そちらの方もお時間の中でしたらお話をお伺いします」
「じゃあ僕はすぐ済むし、次にキー君話してみたらどう?」
私は小さく頷いて返します。
ドゥイリオ様が問題ないと仰るなら、壁の近くに立って待つことにしましょう。
「貴方を悩ませているお方は、もう貴方のお店に現れることは無いでしょう」
「本当? それが本当なら嬉しいね」
ドゥイリオ様は何かを記入した紙を渡し、それを見た占い師の方が答えます。
「その方は貴方のお店で手がかりを見つけたようです」
「ふーん? よく分からないけど、その人がどんな人かまでは分からないよね?」
「知らない方が良いようです。知ってしまわれると、貴方とその方に縁が出来てしまいます」
詳細は不明ですが、知りたい事に関しては名言して下さるようですね。
これだけでは当たるとは言い難いですが、占いに来た方はご満足されるように思います。
「じゃ、キー君交代ね」
私が思案している間にドゥイリオ様は質問を終えて椅子から立ち上がり、こちらへいらっしゃいました。
言われるまま、私は椅子に腰掛けます。
そして正面の占い師を見て、少し驚きました。
顔の右半分を白い仮面で隠しております。
左半分の鋭い眼光と刻まれた深いシワから、口調の雰囲気とは異なり冷徹な印象を持ちます。
あまり相手を見つめ続けるのはよくないと思いますが、あちらも私を見て驚いたご様子です。
私も帽子を被ったままでいるべきだったのかもしれません。
「……あぁ、すみません。こちらの紙に必要な事を記載してください」
「かしこまりました」
占い師の方がテーブルの下から紙を取りだして渡してきます。
悩みの概要、名前、誕生日、年齢、職業、あと血液型を書く必要があるようです。
血液型は何に必要なのでしょうか、占いには関係がないように思います。
「もし分からない箇所があれば、記載なさらなくても大丈夫です」
私の反応を察してか、占い師の方が仰います。
血液型と年齢に関しては適当に誤魔化して書いた方が良さそうです。
書き終えた紙をお渡しし、占い師の方が目を通します。
「貴方はお探しの方と近い内に再会する可能性があります」
「そうなのですか?」
「しかし望まないのでしたら、貴方なら避けることも難しい話ではないはずです」
ドゥイリオ様の時もそうでしたが、紙を見ただけで答えを頂きました。
彼の言う通りなのかも知れませんが、こうも簡単に答えを頂けるとは思いませんでした。
私の様子を見てとってか、占い師の方が言葉を続けます。
「お二人共、他にご相談などございますか?」
「僕はないよ」
「私もございません」
「では料金を、あとこちらを」
そう言って占い師の方は私達に名刺を渡してきました。
変わった質感の紙に「鶯神楽」と書かれています。
名刺を受け取ってから料金を支払い、私達は店を後にしました。
「なんかすごいね、一時間どころか三十分も掛からなかったね」
「はい、本当に当たるのなら噂になるのも頷けます」
「まだ余裕ある? 良かったら僕のお気に入りの喫茶店に行かない? ちょっと占いの話したいし」
「喜んでご一緒させていただきます」
私達はそのままドゥイリオ様のオススメという喫茶店へ向かうことになりました。
私も気になることはいくつかあります。
特にお店の名前である「黄莺」、彼は幻の都と名高いタンランの方のようですね。
それでいて「ウグイスカグラ」と名乗ったこと、ただのタンラン出身の方とは違うようです。
特に今朝は雨のせいか昨晩よりかなり寒く感じ、仕事終わりにサラマン温泉で湯船に浸かり寛いでおります。
朝日が照らす海と空の変化を楽しむのは、本当に贅沢な時間の使い方に思えます。
こうした時間をリィとフィルマとも一緒に過ごせればと考えますが、公衆浴場では難しいでしょう。
部屋で待つお二方に少しだけ罪悪感に似たものを感じているからか、この場に他に誰もいないからこんな事を考えてしまうのか。
外の寒さに反する湯船の心地良さが、思考をどこか鈍らせているように思います。
気を抜いていたせいか、浴場の扉が開かれる音で我に返ります。
慌てて周囲ごと隠匿の術をかけ、姿を見えないようにして出来るだけ端の方へと移動します。
ここでシオ様以外の方を見たのは初めてでしたが、姿を隠す必要は無かったかもしれません。
入ってきた人物は洗い場で湯を浴びてから、湯船の中に入ってきます。
湯船に浸かるものと思いきや、立ったまま周辺を見回しております。
まだ湯煙が上がるほど寒くはないため、見回さずとも誰もいないのは分かるかと思います。
「ん、ん~? 脱衣場にはぁ~服? あるんだよなぁ~」
間延びした調子で、まるで歌うように喋りながら湯船の中央の辺りへ移動します。
独り言にしては随分声量が大きいです。
「ユカタも、あったしぃ~? 裸ァ、で外に出たぁ~? そんなわけ」
ぐるりと、水音をたてながら振り返ります。
「ない、うん」
私と目が合ったわけではありませんが、予測のできない動きに背筋が冷えます。
お酒に酔っていらっしゃるのでしょうか。
それから海に近い方へ行き、身を乗り出して崖になっている部分のぐるりと見回します。
「んんん、いなぁ~い、いた跡も、なぁ~い」
そして振り返って堂々と立ち、腕を組みます。
まるで誰かを探しているようですが、まずはタオルなどを腰に巻かれてはいかがでしょうか。
「レストルームにも、いなかった、なぁ~?」
また周囲を見渡し、小さく首を傾げます。
それから聞き取れない程の声量で何かを言いながら、湯船を出て再び扉から出ていきました。
何だったのでしょうか。
もし勘違いではないのなら、私を探していたように思います。
この時間を独り占めしたいと思うのは分かりますが、誰もいないと確信できたのなら浸かっていけば良いように思います。
いつの間にか朝日は水平線から離れており、すっかり朝になったようです。
術を解いてから肩まで湯に浸かり、先程覚えた寒気を忘れて温まってから帰宅しようかと思います。
───────
湯船で温まったお陰か、寝覚めが非常に良いです。
いつもより少し早く市場に出掛け、その足でドゥイリオ様のお店に買い物へ参りました。
質の良いナツメが入荷されており、いくつか包んでもらい会計をしております。
「キー君、この後空いてる?」
「開店までなら余裕はございます」
包みを渡してくださったドゥイリオ様から、自然な流れで話を振られます。
「最近評判の占いあるでしょ? アレに興味あるんだけど、誘える人がちょっと思いつかなくて。良かったら一緒にどう?」
噂では何度か耳にした占い師の事でしょう。
ドゥイリオ様の興味を引いたのは少し意外でしたが、それに私を誘うのはそれ以上に予想外な事です。
「構いませんけど、私などで良いのですか?」
「娘には断られちゃって。他の人から誘われたりしたけど、相談したい内容がちょっと、って思って」
「でしたら、尚更私などで良いのですか?」
他の方がどのような事を相談したいとお考えだったのか気にはなりますが、同行する相手として私が適切かは疑問に思います。
「もちろん! じゃあ準備するから、ちょっとここで待っててくれる?」
「承知いたしました」
ドゥイリオ様は私の返事を聞くと、そのままお店の奥へと入って行かれました。
占いに興味はありませんが、断る理由も特に思いつきません。
それほど時間がかかるとは思いませんし、今朝の出来事に関してでも占い師の方に聞いてみようかと思います。
ドゥイリオ様のお店から出て少し歩いたところに噂の占い師のお店がありました。
小さな屋台かテントを想像しておりましたが、路地の途中にある扉の前でドゥイリオ様が足を止めました。
「ここだね。ほらこの看板、小夜啼鳥って」
看板には確かにオランディの文字でそのように書かれていますが、その上には「黄莺」と書かれています。
記憶違いでなければ、それはタンランの国で「ファンイン」と読み、小夜啼鳥とは別の鳥だったかと思います。
どちらにしても、小さな鳥の名前です。
「ここに着いてから聞く話ではないと思いますが」
「ん? どうしたの?」
「どういった占いなのでしょうか?」
「よく知らないけど、娘が『本当に当たる』って。あの子がそんな風に言うのも珍しいから来てみたくなったんだ」
どうやらドゥイリオ様も詳しくはご存知ないご様子です。
ドゥイリオ様は扉を少し開け、中を覗きます。
「こんにちわ、今やってます?」
「えぇ、中へお入りください」
中から聞こえた声は占い師の方の物でしょうか、ドゥイリオ様はこちらに振り返り私に笑顔で話しかけます。
「入ろ?」
私は頷き、先に入ったドゥイリオ様に続き帽子を取りながら扉をくぐりました。
ロウソクはあるものの室内は暗く、目が慣れるまで少し時間を要します。
少しして見えてきたのは、数メートル四方の小さな個室、テーブルを前に座る鍔の広い帽子を被った男性、その正面に座り心地の良さそうな椅子が一脚あります。
「ようこそ鶯神楽へ、お悩みの方は椅子へお掛けください」
私達が立っているのもあり、占い師の顔は帽子で見えませんが、落ち着きのある低い声はこちらに安心感を持たせます。
「じゃあ、僕が」
ドゥイリオ様が椅子に座ります。
部屋には仕切りはなく、奥に扉がありますが占い師の方はそちらへ案内をなさいません。
このままですと、私はドゥイリオ様の悩みを聞いてしまうことになります。
「私は外に出ていましょうか?」
「いやいや、それじゃあ一緒に来た意味がないでしょ?」
そう言ってドゥイリオ様が笑いかけてくださいます。
「ここでは入室された時から一時間単位で料金を頂きたいております、そちらの方もお時間の中でしたらお話をお伺いします」
「じゃあ僕はすぐ済むし、次にキー君話してみたらどう?」
私は小さく頷いて返します。
ドゥイリオ様が問題ないと仰るなら、壁の近くに立って待つことにしましょう。
「貴方を悩ませているお方は、もう貴方のお店に現れることは無いでしょう」
「本当? それが本当なら嬉しいね」
ドゥイリオ様は何かを記入した紙を渡し、それを見た占い師の方が答えます。
「その方は貴方のお店で手がかりを見つけたようです」
「ふーん? よく分からないけど、その人がどんな人かまでは分からないよね?」
「知らない方が良いようです。知ってしまわれると、貴方とその方に縁が出来てしまいます」
詳細は不明ですが、知りたい事に関しては名言して下さるようですね。
これだけでは当たるとは言い難いですが、占いに来た方はご満足されるように思います。
「じゃ、キー君交代ね」
私が思案している間にドゥイリオ様は質問を終えて椅子から立ち上がり、こちらへいらっしゃいました。
言われるまま、私は椅子に腰掛けます。
そして正面の占い師を見て、少し驚きました。
顔の右半分を白い仮面で隠しております。
左半分の鋭い眼光と刻まれた深いシワから、口調の雰囲気とは異なり冷徹な印象を持ちます。
あまり相手を見つめ続けるのはよくないと思いますが、あちらも私を見て驚いたご様子です。
私も帽子を被ったままでいるべきだったのかもしれません。
「……あぁ、すみません。こちらの紙に必要な事を記載してください」
「かしこまりました」
占い師の方がテーブルの下から紙を取りだして渡してきます。
悩みの概要、名前、誕生日、年齢、職業、あと血液型を書く必要があるようです。
血液型は何に必要なのでしょうか、占いには関係がないように思います。
「もし分からない箇所があれば、記載なさらなくても大丈夫です」
私の反応を察してか、占い師の方が仰います。
血液型と年齢に関しては適当に誤魔化して書いた方が良さそうです。
書き終えた紙をお渡しし、占い師の方が目を通します。
「貴方はお探しの方と近い内に再会する可能性があります」
「そうなのですか?」
「しかし望まないのでしたら、貴方なら避けることも難しい話ではないはずです」
ドゥイリオ様の時もそうでしたが、紙を見ただけで答えを頂きました。
彼の言う通りなのかも知れませんが、こうも簡単に答えを頂けるとは思いませんでした。
私の様子を見てとってか、占い師の方が言葉を続けます。
「お二人共、他にご相談などございますか?」
「僕はないよ」
「私もございません」
「では料金を、あとこちらを」
そう言って占い師の方は私達に名刺を渡してきました。
変わった質感の紙に「鶯神楽」と書かれています。
名刺を受け取ってから料金を支払い、私達は店を後にしました。
「なんかすごいね、一時間どころか三十分も掛からなかったね」
「はい、本当に当たるのなら噂になるのも頷けます」
「まだ余裕ある? 良かったら僕のお気に入りの喫茶店に行かない? ちょっと占いの話したいし」
「喜んでご一緒させていただきます」
私達はそのままドゥイリオ様のオススメという喫茶店へ向かうことになりました。
私も気になることはいくつかあります。
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