174 / 185
湯煙は真実すら嘲笑う
#4
しおりを挟む
「キーノスさん、デートの秘訣を教えてください」
「ミケーノ様かカーラ様に聞かれた方が良いと思います」
今夜のモウカハナには早い時刻からジャン様と、少し遅れてカーラ様がご来店されております。
「この時期のデートならマスカレードかしら?」
「はい! 明日約束したんすけど、一回振られてんすよ。なんで次こそ頑張んなきゃ! って思ってんす」
「んん~良いわね! その子どんな子なの?」
「すごい優しいんすよ、困ってる時にさりげなく気ぃ使えたりして! 見た目はそんな好みでもなかったんすけど、なんかそういうとこ見てたらどんどん好きになっちゃって」
「中身に惚れたのね、素敵じゃないの」
「あんな良い子誰もほっとかないと思うんでオレ焦ってんす、だから明日のデート絶対成功させたいんす!」
フォークに刺したままだったカラアゲを一かじりし咀嚼なさいます。
それを見たカーラ様が楽しそうに笑い、ジュンマイシュの入ったグラスをゆらゆらと揺らします。
「ジャン君は明日何の格好するの?」
「天使っす」
カーラ様が鼻から勢いよく息を吐きます。
軽く咳払いをし、改めてカーラ様がご質問なさいます。
「へ、へぇ? 彼女は何かしら?」
「聞いてないっすね、明日のお楽しみっす!」
聞こえない程度に小さく「ふーん」と呟きながら、視線をジャン様から少しずらします。
「メルから聞いてるかもしれないけも、今年のマスカレードの流行ってお貴族様なのよね」
「みたいっすね、今日も来る途中いっぱいいましたし」
「しかも男の方がドレス着るのが流行ってるのよ、あと男装してる女の子ね」
「あー、あれ色々理由あるみたいっすね。貴族嫌いな奴があえてそうしてるってのと、ネストレさんが女装したとか? で真似してる奴とか」
カーラ様が顔を背け、再び咳払いをします。
当時のネストレ様を思い出されたのでしょうか。
「だからね、明日の彼女格好ってカッコイイお貴族様の男装なんじゃないかしら」
「えー、デートで男の格好してくるんすか?」
「デートだからよ! 今の流行は女の子だったら抑えたいトコでしょ?」
「そう言われると、そうかもしれないっすけど」
ジャン様はご不満なのか、グラスを手にして中のビールを少しだけ口になさいます。
「だからジャン君もドレスとはいかなくても、少しだけ流行に乗った格好にしてみるのはどう?」
「例えばどんなのっすか?」
「うーんそうねぇ、その子の髪色か目の色ってどんなかしら?」
「髪はメル君より明るい茶色で、目は濃い緑っす」
「あらその子、ジャン君とお似合いね!」
パッと明るい笑顔になったカーラ様を見て、少しだけジャン様が照れたように後頭部を掻きます。
「それなら深緑の盾なんてどう?」
「どうって、どんなんすかそれ?」
「茶色のズボンと濃い緑と金の装飾のジャケットの騎士の格好よ。これだけだと地味って思うかもしれないけど、一緒に歩く花の彼女を守る盾って意味よ!」
「彼女の騎士って意味すか?」
「そうそう! 素敵でしょ?」
ジャン様は少し怪訝な顔をしながら、残りのカラアゲを口になさいます。
「ジャン君が着る予定の天使ってウチが貸してるのだと思うけど、違ったかしら?」
「そうっすよ、明日夕方に受け取りに行くつもりっす」
「なら深緑の盾の方に取り替えても良いわよ、一着だけ残ってるから」
「えー余りもんすか?」
「余りは余りだけど、今年は天使の方が余ってるわよ? 深緑の盾用は数揃えてたのに、駆け込み用に残した一着しか残ってないのよ」
一着しか、という言葉に反応してか、怪訝だった目が興味があるかのように輝きます。
「良い? 口が裂けても『彼女の髪や瞳の色に合わせた』なんて言っちゃダメよ? 言うなら『君という花に寄り添って守らせて欲しい』とか、そういう感じで話すのよ」
「引き立て役っすか」
「そうよ! でも女の子なら自分より目立とうとする彼氏なんて嫌だと思うわよ?」
小さく「確かに」と言い、皿の上のカラアゲにフォークを刺します。
「天使よりそっちのが良さそうっすね」
「でしょ!?」
「変えてもらっても良いんすか?」
「良いわよ。明日の予約表書き換えれば良いだけだし、お安い御用よ」
カーラ様はそう言って微笑みながら片目を閉じ、グラスの中身を口へ傾けます。
「それでなんすけど」
ジャン様が私へと視線を変え、先程より意気込んたご様子で質問なさいます。
「デートの秘訣を知りたいんす! キーノスさんそういうの詳しそうですし、なんかないすか?」
「もう一度申し上げますが、ミケーノ様かカーラ様に聞かれた方が良いとと思います」
「ミケさんに聞いたら『デートなんて適当で良いんじゃねぇか?』っつって真面目に聞いてくれないんすよ、本気なんで適当じゃダメなんす!」
カーラ様が呆れたような表情でグラスをテーブルに置きます。
「なんかミケーノらしいわね」
「そうなんすか?」
「ミケーノって良くも悪くも男らしいのよ、デートは女と出掛けんだろ? 程度にしか思ってないからすごく自然だし。それが良いんだろうけど、そんなの普通は出来ないわよね」
「そう、そうなんす!」
「あとキーノスの真似も無理だと思うわ。一通りエスコートしてから、温室の屋上でオシャレにお酒飲みながら話すなんて出来る?」
「え、なんすかそれ」
カーラ様が仰っているのは去年のマスカレードで、私がケータ様たちをご案内した時の事かと思いますが、あれはデートとは全く違うものだと思います。
「あと立場が逆よ。自分の事を好きな子とデートするのと、自分の好きな子とデートするんじゃ全然違うわ」
「あー、それはそうっすね。ミケさんもそうっすよね」
「そうよ、ジャン君相談相手間違えてるわ」
短いため息をついてカーラ様は両肘をテーブルにつき、顎を組んだ両手の上に乗せます。
「好きな子相手なら、ワタシの方が向いてるわよ? なんかジャン君とは少し似た物感じるし」
「え、オレその、話し方とか普通っすよ?」
「そこじゃなくって、好きな子に良いお友達って思われて振られちゃう感じとか」
「うっ……」
ジャン様が突然苦しそうに胸を押さえます。
先程召し上がったカラアゲが喉に詰まったのでしょうか、急ぎ水の入ったグラスを差し出します。
しかしジャン様はグラスを受け取らず、ご注文されたジュンマイシュのグラスを一気に飲み干し、それなりの勢いをつけてテーブルに置きます。
「良い友達なんてっ」
「えぇ、分かるわ。そういう事じゃないのよね」
「イチャイチャしたいんすよ! 友達とはイチャイチャしないんす!」
「分かるわ~、恋と友情は違うのよね」
「メル君もミケさんも分かってないんすよ、この気持ち! 振られても友達でいられるなら良い? そんなワケないでしょ! ってのがなんで分かんないんすか!」
ジャン様は少し涙目になり、それを見つめているカーラ様は少し悲しそうな顔で微笑んでいます。
「キーノスさん、ジュンマイシュ! ってかウラガーノ! デキャンタで!」
どういう状況かよく分かりませんが、ご注文を頂きましたので対応しようかと思います。
「男女の友情を否定する気はないのよ、ただどっちかが恋しちゃうと成立しないってのが伝わらないのよね」
「そぉ~なんすよ、『良いお友達でいましょう』なんて振られるよりキツいんすよ」
「分っかるわぁ~。無理よねぇ、彼氏になりたかった子と普通に過ごすなんて」
「ですよね、それ以上の事したくなるの断られてんすから、なんかもう、こう、オレはしんどいのに周りは気にしない、あの感じもキツいんす」
ジャン様は酔ってしまわれたのか、カーラ様がお話をずっと聞いていらっしゃるような状態になっております。
かなり状況は異なりますが、去年のハーロルトを相手にしていた時を思い出します。
「ミケさんもキーさんも良いっすよね、モテるんすから」
「二人ともワタシ達の苦労なんか分からないんだから、恋の敗者よ!」
「ふぅ~ん、敗者っすか! ははっ!」
何か私を悪く言われているようにも思いますが、良い友達でという言葉なら私も言われた事があります。
「キーさんには分かんないかもっすね」
ジャン様が私に軽口を叩きます。
「いえ、私も似た経験がありますのでよく分かります」
「はぁ、似てるならあるかもっすね」
「え、え? ちょっと何その話?」
「恋心を伝えた訳ではありませんが、その方から『これからも友人として頼りにしてる』と伝えられましたので、お気持ちは少しなら分かるかと思います」
「えーー!! え、え?」
カーラ様が驚いていらっしゃいますが、ジャン様は再び怪訝そうな表情で私に視線を向けます。
「どーせ照れ隠しじゃないんすか?」
「それはないと思います、ほとんどの出掛けるお誘いを断られております」
「は、嘘でしょ?」
「ですので、私がデートの手解きなど出来るわけもありません」
「じゃあキーさんも仲間っすね! でもオレは明日勝利を掴んで来ますから!」
ジャン様が楽しそうに笑います。
その笑顔を見る限り、明日に控えたデートは上手く事が運びそうな雰囲気を感じます。
次にご来店される事があれば、その後のお話を聞けたらと思います。
「ミケーノ様かカーラ様に聞かれた方が良いと思います」
今夜のモウカハナには早い時刻からジャン様と、少し遅れてカーラ様がご来店されております。
「この時期のデートならマスカレードかしら?」
「はい! 明日約束したんすけど、一回振られてんすよ。なんで次こそ頑張んなきゃ! って思ってんす」
「んん~良いわね! その子どんな子なの?」
「すごい優しいんすよ、困ってる時にさりげなく気ぃ使えたりして! 見た目はそんな好みでもなかったんすけど、なんかそういうとこ見てたらどんどん好きになっちゃって」
「中身に惚れたのね、素敵じゃないの」
「あんな良い子誰もほっとかないと思うんでオレ焦ってんす、だから明日のデート絶対成功させたいんす!」
フォークに刺したままだったカラアゲを一かじりし咀嚼なさいます。
それを見たカーラ様が楽しそうに笑い、ジュンマイシュの入ったグラスをゆらゆらと揺らします。
「ジャン君は明日何の格好するの?」
「天使っす」
カーラ様が鼻から勢いよく息を吐きます。
軽く咳払いをし、改めてカーラ様がご質問なさいます。
「へ、へぇ? 彼女は何かしら?」
「聞いてないっすね、明日のお楽しみっす!」
聞こえない程度に小さく「ふーん」と呟きながら、視線をジャン様から少しずらします。
「メルから聞いてるかもしれないけも、今年のマスカレードの流行ってお貴族様なのよね」
「みたいっすね、今日も来る途中いっぱいいましたし」
「しかも男の方がドレス着るのが流行ってるのよ、あと男装してる女の子ね」
「あー、あれ色々理由あるみたいっすね。貴族嫌いな奴があえてそうしてるってのと、ネストレさんが女装したとか? で真似してる奴とか」
カーラ様が顔を背け、再び咳払いをします。
当時のネストレ様を思い出されたのでしょうか。
「だからね、明日の彼女格好ってカッコイイお貴族様の男装なんじゃないかしら」
「えー、デートで男の格好してくるんすか?」
「デートだからよ! 今の流行は女の子だったら抑えたいトコでしょ?」
「そう言われると、そうかもしれないっすけど」
ジャン様はご不満なのか、グラスを手にして中のビールを少しだけ口になさいます。
「だからジャン君もドレスとはいかなくても、少しだけ流行に乗った格好にしてみるのはどう?」
「例えばどんなのっすか?」
「うーんそうねぇ、その子の髪色か目の色ってどんなかしら?」
「髪はメル君より明るい茶色で、目は濃い緑っす」
「あらその子、ジャン君とお似合いね!」
パッと明るい笑顔になったカーラ様を見て、少しだけジャン様が照れたように後頭部を掻きます。
「それなら深緑の盾なんてどう?」
「どうって、どんなんすかそれ?」
「茶色のズボンと濃い緑と金の装飾のジャケットの騎士の格好よ。これだけだと地味って思うかもしれないけど、一緒に歩く花の彼女を守る盾って意味よ!」
「彼女の騎士って意味すか?」
「そうそう! 素敵でしょ?」
ジャン様は少し怪訝な顔をしながら、残りのカラアゲを口になさいます。
「ジャン君が着る予定の天使ってウチが貸してるのだと思うけど、違ったかしら?」
「そうっすよ、明日夕方に受け取りに行くつもりっす」
「なら深緑の盾の方に取り替えても良いわよ、一着だけ残ってるから」
「えー余りもんすか?」
「余りは余りだけど、今年は天使の方が余ってるわよ? 深緑の盾用は数揃えてたのに、駆け込み用に残した一着しか残ってないのよ」
一着しか、という言葉に反応してか、怪訝だった目が興味があるかのように輝きます。
「良い? 口が裂けても『彼女の髪や瞳の色に合わせた』なんて言っちゃダメよ? 言うなら『君という花に寄り添って守らせて欲しい』とか、そういう感じで話すのよ」
「引き立て役っすか」
「そうよ! でも女の子なら自分より目立とうとする彼氏なんて嫌だと思うわよ?」
小さく「確かに」と言い、皿の上のカラアゲにフォークを刺します。
「天使よりそっちのが良さそうっすね」
「でしょ!?」
「変えてもらっても良いんすか?」
「良いわよ。明日の予約表書き換えれば良いだけだし、お安い御用よ」
カーラ様はそう言って微笑みながら片目を閉じ、グラスの中身を口へ傾けます。
「それでなんすけど」
ジャン様が私へと視線を変え、先程より意気込んたご様子で質問なさいます。
「デートの秘訣を知りたいんす! キーノスさんそういうの詳しそうですし、なんかないすか?」
「もう一度申し上げますが、ミケーノ様かカーラ様に聞かれた方が良いとと思います」
「ミケさんに聞いたら『デートなんて適当で良いんじゃねぇか?』っつって真面目に聞いてくれないんすよ、本気なんで適当じゃダメなんす!」
カーラ様が呆れたような表情でグラスをテーブルに置きます。
「なんかミケーノらしいわね」
「そうなんすか?」
「ミケーノって良くも悪くも男らしいのよ、デートは女と出掛けんだろ? 程度にしか思ってないからすごく自然だし。それが良いんだろうけど、そんなの普通は出来ないわよね」
「そう、そうなんす!」
「あとキーノスの真似も無理だと思うわ。一通りエスコートしてから、温室の屋上でオシャレにお酒飲みながら話すなんて出来る?」
「え、なんすかそれ」
カーラ様が仰っているのは去年のマスカレードで、私がケータ様たちをご案内した時の事かと思いますが、あれはデートとは全く違うものだと思います。
「あと立場が逆よ。自分の事を好きな子とデートするのと、自分の好きな子とデートするんじゃ全然違うわ」
「あー、それはそうっすね。ミケさんもそうっすよね」
「そうよ、ジャン君相談相手間違えてるわ」
短いため息をついてカーラ様は両肘をテーブルにつき、顎を組んだ両手の上に乗せます。
「好きな子相手なら、ワタシの方が向いてるわよ? なんかジャン君とは少し似た物感じるし」
「え、オレその、話し方とか普通っすよ?」
「そこじゃなくって、好きな子に良いお友達って思われて振られちゃう感じとか」
「うっ……」
ジャン様が突然苦しそうに胸を押さえます。
先程召し上がったカラアゲが喉に詰まったのでしょうか、急ぎ水の入ったグラスを差し出します。
しかしジャン様はグラスを受け取らず、ご注文されたジュンマイシュのグラスを一気に飲み干し、それなりの勢いをつけてテーブルに置きます。
「良い友達なんてっ」
「えぇ、分かるわ。そういう事じゃないのよね」
「イチャイチャしたいんすよ! 友達とはイチャイチャしないんす!」
「分かるわ~、恋と友情は違うのよね」
「メル君もミケさんも分かってないんすよ、この気持ち! 振られても友達でいられるなら良い? そんなワケないでしょ! ってのがなんで分かんないんすか!」
ジャン様は少し涙目になり、それを見つめているカーラ様は少し悲しそうな顔で微笑んでいます。
「キーノスさん、ジュンマイシュ! ってかウラガーノ! デキャンタで!」
どういう状況かよく分かりませんが、ご注文を頂きましたので対応しようかと思います。
「男女の友情を否定する気はないのよ、ただどっちかが恋しちゃうと成立しないってのが伝わらないのよね」
「そぉ~なんすよ、『良いお友達でいましょう』なんて振られるよりキツいんすよ」
「分っかるわぁ~。無理よねぇ、彼氏になりたかった子と普通に過ごすなんて」
「ですよね、それ以上の事したくなるの断られてんすから、なんかもう、こう、オレはしんどいのに周りは気にしない、あの感じもキツいんす」
ジャン様は酔ってしまわれたのか、カーラ様がお話をずっと聞いていらっしゃるような状態になっております。
かなり状況は異なりますが、去年のハーロルトを相手にしていた時を思い出します。
「ミケさんもキーさんも良いっすよね、モテるんすから」
「二人ともワタシ達の苦労なんか分からないんだから、恋の敗者よ!」
「ふぅ~ん、敗者っすか! ははっ!」
何か私を悪く言われているようにも思いますが、良い友達でという言葉なら私も言われた事があります。
「キーさんには分かんないかもっすね」
ジャン様が私に軽口を叩きます。
「いえ、私も似た経験がありますのでよく分かります」
「はぁ、似てるならあるかもっすね」
「え、え? ちょっと何その話?」
「恋心を伝えた訳ではありませんが、その方から『これからも友人として頼りにしてる』と伝えられましたので、お気持ちは少しなら分かるかと思います」
「えーー!! え、え?」
カーラ様が驚いていらっしゃいますが、ジャン様は再び怪訝そうな表情で私に視線を向けます。
「どーせ照れ隠しじゃないんすか?」
「それはないと思います、ほとんどの出掛けるお誘いを断られております」
「は、嘘でしょ?」
「ですので、私がデートの手解きなど出来るわけもありません」
「じゃあキーさんも仲間っすね! でもオレは明日勝利を掴んで来ますから!」
ジャン様が楽しそうに笑います。
その笑顔を見る限り、明日に控えたデートは上手く事が運びそうな雰囲気を感じます。
次にご来店される事があれば、その後のお話を聞けたらと思います。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる