美少年異世界BLファンタジー 籠の中の天使たち

キリノ

文字の大きさ
42 / 118
第三章 追体験

隣の部屋

しおりを挟む
 そこは、白いパイプベッドが一台置かれただけの、無味乾燥な部屋だった。
 当然のように沙蘭をベッドに横たえると、キムはズボンのゴムに手を伸ばす。
「先生、嫌」
 慌てて、沙蘭はゴムに手をやり、防御した。乳首を軽く弄られただけで、先端をしとらせてしまっているのだ。たとえ相手は医者だとしても、絶対に見られたくなかった。
「昨日はあんなに色っぽく私を誘ったのに、どうして今更恥じらうんだい? ほら、全部見せてみなさい」
 キムの口調は相変わらず丁寧ではあったけど、そのわりに行為は強引で迷いがない。異を唱える間もなく、少年の下腹は剥き出しにされてしまう。
「ああ、もうこんなに濡らして……可哀相に。ずっと我慢していたんだね。でももう堪える事はないんだよ」
 項までを赤くして横を向いている沙蘭の耳に、キムは唇を近づけ囁いた。
「夕べ私は、君の事を想像主に相談した。そしてお許しをもらったんだ。君さえ望めば、その可愛い体を好きにしていいってね」
 一瞬意味がわからず、沙蘭は、身を捩ってキムを見た。
「好きにしていいって、どういう事……?」
「セックスを含めて、お許しが出たんだ。だけど、当然だが条件はある。君は、ちゃんとまじめにトレーニングを受ける事。私やそしてトレーナー達は、君を抱く時は。ちゃんと君の要求に答える事。つまりトレーニングの主導権は私達に、そしてセックスの主導権は君にあるって事だ。悪い話ではないだろう? 君は乳首だけでこんなになってしまう、感じやすい子供なんだから」
 説明しながら、キムは濡れそぼった茎を軽くはじく。感じやすいと表されて、また体が熱くなった。そろそろ自覚し始めていたけれど、他人に指摘されると、まだ平然と受けとめる事は出来ない。
「男の子はね、ここだけで、こんなに感じたりはしないんだよ」
 キムは、徐に手を伸ばし、沙蘭の胸を優しく揉んだ。
「やっ……先生……」
「ほら、ピンクの物が可愛らしく立ち上がってる」
 男の人差し指と中指の間から、顔を出している小さな突起の片方を、キムはそっと口に含んだ。
 舌先でそこを転がされる度に、太股を熱いものが垂れていく。
「もうわかっているだろう? 君はこういう事がとっても好きなんだ。さあ、言ってごらん。次に何をして欲しい? 君が要求する事しか、私はしてあげる事は出来ないんだからね」
 こりこりと、指で乳首を摘まみながら、キムは囁く。沙蘭は太股を摺り合わした。して欲しい事なら、一つある。早く言わなければ、いつまでも、この恥ずかしい様を晒したままだ。
「あそこ……、舐めて……」
 おずおずと沙蘭は口にした。
「あそこって、どこ?」
 とぼけるキムに
「意地悪……」
 沙蘭は、恨めしげにそう呟く。
 教えなくても、わかるはずだ。何も刺激されていないのに、さっきから蜜を垂れ流し続けている、小振りな花の茎の部分。
 太股を伝い、シーツを汚す半透明な液体を、男の舌で舐めとって、欲情の証を消して欲しい。
「よしよし、わかったよ。じゃあ、少し足を自分で開いてみなさい」
 キムはくすりと笑い、伏せていた体を起こして、白衣を脱いだ。沙蘭は、両足を立て、そしてそっと左右に開く。熱いキムの吐息が、敏感な部分にかかり、そしてすっぼりと全体が温かな粘膜に包まれる。
「そこじゃなくて……先に……ここを……」
 沙蘭はもじもじと、太股と蕾に指を当ててみせた。今は、舐めて高められるよりも、精液を拭い去って欲しいのである。いつまでもそこをしとらせているのは、決まりが悪すぎた。
 それなのに……。
「わがままなお嬢さんだね。そこが、可愛いところだけれど」
 キムが言われた通りの箇所を攻め始め、沙蘭は墓穴を掘ってしまった事に気がついた。

「あっ……ああ、先生……やっ……」
「君がして欲しいっておねだりしたんだよ。今更やめろと言っても聞かないよ」
「そうじゃ……なくて……っ」
 じゅぱじゅぱと、卑猥な音を立て、キムの唇が股の付け根と蕾の周辺を通過する。その度に、沙蘭の性器から、新しい露が染みだしていく。
「先生……違うの……そうじゃない……」
「もう、セックスは始まっているんだよ。往生際の悪い態度はやめなさい」
「でも……」
「ほら、もうこんなに気持よくなった」
 蕾を丹念に潤しながら、キムは、可愛らしく立ち上がった花芽を片手で包んだ。指の隙間から、まだ透明な液体がこぼれていく。その浅ましい事実を隠したくて、浄化を頼んだのに、余計に高められてしまった。これではまるっきり逆効果だ。沙蘭は恥ずかしげに両足を摺り合わせる。
「オークションで使われていた木馬に、君はずいぶん興奮していたね。ああいうのに乗ってみたいかい?」
 閉じられた足をもう一度優しく開きながら、キムは尋ねた。
「ううん……」
「生の方が好きなのかい?」
 沙蘭の両目が左右に揺れる。会場で襲われた時も、二人組に同じ事を聞かれた。まだ一度しか経験がないのに、よほど、熱を求めているように見えるのだろうか。
 逡巡の末、こくりと頷く。
「そうだと思った。でも、トレーニングも大事だからね。ちゃんと真面目に受けるんだよ。お利口にしていれば、いつでも好きな時にご褒美をあげる。君の好きな物を、いつでも淹れてあげるからね」
 しばらく、性器をマッサージするように揉んだ後、キムは、沙蘭の体を俯けにした。
「何……?」
 ベッドに顔を伏せたまま、腰を高く持ち上げられ、沙蘭は小さな悲鳴を上げる。べとついた後孔に、硬くて熱いものが押し当てられた。
「今日は、バックから淹れてみようね」
 腰を揺らして角度の調節をしながら、キムは言った。
「先生……やっ……」
「君みたいな甘えたがりは、正常位を好む事くらい、わかってるよ。でも、これもトレーニングの一環だからね。色々な体位を試さなくてはならないんだよ」
「先生……やだっ……ね……怖い……」
「大丈夫。もう、これ以上ないくらいに濡れているから。初めての時よりうんと楽に入るはずだよ」
 しっかりと腰をホールドしたまま、キムは沙蘭の耳たぶを噛んだ。丁度いいポイントを掴んだらしく、重量感のある怒張が、割れ目に切っ先をめり込ませる。夕べは、あんなにそこに欲しいと思ったのに、いざ直前になると、体が竦み、震えてしまう。
「さあ……ゆっくりと淹れるから、力を抜いて……」
 言葉通り、緩やかに、それは、肉を分けて入ってきた。
 鬼頭全体が入った瞬間、その部分から、全身にかけて、むず痒いような痺れが走る。
「ああん……」
 はしたないほど甘い声に、自分でも驚きを隠せない。予想していた痛みもほとんどなく、キムが体を進める度に、幼い肉襞は逃がさまいと昂りを締めつけた。
「いいお尻だ……沙蘭、想像していた通り、君のお尻はとても気持いいよ……」
 ため息まじりの称賛が、背後から投げかけられ、悦びを示すように、内部の怒張が体積を増す。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

月弥総合病院

僕君☾☾
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。 また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。 (小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

ふたなり治験棟

ほたる
BL
ふたなりとして生を受けた柊は、16歳の年に国の義務により、ふたなり治験棟に入所する事になる。 男として育ってきた為、子供を孕み産むふたなりに成り下がりたくないと抗うが…?!

カテーテルの使い方

真城詩
BL
短編読みきりです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ある少年の体調不良について

雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。 BLもしくはブロマンス小説。 体調不良描写があります。

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

処理中です...