神の華

兎咲(とさき)

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神の地位

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神が直接人間の住む地上を支配していた時代、
神の地位は五段階にわかれていた。
一番低い位が、「牧師」。
人々に安らぎと慈悲を、惜しむことなく注ぐ役である。
二番目が「領主」。
位が高い神々への貢物を人間の民から搾取する役。
三番目は「国主」。
国の政治を司り、人々に安全な生活をもたらす。
四番目は「政治家」。
神々の中で、とても位の高い者しか入ることができない
宮殿で、世界中の政治を仕切る。
一番位が高いのは、「清国王」(しこくおう)。
世界中の国の頂点に君臨する清い神の王である。
神の地位は決して血で受け継がれる物ではなく、
特殊な決め方をしていた。
五年に一度の入れ替えの式で、神々は人間の嫁を連れてくる。
そこで、小窓から飛び込んできた
精霊に一番先に祝福された嫁の夫が次の清国王となることができた。
精霊は美しい人間の女が大好きで、
美しい女性とその夫を加護するといわれている。
加護を受けた者が王の座に立つと、国は安定し、災いが降りかかってこないのだ。
だから神々は、美しく心も体も清い、人間の女をこぞって娶った。
全てが国王の座に立つためである。
神の嫁になった女性のことを、人々は神の華と呼び、大切にもてなした。
そして、心も体も澄み切った、絶世の美女は、
天華の女王と呼ばれ、神の嫁に行くまで、村でそれはそれは大切に、脆いガラス細工の様に育てられる。
そう、神の嫁になるしか道はないかのように、軟禁されて育てられる。
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