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3章
(12)商店街
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突然立ちはだかった巨大なハードルを前にして、俺は高速で頭を回転させた。
バルド村は、極端に土地が狭い関係上、風呂といえば大浴場しかない。しかも男女で厳格に区分けされており、もし不法侵入した場合は性別問わずに吊り橋から裸でバンジージャンプの刑が待っている。
俺は一度、半裸の男と幼女が女性用大浴場にいる姿を想像してみた。
事案である。
理由を説明すれば許してもらえるか? いやしかし、半裸の男を前に女性が冷静でいられるとは思えない。バルド村の女性は勇ましいので、逆に俺が断末魔を上げる羽目になるだろう。
ではシャルを一人で大浴場に行かせるか? それも少し心配だ。シャルの年齢は小学校六年生と同じだが、慣れない土地でたった一人、かつ武器も持ち込めない浴場で、何か事件に巻き込まれたらどうする。過去にべートが堂々を犯罪を犯したのだから、大浴場に変質者が現れないとどうして断言できよう。
一応、ギルドのシャワー室ならシャル一人でも入れるだろうが、現在シャルが所望しているのは記念すべきバルド村初めての風呂の思い出だ。
しかも、今の時間だとシャワー室は冷水しか出てこない。疲れ切ったシャルに滝行もどきをさせるわけにはいかなかった。
やはり大浴場一択だ。
だがバンジージャンプの刑に処されるのも絶対に嫌である。
「そうだ、オリヴィアさん!」
俺はドタドタと廊下に飛び出し、隣のドアを手の甲で激しくノックした。
「はーい、どちら様で……あら? あらあら、リョーホくん! エラムラに行ってるって聞いたけど、無事に帰ってきてくれてよかったわぁ」
ドアの向こうから出てきたのは、青みがかった長い黒髪を左肩に流した、品の良いお姉さんだった。糸のように細められた両目の尻には泣き黒子があり、どことなく狐っぽい雰囲気である。
俺は和かに見下ろしてくるオリヴィアに軽く挨拶をした。
「ちわっすオリヴィアさん。心配をおかけして申し訳ないです。急で本当に悪いんですが、俺じゃどうしようもない問題があってですね……」
手招きをしながら、俺はオリヴィアを自室に案内する。
オリヴィアはドアの外からこそっと中を覗いて、シャルと目が合うなり甲高い声を上げた。
「あら! まぁ! なんて可愛い子かしら!」
「俺が今日から引き取ることになったシャルです。色々あって喋れないんですけど」
「あらそうなの? こんなに小さいのに大変ねぇ。それで、この子に何かあったの?」
そう促され、俺は自分が危惧している大浴場問題をオリヴィアに伝えた。
オリヴィアは最後まで耳を傾けた後、人差し指を顎先に当てながら首を傾げた。
「このぐらいの歳の子なら、一人でも心配ないんじゃない?」
「だと思いたいんですが、初日で何かあったら俺も嫌なんです……」
俺が心配性なだけかも知れないが、戦後間もないこのご時世、警戒するに越したことはないと思っている。それにオリヴィアと今のうちに触れ合っておけば、シャルがいざという時に頼れるだろうという下心もあった。
どうやったら納得してもらえるか、と俺が思案していると、シャルが徐にノートを掲げてオリヴィアに見せた。
『おふろのはいりかた、おしえてください』
オリヴィアは眉を持ち上げると、猫撫で声になりながらぱちりと手を合わせた。
「まあまあ、こんな可愛い頼まれ方したら断れないわ。いいわよ。この子に免じて、今日は私が預かってあげる」
「ほ、本当ですか!」
ほっと胸を撫で下ろした瞬間、俺の鼻先にずいっと人差し指が押し付けられた。
「ただし、一つだけ条件があるわ」
「な、なんでしょう?」
急接近した美しい顔に俺がドギマギしていると、オリヴィアは神妙な面持ちで言った。
「この子の服……私が決めてもいいかしら?」
「え?」
それだけ? と拍子抜けすると、オリヴィアはシャルの隣にしゃがみながら肩を抱いた。
「実は私、娘も欲しかったのよね。ほら、私もう四十歳のおばさんでしょう? フリフリで可愛い服なんて着れないから、ほんのちょっとおばさんの趣味に付き合ってほしいの」
「そういうことなら、俺はむしろ助かります。シャルはどうする?」
一応シャルにも聞いてみると、なぜかもじもじしながら俺の後ろに隠れてしまった。
「もしかして遠慮してるの?」
と、オリヴィアが問い掛ければ、シャルは数秒間を置いてこくりと頷いた。
シャルが人見知りだったり、遠慮がちだったりするのは、ダウバリフに厳しく育てられてきたせいだろう。声が出せないのも重なって、誰かに迷惑をかけるのが負担になっているのかも知れない。
どうやってシャルの背中を押すべきか俺が迷っていると、オリヴィアは元から細い目をさらに柔和に細めた。
「いいのよシャルちゃん。貴方はそうして貰える価値があるの。だってこんなに可愛くて、会ったばかりの私の心配までしてくれるんだもの。ね、おばさんからのお願いよ。貴方ともっと仲良くなりたいわ」
率直な言葉に、零れ落ちそうなぐらいシャルの目が見開かれた。それからシャルは俺の背から顔を出し、おずおずとオリヴィアの方へ左手を差し出した。
「いいの? ありがとう!」
すかさずオリヴィアはシャルの手を取ると、やんわりと手を引きながら俺にウィンクした。
「じゃあ、早速行ってくるわねぇ!」
「あ、その前にこれを」
俺は慌てて内ポケットから財布を引っ張り出したが、中身を渡す前にオリヴィアに止められてしまった。
「いいのよ。新しい家族ができたお祝いだと思って」
「でも俺はシャルの保護者ですから」
「じゃあ、今度のバーベキューで、とびきり美味しいお肉を持ってきて。もうすぐ息子も帰ってくるから」
「いやいやいや」
「引き止めないの! シャルちゃんが可哀想でしょ!」
「もー……分かりました。絶対用意します」
俺が渋々財布をしまうと、オリヴィアは早速シャルの手を引きながら立ち上がった。出かける気配を感じ取ったシャルは、持っていたノートをテーブルの上に戻してからオリヴィアの元へ戻った。
「さぁ、まずは一緒にお風呂であったまりましょうね」
シャルははにかみながらオリヴィアに頷き、別れ際に俺に手を振ってくれた。
「いってらっしゃい」
俺はドアが閉まるまで二人を見送った後、一人で呆けた。
「オリヴィアさんって四十歳なの? 嘘だろ?」
てっきり二十代後半だと思っていた俺は、平手打ちを喰らったような気分でしばらく頭が働かなかった。
とはいえオリヴィアの年齢が高いのなら、それ相応にシャルの子守りを任せられるというもの。シャルが出かけている今のうちに、必要なものを揃えておいた方がいいだろう。
俺はテーブルの上に残されたノートを手に取ると、新しいページに必要そうなものを書き出してみた。
まずは筆談用の筆記用具が最優先だ。タンスとベッドはこれから買い足すとして、このアパートにはキッチンがないので、皿やコップは最小限で良い。食事は食堂で済ませるのがこの村の常識だ。
あらかた書き終わった後、メモのページだけを破り取ってから部屋を出る。手持ちの財布にはエラムラの換金所で貰った金貨があるので、大抵のものは今日中に揃えられるはずだ。バカ高い武器のせいで金銭感覚が狂うが、狩人は高級取りなのだとつくづく思う。
俺はノートの内容をガン見しながら、アパートの上にある商店街へ向かった。
バルド村の商店街は、ギルドと訓練場の真下から三階分のフロアを占めている。規模は日本のショッピングモールとほぼ同じだ。
商店街一階は、回転率が高い食料や素材などが集められ、二階は家具や武器など比較的重いものが揃っている。そして三階は小物や衣服といった、軽いがそこまで消費率も高くない商品が売られている。
商店街は吊り橋の上から洞窟の奥まで、みっちりと店が詰まっているのが特徴だ。
洞窟の中には商人専用の運搬通路とエレベーターがあり、外から運ばれてきた商品が通路にどっさり並べられる。その混沌とした様子はタイのメークロン市場にそっくりだった。
一方、吊り橋の方ではカーテンや絨毯などがロープで干され、値段が書かれた木簡片手に店員が客寄せをしていた。一部の貴重な商品はオークションに出され、階段の一角では高額商品で賑わいを見せていた。
俺は賑やかな吊り橋を渡って洞窟内に入ると、足元に気をつけながら目当ての店の前まで来た。
「おっちゃんいるかー?」
そう声をかけると、キノコライトとカンテラの灯りの向こうで、ぬっと熊のような男が顔を上げた。
「おん? おぉ! あんたか。久しぶりじゃねぇの」
「マジ久しぶり。おっさんってば、一か月ぐらい来なかったから死んだと思ったぞ」
「まだ死にゃあせんよ」
五十代前後の店主と会話しながら、俺は目を凝らしつつ商品を眺めた。
カンテラの真横に『文房具店』と異世界文字で書かれたこの店は、今日も今日とて、駄菓子屋のような雰囲気で包まれていた。古い古紙の香りや、柔らかな木材の匂い。それと、どことなく百均の匂いがして、視覚より嗅覚ばかりが働いてしまう。俺がこの店に来るようになったのも、この懐かしい匂いに惹かれたからだった。
そういえば、異世界に来る前は百均のポイントを貯めている最中だった。せめてマグカップと交換しておけば良かったとホームシックになりながら、俺は気安い口調で店主に話しかけた。
「おっちゃん。分厚いけど持ち運びに便利なノートとかない? それか、首から掛けれる紐付きのノート」
「妙に具体的な注文じゃねぇかい」
「まぁ、筆談するから」
正直に用途を白状すると、店主は「ちょっと待ってろ」と言って奥の背負箱を探し始めた。
その間、俺は鉛筆と消しゴムを選ぶことにした。
各箱の中では、鉛筆が飴玉のように光を反射していたり、消しゴム代わりのドラゴンの油脂が白玉のように詰まっていたり、持っているだけで呪われそうな置き物があったりと、見ていて飽きないものばかりが並んでいる。
その中でもシャルが気に入りそうなものを選んでいると、店主が商品の隙間を縫ってこちらに戻ってきた。
「ほれ、あったぞ」
差し出されたのは、丈夫そうな紐付きのリングノートだった。
「すげぇ、丁度欲しかったやつだ!」
分厚さも大きさも完璧だ。
しかしこんなに都合の良いものをなぜ店主が持っているのか。
いざ聞いてみようとすると、店主は俺の心を読んだかのように、したり顔で語ってくれた。
「ちょいと前に立ち寄った里で、紅葉病っつう声が枯れる流行病があってなぁ。こいつはそれ用に量産して売れ残ったやつだ」
「声が枯れる? どんな風に?」
「喉の奥が紅葉みたいに真っ赤になってなぁ、舌が二倍に腫れ上がるんだよ。飯を食うのも飲むのも一苦労で、ほとんど粥しか食えねぇんだとよ。その病は三日で治るんだが、すぐにまた同じ病に罹るみたいでよぉ。人がいるってぇのに、里の中は静かだったぜ」
「うわぁ、かなりひどいなそれ」
「だろ? おらも一週間泊まっただけで喉が腫れ始めて、こりゃいけねぇって、さっさと別の里に逃げちまったぜ」
「ははぁ、災難だったな。しかし、よく一週間も粘れたな」
「飯が美味かったもんでなぁ、つい」
店主は笑いながら丸椅子に座ると、でっぷりとした腹を叩いて一層高く笑った。
それにしても、紅葉病という名は初めて聞いたが、同じ症状なら聞いたことがある。シンビオワールド中盤に登場する柘榴病が、まさにそれだ。
俺は店主から受け取ったノートの使い勝手を確認しながら、紅葉病について一つ確認してみることにした。
「なぁ、その里の近くでドラゴンの群れが出なかったか?」
「おん? そういやぁ狩人が、今年はやけにチェスピースが群れてるようだと言っておったな」
確定だ、と俺は手応えを感じた。
チェスピースは、山の奥深くに生息する獰猛な中位ドラゴンだ。リスとトカゲを合体させたようなモフモフの生物なのだが、こいつこそが、流行病の諸悪の根源である。
俺はカンニングペーパーを使ったような罪悪感を抱きつつ、店主に進言した。
「もしその里にまた行くことがあったら言っておいてくれないか。紅葉病が流行ったら、毎日キキ米を食べるようにって。できれば玄米で」
「なんだそりゃあ」
「紅葉病は風邪じゃなくてアレルギーなんだよ。キキ米にはチェスピースのフェロモンの効果を弱くするものが入ってるから、薬代わりになるんだ。ほら、アロエとかレンコン食うとアレルギーがマシになるみたいな話あるじゃん」
「じゃあ、アレか? あの流行病はチェスピースのフェロモンが原因ってことか!?」
「多分。お粥食べて元気になるなら、そうだろうなーと」
一応結論を濁してみたが、店主は感心したように膝に頬杖をついた。
「話を聞いただけで解っちまうのかい。英雄の卵様ってぇのは、随分と博識なんだなぁ」
「げぇ、その話もう出回ってんの?」
てっきりエラムラの中だけで終わると思っていた渾名に俺が思わず舌を出すと、店主はひっくり返すような声を上げた。
「そぉらそうよ。耳が早くなけりゃあ商人なんざやってられんのよ。しかもよぉ、兄ちゃんはレオハニーの二番弟子なんだろ? 大出世間違いなしじゃあねえの」
「んな期待されると、すっげープレッシャーなんだけど」
「おん? んな気にせんでも、お前さんはまだ卵だ。最強の狩人様がいるうちはまだまだ身構えなくていいだろうよ」
最強の狩人、と聞いて、俺はレオハニーの美しく洗練された姿を思い出した。平和ボケした学生でも感じ取れる生命としての格の違い。そしてバルド村で再会した時の包容力。たった数分しか会話していないのに、俺の中でレオハニーは印象深い人だった。
「俺ってレオハニーさんの弟子なのかな。一応、エトロは姉弟子みたいなもんだけど、レオハニーさんとは一度しか話したことないし、武勇伝も全然知らないし」
「はぁん? これだから田舎モンは!」
突然罵られた。
目を白黒させる俺を放置して、店主は鼻息荒く前のめりになった。
「レオハニー様はなぁ、数々の里をドラゴンから守り抜いたすっげぇお人だ。竜王を一撃で仕留めたって話もあちこちで聞く。中でも、ノクタヴィスの惨劇となりゃあ、今も根強く語り継がれてるぐらい熱々よぉ」
「竜王を一撃ねぇ……それより、ノクタヴィスの惨劇ってなんだ?」
首をひねりながら俺が問いかければ、店主は物珍しそうな顔で軽くのけ反った。
「あんだいお前さん、それも知らねぇのかい? しょうがねぇなぁ。椅子貸してやるから座んな」
投げ寄越された丸椅子に大人しく座ると、店主は指で数えながら、ぼんやりと視線を斜めにした。
「今からもう十五年前か? 中央都市から南東にずぅっと行った海沿いで、ノクタヴィスっつう研究都市があったんよ。研究ってのは、新薬とか、病の治療とか、まぁいろいろやってたらしいぜ」
聞いたことのない都市の名だ。
「そこ、おっちゃんも行ったことあんの?」
「おうよ。何度か観光がてらに歩き回ったぜ。ノクタヴィスは薬を長期間保存するとかなんとかで、入り江の洞窟深くに作られたんだ。真っ暗な洞窟の中で、建物から出る無数の灯りが星空みてぇに光ってて、ありゃあ圧巻だったぜ」
当時の景色を思い出しているのか、店主はうっとりと洞窟を見上げた。俺は先ほどの惨劇という言葉を思い出し、少しだけ声のトーンを落とした。
「その都市で、なにが起きたんだ?」
店主は瞬きをすると、猫背になりながらボソボソと言った。
「地図から消えちまったんだよ。見たこともない巨大なドラゴンに襲われてなぁ。文字通り、木端微塵よ」
「は? 冗談だろ」
「んなわけねぇだろい。ノクタヴィスは中央都市の次にでけぇ都市だったんだ。でまかせが言えるかっての!」
「いや、おかしいって。それだけ大規模な都市だったら、強い狩人だって暮らしてるもんだろ? なのに地図から消えるってのは大袈裟だって」
乾いた笑みを張り付けながら反論すると、店主は小難しい顔で背を丸めた。
「おいらもそう思ったんだがな、いくら調べても、あん時の事件の話がなーんにも出てこんのよ。ノクタヴィスの生き残りはナシ。記録は全部憲兵隊が押収しちまって、市民にまで情報が回ってこなくってよ」
あまりすっきりしない話だ。中途半端に報道される殺人事件を聞いたような後味の悪さがある。
俺の不満に気づいているのかいないのか、店主は鼻先を赤くしながら楽し気に付け加えた。
「ただ一個だけはっきりしてんのは、レオハニー様がいなけりゃ、地図から消えたのはノクタヴィスだけじゃ済まなかったってことよ。いやぁ、都市一つを破壊しちまう化け物をたった一人で倒しちまうとは、まさにあの方は生きる英雄譚ってやつだな!」
「……ああ。確かに、すごいよな」
俺が異世界に来て最初にドラゴンに襲われたときも、レオハニーは一撃で敵を仕留めてしまった。あれほどの力があれば、店主が語った噂にも信ぴょう性がある。
だが、討滅者でなくとも守護狩人は実力者だ。いくら新種のドラゴンが相手だとしても、たった一体に都市が壊滅させられるとは思えない。
研究、と言えばドミラスの顔が浮かんでくるが、あの人ならノクタヴィスの惨劇も何か知っているのだろうか。
考え事をしていると、店主が何かを思い出したように立ち上がった。
「おっとと、もう一つレオハニー様と言えばよ、とっておきの話があるんだよ」
「まだこれ以上の話があんの?」
「おうよ。ちょっと耳貸しな」
どうせ眉唾の話だろうな、と呆れつつ店主の方へ顔を寄せたところで、
「何をしている」
「ひぇ」
丸椅子からひっくり返りそうになりながら振り返ると、文房具店の入口でカンテラに照らされるエトロがいた。
バルド村は、極端に土地が狭い関係上、風呂といえば大浴場しかない。しかも男女で厳格に区分けされており、もし不法侵入した場合は性別問わずに吊り橋から裸でバンジージャンプの刑が待っている。
俺は一度、半裸の男と幼女が女性用大浴場にいる姿を想像してみた。
事案である。
理由を説明すれば許してもらえるか? いやしかし、半裸の男を前に女性が冷静でいられるとは思えない。バルド村の女性は勇ましいので、逆に俺が断末魔を上げる羽目になるだろう。
ではシャルを一人で大浴場に行かせるか? それも少し心配だ。シャルの年齢は小学校六年生と同じだが、慣れない土地でたった一人、かつ武器も持ち込めない浴場で、何か事件に巻き込まれたらどうする。過去にべートが堂々を犯罪を犯したのだから、大浴場に変質者が現れないとどうして断言できよう。
一応、ギルドのシャワー室ならシャル一人でも入れるだろうが、現在シャルが所望しているのは記念すべきバルド村初めての風呂の思い出だ。
しかも、今の時間だとシャワー室は冷水しか出てこない。疲れ切ったシャルに滝行もどきをさせるわけにはいかなかった。
やはり大浴場一択だ。
だがバンジージャンプの刑に処されるのも絶対に嫌である。
「そうだ、オリヴィアさん!」
俺はドタドタと廊下に飛び出し、隣のドアを手の甲で激しくノックした。
「はーい、どちら様で……あら? あらあら、リョーホくん! エラムラに行ってるって聞いたけど、無事に帰ってきてくれてよかったわぁ」
ドアの向こうから出てきたのは、青みがかった長い黒髪を左肩に流した、品の良いお姉さんだった。糸のように細められた両目の尻には泣き黒子があり、どことなく狐っぽい雰囲気である。
俺は和かに見下ろしてくるオリヴィアに軽く挨拶をした。
「ちわっすオリヴィアさん。心配をおかけして申し訳ないです。急で本当に悪いんですが、俺じゃどうしようもない問題があってですね……」
手招きをしながら、俺はオリヴィアを自室に案内する。
オリヴィアはドアの外からこそっと中を覗いて、シャルと目が合うなり甲高い声を上げた。
「あら! まぁ! なんて可愛い子かしら!」
「俺が今日から引き取ることになったシャルです。色々あって喋れないんですけど」
「あらそうなの? こんなに小さいのに大変ねぇ。それで、この子に何かあったの?」
そう促され、俺は自分が危惧している大浴場問題をオリヴィアに伝えた。
オリヴィアは最後まで耳を傾けた後、人差し指を顎先に当てながら首を傾げた。
「このぐらいの歳の子なら、一人でも心配ないんじゃない?」
「だと思いたいんですが、初日で何かあったら俺も嫌なんです……」
俺が心配性なだけかも知れないが、戦後間もないこのご時世、警戒するに越したことはないと思っている。それにオリヴィアと今のうちに触れ合っておけば、シャルがいざという時に頼れるだろうという下心もあった。
どうやったら納得してもらえるか、と俺が思案していると、シャルが徐にノートを掲げてオリヴィアに見せた。
『おふろのはいりかた、おしえてください』
オリヴィアは眉を持ち上げると、猫撫で声になりながらぱちりと手を合わせた。
「まあまあ、こんな可愛い頼まれ方したら断れないわ。いいわよ。この子に免じて、今日は私が預かってあげる」
「ほ、本当ですか!」
ほっと胸を撫で下ろした瞬間、俺の鼻先にずいっと人差し指が押し付けられた。
「ただし、一つだけ条件があるわ」
「な、なんでしょう?」
急接近した美しい顔に俺がドギマギしていると、オリヴィアは神妙な面持ちで言った。
「この子の服……私が決めてもいいかしら?」
「え?」
それだけ? と拍子抜けすると、オリヴィアはシャルの隣にしゃがみながら肩を抱いた。
「実は私、娘も欲しかったのよね。ほら、私もう四十歳のおばさんでしょう? フリフリで可愛い服なんて着れないから、ほんのちょっとおばさんの趣味に付き合ってほしいの」
「そういうことなら、俺はむしろ助かります。シャルはどうする?」
一応シャルにも聞いてみると、なぜかもじもじしながら俺の後ろに隠れてしまった。
「もしかして遠慮してるの?」
と、オリヴィアが問い掛ければ、シャルは数秒間を置いてこくりと頷いた。
シャルが人見知りだったり、遠慮がちだったりするのは、ダウバリフに厳しく育てられてきたせいだろう。声が出せないのも重なって、誰かに迷惑をかけるのが負担になっているのかも知れない。
どうやってシャルの背中を押すべきか俺が迷っていると、オリヴィアは元から細い目をさらに柔和に細めた。
「いいのよシャルちゃん。貴方はそうして貰える価値があるの。だってこんなに可愛くて、会ったばかりの私の心配までしてくれるんだもの。ね、おばさんからのお願いよ。貴方ともっと仲良くなりたいわ」
率直な言葉に、零れ落ちそうなぐらいシャルの目が見開かれた。それからシャルは俺の背から顔を出し、おずおずとオリヴィアの方へ左手を差し出した。
「いいの? ありがとう!」
すかさずオリヴィアはシャルの手を取ると、やんわりと手を引きながら俺にウィンクした。
「じゃあ、早速行ってくるわねぇ!」
「あ、その前にこれを」
俺は慌てて内ポケットから財布を引っ張り出したが、中身を渡す前にオリヴィアに止められてしまった。
「いいのよ。新しい家族ができたお祝いだと思って」
「でも俺はシャルの保護者ですから」
「じゃあ、今度のバーベキューで、とびきり美味しいお肉を持ってきて。もうすぐ息子も帰ってくるから」
「いやいやいや」
「引き止めないの! シャルちゃんが可哀想でしょ!」
「もー……分かりました。絶対用意します」
俺が渋々財布をしまうと、オリヴィアは早速シャルの手を引きながら立ち上がった。出かける気配を感じ取ったシャルは、持っていたノートをテーブルの上に戻してからオリヴィアの元へ戻った。
「さぁ、まずは一緒にお風呂であったまりましょうね」
シャルははにかみながらオリヴィアに頷き、別れ際に俺に手を振ってくれた。
「いってらっしゃい」
俺はドアが閉まるまで二人を見送った後、一人で呆けた。
「オリヴィアさんって四十歳なの? 嘘だろ?」
てっきり二十代後半だと思っていた俺は、平手打ちを喰らったような気分でしばらく頭が働かなかった。
とはいえオリヴィアの年齢が高いのなら、それ相応にシャルの子守りを任せられるというもの。シャルが出かけている今のうちに、必要なものを揃えておいた方がいいだろう。
俺はテーブルの上に残されたノートを手に取ると、新しいページに必要そうなものを書き出してみた。
まずは筆談用の筆記用具が最優先だ。タンスとベッドはこれから買い足すとして、このアパートにはキッチンがないので、皿やコップは最小限で良い。食事は食堂で済ませるのがこの村の常識だ。
あらかた書き終わった後、メモのページだけを破り取ってから部屋を出る。手持ちの財布にはエラムラの換金所で貰った金貨があるので、大抵のものは今日中に揃えられるはずだ。バカ高い武器のせいで金銭感覚が狂うが、狩人は高級取りなのだとつくづく思う。
俺はノートの内容をガン見しながら、アパートの上にある商店街へ向かった。
バルド村の商店街は、ギルドと訓練場の真下から三階分のフロアを占めている。規模は日本のショッピングモールとほぼ同じだ。
商店街一階は、回転率が高い食料や素材などが集められ、二階は家具や武器など比較的重いものが揃っている。そして三階は小物や衣服といった、軽いがそこまで消費率も高くない商品が売られている。
商店街は吊り橋の上から洞窟の奥まで、みっちりと店が詰まっているのが特徴だ。
洞窟の中には商人専用の運搬通路とエレベーターがあり、外から運ばれてきた商品が通路にどっさり並べられる。その混沌とした様子はタイのメークロン市場にそっくりだった。
一方、吊り橋の方ではカーテンや絨毯などがロープで干され、値段が書かれた木簡片手に店員が客寄せをしていた。一部の貴重な商品はオークションに出され、階段の一角では高額商品で賑わいを見せていた。
俺は賑やかな吊り橋を渡って洞窟内に入ると、足元に気をつけながら目当ての店の前まで来た。
「おっちゃんいるかー?」
そう声をかけると、キノコライトとカンテラの灯りの向こうで、ぬっと熊のような男が顔を上げた。
「おん? おぉ! あんたか。久しぶりじゃねぇの」
「マジ久しぶり。おっさんってば、一か月ぐらい来なかったから死んだと思ったぞ」
「まだ死にゃあせんよ」
五十代前後の店主と会話しながら、俺は目を凝らしつつ商品を眺めた。
カンテラの真横に『文房具店』と異世界文字で書かれたこの店は、今日も今日とて、駄菓子屋のような雰囲気で包まれていた。古い古紙の香りや、柔らかな木材の匂い。それと、どことなく百均の匂いがして、視覚より嗅覚ばかりが働いてしまう。俺がこの店に来るようになったのも、この懐かしい匂いに惹かれたからだった。
そういえば、異世界に来る前は百均のポイントを貯めている最中だった。せめてマグカップと交換しておけば良かったとホームシックになりながら、俺は気安い口調で店主に話しかけた。
「おっちゃん。分厚いけど持ち運びに便利なノートとかない? それか、首から掛けれる紐付きのノート」
「妙に具体的な注文じゃねぇかい」
「まぁ、筆談するから」
正直に用途を白状すると、店主は「ちょっと待ってろ」と言って奥の背負箱を探し始めた。
その間、俺は鉛筆と消しゴムを選ぶことにした。
各箱の中では、鉛筆が飴玉のように光を反射していたり、消しゴム代わりのドラゴンの油脂が白玉のように詰まっていたり、持っているだけで呪われそうな置き物があったりと、見ていて飽きないものばかりが並んでいる。
その中でもシャルが気に入りそうなものを選んでいると、店主が商品の隙間を縫ってこちらに戻ってきた。
「ほれ、あったぞ」
差し出されたのは、丈夫そうな紐付きのリングノートだった。
「すげぇ、丁度欲しかったやつだ!」
分厚さも大きさも完璧だ。
しかしこんなに都合の良いものをなぜ店主が持っているのか。
いざ聞いてみようとすると、店主は俺の心を読んだかのように、したり顔で語ってくれた。
「ちょいと前に立ち寄った里で、紅葉病っつう声が枯れる流行病があってなぁ。こいつはそれ用に量産して売れ残ったやつだ」
「声が枯れる? どんな風に?」
「喉の奥が紅葉みたいに真っ赤になってなぁ、舌が二倍に腫れ上がるんだよ。飯を食うのも飲むのも一苦労で、ほとんど粥しか食えねぇんだとよ。その病は三日で治るんだが、すぐにまた同じ病に罹るみたいでよぉ。人がいるってぇのに、里の中は静かだったぜ」
「うわぁ、かなりひどいなそれ」
「だろ? おらも一週間泊まっただけで喉が腫れ始めて、こりゃいけねぇって、さっさと別の里に逃げちまったぜ」
「ははぁ、災難だったな。しかし、よく一週間も粘れたな」
「飯が美味かったもんでなぁ、つい」
店主は笑いながら丸椅子に座ると、でっぷりとした腹を叩いて一層高く笑った。
それにしても、紅葉病という名は初めて聞いたが、同じ症状なら聞いたことがある。シンビオワールド中盤に登場する柘榴病が、まさにそれだ。
俺は店主から受け取ったノートの使い勝手を確認しながら、紅葉病について一つ確認してみることにした。
「なぁ、その里の近くでドラゴンの群れが出なかったか?」
「おん? そういやぁ狩人が、今年はやけにチェスピースが群れてるようだと言っておったな」
確定だ、と俺は手応えを感じた。
チェスピースは、山の奥深くに生息する獰猛な中位ドラゴンだ。リスとトカゲを合体させたようなモフモフの生物なのだが、こいつこそが、流行病の諸悪の根源である。
俺はカンニングペーパーを使ったような罪悪感を抱きつつ、店主に進言した。
「もしその里にまた行くことがあったら言っておいてくれないか。紅葉病が流行ったら、毎日キキ米を食べるようにって。できれば玄米で」
「なんだそりゃあ」
「紅葉病は風邪じゃなくてアレルギーなんだよ。キキ米にはチェスピースのフェロモンの効果を弱くするものが入ってるから、薬代わりになるんだ。ほら、アロエとかレンコン食うとアレルギーがマシになるみたいな話あるじゃん」
「じゃあ、アレか? あの流行病はチェスピースのフェロモンが原因ってことか!?」
「多分。お粥食べて元気になるなら、そうだろうなーと」
一応結論を濁してみたが、店主は感心したように膝に頬杖をついた。
「話を聞いただけで解っちまうのかい。英雄の卵様ってぇのは、随分と博識なんだなぁ」
「げぇ、その話もう出回ってんの?」
てっきりエラムラの中だけで終わると思っていた渾名に俺が思わず舌を出すと、店主はひっくり返すような声を上げた。
「そぉらそうよ。耳が早くなけりゃあ商人なんざやってられんのよ。しかもよぉ、兄ちゃんはレオハニーの二番弟子なんだろ? 大出世間違いなしじゃあねえの」
「んな期待されると、すっげープレッシャーなんだけど」
「おん? んな気にせんでも、お前さんはまだ卵だ。最強の狩人様がいるうちはまだまだ身構えなくていいだろうよ」
最強の狩人、と聞いて、俺はレオハニーの美しく洗練された姿を思い出した。平和ボケした学生でも感じ取れる生命としての格の違い。そしてバルド村で再会した時の包容力。たった数分しか会話していないのに、俺の中でレオハニーは印象深い人だった。
「俺ってレオハニーさんの弟子なのかな。一応、エトロは姉弟子みたいなもんだけど、レオハニーさんとは一度しか話したことないし、武勇伝も全然知らないし」
「はぁん? これだから田舎モンは!」
突然罵られた。
目を白黒させる俺を放置して、店主は鼻息荒く前のめりになった。
「レオハニー様はなぁ、数々の里をドラゴンから守り抜いたすっげぇお人だ。竜王を一撃で仕留めたって話もあちこちで聞く。中でも、ノクタヴィスの惨劇となりゃあ、今も根強く語り継がれてるぐらい熱々よぉ」
「竜王を一撃ねぇ……それより、ノクタヴィスの惨劇ってなんだ?」
首をひねりながら俺が問いかければ、店主は物珍しそうな顔で軽くのけ反った。
「あんだいお前さん、それも知らねぇのかい? しょうがねぇなぁ。椅子貸してやるから座んな」
投げ寄越された丸椅子に大人しく座ると、店主は指で数えながら、ぼんやりと視線を斜めにした。
「今からもう十五年前か? 中央都市から南東にずぅっと行った海沿いで、ノクタヴィスっつう研究都市があったんよ。研究ってのは、新薬とか、病の治療とか、まぁいろいろやってたらしいぜ」
聞いたことのない都市の名だ。
「そこ、おっちゃんも行ったことあんの?」
「おうよ。何度か観光がてらに歩き回ったぜ。ノクタヴィスは薬を長期間保存するとかなんとかで、入り江の洞窟深くに作られたんだ。真っ暗な洞窟の中で、建物から出る無数の灯りが星空みてぇに光ってて、ありゃあ圧巻だったぜ」
当時の景色を思い出しているのか、店主はうっとりと洞窟を見上げた。俺は先ほどの惨劇という言葉を思い出し、少しだけ声のトーンを落とした。
「その都市で、なにが起きたんだ?」
店主は瞬きをすると、猫背になりながらボソボソと言った。
「地図から消えちまったんだよ。見たこともない巨大なドラゴンに襲われてなぁ。文字通り、木端微塵よ」
「は? 冗談だろ」
「んなわけねぇだろい。ノクタヴィスは中央都市の次にでけぇ都市だったんだ。でまかせが言えるかっての!」
「いや、おかしいって。それだけ大規模な都市だったら、強い狩人だって暮らしてるもんだろ? なのに地図から消えるってのは大袈裟だって」
乾いた笑みを張り付けながら反論すると、店主は小難しい顔で背を丸めた。
「おいらもそう思ったんだがな、いくら調べても、あん時の事件の話がなーんにも出てこんのよ。ノクタヴィスの生き残りはナシ。記録は全部憲兵隊が押収しちまって、市民にまで情報が回ってこなくってよ」
あまりすっきりしない話だ。中途半端に報道される殺人事件を聞いたような後味の悪さがある。
俺の不満に気づいているのかいないのか、店主は鼻先を赤くしながら楽し気に付け加えた。
「ただ一個だけはっきりしてんのは、レオハニー様がいなけりゃ、地図から消えたのはノクタヴィスだけじゃ済まなかったってことよ。いやぁ、都市一つを破壊しちまう化け物をたった一人で倒しちまうとは、まさにあの方は生きる英雄譚ってやつだな!」
「……ああ。確かに、すごいよな」
俺が異世界に来て最初にドラゴンに襲われたときも、レオハニーは一撃で敵を仕留めてしまった。あれほどの力があれば、店主が語った噂にも信ぴょう性がある。
だが、討滅者でなくとも守護狩人は実力者だ。いくら新種のドラゴンが相手だとしても、たった一体に都市が壊滅させられるとは思えない。
研究、と言えばドミラスの顔が浮かんでくるが、あの人ならノクタヴィスの惨劇も何か知っているのだろうか。
考え事をしていると、店主が何かを思い出したように立ち上がった。
「おっとと、もう一つレオハニー様と言えばよ、とっておきの話があるんだよ」
「まだこれ以上の話があんの?」
「おうよ。ちょっと耳貸しな」
どうせ眉唾の話だろうな、と呆れつつ店主の方へ顔を寄せたところで、
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「ひぇ」
丸椅子からひっくり返りそうになりながら振り返ると、文房具店の入口でカンテラに照らされるエトロがいた。
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