チートさんは平和主義者

月夜

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魔法学園編突入じゃぁぁあ!

8話 修羅場とはこのことなのか?

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「ふっ!おりゃぁ!」
「甘い!もっと力を入れなさい!」

キィン―

剣と剣のぶつかり合う音が辺りに響く。
うわぁおぉう!うるさぁい!
そして、お母様スッゲェ!
強い!そして鬼畜だ!

「腕に力を込めなさい!そんなんじゃないと魔物でも切れないわよ!」
「はいぃ!」

鬼教官だぁー、私これ苦手。
泣いていいですかぁー?
強くなれるぶんには良いんだよ。
でも、腹筋500回とか背筋400回とかー無理ぃー。
子供には出来ないって思ってるかもしれないけど、事実そうだよ。
それだけで、1日潰してるし……
しばらくの間、身体中痛くなるし……
現在進行形で痛いよ……
でもお母様は私ぐらいの時余裕でやっていたそうです。
oh......マッチョ……

「……はぁ、ルミルーナは魔法には優秀なのだけれど、戦いが駄目ね」

ですねー、慣れてない戦い方は無理なんですよー。
なら、なれてる戦い方はと思った?
いえす!
前世で小さい頃から高校まで格闘系とか剣術系を親が何かのためにと強制で習わされてたんだ!
そのお陰か、運か分からないけど毎年全国大会だっけ?
とりあえず、出てたよ。そして優勝してた!
意外?って思うようけれど、前世の自分……実はですね……えっと……高校まで…………ふ、不良でひた…………
うわぁぁぁあ!黒歴史言っちゃったよ!
だって仕方がないじゃん!
高校一年の時いじめられてたんだもん!
平和主義者だから不良の格好したら大丈夫かなぁー?って思って行ったら……ね?
絡まれたりしたよ!余計にいじめられたよ!
それで切れたよ!そしたら反撃しちゃったよ!
それで友達めちゃくちゃ増えた!
とりあえずいい事あった!
こうなったらとことん開き直ってやる!

「戦いの最中に余計な事考えるんじゃない!集中しなさい!」
「はいぃ!」

神様ぁ!無理ですぅ!帰らしてくださいぃ!
元の世界ぃ!ヘイカモン!

「奥様、お客様がお見えになりました。どうやら奥様あてでございます」
「そう。分かったわ。ルミルーナ、後は騎士達に教えてもらいなさい」

ふっ!ナイスだセーラン!
これでやっと慣れた戦い方が出来る!
だってね、お母様さ私と同じ戦い方しなさい。
的な?のやらせるわけよ。
それに、私の実力見られたらもっと厳しくなりそーなのよ。

「それでは、お嬢様。私とお手合わせお願いできますか?」

すると、ノーマル騎士さんの1人が尋ねてきた。
フハハハ!
今こそ私の力を見せてやろうじゃないか!

「それでは行きます」

そう言って、構えをとる。
ほほう。ならば私も!
剣を構え、集中する。

「くらえ!」
「せいや!」

ほぼ同時に叫ぶ。
先手をとった方が有利。
そして、私達はお互い走り、剣と剣をぶつけ合う。

キィン!―

辺りに響く。

バキッ―

剣が折れる音がした。
騎士の剣を見てみる。
……騎士の剣が折れている。
そう……つまり?
勝ったぁぁあ!

「うおおおおあああああああああっっっっ!!!!!勝ったぁぁぁぁあ!」
「なっ!子供に負けただと?!」

ふっふーん!
どうだ!これが24歳の実力だ!フハハハ!
この私を崇めよ!

「兄貴が負けるとかありえねぇ!ぜってぇ、ズルしただろ!俺と勝負しろ!」

すると、先程の騎士の弟らしき男の子が出てきた。
身長ちっちゃい。可愛いじゃないかこの野郎。
にしても、年齢は同い年?ぐらいだね。
うん、これは将来ツンデレだな!
茶髪に緑の目。顔はイタズラっぽい男の子を表した感じ。
はい、これモテるー!モテるー。

「おいヘンゼ!お嬢様に向かってなんて口の聞き方を!」
「あー、別にいいよ。さぁ!やろうじゃないか!フハハハ!」
「おっ、お嬢様?!」

私がいつも言わないようなことを言うと、私専属騎士乙女団長こと
シーア・コルセルちゃんがびっくりして言った。
シーアちゃん。貴方は見た目はカッコイイけど中身は可愛いです。
そのため、後輩の女騎士達とか男騎士達に人気でモテモテです!
というか、この世界美男美女多くない?
なんなのこの世界?
神様、是非前世の世界を美男美女だらけにしてください。お願いします。

「おりゃぁぁあ!」

すると背中から不意打ちで木の剣でなんか攻撃を仕掛けてきた。
あ、今の状態ですと間に合いませんね。
だって、あと少しで顔面に……
ということで目をつぶる。怖いわー。
流石にこれは怖い!

ドンッ

鈍い音がする。
何が起きたんだろ?
渋々と私は目を開ける。
そこには、茶髪で緑の目。
つまりヘンゼが、倒れていた。

「貴様!姫に向かって何をしようとした!身の程を知れ!」

すると、シーアちゃんがなんか怒っていた。
これ、シーアが容赦しないでやっちゃった見たいですね。

「ヘンゼ!大丈夫か?これは、何が起きたんですか?」

すると、騎士達の間から黒髪の青い目をした少年がヘンゼに駆けつけてきた。
なんか今日は、少年とかに多く会うなぁ。
運命なのかな?

「貴様、コイツが何をし出たかしたか分かっているのか?!重罪だぞ!」
「……俺の友人が、大変な事をしでかしてすいませんでした。どうか、俺の面免じて許してあげてください」

黒髪少年は立ち上がり、シーアに頭を下げた。
フロスト2号か?
年齢は、私より年上に見えるけど……

「貴様!調子に乗るな!姫が死んだらどうしてくれるんだ!」
「はいはい!シーア、落ち着いて!そして、許してあげて」
「姫?!…っで、ですが!」
「私はこの通り怪我もしてないよ?ということで、今回は私の面に免じて無かったこと!いいね?!セーラン、ヘンゼをお願い」
「……分かりました。ヘンゼよ、大変申し訳なかった」
「分かりました」

シーア、偉い!ちゃんと謝った!
後は回復を待つだけだね。

「ルミルーナ姫」
「ん?なに?」
「この度、俺の友人ヘンゼが大変な事をしでかして申し訳ありませんでした」
「いいのいいの!今回は、無かったこと!いいね?」
「はい!ありがとうございます。あ、俺はロードス・コーギルです。以後、お見知りおきを」

そう言って、私に頭を下げる。
なんて出来のいい子なのかしら!
ロードス君のお母さん偉大!
素晴らしい!

「お嬢様!」

すると、セーランが慌てて走ってきた。
ん?なんだろ?

「大変です!ヘンゼさんが!」

え?何が起きたの?!
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