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第二章 ギルド要請冒険者
#20 お酒は二十歳から!
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ボアの亜種を魔法袋にしまい、フェーリエ達はウィーナム村に向かって歩いていた。
「まさか、魔法袋まで持っているとはな」
「あれ?普通は持っていない物なんですか?便利なのに」
「魔力量に依存するからな。俺は魔力量は低いから使えない。それに、かなり貴重なものだが……」
「えぇ!?師匠も使ってたから必需品かと」
しかしよくよく考えると、師匠も魔法使い、それも魔法袋を自作するようなヒトだ。あまり基準にすべきではないのかもしれない。
「……まあ、便利な物だし、活用させて貰おう」
「上限に達したことないので、全然大丈夫ですよ」
親指を立ててぐっとすると、剣士はなんとも言えない表情を浮かべた。上限がない魔力量におののいているのだろう。
そんなこんなで、村に着いた。村長の家に行き、魔物の死体を村の広場で公開する事になった。
「軽く見世物状態なんですけど」
「それだけ死活問題だったんだろう」
魔法袋から魔物を取り出し、広場に陳列していく。かなりの数になったが、それらを見た村のヒトは安心できたようだった。
「よろしければ、今夜はお泊まりください。ささやかですがご馳走をご用意させていただきます」
村長が優しい笑顔を浮かべ、前に進み出てくる。断わろうと思ったが、不思議なことに剣士さんが素早く承諾したことに驚いた。一番早く帰ると言いそうなヒトだと思ったのだが。
「アウラ、家に連絡しといて」
『はい、分かりました』
自分だけ帰るなんて事は出来ない。小声で家への連絡をアウラに頼み(精霊は瞬間移動出来る!)小さな宴に参加することになった。
「君は飲まないのか?」
そう聞いてくるユースの手には、エールがなみなみと注がれた木のジョッキがある。
「いやー、何と言いますか。まだお酒は早いかなって……」
さすがエールの生産地。当然宴にもエールが出てくる。生産の危機は脱したからと言って、こんなに飲んでも良いのだろうか。
「君は16だろう?十分早くないと思うが」
確かにこの国の成人年齢は15歳。早くはないだろう。
(言えない。前世でお酒は20歳からだったからなんて言えない。抵抗感があるなんて言えない!)
そんなフェーリエは、ひたすらにお水を飲んでいた。
宴のメイン料理は、狩ってきたボアの亜種『麦ボア』の肉を焼いた物だ。大変香ばしい匂いがする。おいしそうだ。だが……
「この量は食べきれないんですけど……?」
皿いっぱいに盛られた肉は、細切れにもされていない。
(女性にどうやって食べろと?)
隣の剣士は無言で肉にかぶりついている。豪快な食べっぷりだ。
仕方が無い。魔法で切ろう。細切れにしよう。フェーリエはその後、肉を刻み始めた。
「まさか、魔法袋まで持っているとはな」
「あれ?普通は持っていない物なんですか?便利なのに」
「魔力量に依存するからな。俺は魔力量は低いから使えない。それに、かなり貴重なものだが……」
「えぇ!?師匠も使ってたから必需品かと」
しかしよくよく考えると、師匠も魔法使い、それも魔法袋を自作するようなヒトだ。あまり基準にすべきではないのかもしれない。
「……まあ、便利な物だし、活用させて貰おう」
「上限に達したことないので、全然大丈夫ですよ」
親指を立ててぐっとすると、剣士はなんとも言えない表情を浮かべた。上限がない魔力量におののいているのだろう。
そんなこんなで、村に着いた。村長の家に行き、魔物の死体を村の広場で公開する事になった。
「軽く見世物状態なんですけど」
「それだけ死活問題だったんだろう」
魔法袋から魔物を取り出し、広場に陳列していく。かなりの数になったが、それらを見た村のヒトは安心できたようだった。
「よろしければ、今夜はお泊まりください。ささやかですがご馳走をご用意させていただきます」
村長が優しい笑顔を浮かべ、前に進み出てくる。断わろうと思ったが、不思議なことに剣士さんが素早く承諾したことに驚いた。一番早く帰ると言いそうなヒトだと思ったのだが。
「アウラ、家に連絡しといて」
『はい、分かりました』
自分だけ帰るなんて事は出来ない。小声で家への連絡をアウラに頼み(精霊は瞬間移動出来る!)小さな宴に参加することになった。
「君は飲まないのか?」
そう聞いてくるユースの手には、エールがなみなみと注がれた木のジョッキがある。
「いやー、何と言いますか。まだお酒は早いかなって……」
さすがエールの生産地。当然宴にもエールが出てくる。生産の危機は脱したからと言って、こんなに飲んでも良いのだろうか。
「君は16だろう?十分早くないと思うが」
確かにこの国の成人年齢は15歳。早くはないだろう。
(言えない。前世でお酒は20歳からだったからなんて言えない。抵抗感があるなんて言えない!)
そんなフェーリエは、ひたすらにお水を飲んでいた。
宴のメイン料理は、狩ってきたボアの亜種『麦ボア』の肉を焼いた物だ。大変香ばしい匂いがする。おいしそうだ。だが……
「この量は食べきれないんですけど……?」
皿いっぱいに盛られた肉は、細切れにもされていない。
(女性にどうやって食べろと?)
隣の剣士は無言で肉にかぶりついている。豪快な食べっぷりだ。
仕方が無い。魔法で切ろう。細切れにしよう。フェーリエはその後、肉を刻み始めた。
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∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
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