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第四章 魔導王国
#82 見知らぬ場所
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「……ぐっ、うぅ」
強い痛みで、ユースの意識は現実に浮上する。体中が痛い。一体何が起こったのか。
視界は白く靄がかかったように見えずらい。うつ伏せのまま、ユースは少し前の出来事を思い出す。
(……魔獣の死を、確認しようとして)
そうだ。自分は強い力に吹き飛ばされたのだ。あれは、魔力だったのだろうか。ルナにぶつかった所までは覚えている。
「っ!ルナ……!」
痛む体を無視してルナを探す。ユースから少し離れた場所に、彼女は倒れていた。
(外傷はない……気絶しているだけか)
呼吸は安定している。命に別状はなさそうだ。
ユースはほっと息を吐いた。
『あ!!ウルティムさん、ユースさんが起きましたよ!』
『ああ、本当だね。良かった良かった』
うつ伏せのユースの背中に、二つの声がかかる。
『大丈夫ですか?ユースさん』
「……アウラ……様?」
『様は要らないですよ。意識はしっかりしているようですね』
優しく頭を撫でられる。それと同時に、柔らかな光に包まれる。ユースは徐々に体から痛みが引く感覚を覚えた。
『体が起こせるようになったら、ルナ様を運んで頂けますか?』
優しく問いかけられて、ユースは頷く。暫くしてから、地面に手を突いて体を起こす。
『あっちの方に空き家があるみたいだから、そこに運ぼうか』
「俺には何も見えないが……?」
『あら?見えないんですか?』
アウラが不思議そうに首を傾げる。アウラが光をかざすが、ユースの視界は晴れない。
「暗いわけではない。白く靄がかかっていて……」
『もしかして、結界の影響かもしれないね。条件は分からないけど』
「結界?」
『説明は後でするよ。今はご主人を休ませて上げたいからね』
ウルティムに促され、ルナを抱き上げる。力なく腕は下がり、どこか顔色は悪いように見える。
『こっちです』
アウラとウルティムに先導され、白く見えない道を歩く。自分とその周囲は少しだが見える。それだけが救いだった。
やがて、こぢんまりとした家が見えるようになる。茶色の、見たことのない建材が使われている。質は良さそうだ。
扉に鍵はかかっていなかった。ここまで来てみて今更だが、勝手に入っても大丈夫なのだろうか。
『見て回ったけど、ここの住民はいないよ。生活跡もないし、気にしなくて大丈夫』
ウルティムがユースの顔を見て言った。それならば、とユースは扉を開ける。
中には二つのベッドと椅子とテーブル。そして見た事もない家具が置かれていた。
ベッドの一つの埃を払い、ルナを降ろす。明らかに、長い間放置されている。
『さて、現在の状況について、話をしておこうか』
ウルティムは一人がけの椅子に座り、テーブルに腕を突いて手に顎を乗せている。どことなく誇らしげな、偉そうな態度だ。
反対側の椅子に座り、ウルティムを見る。アウラはルナの頭を撫でてから、テーブルの上に乗った。
『今僕達がいるこの場所は……ずばり!伝説の魔導王国だ!!』
ウルティムは目をきらきらさせ、楽しげに語り出した。
強い痛みで、ユースの意識は現実に浮上する。体中が痛い。一体何が起こったのか。
視界は白く靄がかかったように見えずらい。うつ伏せのまま、ユースは少し前の出来事を思い出す。
(……魔獣の死を、確認しようとして)
そうだ。自分は強い力に吹き飛ばされたのだ。あれは、魔力だったのだろうか。ルナにぶつかった所までは覚えている。
「っ!ルナ……!」
痛む体を無視してルナを探す。ユースから少し離れた場所に、彼女は倒れていた。
(外傷はない……気絶しているだけか)
呼吸は安定している。命に別状はなさそうだ。
ユースはほっと息を吐いた。
『あ!!ウルティムさん、ユースさんが起きましたよ!』
『ああ、本当だね。良かった良かった』
うつ伏せのユースの背中に、二つの声がかかる。
『大丈夫ですか?ユースさん』
「……アウラ……様?」
『様は要らないですよ。意識はしっかりしているようですね』
優しく頭を撫でられる。それと同時に、柔らかな光に包まれる。ユースは徐々に体から痛みが引く感覚を覚えた。
『体が起こせるようになったら、ルナ様を運んで頂けますか?』
優しく問いかけられて、ユースは頷く。暫くしてから、地面に手を突いて体を起こす。
『あっちの方に空き家があるみたいだから、そこに運ぼうか』
「俺には何も見えないが……?」
『あら?見えないんですか?』
アウラが不思議そうに首を傾げる。アウラが光をかざすが、ユースの視界は晴れない。
「暗いわけではない。白く靄がかかっていて……」
『もしかして、結界の影響かもしれないね。条件は分からないけど』
「結界?」
『説明は後でするよ。今はご主人を休ませて上げたいからね』
ウルティムに促され、ルナを抱き上げる。力なく腕は下がり、どこか顔色は悪いように見える。
『こっちです』
アウラとウルティムに先導され、白く見えない道を歩く。自分とその周囲は少しだが見える。それだけが救いだった。
やがて、こぢんまりとした家が見えるようになる。茶色の、見たことのない建材が使われている。質は良さそうだ。
扉に鍵はかかっていなかった。ここまで来てみて今更だが、勝手に入っても大丈夫なのだろうか。
『見て回ったけど、ここの住民はいないよ。生活跡もないし、気にしなくて大丈夫』
ウルティムがユースの顔を見て言った。それならば、とユースは扉を開ける。
中には二つのベッドと椅子とテーブル。そして見た事もない家具が置かれていた。
ベッドの一つの埃を払い、ルナを降ろす。明らかに、長い間放置されている。
『さて、現在の状況について、話をしておこうか』
ウルティムは一人がけの椅子に座り、テーブルに腕を突いて手に顎を乗せている。どことなく誇らしげな、偉そうな態度だ。
反対側の椅子に座り、ウルティムを見る。アウラはルナの頭を撫でてから、テーブルの上に乗った。
『今僕達がいるこの場所は……ずばり!伝説の魔導王国だ!!』
ウルティムは目をきらきらさせ、楽しげに語り出した。
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