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第四章 魔導王国
#88 魔力量の違い
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「……ええ、分かったわ。アウラは私が言ったとおりにして頂戴ね」
『はい。分かりました』
微笑みながら、フェーリエは本を閉じた。アウラと話をしながら読んでみたが、この一冊だけで優れた文明であったことが分かる。
タイトルは『魔導具』。一般的に使われる魔道具と高貴な者だけが使っていた魔導具の違いを説明した本だ。タイトル通り、どれだけ魔導具が優れているのかを述べ、それを生み出す魔導師への敬意を表した文章だった。
言うなれば、雲の上のヒトに対して媚びた本だ。それでも、内容ははっきりしていてわかりやすい。
「随分と、文明の発達具合が違う……」
『いけないことなのですか?』
不思議そうにアウラが尋ねる。
「今の文明だって、日々研究はしてるし、改良もされてる。なのに、決してこの領域まで到達することは出来ない。そもそも、根本的な何かが違うのよ」
アウラは、ますます分からないといった顔をした。
アウラは精霊であり、長い時を生きている。それでも、魔導王国のことは知らない。滅んでから生まれたのか、それとも隠蔽されていたのか。
真相は分からないが、魔導王国が滅びてから相当の時間がたっている。にも関わらず、文明は一向に進まない。その一因として、魔力量の減少が上げられる。
最初に読んだ身分制の本。あれに書かれている通りならば、二百以下の者は奴隷的身分にいたらしい。今の文明では、百が基準だ。この身分制度に当てはめるならば、ウェリエタース国の人口八割ほどが奴隷になってしまう。
更に驚くことに、魔力量五百からが魔法使いを名乗れると言うこと。今では、五百は非常に数が少なく、希少な大魔法使いであることが多い。つまり何が言いたいかというと。
(魔法の面で言えば、確実に退化している。この時代に、妖精族や獣人族がいたのかは分からないけど……どう考えても魔力量がおかしい)
今現在魔力量を測定する方法は一応ある。それも、魔導王国の遺物であり、魔道具だ。数はないが、それによって魔力量の定義は同じはずだ。
「何があってこうなったのかしら」
いや、そもそも何故これほどの文明が滅びてしまったのか。フェーリエはますます首を捻った。
「あっ、ユースさん」
悩みつつも次々と本を読むこと数十分。積んでいた本は後二冊。もう既に八冊目を読んでいたフェーリエは、書斎に戻ってきた人物を見て笑いかける。
「どうです、見つかりました?」
「ああ、見つかった。どうやら王都行きの魔方陣らしい」
フェーリエが積んでいる本を見て、ユースはため息をつきながら答える。
「王都……どう考えても魔導王国の方の、王都ですよね」
「そうだろうな」
ユースは本には手を触れず、机の側でフェーリエを見下ろしている。
「良いですね、王都!行きましょう!!是非!!」
もう少し本を読んでいたかったが、王都に行けるのならばこれ以上の蔵書があるだろう。そこで読もう。
フェーリエはそう決め、ユースに道を案内させるべく読んでいた本を閉じる。
風で元の場所に戻しながら、まだ見ぬ王都に思いを馳せる。
「元気だな……」
「そりゃあ勿論!元気にもなりますよぉ」
元気一杯に返事を返し、フェーリエは書斎を出た。
『はい。分かりました』
微笑みながら、フェーリエは本を閉じた。アウラと話をしながら読んでみたが、この一冊だけで優れた文明であったことが分かる。
タイトルは『魔導具』。一般的に使われる魔道具と高貴な者だけが使っていた魔導具の違いを説明した本だ。タイトル通り、どれだけ魔導具が優れているのかを述べ、それを生み出す魔導師への敬意を表した文章だった。
言うなれば、雲の上のヒトに対して媚びた本だ。それでも、内容ははっきりしていてわかりやすい。
「随分と、文明の発達具合が違う……」
『いけないことなのですか?』
不思議そうにアウラが尋ねる。
「今の文明だって、日々研究はしてるし、改良もされてる。なのに、決してこの領域まで到達することは出来ない。そもそも、根本的な何かが違うのよ」
アウラは、ますます分からないといった顔をした。
アウラは精霊であり、長い時を生きている。それでも、魔導王国のことは知らない。滅んでから生まれたのか、それとも隠蔽されていたのか。
真相は分からないが、魔導王国が滅びてから相当の時間がたっている。にも関わらず、文明は一向に進まない。その一因として、魔力量の減少が上げられる。
最初に読んだ身分制の本。あれに書かれている通りならば、二百以下の者は奴隷的身分にいたらしい。今の文明では、百が基準だ。この身分制度に当てはめるならば、ウェリエタース国の人口八割ほどが奴隷になってしまう。
更に驚くことに、魔力量五百からが魔法使いを名乗れると言うこと。今では、五百は非常に数が少なく、希少な大魔法使いであることが多い。つまり何が言いたいかというと。
(魔法の面で言えば、確実に退化している。この時代に、妖精族や獣人族がいたのかは分からないけど……どう考えても魔力量がおかしい)
今現在魔力量を測定する方法は一応ある。それも、魔導王国の遺物であり、魔道具だ。数はないが、それによって魔力量の定義は同じはずだ。
「何があってこうなったのかしら」
いや、そもそも何故これほどの文明が滅びてしまったのか。フェーリエはますます首を捻った。
「あっ、ユースさん」
悩みつつも次々と本を読むこと数十分。積んでいた本は後二冊。もう既に八冊目を読んでいたフェーリエは、書斎に戻ってきた人物を見て笑いかける。
「どうです、見つかりました?」
「ああ、見つかった。どうやら王都行きの魔方陣らしい」
フェーリエが積んでいる本を見て、ユースはため息をつきながら答える。
「王都……どう考えても魔導王国の方の、王都ですよね」
「そうだろうな」
ユースは本には手を触れず、机の側でフェーリエを見下ろしている。
「良いですね、王都!行きましょう!!是非!!」
もう少し本を読んでいたかったが、王都に行けるのならばこれ以上の蔵書があるだろう。そこで読もう。
フェーリエはそう決め、ユースに道を案内させるべく読んでいた本を閉じる。
風で元の場所に戻しながら、まだ見ぬ王都に思いを馳せる。
「元気だな……」
「そりゃあ勿論!元気にもなりますよぉ」
元気一杯に返事を返し、フェーリエは書斎を出た。
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