11 / 20
第11話「デュルクとエリセ、損得で探しに来た二人」
しおりを挟む王都に、冬の気配が降りてきていた。
高い塔の先端に積もる雪はまだわずかだが、石畳を這う風は冷たく、王城の回廊を通るたびに、骨の芯まで冷やされるような感覚がする。
その冷たさは、外気だけのせいじゃなかった。
「……大公家から、また書状が来ています」
第二王子付き執務室の扉を叩いた文官が、伏し目がちに告げた。
「“娘の捜索に、王家はどこまで責任を持つつもりか”……だそうです」
机の上に置かれた書状には、見慣れた家紋が押されていた。
月と剣を組み合わせた、アルセイド大公家の紋。
デュルク・ヴァレンツは、その紋章を見た瞬間、ごくりと喉を鳴らした。
「またか」
短く吐き捨てる。
けれど、その声には焦りが滲んでいた。
ルシア・フォン・アルセイド失踪から、すでに数ヶ月が経っていた。
王都中の騎士団が総動員され、近郊の森も川も、古い地下通路までも捜索された。
目撃情報は錯綜し、偽情報も飛び交った。
“攫われた”“駆け落ちした”“身投げした”――好き勝手な噂も、街の隅々まで広まっていた。
だが結局、ルシア本人は見つからなかった。
デュルクの肩書きは「第二王子の側近」だが、今、その名前の後ろには別の言葉がまとわりつく。
――大公家の令嬢を失踪させた男。
誰一人口には出さない。
だが、視線がそう言っていた。
「失踪の前夜、最後に一緒にいたのはお前だろう?」
「テラスで何を話した?」
「口論だったという噂だが」
それが全部真実に触れているぶん、否定の余地がなかった。
(“感情が重いんだ”なんて、言わなければよかったか?)
ふと、あの夜の自分の言葉が頭をよぎる。
テラスに立つルシアの姿。
月光を受けた横顔。
眼差しの奥に、いつもより濃く沈んでいたなにか。
けれど、デュルクはすぐに、その記憶を切り捨てた。
(違う。あれは間違ってなかった)
ルシアの感情は、たしかに彼にとって重すぎた。
大公家の令嬢として、完璧に振る舞うことを求められ続けてきた彼女の“本当”は、時折、彼の想定を超えてくる。
あの夜もそうだ。
『私たちは、これからどうなるの?』
まっすぐな視線と、まっすぐな問い。
それは、政治的な駆け引きや、家同士の損得勘定で塗り固められた世界からすれば、あまりにも“生々しすぎる本音”だった。
(あのまま“うん”と言っていれば、俺は大公家と正式に繋がった。
だが――)
今、彼の隣にいるのは、別の令嬢だ。
「また大公家から?」
執務室の隅に座っていた女が、静かに口を開く。
淡い桃色のドレス。
膝の上で重ねた指先には、繊細な宝石の指輪。
顔立ちは柔らかいが、その瞳の奥には計算高い光が揺れている。
侯爵令嬢、エリセ・ローレン。
今や、デュルクの婚約者候補として、王宮の誰もが認識している女だ。
「ああ。今度は“王家が捜索に本気かどうか”を疑っているような文面だ。」
エリセは文官から書状を受け取り、躊躇なく封を切った。
さらりと目を走らせる。
眉が、わずかに動く。
「“まさか、私的な感情問題を隠蔽するために、捜索の手を緩めているのではないか”……」
「……っ」
デュルクの喉がひくりと動いた。
文面は丁寧だ。
だが、その一文はあまりにも鋭かった。
『私的な感情問題』――それは、ルシアとデュルクの間にあったものを指している。
誰かが、なにかを嗅ぎつけたのだ。
テラスでの口論。
その直後の失踪。
繋げられてもおかしくない。
「ひどい言いがかりね」
エリセは、あくまで穏やかな声でそう言った。
その横顔は、どこから見ても“婚約者の立場から、現在の婚約者候補に同情している、優しい令嬢”のものだ。
この場に第三者がいたら、きっとそう受け取るだろう。
でも――
(本当に、そう思っているわけじゃない)
と、デュルクには分かる。
この数ヶ月、エリセと共に過ごす時間の中で、彼女の“本音”の輪郭くらいは掴めるようになっていた。
「“失踪した令嬢の元想い人”と、“その後釜に据えられた侯爵令嬢”」
エリセは、書状をぱたんと閉じて、肩をすくめた。
「街で、私たちがどう噂されているか、知ってる?」
「……あまり聞きたくはないな」
「“男は結局、より有利な駒を選んだ”」
あっけらかんと言う。
「“大公家の令嬢は感情をこじらせて姿を消し、侯爵家の娘がちゃっかり第二王子の側近の隣に収まった”」
その言葉に、さすがのデュルクも顔をしかめた。
「言い方ってものが――」
「世間は、いつだって残酷よ、デュルク」
エリセは微笑んだ。
「でも、私には悪くない噂だわ。“ちゃっかり”って、案外褒め言葉よ。
それに――」
一瞬、彼女の瞳の色がすっと冷える。
「ルシア様が戻らないなら、なおさらね」
その言い方は、あまりにも自然で。
そこに“罪悪感”の影は一切なかった。
デュルクは、微かに眉をひそめる。
「……ルシアが戻ってくれば、大公家と王家の関係は繋ぎ止められる。
だが、俺の立場はどうだ?」
自嘲気味に言う。
「“大公家の令嬢を泣かせて失踪させた男”という汚名は、消えないかもしれない。
だが、“見つけた男”という功績で多少は薄まるだろう。王宮の上層部も、それを期待している」
「ええ、その通り」
エリセはあっさり肯定した。
「だからこそ、王宮は“体裁”のために、あなたに捜索の指揮を任せた。
大公家の怒りを鎮めるためにも、“当事者であるあなたが一番危険な場所に行った”という実績が必要なの」
「俺が死ねば、“責任を取って命を捧げた”という物語になるわけか」
「そうね」
さらりと言った。
そこに躊躇いも悲しみもない。
ただ、状況を正確に言語化しているだけ。
「でも、あなたは死なないわ」
その言葉だけは、少しだけ柔らかかった。
「生きてルシア様を見つければ、“失点を取り戻した男”になれる。
大公家も、あなた一人を責め続けるのは難しくなる。
王家も、“誠意を尽くした”という言い訳が立つ」
つまり――
ルシアは、“彼らにとって必要な駒”なのだ。
大公家の体面。
王家の権威。
デュルク自身の評価。
それらを守るために、彼女の捜索は行われる。
(彼女が聞いたら、どう思うだろうな)
ふと、ルシアの顔がよぎる。
真面目で、頑なで、感情を抑え込んできた令嬢。
他人の損得を計算しながらも、それ以上に“正しさ”を求めてきた女。
その彼女自身が、今は“損得で語られている”。
「……ルシアを見つければ、すべて元通りになる」
デュルクは、あえてそう口に出した。
「大公家との関係も。王家の体面も。俺の役目も」
「“元通り”にはならないわ」
エリセがあっさり否定した。
「一度崩れたものは、二度と同じ形には戻らない。
大公家も王家も、あなたのことを“一度問題を起こした男”として見続けるでしょうね」
「慰める気はないのか」
「現実を言っているだけ。
でも、“完全に崩壊する未来”と、“かろうじて繋ぎとめている未来”なら、どちらがいいかは明白でしょう?」
「……なるほど」
デュルクは乾いた笑いを漏らした。
(こいつは、本当に冷静だ)
だからこそ、王宮はエリセを気に入っている。
感情と理性を切り分けて、最適解を選ぶ女。
“感情が重い女”とは真逆のタイプ。
「さて」
エリセは椅子から立ち上がった。
スカートの裾が、滑らかに床を撫でる。
「あなたが捜索隊の隊長に志願した件、王宮は正式に承認したわ」
「……決まったのか」
「ええ。正式に。
“ルシア様を見つけ出し、大公家との関係修復を図るための、第二王子側近による自発的な捜索”」
それは、“どこからどう見ても美しい物語”だ。
失踪した令嬢。
彼女を傷つけてしまった男。
悔いを胸に、危険な旅に出る騎士。
市井の芝居にでもなりそうな構図。
「人々は、そういう物語が好きなの。
だからこそ、利用する価値がある」
エリセは微笑んだまま、冷酷な事実を告げた。
「でも、あなたが本気で動かなきゃ、その物語は空虚な茶番で終わる。
あなたにとっても、私にとっても、それは困るわ」
「……俺にとっては分かるが、お前にとっては?」
「ルシア様が戻ってきたら、あなたは“大公家の令嬢を失踪させた男”から“見つけ出した男”に変わる。
その隣に立つ侯爵令嬢の立場は、悪くないはずよ?」
エリセは、自分の胸元にそっと手を当てた。
「“元婚約者を捜しに行った人を支え続けた婚約者”。
それもまた、物語としては悪くないわ」
(本当に、損得でしか見ていないんだな)
デュルクは、どこか他人事のように思った。
ルシアが聞いたら、きっと傷つくだろう。
それでも、王宮に生きる者は、こういう計算を止められない。
彼自身も、その一人だ。
(俺だって、“ルシアを見つければ自分の失点を取り戻せる”と考えている)
その自覚はある。
だからといって、ルシアへの感情が完全に消えたわけではない。
彼女が笑っていたときの姿も、傷ついたときの顔も、まだ記憶の中に鮮明だ。
だが――そのすべてを、“政治”の天秤に乗せてしまった自分を、今さら否定することはできない。
「デュルク」
エリセが一歩近づいた。
彼のネクタイ代わりのリボンを、そっと整える。
その仕草は、誰が見ていても“優しい婚約者”にしか見えなかった。
「無事に戻ってきてね」
「……心配してるのか?」
「もちろん」
微笑み。
けれど、その瞳の奥には、別の色が混ざっていた。
(――戻らなかったら、それはそれで)
口には出さない。
でも、その“計算”があることを、デュルクは理解していた。
ルシアが戻らず、デュルクも帰らなかった場合。
“失踪した令嬢”と“責任を取って命を落とした男”という物語で幕を下ろせる。
そのとき、エリセは“悲劇の婚約者”として同情を集め、別の有力者との縁談を進めることもできるだろう。
それはそれで、彼女にとって悪くない未来だ。
全ては損得の天秤の上。
「安心して。私はどちらの未来にも耐えられるように、準備をしておくわ」
ささやくように言うエリセの言葉は、ひどく正直だった。
だから、デュルクも、正直に返すことにした。
「……俺は、戻ってくる」
「ええ、そうね」
エリセは笑った。
「“戻るつもりで行った男”と、“戻らない未来も見ている女”。
ちょうどいい組み合わせだわ」
*
異世界への“穴”がある森に向かう捜索隊は、王都の中でも選りすぐりの騎士で構成された。
経験豊富な隊長格。
地理に明るい者。
魔術師。
文官兼監視役。
その先頭に立つのが、デュルクだ。
「気分はどうだ、閣下」
騎士の一人が、軽口を叩く。
「さすがに第二王子の側近自ら森に入るなんて、王都も本気を出したもんだ」
「“本気を出したように見せている”の方が正しい」
デュルクは肩をすくめる。
「王都の外で何があっても、最悪、切り捨てられる程度の布陣だよ」
「自分で言うなよ、そういうこと」
笑いが起きる。
彼らにとって、これは「仕事」であり「任務」であり、その先にある出世の階段でもある。
道中、誰もがルシアのことを口にした。
「本当に、あの大公家の令嬢が、こんな森にいると思うか?」
「さあな。
でも、見つければ間違いなく褒美も昇進も手に入る」
「“失踪令嬢の救い主”って肩書きは悪くないよな」
彼らの会話の中にあるのは、ルシアという“人間”ではなく、“駒”だった。
(俺も、その一人だ)
デュルクは自嘲する。
森の中に足を踏み入れると、世界の空気が変わった。
湿った土の匂い。
木々のざわめき。
鳥の声。
王都の庭園とは違う、“手入れされていない自然”の感覚。
だが、それはまだ“人間の領域”の中の話だった。
境界線――彼らが「異世界の穴」と呼んでいる場所に近づくにつれて、空気の密度が変わる。
目に見えない膜を通り抜けたような、音の響き方の違い。
魔術師が小さく呟く。
「……空気の魔力の流れが違うな。
ここから先が、“こちら側ではないどこか”だ」
「分かりやすい境目があれば楽なんだが」
デュルクは、あたりを見渡した。
木の幹に刻まれた古い傷。
地面に走る見慣れない足跡。
馬でも、狼でもない。
爪を持つ四足の獣と、人間の靴の中間のような痕跡。
「……何だ、これは」
騎士の一人が、地面にしゃがみ込んだ。
「獣の足跡、にしては変だ。
人間の靴のような形なのに、指の先に爪の跡がある」
「新しいか?」
「比較的新しい。少なくとも、雨で流れる前だ」
デュルクは膝を折り、足跡に指を這わせた。
土はまだ柔らかい。
誰かが、最近ここを通った証拠だ。
ただし、その“誰か”が、人間かどうかは分からない。
「他にもあるぞ」
別の騎士が、少し離れた場所を指さした。
そこには、木の幹に引っかいたような傷が残っていた。
高さは人間の肩より少し上。
斜めに走るその傷は、刃物ではなく、何か鋭いものでざっくりと裂かれたようだった。
「獣の爪か?」
「……こんな鋭い獣、見たことがない」
魔術師が、小さく呟く。
「少なくとも、この森の“こっち側”にはいない」
「ああ?」
騎士の一人が顔をしかめる。
「じゃあ、“あっち側”かよ」
「異世界の……住人?」
その単語に、空気が少しだけ重くなった。
デュルクは、無意識に剣の柄に手をやった。
指先に冷たい金属の感触が伝わる。
(人間ではない)
頭の中でその言葉が響く。
そして、ふと、別の可能性が浮かぶ。
(もし、ルシアが――人間ではないものの側にいるとしたら?)
ありえない想像だ。
大公家の令嬢が、異世界の獣の中に紛れ込んでいる姿なんて、想像するだけでも滑稽だ。
けれど、“穴”を通り抜けてしまった以上、何があってもおかしくない。
「閣下」
騎士の一人が、低く呼びかけた。
「どうします? 足跡を追いますか?」
デュルクは、少しだけ空を見上げた。
木々の隙間から、鈍い灰色の雲が覗いている。
(王宮は、俺に“ルシアを見つけて来い”と言った。
大公家も、“娘を探せ”と言った)
その裏にある思惑も、全部理解した上で。
(ルシア。
本当に、お前を見つければ、俺は“失点を取り戻せる”のか)
心のどこかで、かつての令嬢の横顔がよぎる。
あの真面目な瞳は、今、どこを見ているのか。
「追う」
デュルクは、はっきりと言った。
「人間であれ、人間でなかろうと、この足跡の先には“今のこの世界にとって重要な何か”がある」
それが、失踪した大公家令嬢なのか。
異世界の獣なのか。
そのどちらでもない、もっと厄介なものなのか。
それはまだ分からない。
「だが――」
デュルクは、剣の柄にかけた手に力を込めた。
「俺たちは、“人間中心の価値観”を持ったまま、この森に踏み込んでいる。
そのことを忘れれば、足をすくわれる」
騎士たちが顔を見合わせた。
「難しいこと言うなよ、閣下」
「俺たちにできるのは、剣を振るうことと、命令に従うことだけだ」
「それで十分だ」
デュルクは短く言い捨てた。
「命令はひとつ。“ルシア・フォン・アルセイドを探せ”。
王家の旗の下にいようと、異世界の獣の巣にいようと、見つけ出す」
その言葉には、打算と責任と、わずかな後悔が混じっていた。
「了解」
騎士たちが一斉に頷く。
風が吹いた。
背後の方で、王家の旗がばたばたとはためく音がする。
“古い世界”の象徴が、森の境界線の手前で揺れている。
その向こう側に、“新しい世界”が静かに息をひそめていた。
デュルクたちが踏み出した一歩が、
獣人の森の地面に、新しい足跡を刻む。
その足跡は、やがて黒豹の獣人と大公家の令嬢の暮らす場所へと、
確実に近づいていく。
そしてその途中で、彼らは初めて“それ”を目にすることになるのだ。
――人間ではない、何かの痕跡を。
「……これは」
木の幹に刻まれた、鋭い爪の跡。
地面に残された、肉球と人間の足の中間のような足跡。
騎士の一人が、思わず呟いた。
「人間ではない……?」
異世界の影が、静かに彼らを見下ろしていた。
10
あなたにおすすめの小説
転生王女の破滅回避プラン90! ~無自覚人たらし王女、アリスが来るまでに美形側近を溺愛モードにしていました~
とびぃ
ファンタジー
◆「悪役令嬢」の皮をかぶった「ブラック企業耐性MAXの元オーナーパティシエ」が、命を懸けた90日間のRTA(リアルタイムアタック)に挑む!
主人公リリアは、激務で過労死した元オーナーパティシエ(享年29歳)。次に目覚めたのは、乙女ゲームの**「断罪される悪役令嬢」**でした。90日後、ヒロイン・アリスが来訪する日までに、ヒステリックな女王の理不尽な命令で処刑される運命!
「二度と過労死(バッドエンド)は嫌だ!」
死刑執行(激務)から逃れるため、リリアは前世の経営スキルを発動します。彼女の目的は**「破滅回避」と「優雅なスローライフ」。恋愛なんて非効率なものは不要。必要なのは、最高の業務効率と、自らの命を守るための『最強の経営資産』**だけ!
◆美形たちを「最高の業務効率」と「お菓子」で買収!
リリアは、絶望と疲弊に沈む攻略対象たちを、冷徹な『経営哲学』で救済します。
• 愚直な騎士団長ジャック:予算不足で士気が崩壊した騎士団を『エナジークッキー』と『現場理解』で再建。「貴女こそが真の主君だ!」と忠誠(独占欲)を捧げる。
• 過労死寸前の宰相ラビ:書類の山を『完璧な事務処理』と『脳疲労回復チョコ』で劇的改善。「貴女の知性は神の領域!」と行政権限(支配欲)を委譲する。
• ミステリアスな情報屋チェシャ猫:「退屈」を嫌う彼を『予測不能な策略』と『日替わり気まぐれスコーン』で餌付け。「君という最高の獲物を独占する!」と影のシナリオライターとなる。
◆RTA成功の代償は「逃げ場のない溺愛ライフ」?
90日後、最強の布陣でヒロインの告発を論理的に打ち破り、見事RTA成功! リリアは安堵とともに「明日からは優雅なスローライフ!」と宣言しますが、彼らの溺愛は彼女の想像を超えていました。
彼らの忠誠心は、リリアの「自由」を脅かす**狂気的な『独占任務』**へと進化!
「貴女の創作活動は、この国の公務です。24時間私が管理します」
破滅フラグは折ったのに、なぜか最強の美形たちに囲まれ、自由を奪われる新たな**「難易度インフィニティの溺愛ライフ」**が幕を開ける! これは、過労死寸前王女の、甘くて恐ろしい逆ハーレムエピローグ!
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
『追放令嬢は薬草(ハーブ)に夢中 ~前世の知識でポーションを作っていたら、聖女様より崇められ、私を捨てた王太子が泣きついてきました~』
とびぃ
ファンタジー
追放悪役令嬢の薬学スローライフ ~断罪されたら、そこは未知の薬草宝庫(ランクS)でした。知識チートでポーション作ってたら、王都のパンデミックを救う羽目に~
-第二部(11章~20章)追加しました-
【あらすじ】
「貴様を追放する! 魔物の巣窟『霧深き森』で、朽ち果てるがいい!」
王太子の婚約者ソフィアは、卒業パーティーで断罪された。 しかし、その顔に絶望はなかった。なぜなら、その「断罪劇」こそが、彼女の完璧な計画だったからだ。
彼女の魂は、前世で薬学研究に没頭し過労死した、日本の研究者。 王妃の座も権力闘争も、彼女には退屈な枷でしかない。 彼女が求めたのはただ一つ——誰にも邪魔されず、未知の植物を研究できる「アトリエ」だった。
追放先『霧深き森』は「死の土地」。 だが、チート能力【植物図鑑インターフェイス】を持つソフィアにとって、そこは未知の薬草が群生する、最高の「研究フィールド(ランクS)」だった!
石造りの廃屋を「アトリエ」に改造し、ガラクタから蒸留器を自作。村人を救い、薬師様と慕われ、理想のスローライフ(研究生活)が始まる。 だが、その平穏は長く続かない。 王都では、王宮薬師長の陰謀により、聖女の奇跡すら効かないパンデミック『紫死病』が発生していた。 ソフィアが開発した『特製回復ポーション』の噂が王都に届くとき、彼女の「研究成果」を巡る、新たな戦いが幕を開ける——。
【主な登場人物】
ソフィア・フォン・クライネルト 本作の主人公。元・侯爵令嬢。魂は日本の薬学研究者。 合理的かつ冷徹な思考で、スローライフ(研究)を妨げる障害を「薬学」で排除する。未知の薬草の解析が至上の喜び。
ギルバート・ヴァイス 王宮魔術師団・研究室所属の魔術師。 ソフィアの「科学(薬学)」に魅了され、助手(兼・共同研究者)としてアトリエに入り浸る知的な理解者。
アルベルト王太子 ソフィアの元婚約者。愚かな「正義」でソフィアを追放した張本人。王都の危機に際し、薬を強奪しに来るが……。
リリア 無力な「聖女」。アルベルトに庇護されるが、本物の災厄の前では無力な「駒」。
ロイド・バルトロメウス 『天秤と剣(スケイル&ソード)商会』の会頭。ソフィアに命を救われ、彼女の「薬学」の価値を見抜くビジネスパートナー。
【読みどころ】
「悪役令嬢追放」から始まる、痛快な「ざまぁ」展開! そして、知識チートを駆使した本格的な「薬学(ものづくり)」と、理想の「アトリエ」開拓。 科学と魔法が融合し、パンデミックというシリアスな災厄に立ち向かう、読み応え抜群の薬学ファンタジーをお楽しみください。
【完結】断罪された悪役令嬢は、本気で生きることにした
きゅちゃん
ファンタジー
帝国随一の名門、ロゼンクロイツ家の令嬢ベルティア・フォン・ロゼンクロイツは、突如として公の場で婚約者であるクレイン王太子から一方的に婚約破棄を宣告される。その理由は、彼女が平民出身の少女エリーゼをいじめていたという濡れ衣。真実はエリーゼこそが王太子の心を奪うために画策した罠だったにも関わらず、ベルティアは悪役令嬢として断罪され、社交界からの追放と学院退学の処分を受ける。
全てを失ったベルティアだが、彼女は諦めない。これまで家の期待に応えるため「完璧な令嬢」として生きてきた彼女だが、今度は自分自身のために生きると決意する。軍事貴族の嫡男ヴァルター・フォン・クリムゾンをはじめとする協力者たちと共に、彼女は自らの名誉回復と真実の解明に挑む。
その過程で、ベルティアは王太子の裏の顔や、エリーゼの正体、そして帝国に忍び寄る陰謀に気づいていく。かつては社交界のスキルだけを磨いてきた彼女だが、今度は魔法や剣術など実戦的な力も身につけながら、自らの道を切り開いていく。
失われた名誉、隠された真実、そして予期せぬ恋。断罪された「悪役令嬢」が、自分の物語を自らの手で紡いでいく、爽快復讐ファンタジー。
黒幕の私が転生したら、なぜか勇者パーティ全員に求婚されてます
タマ マコト
ファンタジー
前世で世界を裏から操った黒幕イリスは、死の間際に「次は誰かに必要と言われたい」と願い、村娘リュミエとして転生する。
静かに暮らしたいだけの彼女の前に、勇者アレンたち四人が現れ、出会った瞬間から“理由のない確信”で彼女を特別視する。
リュミエは自覚のないまま戦場級の判断力を発揮し、勇者たちを救ってしまうが、その才能は前世の黒幕〈影蜘蛛〉と同じものだった。
優しさで満ちた日常と、悪夢のように蘇る冷酷な記憶。
“ただの村娘”と“世界を操った黒幕”の狭間で、リュミエの心が揺れ始める――。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
【完結】契約結婚は円満に終了しました ~勘違い令嬢はお花屋さんを始めたい~
九條葉月
ファンタジー
【ファンタジー1位獲得!】
【HOTランキング1位獲得!】
とある公爵との契約結婚を無事に終えたシャーロットは、夢だったお花屋さんを始めるための準備に取りかかる。
花を包むビニールがなければ似たような素材を求めてダンジョンに潜り、吸水スポンジ代わりにスライムを捕まえたり……。そうして準備を進めているのに、なぜか店の実態はお花屋さんからかけ離れていって――?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる