追放されたヒロインですが、今はカフェ店長してます〜元婚約者が毎日通ってくるのやめてください〜

タマ マコト

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第10話 港祭りとライバル屋台

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 港祭りの朝は、太陽も浮かれてる。海の表面がキラキラして、カモメがいつもより高音で鳴く。屋台の骨組みが通りに生え、布が張られ、旗が風と握手する。通りの両側に並ぶ木枠の屋台は、まだ寝癖のついた顔で欠伸をしていた。

「看板、もうちょい右。そう、そこで止め」

「了解。紐、結び目二重」

 私は屋台の天幕に《CAFÉ HOLY》の小さなロゴ旗を付ける。色は店内と同じクリームと青。エマは折りたたみ式のカウンターに氷桶をドンと置き、レモンとライムの皮をリズムよく剥いていく。バルドは水タンクのコックを確認し、蛇口に「今日は頼むぞ」と短く挨拶。これでうちの臨時戦力、整列完了。

「本日のエース、“カフェ・トニック”」

 私は氷をたっぷり詰めたカップを掲げる。透明の泡に、エスプレッソがすべり落ちて二層になる瞬間——下から上へ、薄い焦げ色が持ち上がって、夜明けと夕暮れが混ざったみたいな顔になる。そこにレモンピールをひと撫で、仕上げにミント一葉。港の昼に合う、冷たくて気が利いた一杯。

「名前、サブコピー付けよ。“潮風の炭酸、昼の眠気に反乱”」

「コピー長いけど、嫌いじゃない」

「じゃ、短く“反乱の一杯”」

「なんか物騒」

 エマが笑い、氷を追加で砕く。トントン、トントン。祭りの太鼓が遠くで試し打ちされ、音が空に跳ね返って飴みたいに伸びる。

 通りの向かいでは、ひときわ派手な屋台が完成しつつあった。濃紺の天幕、金の縁取り。看板にはキラキラの筆致で大きく——《王都式ロイヤルブリュー》、下段にはさらに強い筆圧で“元宮廷バリスタ在籍”。

「うわ、肩書きで殴ってくるタイプ」

「字面、強い。フォントが高級」

 私は目を細めて相手の装備を観察する。磨かれた真鍮のサイフォン、温度計が三本、ミルは二台。制服の黒ベストはしっかりアイロン。中央で腕組みをしている男は、いかにも“在籍してました”の顔。顎の角度が王都の正解の角度。美しいけど、風が通りにくそうでもある。

「店主さん、そっち、カフェ・トニックかい。攻めてるねぇ」

 向こうの女性スタッフが柔らかく声を投げる。感じは悪くない。私は会釈を返し、バルドが箱から紙コップを取り出す。紙は厚手。祭りは手汗で紙がふやけるから、厚いの大事。

「うちは“王都式ロイヤルブリュー”ですって。元宮廷バリスタ、在籍」

「言いたいだけ言わせよ。うちは“港式ホームブリュー”でいく」

「ローカルは強い」

 開場の合図の笛が鳴る。人の波がいっせいに押し寄せ、通りが一瞬だけ海みたいにうねる。

「いらっしゃいませー! 反乱の一杯、涼しく甘く、すぐ出ます!」

 エマの声は祭り仕様でワントーン高い。私はトニックを注ぎ、ショットを落とし、ピールを絞る。最初の客は汗を拭き拭き通りすがりの青年。「苦い?」と聞かれて「爽やか苦い。爽苦」と返す。口にした青年の肩が一段下がる。顔に“助かった”の印が出る。好感触、いける。

 向かいからは、ロイヤルな声が響く。「王都直伝の抽出を、ここ港町で!」拍手が起き、銀盆に乗ったカップが丁寧に運ばれていく。香りは確かに上等だ。均整がとれている。私の鼻は「なるほどね」と頷く。でも、港の風にはちょっと背筋が張り過ぎじゃないか、という気もする。

「客寄せ、派手め。どうする?」

「うちは“小気味よく”で勝負。スピード、温度、笑顔。あと——」

「あと?」

「猫」

 言った瞬間、足元から「リリアおねえさん!」の声。ミナだ。ランドセルの代わりに今日はお祭り巾着、髪には貝殻のクリップ。後ろには子ども隊がぞろぞろ。

「猫ラテください!」

 合図。私はミルクを氷入りで泡立てる。冷たい猫の顔は、線が少しシャープになる。紙コップに猫、猫、猫。耳をぴんと、ひげを跳ね気味に、目に光をちょっとだけ。子どもたちの“わぁ”が空気の粒を細かくする。

「“猫ラテ”冷やし、始めました」

 黒板にエマが走り書き。列が生まれる。口をすぼめて見ていた通行人が近寄り、「大人も猫ラテ、いけます?」と訊く。もちろん。猫は万人に有効。

 向かいのロイヤルは、明らかに焦ってはいないが、こちらに視線を投げた。客の流れは今、完全にこちらへ傾いている。理由は簡単だ。祭りは“わかりやすい楽しさ”を好む。猫はわかりやすい。トニックは暑さに効く。そこに子どもの「ぎょぎょ!」と「かわいい!」が重なる。音の勝利。

「太鼓、始まるぞー!」

 通りの奥で太鼓の連が動き出す。腹に響く低音。私はリズムに合わせて氷を入れ、ショットを落とす。エマの手元も速くなる。バルドは洗い物の導線を屋台仕様に再設計し、空いたコップの山が常に一定の高さを保つように回す。チームが“祭りの足”になっていく。

「よし、俺も——」

「いや、あなたは座って」

 レオンがどこからともなく現れて、太鼓の列の横で体を弾ませている。祭りの血が騒ぐ顔。やめて、わかるけど、やめて。

「宣伝は頼んでないよ!」

「体が動く!」

「動かすな! ……いや、ちょっとだけ。太鼓の“休符のところ”で叩いて。音の海に空気の穴を開けるように」

「了解!」

 勇者は勇者、指示を与えればだいたい強い。レオンは太鼓の一番端に入り、叩き手の合図に合わせて“休符”をきれいに埋めた。ドン、タ、ドン、タタ、ドン。彼のリズムが通りの空気を一瞬だけ軽くして、その“軽さ”の隙間に客の足がうちの屋台へ滑り込む。太鼓の後ろから「猫ラテー!」の追加。レオン、使いどころの怪物。

「ほら、目立ってる!」

「狙いどおり!」

「次も休符、お願い!」

「任せろ!」

 レオンが汗まみれで笑う。ミナが太鼓の端で小さくステップを踏み、子どもたちが猫のひげを指でなぞる。うちの列は長く、回転は速い。ロイヤルは列が短く、客単価が高そう。稼ぎ方が違う。勝ち負けじゃない、と思いながら、心のどこかが闘う。祭りは血が熱くなる。糖度も上がる。

「向かいの“元宮廷”、味、どうだった?」

 忙しさの隙間、エマが水を飲みながら言う。私は短く答える。

「整ってる。香りの組み立てが美しい。温度も完璧。でも——」

「でも?」

「風が抜けない。口にきちんと入って、きちんと終わる。港の汗を拭う“遊び”が足りない」

「じゃあ、こっちは“遊び”上乗せ」

 エマはすぐさまレモンピールの切り方を変え、皮をもう少し厚めに残した。弾ける香りが一段強くなる。私はショットの量をほんの一滴だけ減らし、炭酸の立ち上がりを主役に。バルドは氷の形を揃え、口当たりを均一化。遊ぶための基礎、固め直し。

 午後。日差しは高く、風が時々強くなる。ロイヤルの看板がぱたぱたと鳴り、うちの旗がくるっと一回転して照れた。客はどんどん流れ、私はどんどん作る。猫ラテの猫はだんだん略式になるが、耳は絶対に可愛い。そこは譲らない。可愛いは正義。

「そちら、好調のようですね」

 向かいの“元宮廷バリスタ在籍”本人が、休憩の合間にやってきた。近くで見ると、たしかに洗練。手の甲に火傷の跡がいくつもあり、努力の層が見える。私は敬意をもって会釈する。

「ありがとうございます。そちらの香りも、風格がありました」

「褒め合いで終わらせるほど大人ではないので。……勝負、ひとつ、どうです?」

 唐突に、彼は小さく笑って言った。周囲の空気が少しだけ上がる。エマが「やる?」と目で訊き、バルドが腕を組んで「水の準備はある」と静かに告げる。

「テーマは“港”で」

「“港の一杯”。了解」

 即興ブリューオフ。屋台の前に小さな輪ができる。レオンが太鼓から外れて、汗を拭きながら「宣伝は頼まれてないけど見守る」と言い、ミナは最前列で正座みたいにしゃがむ。空気が粘度を持つ。楽しいやつだ。

「うちは、トニックに一粒だけ塩を。潮の“輪郭”を出す」

 私は小さな塩壺からほんとうに一粒、ピンセットで取り、シロップに溶かした。甘みに角が立ち、炭酸の泡に芯が通る。ショットは浅め、でも薄くはしない。ピールは厚め、ミントは最後。すっと鼻を抜ける風を作る。

 向こうは、サイフォンで強めの香りを立て、冷やしたカラフェで急冷。「香りを波に乗せる」と言って、海藻由来の砂糖をひとつまみ。海の“甘み”の再現。さすがに王都の技術、見せ方が上手い。観客がほうっと息を吐く。私の心がわずかに踊る。こういう“真剣遊び”、大好き。

「審査員は——港の人」

 私は輪の中にいるおじいに声をかけた。朝市で魚をさばいていた手。塩の加減を体で知っている舌。おじいは私の一杯をひと口、向こうの一杯をひと口。目が細くなり、背中の丸が少し伸びる。彼は、笑った。

「どっちも、うまい。けど——“町の味”はこっちだな」

 節くれだった指が、私のカップを軽く叩いた。輪の外から拍手が起き、エマが「よっしゃ」とガッツポーズ、バルドは小さく頷く。ロイヤルの彼は悔しそうではなく、むしろどこかほっとしたように笑った。

「いいですね。港は、あなた方のものだ」

「“あなた方”じゃなくて、一緒の町です」

 私は差し出した自分の一杯を、彼にも渡す。彼は一口飲み、肩の力を少し抜いた。「遊び、勉強になります」と言い、屋台に戻っていった。王都の角度に、潮がひと撫で加わる瞬間を見た気がする。

 勝負のあとは、さらに忙しい時間。太鼓が本番に入り、踊りが始まる。通りが人の笑いで膨らみ、夕方の光が缶バッジみたいに胸元で光る。レオンはまた太鼓へ。「宣伝は頼んでないよ!」と叫ぶ私に「体が動く!」と笑って返し、見事に“休符”に音を入れ続ける。おかげでうちの前の空気はいつも新鮮で、列は短くなりすぎず長くなりすぎず、いい波で回り続けた。

 夕闇。紙灯籠に火が入り、屋台の影が長く伸びる。猫ラテの猫は夜目に白く浮かび、トニックの泡は提灯の火を小さく抱く。私は喉の奥に火の匂いを感じながら、最後のラッシュをさばく。手は疲れているのに、体は踊っている。

「締め、いくよー!」

 エマの声に、私とバルドが「りょ」と重ねる。終わりの段取りは美しいほど楽しい。氷を落とし、残った柑橘を拭き、カップを数え、釣り銭を揃える。ロイヤル屋台の方からも、片付けの規律正しい音が聞こえてくる。向こうの彼と目が合い、軽く会釈。相手の敬意が風に乗る。

 片付け終わり、カップ一つ分の余りで自分たちのまかない“反乱の一杯”を作る。三人で乾杯。炭酸が喉を撫で、苦みと甘みが肩を抱く。レオンが太鼓から戻ってきて、汗まみれでカップを覗き込む。

「俺も、一口……」

「宣伝は頼んでないよ」

「体が動く!」

「それ、もう免罪符じゃない」

 笑って、半分あげる。彼は飲んで、目を細める。「勝った、のか?」とレオン。私は首を傾げる。

「勝ったというより、“町に合わせられた”。今日の私たちは港の音程に乗れた。だから、飲みやすかった」

「音程、か」

「勇者、太鼓、音程、良かった」

 バルドが静かに褒め、レオンがちょっと照れる。「歯がキラキラ、夜でも光ってる」とミナがどこからか現れて言い、私たちは揃って吹き出した。

 夜は喧騒と笑いで満ちている。屋台は半分眠り、海は黒く、星は塩の粒みたいに空に撒かれている。私は屋台の天幕を外しながら、今日の丸と三角を心の中で並べた。

——カフェ・トニック、二重丸。
——猫ラテ冷やし、効果絶大、丸。
——レオン太鼓、宣伝……効果? 未知数、でも空気は良くした、三角に丸。
——ロイヤルとの勝負、“町の味”ポイント獲得、丸。
——在庫管理、氷あと二桶必要、三角。
——チームの呼吸、今日の最高値、二重丸。

「店長」

「はい」

「楽しかったな」

「うん。祭り、好き。汗かいて、笑って、飲んで、また笑う。うちの仕事と同じ」

「来年も、出す?」

「出す。猫は増員」

「猫、増員」

「猫、増員」

 三人と一人と一人、小さな声で同じことを言って笑う。屋台の骨組みを畳み、旗を結び、最後に看板を撫でる。指に木の粉が少し付いた。その粉は、今日の喧騒の小さな遺物。私の胸にしまっておく。

 祭りの終わりの太鼓が、遠くでゆっくり収まっていく。風が潮と砂糖の匂いを運び、港の夜が大きく伸びをする。私は屋台の前で一礼した。

「本日も、ごちそうさまでした」

 誰にともなく言って、顔を上げる。空に塩の星、海に黒い皿。喧騒の余韻が耳に優しくまとわり、笑い声の残像がまぶたの裏で跳ねる。負けても勝っても、飲んで笑えば、だいたい幸せ。港祭りの夜は、それを確認するためにある。私はそう思って、重い足を店へ向けて動かした。明日も猫、明日も反乱。うちの笑いは、まだまだ続く。
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