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第16話 世界を裂く魔法陣と、前世の影
しおりを挟む最初に、それは「違和感」として現れた。
王都の空気が、どこかざわついている。
風の流れが、微妙に乱れている。
魔力の底が、じりじりと焼けるように落ち着かない。
「……なんか、変じゃない?」
ノワリエは、宮廷魔導士棟の窓から外を覗き込みながら眉をひそめた。
空は晴れている。街も一見いつも通り。
でも、肌に触れる風が、重い。
水底まで沈んだ石が、立てることのない波紋を延々と発している――そんな感覚。
「気のせい、じゃないわね」
背後から、ミレーユの低い声がした。
彼女は窓際まで歩いてきて、魔導式のレンズを目元に当てる。
「……地脈が、下から引っ張られている」
「下?」
「そう。地上じゃない。もっと、深く」
ミレーユがレンズを外した。
眼鏡の奥の瞳が、冗談抜きの色を帯びている。
「ノワリエ。地下の結界図、頭に入ってる?」
「下水道と、古い地下道の分だけなら」
「足りるわ。ルキアン殿下から連絡が来る前に――」
「来る前に?」
ノワリエの疑問に答えるように、扉が勢いよく開いた。
「入るぞ!」
疲れ切った声とともに、騎士団長ユリウスが飛び込んでくる。その後ろから、息を切らせた侍従が続いた。
「ミレーユ殿、ノワリエ殿! 至急だ」
「来たわね。何かしら、“あの子”の顔でも見てきた?」
ミレーユの皮肉に、ユリウスは一瞬だけ目を伏せてから、真剣な表情に戻った。
「そんな余裕はなかったさ。……王都地下で、妙な魔力の反応が見つかった」
やっぱり。
ノワリエの背筋を冷たいものが走る。
「妙な、って?」
「“地面がうねっているように見える”と、先遣隊の魔導士が言った」
ユリウスの口調はいつになく重い。
「地脈に逆流が起きている。放っておけば、王都全体の魔導インフラが崩壊しかねん。殿下はすでに非常招集をかけている」
侍従が、一歩前に出た。
「ノワリエ様には、殿下からのご伝言がございます。“必ず来てほしい。これは、君の力が必要な件だ”とのことです」
ルキアンの言葉に、ノワリエは迷わず頷いた。
「……分かった。どこ?」
「王都第三区の地下だ。古い貯水施設がある区域の下」
ミレーユが肩をすくめる。
「どうやら、今日は研究室でおとなしく図面とにらめっこ、というわけにはいかなさそうね」
「現場、行くの?」
「当たり前でしょう。宮廷魔導士よ。地下で何かが暴れてるなら、真っ先に顔突っ込まなきゃ」
ミレーユの目が、鋭く光る。
「ノワリエ。さっきの“嫌な感じ”、しっかり覚えておきなさい。それは、何かの“予告”よ」
胸の奥のざわつきが、いっそう強くなる。
嫌な予感は、いつも当たる。
◇ ◇ ◇
王都第三区の地下入口は、古い石造りの階段の先にあった。
湿った空気。
苔の匂い。
遠くで水が滴る音。
でも、ノワリエの肌を打つのは別の感覚だった。
――魔力の、重さ。
「これは……」
息をするだけで、胸が圧迫されるような重圧。
空気そのものが、魔力で飽和している。
ユリウスが先頭に立ち、盾を前に出して進む。
その後ろに、ミレーユと宮廷魔導士たち。ノワリエも、その列に加わった。
「怖いなら、今のうちに引き返してもいいのよ?」
ミレーユが横目で問う。
「怖いよ」
ノワリエは即答した。
「でも、行く」
「……そう」
ミレーユの口元が、ほんのわずかに緩んだ。
「フェルネウスの弟子らしい答えね」
「アークなら“怖いくせに突っ込むな”って言いそうだけど」
「言うわね、あの男なら」
軽口で緊張を薄めようとしたそのとき――
視界が開けた。
地下空間。
巨大なドーム状の空洞。
その中心に、ぐるりと広がる“それ”があった。
「……っ」
ノワリエは、息を飲むのも忘れた。
石床一面に刻まれた、円形の魔法陣。
何重にも重なった幾何学模様。
詠唱を必要としない、完全固定型の術式。
幾百、幾千という細かな線が絡み合い、中心に向かって収束している。
ただの魔導障壁でも、防御陣でもない。
もっと、根本的に“世界をいじる”ための式。
(知ってる)
直感が叫ぶ。
(これ、知ってる)
目の奥がじんじんと痛くなる。
耳鳴りがする。
足元がぐらりと揺れた気がした。
「ノワリエ?」
ミレーユの声が遠い。
視界が、白く、滲む。
目の前にあるのは、王都地下の石造りの床のはずなのに――
別の景色が重なった。
冷たい石。
囲む魔女たち。
巨大な魔法陣の中心に立たされた、自分。
『ノワリエ、止めなさい!』
母の怒号。
暴れる魔力。
焼けるような痛み。
世界が白く弾ける直前の、あの感覚。
『役立たず』 『いないほうがいい』 『失敗作』
責める視線。
突き刺さる言葉。
ごめんなさい。
また、失敗しました。
ごめんなさい。
「やめて……!」
ノワリエは、思わず耳を塞いでいた。
震える膝が崩れそうになる。
「ノワリエ!」
ミレーユの手が肩を掴む感触で、現実に引き戻された。
地下空洞。
王都第三区。
ミレーユとユリウス。
そして――
「……これは、洒落にならんぞ」
ユリウスが低く唸る。
「こんなものを、王都のど真ん中の下に……」
ミレーユの顔色も悪い。
「異界門の術式に似ているわね……」
「“似ている”?」
ノワリエの声は、自分のものと思えないほどかすれていた。
ミレーユは、魔法陣を見下ろしながら、眉をひそめる。
「完全な再現じゃない。術式の配列が一部、この世界の地脈構造用に改造されている。でも、根本のロジックは――」
そこで、ふとノワリエの顔を見た。
その瞳に宿る“見覚えのある怯え”に、ミレーユは小さく舌打ちを飲み込んだ。
「……後で詳しく聞くわ」
今は、それどころじゃない。
「とにかく、発動する前に止めないと」
「止められるのか?」
ユリウスの言葉には、僅かな焦りが混じる。
「この規模の魔法陣を……」
「理論上は、可能よ」
ミレーユは、ひどく冷静な声で答えた。
「組まれている術式が理解できれば、逆算して崩壊式を書き込める。ただ――」
「ただ?」
「この魔法陣を組んだ魔導士の“癖”を知らないと、どこかで罠を踏むわ」
仕掛けた者の思考パターン。
それは、術式の書き方、魔力の流し方、配列の“遊び”に表れる。
ミレーユの目が、魔法陣の一角で止まった。
そこには、他と違う曲線がひとつ。
柔らかく、でも妙に鋭い線。
「……見覚えがあるわね、この癖」
ミレーユが低く呟く。
「こんなところで再会したくはなかったけど」
そのときだった。
「おや」
不意に、地下空洞に別の声が響いた。
乾いた、笑っているような、冷めているような声。
ノワリエの背筋を、凍るような悪寒が駆け上がる。
「仕事が早いね、宮廷魔導士長殿。それに、噂の“フェルネウスの弟子”」
闇の中から歩み出てきたのは、黒いローブをまとった男だった。
漆黒の髪を乱暴に後ろで束ね、金属製の首飾りをジャラジャラとつけている。目は鋭く細く、口元には余裕の笑み。
背筋はすらりと伸び、歩き方は無駄がない。戦場の人間特有の、いつでも動ける重心。
「ゼノ・ヴェイル」
ミレーユがその名を吐き捨てるように言った。
「久しぶりね」
「おや、覚えていてくれて光栄だ」
ゼノと呼ばれた男は、芝居がかった仕草で頭を下げる。
「宮廷魔導士長殿。相変わらずだ。冷静で、正しくて、退屈な女だ」
「皮肉を言いに来たなら帰りなさい。ここはあなたの遊び場じゃない」
「遊び場、ね」
ゼノはくつくつと笑った。
「ここは、“この世界が生まれ変わる場所”だよ」
その目が、ゆっくりとノワリエに向けられる。
刃のような視線。
「ああ……」
ゼノの口元が、大きく歪んだ。
「なるほど。君か」
「……?」
「異界の匂いがすると思ったら、ずいぶん可愛らしい器に入っているじゃないか」
ノワリエの喉が、ごくりと鳴った。
“異界”。
“器”。
それは、前の世界で何度も聞かされた単語と、同じ響きを持っていた。
「君の中の“向こう側”が、ずいぶんざわついている」
ゼノは、楽しそうに言う。
「懐かしいかい? 世界が裂ける感覚は」
ノワリエの膝が、また震えた。
心臓が、ドクン、と跳ねる。
息が浅くなる。
焼ける痛み。
白い光。
“ごめんなさい”。
全部が一瞬で蘇る。
手が震える。魔力がざわざわと暴れ出す。
「ノワリエ」
ミレーユの鋭い声が、彼女を現実に繋ぎとめる。
「落ち着きなさい。深呼吸」
「っ……はい」
ノワリエは、必死に空気を吸った。
入ってきた冷たい空気が、肺を焼くように痛い。
それでも、ゼノから目を逸らさないようにした。
逃げたら、負ける。
「ゼノ・ヴェイル」
ユリウスが一歩前に出る。
剣の柄に手をかけた。
「これは反逆だ。王都の地下で、何を企んでいる」
「企み? 言っただろう」
ゼノは肩をすくめた。
「“この世界を作り変える”のさ」
目の奥に、狂気にも似た光。
「この中途半端な世界をね」
彼は、足元の巨大な魔法陣を示した。
「異界の力を引き込む。古い神々がいなくなったあとに空いた隙間を、“向こう側”で埋めるんだ。そうすれば――」
口角が、愉悦に歪む。
「この世界は、もっと純粋な“力”の世界になる」
ノワリエの背筋を、ぞわりと寒気が撫でた。
異界の力。
向こう側。
自分が来た“向こう側”は、決して優しい場所じゃなかった。
あの世界から力を引き込もうとするなんて、それはただの。
「……狂ってる」
ノワリエは、震える声で呟いた。
「何が“純粋な力”なの。そんなもの、誰も幸せにしない」
「幸せ?」
ゼノは、面白がるように目を細める。
「“幸せ”なんて、曖昧なもののために世界を維持しているから、ろくなことにならないんだよ」
彼の視線が、一瞬だけユリウスに向き、その先にあるであろう「戦場の記憶」を嘲る。
「戦争は終わった。平和になった。――だが、本当にそうか?」
ノワリエは、ルキアンの疲れた横顔を思い出した。
議会での言い争い。
国王との衝突。
重すぎる責任。
「見ろよ、上で何が起きているか」
ゼノは笑う。
「貴族と王族がケンカして、民に税を押し付けて、国境では小競り合いが続いてる。“目に見える戦争”が終わっただけだ。この世界は、ずっと中途半端なまま腐っていく」
「だから世界をぶっ壊していいと?」
ノワリエの声が強くなった。
「そんなのただのワガママだよ」
ゼノの目が、冷たく光る。
「ワガママ上等さ」
彼は、あっさり言ってのける。
「世界を変えようとする意志なんて、みんなワガママから始まる。俺とフェルネウスは、それを一番よく知ってる」
そこで、ゼノの目がふと鋭くなった。
「ああ、そうだ。フェルネウスは――」
ゼノの口元に、いやらしい笑みが浮かぶ。
「もう、来ているはずだろう?」
ノワリエの心臓が、嫌な意味で跳ねた。
その瞬間。
地下空洞の空気が、変わった。
重く、圧倒的な魔力の波。
肌が、粟立つ。
呼吸が、一瞬止まる。
「……やっぱりな」
ユリウスが、剣の柄を握り直した。
ミレーユが、視線の先を見据える。
ノワリエは、振り向いた。
闇の向こうから歩いてきた人影。
黒いコート。
馴染みすぎて、夢にまで出てくるシルエット。
金の瞳。
――アーク・フェルネウス。
「……アーク」
名前が、勝手に零れた。
久しぶりに見るその顔は、何も変わっていないようで、どこか少し痩せたようにも見えた。
目の下の影。
整えきれていない前髪。
それでも、その瞳だけは、鋭く、まっすぐ。
ノワリエを一瞬だけ見て――すぐにゼノへと向けられた。
「ゼノ」
低く、硬い声。
「また、くだらないことをしているな」
「やあ、アーク」
ゼノは、昔の友人に再会したような調子で笑った。
「久しぶりだね。“最強の魔導士”様」
「その呼び方はやめろと言ったはずだ」
「おっと失礼。じゃあ――」
ゼノは、片手を広げて、誇らしげに地下の魔法陣を示した。
「どうだい、俺の作品は」
「愚かだ」
アークの返答は、一秒もかからなかった。
ゼノの笑みが、少しだけ強張る。
「世界を裂く魔法陣だ」
アークは、魔法陣全体を一瞥するだけで、術式の骨格を読み取っていた。
「地脈を軸に、異界側の座標を引っ張る。“門”をこじ開け、こちら側に向こうの力を流し込む……」
金の瞳が、冷たく細められる。
「この前の戦争で、何を学んだ」
「学んだから、こうしている」
ゼノは返す。
「俺たちは、力の使い方を間違えた。だから今度は、最初から“正しい形”に作り直すんだ」
アークの目が、一瞬だけ揺れた。
「“正しい形”などというものはない」
「あるさ」
ゼノは笑う。
「少なくとも、俺にとっての“正しさ”は、ここにある」
何もかも壊してしまえばいい、と。
ゼノの瞳は、危うい光を放っていた。
「アーク」
ノワリエは、震える声で彼の名を呼んだ。
再会を喜ぶ余裕なんて、今はない。
でも、言いたいことは山ほどある。
ごめん。
怖かった。
離れてみて気づいた。
恋を自覚した。
本当は今すぐ全部ぶちまけたいのに、喉の奥で言葉がつっかえて出てこない。
アークは、一瞬だけノワリエのほうを見た。
その瞳に、一瞬だけ柔らかい光が宿る。
でも、次の瞬間には、もう戦場の目に戻っていた。
「ノワリエ」
いつも通りの、低い声。
それだけで、ノワリエの胸はぐしゃぐしゃになる。
「ここから先は危険だ。下がっていろ」
いつも通りの台詞。
でも。
「やだ」
ノワリエは、即答していた。
「ここまで来て下がるとか、ないから」
アークの目が、わずかに見開かれる。
ゼノが、興味深そうに笑う。
「おや。弟子のほうがずいぶん強情だ」
「うるさい」
ノワリエは、ゼノを睨んでから、再びアークを見上げた。
「私、この魔法陣……知ってる」
喉が震える。
言わなきゃいけない。
ルキアンが言ったように、自分の答えに気づいてしまった以上、今度はアークにも、その全部を見せなきゃいけない。
「前の世界で、似たようなのの真ん中に立たされたことがある」
アークの瞳が、強く揺れた。
ミレーユも、息を呑む。
「異界とこの世界を繋ぐ“門”を開こうとして……失敗して、全部壊した」
ノワリエは、震えながら続けた。
「そのときの感覚、今、全部思い出してる」
焼けるような痛み。
責める視線。
“役立たず”。
それでも、今は。
「だから、今度こそ、止めたい」
ノワリエは、自分の胸に手を当てた。
「この魔法陣を、絶対に発動させたくない」
アークの目が、ノワリエを見つめる。
そこに宿る感情は、ひどく複雑だった。
心配。
恐怖。
誇り。
愛。
どれもが、言葉にならない濃度で渦巻いている。
「……ゼノ」
アークは、再び視線をゼノに戻した。
「今すぐ、この術式を解け」
「嫌だね」
即答だった。
「ここまで組むのに、どれだけ時間がかかったと思ってる」
「なら、力尽くで止めるしかないな」
アークの魔力が、空気を震わせる。
ゼノもまた、笑いながら魔力を解き放った。
地下空洞の魔力密度が、一気に跳ね上がる。
空間が、軋む音を立てた。
◇ ◇ ◇
その頃。
王宮の執務室では、ルキアンがひとり机に向かっていた。
机の上には、報告書の山。
王都地下での異常事態の概要。
非常招集を受けた部隊の状況。
避難対象区域の確認。
どの書類にも、「時間がない」という五文字が滲み出ている。
「殿下、少しお休みになられては」
側近が、おそるおそる声をかける。
「休んでる時間はないよ」
ルキアンは、ペンを走らせたまま答える。
目の下には、はっきりとしたクマ。
昨夜からほとんど眠っていない。
「地下の件、どうなっていますか」
「アーク様と、宮廷魔導士長ミレーユ様が現場に向かわれました。……ノワリエ様も」
「そうか」
ペン先が、一瞬止まる。
(行ったんだね)
分かっていた。
ノワリエなら、怖がりながらもきっと行く。
あの子の“優しさ”と“無茶”はセットだから。
「殿下」
別の側近が、ためらいながら口を開いた。
「フェルネウス様を、王都防衛の切り札として使うことに、反対する意見も……」
「今そんなことを言っている余裕があると思う?」
ルキアンの声が、少しだけ冷たくなる。
「彼がいなければ、地下の件は“詰み”だ。……それは、敵対している連中も分かっているはずだよ」
フェルネウスを疎む勢力。
彼らがノワリエを「弱点」として狙う可能性。
全部、最初から計算に入っている。
「だからこそ、ノワリエを王宮に呼んだんだから」
ルキアンは、心の中で苦笑する。
(僕も、けっこうひどい男だよな)
彼女の優しさが必要だと、あのとき言った。
それは本心だった。
国にも、自分にも。
でも同時に、その優しさを軍略の中に組み込んだのも自分だ。
ノワリエが危険な場所に立つことになることを、どこかで覚悟していた。
アークに「利用される」と言われれば、否定できない部分もある。
(それでも)
ペン先が震える。
ルキアンは、青い瞳を閉じた。
(君が、自分の足で選んだ道だから)
ノワリエが決めたから。
その選択を、王太子として、友人として尊重すると決めたから。
恋心だと自覚していた感情は、いつの間にか少し形を変えていた。
“好きな子”への想いから、“大事な仲間”への想いへ。
恋というラベルを外してしまえば、少しだけ楽になる気がした。
でも、楽になったぶん、苦しくもなる。
だから、もう「恋」だと認識しない。
そう決めてしまったほうが、ずっと仕事がしやすい。
「殿下?」
「……なんでもないよ」
ルキアンは、笑って首を振った。
「僕たちは僕たちの戦場を片付けよう。地下は、最強と、その弟子に任せる」
信じるしかない。
世界を裂こうとする狂った魔法陣と、過激派魔導士ゼノ・ヴェイル。
その前に立つ、最強の魔導士アーク・フェルネウスと、“異界を知る少女”ノワリエ。
それぞれの場所で、それぞれが、自分にしかできない戦いを始めていた。
世界の底で、魔力が唸りを上げる。
ノワリエの中で、前世の影が牙をむく。
そして――アークとノワリエは、最悪の状況の中で、再会したばかりの“距離”を試されることになるのだった。
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