平凡メイドの私が追放された結果、女神の加護を独占して国が騒然

タマ マコト

文字の大きさ
1 / 20

第1話「平凡メイドのささやかな日常」

しおりを挟む


 夜がまだ完全には明けきっていない王都の朝は、ひんやりとした青さを帯びている。
 けれど――オルフェリア侯爵家の台所だけは、もうとっくに昼みたいな熱気で満ちていた。

「ほらほら! ぼさっと突っ立ってたら指、落とすよ! そのパンはあと二籠焼くの、急ぎな!」

 年季の入った料理長の怒号が飛び、巨大なオーブンからは香ばしい匂いが立ちのぼる。大鍋で煮込まれるスープの湯気、鉄板で焼かれるベーコンの脂のはぜる音。
 汗と香辛料と焼きたてのパンの匂いが混ざり合って、台所は朝一番の戦場だ。

「おはようございます、シモンさん。このパン、焼き上がった順に上のサロン用でいいですか?」

 その戦場の片隅で、慣れた手つきで籠を運んでいる小柄な少女がひとり。
 薄茶色の髪をきゅっと一つに結い、地味と言われても仕方ないくらい控えめな顔立ち。
 ――ユナ・アークレット。オルフェリア侯爵家の下級メイド。孤児院出身。

「おう、ユナか。早いな、今日も。誰より先に来てるじゃねえか」

「ふふ、起きちゃうんですよね、どうしても。シモンさん、少し顔色悪いですよ。昨日も遅くまで仕込みでした?」

「……よく見てやがんな、お前は」

 シモンが照れ隠しのように鼻を鳴らす。その肩に、ユナはそっと視線を落とした。
 目の下にはうっすらとクマ。肩も少しこわばっている。

「朝のスープ、味見しました? 味は絶対シモンさんの方が分かるから、私が代わるよりも……」

「いや、お前がやってみろ。最近腕上げてきただろ。……ついでに、おれはちょっとだけ座らせてもらうわ」

「じゃあ、その間だけ代わってますね」

 ユナは大鍋の前に立ち、木べらを握る。
 スープを一口すくって、口に含む。舌の上に広がる塩気と野菜の甘み。
 でもそれより先に――

(あ、なんか……重い)

 鍋から立ちのぼる湯気と一緒に、台所全体の疲労感まで吸い込んでしまうような気がした。
 胸の奥がきゅっと痛む。みんな、毎日こんなに早くから働いて、眠いだろうな。足も腰も痛いだろうな。

「……もうちょっとだけ、塩とハーブ、足した方が元気出そうです」

 自分に言い聞かせるみたいに言って、ひとつまみ塩を落とす。
 ローリエを一枚足し、くつくつと煮立つ鍋を静かに見つめる。

 木べらでゆっくり底を撫でていると、不思議と自分の胸の痛みもすうっと溶けていく気がした。
 ほんの一瞬、鍋の上の湯気が柔らかな光を宿したように見えたのは――気のせいだと思うことにする。

「シモンさん、どうですか?」

 戻ってきた料理長にスプーンを差し出す。
 シモンが一口飲んだあと、目を丸くした。

「……おい。何だこれ、急に体が軽くなった気がするんだが」

「えっ、塩、入れすぎました?」

「違ぇよ。疲れが抜けた感じだ。……ったく、お前のスープ飲むと、変に元気出るんだよな」

「よかった。じゃあ、この味で行きますね」

 ユナはふっと笑う。その笑みは控えめだけれど、朝日に照らされた水面みたいに静かにきらめいていた。

 ◆

 台所から廊下に出ると、侯爵家の朝が本格的に動き出した気配がする。
 ピカピカに磨かれた大理石の床、壁にずらりと並ぶ絵画と燭台。窓から差し込む朝の光は、全てが整えられているこの屋敷を誇らしげに照らしていた。

「ユナ、ちょうどいいところに。二階の客間に水差し運んで。あと、廊下に花びら落ちてたから掃除しながら行って」

「はい、すぐ行きます」

 同じ下級メイドの先輩に呼び止められ、ユナは両手で銀の水差しを受け取る。
 それを抱えて廊下を――走らず、しかし急ぎたくて、つい“小走り”になる。

 コツ、コツ、と靴音が規則的に鳴るたび、胸の中で小さなリズムが刻まれる。
 大声を出すのは得意じゃない。目立つのも怖い。
 だからせめて、自分ができることを、黙って丁寧にやる。それだけが、ここにいられる理由だ。

(今日も、失敗しませんように)

 祈りにも似た願いを心の中でそっと唱えた、そのとき。

「ユナ、ストップ!」

 背後から飛んできた声に、ぴたりと足を止める。
 振り向けば、同年代の侍女仲間、リサが息を切らしていた。

「もー、あんた急ぎすぎ。水、こぼれるよ」

「あ、ごめん。そんなに急いでるつもりはなかったんだけど……」

「顔が“急いでます!”って書いてるの。はい、これ」

 リサはユナの額の汗を、ハンカチでぺちっと軽く拭く。

「大事なとこで転んだら、あんたじゃなくて、こぼれた水で私が怒られるんだからね?」

「そこまで想像してくれるの、リサくらいだよ」

「でしょ?」

 リサは得意げに胸を張るが、その顔色はあまり良くない。目の下に隈が浮かび、肩も重そうに落ちていた。

「……リサ、ちゃんと寝た?」

「バレた?」

「目の下、ちょっと青い。昨日も夜番だったでしょ?」

「うん……三日連続。さすがに限界。もうソファ見たらそのまま死んだみたいに寝れる自信ある」

「これ、飲んで」

「え、何これ?」

 ユナは自分のエプロンのポケットから、小さな包みを取り出した。
 中には、薄い茶色の粉末が入っている。

「厨房で余ったハーブをちょっとだけもらって、蜂蜜と混ぜてお湯で溶かしたら、体があったかくなるの。味は……ちょっと薬っぽいけど」

「まさかの自家製薬物……!」

「ちゃんとシモンさんにも飲ませて、平気だったから」

「あの人に試すのやめてあげて」

 リサは苦笑しながらも、ユナの持ってきた小さなカップを受け取る。
 一口飲んだ瞬間、肩の力が少し抜けたように見えた。

「……あれ。なんか、ふわってする」

「変な感じ?」

「ううん。逆。体の芯があったかくなってきた。徹夜明けの頭にじわっと効く感じ。何これ、すご」

 リサが目を丸くしてユナを見る。
 ユナは照れたように笑い、首を振った。

「ただのハーブだよ。ローズヒップと、カモミールと……あと、ちょっとだけ秘密」

「はい出た、その“ちょっとだけ秘密”がヤバいんだよねぇ。……ありがと、ユナ。マジで楽になった気がする」

 本当に、というようにリサは大きく息を吐いた。
 さっきまで硬かった肩が、少し下がっている。

(……よかった。ちゃんと効いてる)

 胸の奥が、くすぐったいような温かさで満たされる。
 自分がした小さなことが、誰かの役に立てた。
 それだけで、一日分の元気をもらえる気がする。

「さっ、行こ。エレナ様、今日は朝からお客様がいらっしゃるんだって。機嫌悪いときに当たったら面倒くさいからね」

「うん。転ばないように、急ぐね」

 二人で顔を見合わせて笑い合い、それぞれの持ち場へと散っていく。
 ユナは水差しを抱えなおし、再び廊下を――今度は本当に、走らずに小走りで進んだ。

 ◆

 オルフェリア侯爵家の主が使う大広間に近づくにつれ、空気が少しずつ張り詰めていく。
 壁に飾られた巨大な肖像画、深紅の絨毯、磨かれた金の柱。
 ここから先は、“ただのメイド”が気軽に歩いていい場所ではない、と体が覚えている。

(落ち着いて。深呼吸)

 胸の高鳴りを宥めながら、ユナは客間の扉をノックする。

「下級メイドのユナ・アークレットです。失礼いたします」

 返事を待って、静かに扉を開く。

 中には、オルフェリア侯爵と侯爵夫人が座っていた。
 侯爵は鋭い鷹のような目をした壮年の男で、スーツの襟元まで非の打ちどころがない。
 夫人は真珠のような肌に気品を宿す女性で、そのまま肖像画から抜け出してきたみたいに優雅だ。

 そして――窓際。
 淡い金髪をゆるく巻き、光を受けてきらきらと揺らしている少女。
 レースと薄桃色のリボンに包まれたドレスは、どの角度から見ても完璧に計算されている。

「おはようございます、旦那様、奥様。エレナ様、お飲み物をお持ちしました」

 ユナは一歩下がり、膝を折って頭を下げる。
 その仕草は何度も練習したもので、もう体に染みついている。

「ええ、ご苦労さま」

 侯爵夫人が微笑みながら答える。
 柔らかな声だが、その奥には“当然”という冷たい芯がある。

「そこに置いておきなさい」

 侯爵の声は短く、よそよそしい。
 ユナはそれに素直に従い、テーブルの上に静かに水差しとグラスを置く。

 エレナ・オルフェリア――この屋敷の一人娘にして、王都でも噂の「完璧令嬢」。
 彼女はユナに視線を向けると、ふわりと花が咲くような笑みを浮かべた。

「いつもありがとう、ユナ」

「い、いえ。私の仕事ですから」

「そういうところよ。“仕事だから”って、当たり前みたいな顔して何でもやってくれるところ。……ねえ、お父様、お母様。ユナって本当に、よく動いてくれるの」

 エレナがくすくすと笑う。
 侯爵夫人も、つられて口元に笑みを浮かべる。

「そうね。孤児院出身にしてはよくできた子だわ。粗相も少ないし」

「ええ。粗相“は”少ないな」

 侯爵の言葉に、ユナの胸がひゅっと細くなる。
 ――“は”。その一文字が、彼女の出自と立場をきれいに線引きする。

「ユナ」

「はい、エレナ様」

「今日の午後、私の部屋に新しいドレスが届くから、箱を運ぶのを手伝ってくれる? それから鏡も動かしたいの。重くて、私じゃ無理」

「もちろんです。お時間は――」

「午後二時くらいかしら。あなた、午後はそんなに用事入ってないわよね?」

 エレナが、当たり前のように言う。
 ユナは一瞬だけ手元を見下ろし、それから笑顔を作った。

「午後二時ですね。大丈夫です、他のメイドと交代してもらいます」

「助かるわ。ユナがいると、変に空気が落ち着くんだもの。ね?」

 エレナが、どこか観察するような目でユナを眺める。
 試すような、値踏みするような、その眼差しに、ユナの胸が少しざわついた。

(落ち着く……のかな、私がいると)

 自分では実感がない。
 ただ、孤児院の子どもたちも、ここの使用人たちも、よく自分の周りに集まってくるのは分かっていた。

「……そうね。ユナがいると、変な言い争いが減る気はするわ」

 侯爵夫人が何気なく言う。
 それを聞いたエレナが、ふと目を細めた。

 その瞳の奥に、一瞬だけ――
 チリッ、と火花のようなものが走る。

(……?)

 ユナの肌を、冷たい風が撫でた気がした。
 エレナの周囲の空気が、ほんの少しだけ硬くなる。
 けれどその感覚は、すぐに彼女の柔らかな笑みで塗りつぶされた。

「じゃあ、お願いね、ユナ。あなたがいてくれると、私も助かるの」

「……はい。精一杯務めさせていただきます」

 そう答えるとき、ユナの声はわずかに震えていた。
 けれどそれに気づいたのは、誰でもなく――彼女自身だけだった。

 ◆

 その日の仕事は、いつも通りに忙しく、いつも通りに過ぎていった。
 廊下の床を磨き、花瓶の水を替え、エレナの部屋に届いたドレスの箱を運び込み、鏡を動かして、カーテンの裾を整える。
 気づけば、夕陽はすっかり窓の外の屋根を赤く染めていた。

「ふぅ……今日も無事に終わった、かな」

 最後のタスクを済ませて、ユナはこっそりと息を吐く。
 部屋の隅で、エレナは新しいドレスを身体にあてて鏡の前でくるりと回っていた。

「ユナ、どう? 似合ってる?」

「とてもお似合いです。エレナ様の髪の色と、ドレスの青が、すごく……綺麗です」

「ふふっ。やっぱりね。ねえ、ユナ」

 エレナがふいに鏡越しにユナを見る。
 その瞳は、どこか探るように細められていた。

「あなた、自分のこと“平凡”だって思ってるでしょう?」

「えっ……」

 図星を突かれ、言葉が喉につかえる。

「髪も目も地味な色だし、背も高くないし、貴族でもないし。器量も、“すごく美人!”ってわけじゃない」

 エレナの言葉は、刃物のように整えられているのに、微笑みでコーティングされているから、ぱっと見優しい。
 それでも、じんじんと胸に刺さる。

「……はい。そう、思ってます」

 ユナは正直に頷いた。
 嘘をつくのは、なんだか苦手だ。自分の中に棘が残る気がするから。

「でもね、ユナ。人って不思議よ」

 エレナは鏡から目を離し、くるりとこちらを振り返る。
 光が彼女の髪を金の糸みたいに照らす。

「そういう“平凡”な子に、なぜか人が寄っていくときがあるの。……あなたみたいに」

「え……?」

「厨房の人たちも、騎士の人たちも、女中たちも。みんな、あなたには妙に甘いもの。何か、あるんじゃない?」

 その問いに、ユナは言葉を失う。
 自分には、これと言って誇れるものなんてない。
 ただ、怒鳴られないように、役に立てるように、と必死で動いてきただけだ。

「私にはない何かが」

 エレナの声が、ほんの一瞬だけ低くなる。
 その顔に、完璧な微笑みから外れた影が差した。

(エレナ様……?)

 ユナがその変化に気づく前に、エレナはまたいつもの笑顔に戻る。

「冗談よ。気にしないで。……今日はもう下がっていいわ、ユナ。ありがとう」

「はい。失礼いたします」

 頭を下げ、部屋を出る。
 扉が静かに閉じる音が、やけに重く響いた。

 ◆

 夜。
 使用人用の廊下は、一日の喧騒が嘘みたいに静かになっていた。
 仕事を終えたメイドたちはそれぞれの小さな部屋に戻り、明日に備えて眠りにつき始めている。

 ユナは自室に戻る前に、そっと遠回りをした。
 向かった先は――中庭。

 石畳を抜け、小さな扉を開けると、ひんやりした夜気が頬を撫でる。
 昼間は色鮮やかだった花々も、今は月明かりに溶けて淡く揺れていた。

「……わぁ」

 ユナは思わず声を漏らす。
 夜の庭は、いつ見ても特別だ。
 葉っぱを通して落ちる月の光が、地面にレースみたいな影を作っている。
 遠くで虫の声。少し冷たい土の匂い。風に混じって、昼間に咲いていた花の名残の香り。

 ベンチに腰を下ろし、深く息を吸う。
 胸の中に溜まっていたいろんな感情が、少しずつ溶けていく。

「私なんて、平凡なんだけどなぁ……」

 ぽつりと、本音が零れ落ちる。

「怒鳴られたくないし、嫌われたくないから、必死で動いてるだけなのに。みんなが優しくしてくれるの、逆に不思議」

 孤児院にいた頃もそうだった。
 喧嘩して泣いてる子の傍に座って、一緒に泣いて、一緒に笑って。
 それだけで、「ユナがいると落ち着く」って、みんなが言ってくれた。

「エレナ様には、嫌われてる……わけじゃない、よね。あれは、ただの、気のせい」

 さっき見えた、瞳の奥の火花。
 胸に引っかかっているけれど、うまく言葉にできない。

「大丈夫、大丈夫。明日もちゃんと仕事して、怒られなかったら、それでいい」

 自分に言い聞かせるように呟いて、空を見上げる。
 夜の王都の空は、街の明かりで少し淡くなっているけれど、それでも星はちゃんと瞬いていた。

 ――ふと。

「あれ?」

 ユナの視界の中で、一つの星が、ほんの少しだけ強く光った気がした。
 次の瞬間、それに釣られるみたいに、いくつかの星が瞬き方を変える。
 まるで、彼女の方へと合図を送っているかのように。

「……気のせい、かな」

 目をこすってもう一度見る。
 星々はもう、いつもの静かな光に戻っていた。

 ユナは首をかしげ、それでもなんとなく胸の奥が温かくなっているのを感じる。

(変なの。でも、綺麗だった)

 その“変な感覚”の正体が、彼女がまだ知らない“誰かの視線”だということを、今のユナは知る由もない。

 夜風がそっと、彼女の髪を撫でる。
 見えない何かが、そこに触れているみたいに優しく。

「……明日も、ちゃんと頑張れますように」

 小さく両手を組んで、願いを空に投げる。
 その祈りに応えるように、彼女の頭上で、一つの星がほんの少しだけまた瞬いた。

 ユナ・アークレットの、ごく平凡で、ささやかな一日。
 けれど、その日常の上空では、すでに静かに運命の歯車が回り始めていた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

大自然を司る聖女、王宮を見捨て辺境で楽しく生きていく!

向原 行人
ファンタジー
旧題:聖女なのに婚約破棄した上に辺境へ追放? ショックで前世を思い出し、魔法で電化製品を再現出来るようになって快適なので、もう戻りません。 土の聖女と呼ばれる土魔法を極めた私、セシリアは婚約者である第二王子から婚約破棄を言い渡された上に、王宮を追放されて辺境の地へ飛ばされてしまった。 とりあえず、辺境の地でも何とか生きていくしかないと思った物の、着いた先は家どころか人すら居ない場所だった。 こんな所でどうすれば良いのと、ショックで頭が真っ白になった瞬間、突然前世の――日本の某家電量販店の販売員として働いていた記憶が蘇る。 土魔法で家や畑を作り、具現化魔法で家電製品を再現し……あれ? 王宮暮らしより遥かに快適なんですけど! 一方、王宮での私がしていた仕事を出来る者が居ないらしく、戻って来いと言われるけど、モフモフな動物さんたちと一緒に快適で幸せに暮らして居るので、お断りします。 ※第○話:主人公視点  挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点  となります。

大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!

古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。 その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。 『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』 昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。 領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。 一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――

普段は地味子。でも本当は凄腕の聖女さん〜地味だから、という理由で聖女ギルドを追い出されてしまいました。私がいなくても大丈夫でしょうか?〜

神伊 咲児
ファンタジー
主人公、イルエマ・ジミィーナは16歳。 聖女ギルド【女神の光輝】に属している聖女だった。 イルエマは眼鏡をかけており、黒髪の冴えない見た目。 いわゆる地味子だ。 彼女の能力も地味だった。 使える魔法といえば、聖女なら誰でも使えるものばかり。回復と素材進化と解呪魔法の3つだけ。 唯一のユニークスキルは、ペンが無くても文字を書ける光魔字。 そんな能力も地味な彼女は、ギルド内では裏方作業の雑務をしていた。 ある日、ギルドマスターのキアーラより、地味だからという理由で解雇される。 しかし、彼女は目立たない実力者だった。 素材進化の魔法は独自で改良してパワーアップしており、通常の3倍の威力。 司祭でも見落とすような小さな呪いも見つけてしまう鋭い感覚。 難しい相談でも難なくこなす知識と教養。 全てにおいてハイクオリティ。最強の聖女だったのだ。 彼女は新しいギルドに参加して順風満帆。 彼女をクビにした聖女ギルドは落ちぶれていく。 地味な聖女が大活躍! 痛快ファンタジーストーリー。 全部で5万字。 カクヨムにも投稿しておりますが、アルファポリス用にタイトルも含めて改稿いたしました。 HOTランキング女性向け1位。 日間ファンタジーランキング1位。 日間完結ランキング1位。 応援してくれた、みなさんのおかげです。 ありがとうございます。とても嬉しいです!

編み物好き地味令嬢はお荷物として幼女化されましたが、えっ?これ魔法陣なんですか?

灯息めてら
恋愛
編み物しか芸がないと言われた地味令嬢ニニィアネは、家族から冷遇された挙句、幼女化されて魔族の公爵に売り飛ばされてしまう。 しかし、彼女の編み物が複雑な魔法陣だと発見した公爵によって、ニニィアネの生活は一変する。しかもなんだか……溺愛されてる!?

【大賞・完結】地味スキル《お片付け》は最強です!社畜OL、異世界でうっかり国を改革しちゃったら、騎士団長と皇帝陛下に溺愛されてるんですが!?

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞で大賞をいただきました】→【規約変更で書籍化&コミカライズ「確約」は取り消しになりました。】 佐藤美佳子(サトウ・ミカコ)、享年28歳。死因は、過労。連日の徹夜と休日出勤の果てに、ブラック企業のオフィスで静かに息を引き取った彼女が次に目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界だった。 新たな生を受けたのは、田舎のしがない貧乏貴族の娘、ミカ・アシュフィールド、16歳。神様がくれた転生特典は、なんと《完璧なる整理整頓》という、とんでもなく地味なスキルだった。 「せめて回復魔法とかが良かった……」 戦闘にも生産にも役立たないスキルに落胆し、今度こそは静かに、穏やかに生きたいと願うミカ。しかし、そんな彼女のささやかな望みは、王家からの突然の徴収命令によって打ち砕かれる。 「特殊技能持ちは、王宮へ出仕せよ」 家族を守るため、どうせ役立たずと追い返されるだろうと高をくくって王都へ向かったミカに与えられた任務は、あまりにも無謀なものだった。 「この『開かずの倉庫』を、整理せよ」 そこは、数百年分の備品や資材が山と積まれ、あまりの混沌ぶりに探検隊が遭難したとまで噂される、王家最大の禁足地。 絶望的な光景を前に、ミカが覚悟を決めてスキルを発動した瞬間――世界は、彼女の「お片付け」が持つ真の力に震撼することになる。 これは、地味スキルでうっかり国のすべてを最適化してしまった元社畜令嬢が、カタブツな騎士団長や有能すぎる皇帝陛下にその価値を見出され、なぜか過保護に甘やかされてしまう、お仕事改革ファンタジー。

身代わりで呪いの公爵に嫁ぎましたが、聖女の力で浄化したら離縁どころか国一番の溺愛妻になりました〜実家が泣きついてももう遅い〜

しょくぱん
恋愛
「お前のような無能は、死神の生贄にでもなっていろ」 魔力なしの無能と蔑まれ、家族に虐げられてきた伯爵令嬢レティシア。 彼女に命じられたのは、近づく者すべてを病ませるという『呪いの公爵』アレクシスへの身代わり結婚だった。 鉄格子の馬車で運ばれ、たどり着いたのは瘴気に満ちた死の城。 恐ろしい怪物のような男に殺される――。 そう覚悟していたレティシアだったが、目の前の光景に絶望よりも先に別の感情が湧き上がる。 (な、何これ……汚すぎるわ! 雑巾とブラシはどこ!?) 実は、彼女が「無能」と言われていたのは、その力が『洗浄』と『浄化』に特化した特殊な聖女の魔力だったから。 レティシアが掃除をすれば、呪いの瘴気は消え去り、枯れた大地には花が咲き、不気味だった公爵城はまたたく間にピカピカの聖域に塗り替えられていく。 さらには、呪いで苦しんでいたアレクシスの素顔は、見惚れるほどの美青年で――。 「レティシア、君は一体何者なんだ……? 体が、こんなに軽いのは初めてだ」 冷酷だったはずの公爵様から、まさかの執着と溺愛。 さらには、呪いが解けたことで領地は国一番の豊かさを取り戻していく。 一方で、レティシアを捨てた実家は、彼女の『浄化』を失ったことで災厄に見舞われ、今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくるが……。 「私は今、お城の掃除と旦那様のお世話で忙しいんです。お引き取りくださいませ」 これは、掃除を愛する薄幸令嬢が、その愛と魔力で死神公爵を救い、最高に幸せな居場所を手に入れるまでのお話。

辺境薬術師のポーションは至高 騎士団を追放されても、魔法薬がすべてを解決する

鶴井こう
ファンタジー
【書籍化しました】 余分にポーションを作らせ、横流しして金を稼いでいた王国騎士団第15番隊は、俺を追放した。 いきなり仕事を首にされ、隊を後にする俺。ひょんなことから、辺境伯の娘の怪我を助けたことから、辺境の村に招待されることに。 一方、モンスターたちのスタンピードを抑え込もうとしていた第15番隊。 しかしポーションの数が圧倒的に足りず、品質が低いポーションで回復もままならず、第15番隊の守備していた拠点から陥落し、王都は徐々にモンスターに侵略されていく。 俺はもふもふを拾ったり農地改革したり辺境の村でのんびりと過ごしていたが、徐々にその腕を買われて頼りにされることに。功績もステータスに表示されてしまい隠せないので、褒賞は甘んじて受けることにしようと思う。

婚約破棄された「無能」聖女、拾った子犬が伝説の神獣だったので、辺境で極上もふもふライフを満喫します。~捨てた国が滅びそう?知りません~

ソラ
ファンタジー
「エリアナ、貴様との婚約を破棄し、この国から追放する!」 聖女としての魔力を使い果たし、無能と蔑まれた公爵令嬢エリアナ。 妹に婚約者を奪われ、身一つで北の最果て、凍てつく「死の森」へと捨てられる。 寒さに震え死を覚悟した彼女が出会ったのは、雪に埋もれていた一匹の小さなしっぽ。 「……ひとりぼっちなの? 大丈夫、私が温めてあげるわ」 最後の手向けに、残されたわずかな浄化の力を注いだエリアナ。 だが、その子犬の正体は――数千年の眠りから目覚めた、世界を滅ぼす伝説の神獣『フェンリル』だった! ヒロインの淹れるお茶に癒やされ、ヒロインのブラッシングにうっとり。 最強の神獣は、彼女を守るためだけに辺境を「極上の聖域」へと作り替えていく。 一方、本物の聖女(結界維持役)を失った王国では、災厄が次々と降り注ぎ、崩壊の危機を迎えていた。 今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくる王子たち。 けれど、エリアナの膝の上には、甘えん坊の神獣様(執着心MAX)が陣取っていて――。 「聖女の仕事? いえ、今は神獣様とのお昼寝の方が忙しいので」 無自覚チートな聖女と、彼女にだけはデレデレな神獣様による、逆転溺愛スローライフが幕を開ける!

処理中です...