16 / 20
第16話 廃教会の誓い、名前で呼ぶ夜
しおりを挟む辿り着いたのは、雨に忘れられた古い教会だった。森の縁に半ば沈み、尖塔は折れて鐘はなく、屋根の石板はところどころ欠けて縫い目から冷たい水が落ちる。ぽつ、と、ぽつ、と、薄暗い身廊の床を叩く音が、心拍の代わりをしていた。
扉は軋み、空気は濡れている。湿った藁と古い蝋と苔の匂い。外から風が入るたび、祭壇の残骸に置かれた色硝子の破片がほそく光って、雨粒がそこに当たって小さな音を立てる。世界が低く息をしている。
「火を起こします」
ミレイユはもう動いていた。濡れた外套を脱いで、袖をまくり、崩れた長椅子の板から乾いた芯だけを選ぶ。火打石が金属の声を上げ、藁が一瞬ためらってから、控えめな橙を生む。彼女は小さな炎に自分の呼吸を合わせ、焦らず、育てる。火は人を信じる。信じられた火は、ちゃんと応える。
「地図、広げる」
リオンがカーディガンを胸元で留め直し、濡れた靴を脱いで祭壇前にしゃがみ込んだ。地図は羊皮紙のざらつきが手に心地よく、端を石で押さえると、教会の床のひび割れと川の線が重なって見えた。線と線が共鳴する。
「西の森に“真の禁書”の所在があるかも。――古い修道院の写本庫。ヴォルフが“禁呪の書”をねつ造するときに、参照した原典がそこに」
声は熱ではなく光を持っていた。病弱の影は薄く、瞳の奥の灯りが強い。私は彼の隣に膝を折り、地図に指を落とす。指先が触れた羊皮紙は、緊張でほんの少しだけ温かい。
「そこに行けば、ヴォルフの“ねつ造”を覆せる。――狼の牙は五本、という“規格”を、古い本の中から引っ張り出す。制度の祖先から、今を殴る」
「殴るのは“事実”で」
ミレイユが火に鍋をかけながら言う。雨漏りの下に器を置き、一定のリズムで雫を集め、湯に変える。彼女の所作は、乱れている空間にグリッドを敷く。火勢が上がり、教会の内側に温度の島ができた。
「森の入り口には見張りがいる可能性が高い」
ルーカスの声は、濡れた石に吸い込まれて低く響いた。彼は扉の近く、風と炎の境目に立ち、外の音を采配するみたいに耳を傾けている。雨の強弱、森のざわめき、鳥の声の有無、遠い馬の蹄――どれも彼の“地図”の一部だ。
「日中は避ける。夜明け前の霧で動く。小隊の周回が切れる三刻の間。道は二つ。街道の外側を並走する“鹿道”か、古井戸跡を抜ける“地下の縫い目”」
「鹿道は速いけど、目に触れる。縫い目は遅いけど、足音が吸われる」
私は地図の端に簡単な矢印を引いた。矢印は祈りに似ている。方向を与える祈り。祈りは、合理的だ。
「姉さん、体力は」
「ある。……いや、ある“ふり”はできる」
「ふりは、もう嘘じゃない」
リオンが真顔で言う。嘘じゃない、の言い方に、胸のどこかがきしむ。火が顔を撫でる。濡れ髪が乾く。乾いた髪が、今度は雨の匂いと煙の匂いを吸う。匂いは記憶の梯子だ。梯子を外さないで、今に置く。
「まずは食べて。体温を上げましょう」
ミレイユが鍋から湯気をすくい、乾いたパンに温かいスープを染み込ませる。玉ねぎの甘さと胡椒の香り。焦げ目が舌に触れて、安心が腹に落ちる。ルーカスは最初、受け取りを躊躇った。護衛の癖。だが私が睨むと、素直に頷いて口に運ぶ。噛む回数は相変わらず多い。
「……うまい」
「当然」
「当然」
声が重なって、火が笑った気がした。教会の雨音は相変わらずだが、鼓膜はもうそれを“脅し”として受け取らない。リズムとして受け取る。雨はメトロノーム。メトロノームがあれば、歌える。
「検討事項、整理」
私は祭壇の欠片を背もたれにして座り直し、膝の上に板と紙を置いてペンを走らせる。墨は湿気で少し重い。重い線は、覚悟の重さに似ている。
①移動経路:鹿道(速・露出)/地下縫い目(遅・隠密)
②時刻:夜明け前三刻(霧・交代)
③装備:火打石/濡れ布/香料サンプル(アルバ調合)
④証拠:狼印規格書写し(王城文庫→受領待ち)/修道院目録
⑤噂:火災→宰相“劇”上書き→先手の“安全告知”
「あと、歌」
リオンが言った。声はまだ細く、しかし確かな厚みを持っている。「手洗い歌の“森版”を作る。“音を消す歌”。靴音のリズムを合わせれば、隊の足が揃う」
「作ろう。四で吸って、七で止めて、八で吐く、を間に挟む」
「それ、好き」
彼が笑い、ミレイユが湯飲みを差し出し、私が受け取りかけたとき――指に、別の温度が触れた。ルーカスの指が私の手をそっと取った。火の色が一段柔らかくなった気がした。
「名を、呼んでくれ」
呼吸が一拍、止まった。鐘のない教会に、鐘の影が鳴った。彼の声は刃ではなく布で、布の端が胸の中の棘にそっと巻かれる。私は唇を湿らせ、雨音の切れ目を選ぶ。
「……ルーカス」
世界の空気が変わった。濡れた石壁の冷たさが、ほんの少し、内側から温まる。雨の一粒一粒が、私たちの名前を避けて落ちるみたいに感じる。名前は盾だ。呼べば、立ち上がる。
彼の指がわずかに強くなり、すぐに緩む。私を見る目は、雨雲の奥に灯りを隠した空の色をしている。彼は息を一つ置き、返す。
「ミサキ」
ミレイユが息を呑み、リオンが微笑んだ。「その呼び方、似合ってるよ」。似合う、という語の柔らかさが、胸の裏側でほどける。私は何かを取り戻した気がした。自分がどこから来たのか、薄い線でつながる感覚。
「君の、その名は、この国の言葉ではない。……だが、俺の口で発しても、壊れない」
「壊れないよ。むしろ、直る」
「直る?」
「うん。会社で擦り切れた場所が、ちょっとずつ縫われる」
会社、という異国の単語に、リオンが興味の光を宿し、ミレイユは“また後で伺います”の表情を作った。後で、はいつも来ないかもしれない。けれど今夜は、来る気がした。
火が落ち着き、雨音は弱まっていった。私は外套を肩に引き寄せ、火のそばに身を寄せる。ルーカスは相変わらず扉のほうを背で守りながら、内側へ半歩だけ寄ってきた。壁と道の間。その“間”に、私の名前が置かれる。心臓が、そこに椅子を出す。
「森へは、私が先行して“角”を見る。角を曲がる前に、角を潰す」
「角、好き」
「嫌いの間違いだ」
「仕事では、好き」
「……同意する」
短い冗談の応酬に、ミレイユがふっと笑い、火がまた一段明るくなった。笑いは酸素。酸素は火を生かす。生きた火は、人を守る。
「ミレイユ」
「はい」
「あなたの手がなかったら、今朝の私たちはたぶん“点”で散ってた。――ありがとう」
「点を線にするのは、エレナ様の魔法です」
「線は、あなたの正確さでまっすぐになる」
彼女はわずかに目を伏せ、火の縁に匙を置いた。「……皆で、魔法を分担したい」
「そう、分担する。リオン」
「うん」
「歩ける?」
「歩ける。止まるときは止まる。止まり方の歌も作る」
「それ、重要」
私は笑って、彼の額に手を置いた。熱はない。瞳がちゃんと濡れている。湿度のある目は、燃え過ぎない。燃え過ぎると、折れる。
風が一度、強く教会を撫でた。扉がきしみ、雨の匂いが新しく入ってくる。外の世界はまだ濡れている。濡れているから、足跡は残る。足跡が残るなら、誤魔化しが効かない。誤魔化しは、こっちの仕事じゃない。
「ミサキ」
「ん」
「君の“図表”を、俺の“姿勢”の前に置いてくれ」
「うん。――刃が私に当たらないように」
「そうだ。俺の刃で君を傷つけないために、図表が要る」
「じゃあ、置く。あなたの刃の振り下ろし地点、角度、時間。――その全部の“周辺”に、手順を置く」
「命令か」
「依頼」
「承認する」
承認。その二音が、祈りの代わりに教会の梁に吸い込まれていく。梁は古く、でも太い。太いものは、そう簡単には折れない。
「一つ、告白」
ルーカスが火を見ずに言う。告白、という語を彼の口から聞くのは、たぶん初めてだ。私は姿勢を正し、ミレイユとリオンも自然に背筋を伸ばす。火が少し低くなったみたいに見えた。音は止まらない。
「副官――ユリウスのことだ。俺の“正しさ”を、彼はずっと見てきた。……そして、俺の“揺れ”も」
「揺れ?」
「君を見ている時の俺の目を、彼は見た」
胸を針で刺されたみたいに、鋭く、でも一瞬だけの痛みが走る。恥ではない。恐れでもない。名前をつけるなら、“脆さの自覚”。私は手のひらを膝の上で合わせ、少しだけ強く押す。
「見られたっていい。――揺れるのは、生きてる証拠だから」
「俺が“生きる”と、誰かが死ぬ。そういう場所で仕事をしてきた」
「場所を、移せばいい」
静かな、でも断定の声。声の主はミレイユだった。彼女は火の上の鍋を外し、灰を均して、私たちに向き直る。
「剣を持つ人が、剣を置いても“守れる”場所。――その図を、私たちで描けばいい」
ルーカスは言葉を飲み、そして、頷いた。頷きは短いのに、重かった。火の色が、少しだけ金に近づいた。
「なら、誓う」
彼が言って、私の方に半歩寄る。扉から離れすぎない。火に近づきすぎない。均衡の美学。私は立ち上がる。足がわずかに震える。震えを呼吸で包む。
「この教会で、“名前”で誓う。――ミサキ。俺は君を、刃ではなく、姿勢で守る」
「ルーカス。私はあなたを、図表ではなく、名前で支える」
ミレイユが微笑み、リオンが「証人、二人」と茶化す。笑いが火の上で跳ねた。四人の影が壁に揺れ、ひとつの灯籠みたいに重なる。灯籠は、風が吹いてもすぐには消えない。
「誓いの“書き付け”は?」
「もちろん」
私は板を膝に戻し、余白に小さく書く。
→“ルーカス=姿勢で守る/ミサキ=名前で支える”。証人:ミレイユ、リオン。場所:森縁の廃教会。雨音あり。火、良好。
そして、ToDoを更新する。
㉛森行:縫い目ルート優先/鹿道は状況次第
㉜夜明け前出発/休息は今
㉝手順歌“音を消す歌”試作→拍=呼吸法
㉞狼規格書写し受領→携行
㉟“誓い”の運用:刃<姿勢/図表<名前
書き終えると、肩の力がすこし抜ける。紙は心を地上に戻す。浮き上がりそうな心を、地面に留めてくれる。
「寝よう」
私は言い、ミレイユが毛布を配り、リオンが火の番を申し出る。「交代制。僕、最初」。ルーカスは首を横に振って「俺が最後」と言い、私の方を見る。「君は真ん中で寝ろ」。真ん中。安全の仕様。私は従う。従うと、体が素直に眠り方を思い出す。
横になって、雨音を数える。四で吸い、七で止め、八で吐く。数えるたびに、まぶたが重くなる。重くなる直前、耳元で名前が呼ばれた気がした。――ミサキ。私は目を開けない。開けないで、微笑む。呼ばれた名前は、胸の灯りを増やす。灯りが増えれば、夜は薄くなる。
火の匂い、雨の匂い、紙の匂い。全部が混ざって、朝の匂いの素になる。明日はまだ遠い。けれど、道はもう引かれている。鹿道と、縫い目と、私たちの足裏の道。名前で結んだ糸が、夜の中で静かに強くなる。
――世界よ、見ていて。私たちは、今、四人で一つの灯籠になった。風が来ても、消えない灯りを選んだ。名前で呼び、姿勢で守り、図表で導く。森の奥で眠っている“正しさ”を、朝に連れてくるために。
1
あなたにおすすめの小説
【完結】憧れの異世界転移が現実になったのですが何か思ってたのと違います
Debby
ファンタジー
【全話投稿済み】
私、山下星良(せいら)はファンタジー系の小説を読むのが大好きなお姉さん。
好きが高じて真剣に考えて作ったのが『異世界でやってみたい50のこと』のリストなのだけど、やっぱり人生はじめからやり直す転生より、転移。転移先の条件として『★剣と魔法の世界に転移してみたい』は絶対に外せない。
そして今の身体じゃ体力的に異世界攻略は難しいのでちょっと若返りもお願いしたい。
更にもうひとつの条件が『★出来れば日本の乙女ゲームか物語の世界に転移してみたい(モブで)』だ。
これにはちゃんとした理由があって、必要なのは乙女ゲームの世界観のみで攻略対象とかヒロインは必要ないし、もちろんゲームに巻き込まれると面倒くさいので、ちゃんと「(モブで)」と注釈を入れることも忘れていない。
──そして本当に転移してしまった私は、頼もしい仲間と共に、自身の作ったやりたいことリストを消化していくことになる。
いい年の大人が本気で考え、万全を期したハズの『異世界でやりたいことリスト』。
なんで私が転移することになったのか。謎はいっぱいあるし、理想通りだったり、思っていたのと違ったりもするけれど、折角の異世界を楽しみたいと思います。
----------
覗いて下さり、ありがとうございます!
2025.4.26
女性向けHOTランキングに入りました!ありがとうございます(๑•̀ㅂ•́)و✧
7時、13時、19時更新。
全48話、予約投稿しています。
★このお話は旧『憧れの異世界転移が現実になったのでやりたいことリストを消化したいと思います~異世界でやってみたい50のこと』を大幅に加筆修正したものです(かなり内容も変わってます)。
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
【男装歴10年】異世界で冒険者パーティやってみた【好きな人がいます】
リコピン
ファンタジー
前世の兄と共に異世界転生したセリナ。子どもの頃に親を失い、兄のシオンと二人で生きていくため、セリナは男装し「セリ」と名乗るように。それから十年、セリとシオンは、仲間を集め冒険者パーティを組んでいた。
これは、異世界転生した女の子がお仕事頑張ったり、恋をして性別カミングアウトのタイミングにモダモダしたりしながら過ごす、ありふれた毎日のお話。
※日常ほのぼの?系のお話を目指しています。
※同性愛表現があります。
転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ
如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白?
「え~…大丈夫?」
…大丈夫じゃないです
というかあなた誰?
「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」
…合…コン
私の死因…神様の合コン…
…かない
「てことで…好きな所に転生していいよ!!」
好きな所…転生
じゃ異世界で
「異世界ってそんな子供みたいな…」
子供だし
小2
「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」
よろです
魔法使えるところがいいな
「更に注文!?」
…神様のせいで死んだのに…
「あぁ!!分かりました!!」
やたね
「君…結構策士だな」
そう?
作戦とかは楽しいけど…
「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」
…あそこ?
「…うん。君ならやれるよ。頑張って」
…んな他人事みたいな…
「あ。爵位は結構高めだからね」
しゃくい…?
「じゃ!!」
え?
ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
転生したので推し活をしていたら、推しに溺愛されました。
ラム猫
恋愛
異世界に転生した|天音《あまね》ことアメリーは、ある日、この世界が前世で熱狂的に遊んでいた乙女ゲームの世界であることに気が付く。
『煌めく騎士と甘い夜』の攻略対象の一人、騎士団長シオン・アルカス。アメリーは、彼の大ファンだった。彼女は喜びで飛び上がり、推し活と称してこっそりと彼に贈り物をするようになる。
しかしその行為は推しの目につき、彼に興味と執着を抱かれるようになったのだった。正体がばれてからは、あろうことか美しい彼の側でお世話係のような役割を担うことになる。
彼女は推しのためならばと奮闘するが、なぜか彼は彼女に甘い言葉を囁いてくるようになり……。
※この作品は、『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる