悪徳貴族になろうとしたが

石のやっさん

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母が死んで1週間が経った。

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「アマンダに子供が出来た、これでお前と言う存在は我が家に不要な存在となったのだ、半分は俺の血が流れている、だから15歳まではこの家に置いてやる、だが最早お前は必要無いから学園に通わせる事はしない、杖と剣はくれてやるが、それ以外は使用人と同じだと思え」

「そんな、僕は、ヘングラム家の子供...」

「貴族に生まれた子は15歳までは苗字を失う事は無い、だが15歳になったら正式にこの家とは無関係になって貰う良いな」

「そうですか...」


それだけ答えた後の記憶はない。

気がつくと僕はベッドで寝ていた。

目が赤く腫れているのが自分でも解る。

多分僕は泣いて寝てしまったのだろう。

夜中に目が覚めた。

僕の人生は終わってしまった。

15歳で苗字を失うと言う事は貴族では無くなるという事だ。

つまり僕は平民になる、学園に通えないと言う事は《魔法》も《剣》も学べない。

貴族の血が流れていれば、この世界では必ず剣か魔法が上達する、その優位性も学ばせて貰えなければ無い。

剣と杖は10歳になれば貴族の習わしで貰えるが碌な物は貰えないだろう、錆びた剣に罅が入った杖とかも充分あり得そうだ。

まぁ今直ぐ追い出されないだけましだと思え、そう言う事だ。

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