悪徳貴族になろうとしたが

石のやっさん

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エルフ達

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俺はエルフという者を初めて見た。

確かにダークエルフが存在している事は知っていた。

だが、人間側では見る事が無かった。

多分、魔族領から出て来なかったのだろう。

シャインを含む三人は凄く綺麗に見える。

残念ながら、美しさと言う点では人間はまず敵わないだろう。


これから向かうのが、彼女達が住む街だというのだから俺も少しワクワクしている。

別に、付き合うとか考えないが、美しい女性を見たいと言うのは男として仕方ない事だろう。


「どうかされましたか?」

「いや、三人を見ているとエルフと言うのは美しい種族なのだなと...」


「私が美しいですか...まぁハイエルフだからですかね、有難うございます」

「私もですか」

「久々にそう言う事を言われたので嬉しいですね」



「いや、本当にそう思うぞ」


「あはははっ...これから行くのはダークエルフの街ですよ、全員ダークエルフですから、私何かより綺麗な女性が山ほど居ます」

「そうそう」

「まぁ、そう言われると悪い気がしませんが、そう言う事は他のダークエルフを見てから言って下さい」


確かに、街に住んで居るのがダークエルフだって言うなら、全員が美しいのかも知れない。

話を聞くと数千単位住んでいるらしい。

ダークエルフは魔王側だ。

取りあえず、魔王軍についての情報収集や、どんな気持ちでいるのか? その辺りを聞いてみたい。


暫く、歩くとダークエルフの住む街に来た。

実際は街と言うより、大きな村に市場がある様な感じだ。

やはり森の民、人間のいう街とは大違いで凄く緑が多い。


「嘘、シャイン様が何でハイエルフになっているの?」

「ルナ、サイナ...呪いが解けたのですか...羨ましい」


そんな声があちこちから集まってきた。

それと同時に、視線が集まっているのも解る。

「あれが天使様...いいなぁあんな人ならお嫁さんって言うのも良いかも」

「あんな人と一緒に暮らしたいな」


「ああ、光輝いて見える、あんな存在は2人と居ないだろう」

「木々が喜び、光が溢れている、何て素晴らしい存在なんだ」


エルフが女ばかりじゃない男も普通に居た。

まぁ当たり前だな、だが男女関係なく話を聞いている限り好意的だ。

やはり、エルフは黒い肌より白い肌の方が綺麗に見える。


「シャイン、やはり、ダークエルフの殆どはエルフに成りたい、そう思っているのか?」

「そりゃそうだと思います、そうか、それなら、此処にいる全員をエルフに戻そうと思う」


「そんな事が可能なのですか?」

「出来るだけ周りに集めてくれれば簡単に出来そうだな」


「ならば今日の夜...街の広場に全員集める様にしましょう」

「ならば、それまで休ませて貰おうか」

「それでは私の屋敷で休んで下さい」

「そうさせて貰おうかな」

その後、シャインの屋敷で休ませて貰っていたら...ダークエルフが1人寝所にきた。

「あの...シャイン様に言われて来ました、そのお相手させて頂きます」

「あの君は何歳」

「200歳です」

「それで年取ったエルフは見なかったけど...」

「そうですね、エルフの殆どは寿命が400歳位です、ハイエルフのシャイン様やルナ様やサイナ様みたいに長く生きる方は少ないですね、まぁ同じエルフなら解りますが、人族から見たら200歳のエルフも400歳のエルフも同じに見えるそうです、それじゃお相手させて頂きますね」

「そうか...だけどそれは良いよ、この後夜に全員をダークエルフからエルフにするから力を温存したいんだ」

「それなら、仕方ありませんね、天使様なら何時でも歓迎ですし、その声を掛けて下さいね」

何で此処まで初めてあった相手に言えるのか不思議だ。

どう考えても魔王側に居たなら女神なんて信仰している訳ないしな。

だから、理由を聞いてみた。

「だって木々が教えてくれるんですよ...素晴らしい人だって、精霊の声も聞こえるんです、多分根底から貴方は愛されているんでしょう...エルフなら誰でも貴方を嫌いになんてなりません」

「そういう物なのか」

「はい、我々は森の民ですから森に愛されている貴方を誰でも好きになります」


何だか、これはこれで宗教みたいだな。

「それじゃ、話を聞かせてくれたから」

そう言うと俺は彼女を光で包み、呪いを解いてあげた。

黒かった肌が見る見るうちに白くなり...透き通るような白い肌に黒かった髪が風に流れるような綺麗な金髪に変わった。

やはりエルフという者は全然違う...今迄見た殆どの女性がホワイトなんて比べ物にならない位綺麗だ。

「有難うございます、天使様」

「ルディウスで良いよ」

「それじゃ、有難うございます ルディウス様」


その日の夜、街の広場にダークエルフが全て集まっていた。

「ルディウス様、全員集まりました」

「そう、それなら始めるか?」

「お願い致します」

俺は翼を生やして、高く飛び立ち、光を集めた。


「凄い、なんて幻想的な姿なんだ」

「綺麗、森の息吹が集まっていく...そして楽しそうに精霊の声が聞こえる。

その光をそのままダークエルフに降り注ぐ様にした。

ダークエルフ達の肌は見る見る白くなり、髪は金髪か銀髪になっていった。

俺は天使のせいか、やはりダークエルフよりエルフの方が綺麗に感じる。


「嘘、本当に呪いが解けているわ」

「凄い、この髪凄く綺麗、それに森の声も精霊の声も良く聞こえる」

「素晴らしい、呪いが解けるなんて」


沢山の歓声が聞こえてきた。



「あの...ルディウス様、本当に有難うございます、その昼間リリィから聞いたのですがお相手を断ったとか、今晩行かせますか?」

「嫌、それは良い」

「もしかして他の者をお望みですか? 何なら気に入った者がいるなら誰でも良いですよ?」

「それは、余り...望んで」

「エルフが嫌いなんですか? 魔王様からもその...歓迎するように言われていますし...面子もあります」

「ハァ~どうしてもと言うなら、貴方、シャインが良いです」


「えっ...私?...本当に私がお望みですか? 揶揄っている訳じゃないですよね」

「俺が見た感じでは一番綺麗なのはシャイン、次に綺麗だって思うのは、ルナ、サイナですね」

「それ本当ですか? 凄く嬉しい、だったら今夜、ルナ、サイナを伴って伽にお伺いしますね」

「あの...本当に来るのですか? 貴方はそのエルフの長ですよね」


「ええっ構いません、きっとルナとサイナも喜ぶと思います」


その日の夜...本当に三人は俺の寝所に訪れた。

そして朝まで一緒に過ごした。


ある意味エルフは呪われているのかも知れない。

エルフは若い人間の年齢で固定されて死ぬまでその姿だ...(一部を除いて)

昼間、伽の相手に現れたリリィという少女は12歳、下手すればもっと下に見える。

前世の記憶が無ければ美少女ハーレムだと喜ぶかもしれない。

だが、俺には幸か不幸か前世の記憶がある。

だから、全員がロリっ子にしか見えない、駄目だなこれは...

妹の様に可愛がることは出来ても男女の一線は越えられない。

幾らロリBBAだって解っていても無理だ...


だから、この集落の中で俺がそういう対象に見れるのは

20代に見える、シャインと前世でいうなら17、18歳に見えるルナとサイナだけだ。




【エルフ側】


「しかし、天使とは変わっていますね」

「そうそう、誰でも良いと言うのに老人を選ぶんだから」

「まぁ、シャイン様はハイエルフだから、凄く森に愛されているし...自分では人族には綺麗に見えると思っているが」


「正直、お婆ちゃんだよな...長老だし」

「まぁエルフ族だから、誰でも人族には通用すると思って、若い子を犠牲にしないと思っていたのは立派だ」


「だが、シャイン様もルナ様とサイナ様も...加齢臭がする位なのに」

「若くて綺麗なリリィより...お婆ちゃんが良いなんて...天使って年配が好きなのかな」

「もしかしたら、違う目を持っているんだろうな」


「一番齢が上で長老兼、長のシャイン様、最長老二人のルナ様とサイナ様、三長老が良い何て凄いな天使様」

「三人とも俺の祖母より上なんだぜ、俺は到底抱けないよ」


此処でもルディウスはババ専の伝説を作っていく。



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