31 / 38
第31話 マリアSIDE やはりリヒトはお嫁さん。
しおりを挟む「満足そうに寝ているわね」
「そうだな、本当にうれしそうだ…」
結局、あの後私達は物凄く乱れたわ。
あそこ迄されちゃ、こっちだって色々してあげたくなるわよ。
「しかし、リヒトは、本当に私が好きなのね…だったらもっと早く言いなさいよ! あと少しで取返しが付かなくなちゃう所だったわ」
「そうだな、こんな宝物みたいなリヒトを捨てて、あんなクズを選ぶ所だったなんて…あの時の私を殴ってやりたい」
今迄もそう思っていたけど、本当に思い知ってしまったわ。
リヒトは『最強の嫁』なんだとね。
家事が得意で私達を心から愛してくれて床上手。
もう他の男じゃ絶対に代替えはきかないわ。
「私だってそうよ! リヒトは...ただエロイだけじゃ無かったのね。私達を愛しているから、あんな淫乱で変態みたいな行為が出来たんだわ『好きな人相手にするSEX』だからあれが出来るのよ…エロいんじゃなくて私達を心から愛しているからこそのアレなんだわ」
あれは性欲を満たす行為じゃなかったのね。
愛を伝える行為だったんだわ。
体を重ねている間『俺は此処迄、マリアを愛しているんだ』そんな気持ちが嫌って程伝わってきたわ。
「男はプライドが高いからな『足を舐める』なんて出来ないよ…しかも私が足にコンプレックスがあるのを知ってか『エルザの足凄く綺麗だ』なんて言いながら…舐めまわすんだもの…どうして良いか困ったよ」
「『好きだ』『愛している』そう言いながらあそこ迄されたら…こっちだって頑張らなくちゃ、そう思うじゃない? 気がついたら私も凄い事しちゃっていたわ…私まるで娼婦…うううん、それ以上に凄いことしてなかった?」
「それは私も同じだよ、仕方ないだろう、あの清楚で真面目なリヒトが、あそこ迄して、それが『愛』だというなら応えたくなるよ…私は絶対にあんな破廉恥な事はリヒト以外にはしないし、出来ない」
「しかし、やっぱり戦闘ばかりしていたからかな…まるで私男みたい。リヒトが凄く可愛く思えて『守ってあげたい』そう思うほど愛おしい」
「あはははっ、私は剣聖で剣ばかり振るっていたせいか、多分マリアより、その気持ちが強いかもね」
「本当に可愛いわね、この寝顔…幾ら見ていても飽きないわ」
「愛されている、それが伝わってきたせいか、本当にそうおもうよな? しかも凄く美形に見えるんだ…もうリヒトしか男は要らない。そう思える程に」
「同じだわ…幾ら見ていても本当に飽きないわよ」
私達は寝ているリヒトの髪を撫でながらただ寝顔を見続けていた。
◆◆◆
気がつくとリヒトは居なくなっていた。
どうやら寝てしまっていたようだわ。
「マリア…これ」
「なに…メモ」
傍にリヒトが居ないのが少し寂しく残念に思えた。
だけど…あはははっそう言う事。
メモにはこう書かれていた。
『食材を買いに朝市に行ってきます! リタにも伝えておいて』
「本当に嫁さんみたいだな!リヒトには言えないけど」
「ええっそうね」
やっぱり、リヒトはお嫁さんだわ。
女なのにまるで新妻を貰った様な錯覚を私は覚えた。
多分、エルザも同じだわね
0
あなたにおすすめの小説
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる