【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん

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第66話 【閑話】緑川  凄く幸せだ



私の名前は緑川…まぁ冴えない高校教師をしていた。

教師としての人気は平均的…可もなく不可もなく。

結婚はしていたが…

「貴方には面白みが無い」

「まだ教頭に成れないの?」

と結婚三か月目から罵倒される毎日が続いていた。

私はそれでも、それなりに妻に尽くしていた。

だが、私は教師なんだ…職業柄生徒を優先しなければならない時が多い。

生徒が補導された。

生徒が喧嘩した。

そういう事が起きれば、休みだろうと夜だろうと行かなくてはならない。

「私より生徒が優先なのね」

妻はそういうが、これが仕事なんだから仕方がない。

私はこれでも頑張っているんだ。

休みの日は君との食事に買い物、どんなに疲れていても一緒にいたじゃないか。

それなのに…

「はぁ、私を抱きたい? 気持ち悪い」

「夫婦だろう…偶には」

「そう言うの良いから…どうしてもと言うなら夫婦だから義務で付き合うから、さっさとすまして」

この時から、夫婦関係は壊れていたんだと思う。

それから暫くして妻が不倫していたのが解かった。

悔しさから慰謝料でも請求してやろうと思ったが…止めた。

不倫相手の横に居る妻は…私が昔愛した妻の顔だった。

結局、慰謝料無しの財産分与無しで別れた。

相手の男はそこそこ金持ちだったのと罪悪感があったのか慰謝料を寄こすと言ったが、過去を否定された様に思えて断った。

「これで今日から他人だな」

「そうね、慰謝料を請求しないでくれてありがとう」

緑色の紙切れ1枚で簡単に夫婦生活が終わった。

それからは…もう私は恋愛は止めた。

教師である事にまい進した。

もう恋愛なんて私はしないだろう…そう思っていた。


◆◆◆

「木崎君、今日も随分稼げたな」

「同じ戦闘職だから効率が悪いかと思っていたけど、結構いけますね、先生」

「いや、もう先生じゃないからな、緑川でいいさ」

「それじゃ緑川さん、今日も山分けで」

私は生徒の木崎君とパーティを統合して、ラバーズファミリーというパーティを組んだ。

一応、私がリーダー 木崎君が副リーダー、構成員にユウナ、ユウ、アルカ、シルカ、イルカが居るが、実質、狩りをするのは私と木崎君だけだ。

最初、木崎君を見つけた時は『道を踏み外した外道』に思えたが違った。

此の世界ではロリコンは問題にならないし、話を聞くと保護に近かった。

何より一緒に居る2人の少女は笑顔で木崎君を見つめていた。

私が何か言う必要は無いだろう。

それまで、私は新しい仲間と共に狩をしていたが…力の差は歴然だった。

しかも、自分に好意を持っている人間を危ない目に合わせたくない。

そんな時、木崎君と会った。

異世界は彼を成長させたのだろう。

まるで別人だった。

私と違い、彼は『恋人』を戦わせない選択をしていた。

これに背を押され私も同じ様にする事にした。

◆◆◆

ギルドで2人で一斉に、オーガを出した。

今日狩ったオーガは実に40を超える。

背中をお互いに任せられるからこその成果だ。

「相変わらず凄いですね、ラバーズファミリーは」

自分でもそう思う。

「それじゃ何時も通り、金貨2枚ずつ貰って残りはパーティ口座で良いですよね」

「そうだね」

二人して同じ宿屋に戻った。

一応、家族をお互いに持つ身…治安のよい表通りを選んでいる。

「それじゃ緑川さん、また明日」

「木崎君、また明日」

此処からはお互いに家族の時間だ。


◆◆◆

「ただいま」

「「「お帰りなさい、貴方」」」

宿に帰ると、アルカ、シルカ、イルカの三人の妻が出迎えてくれる。


私は木崎君を見習って『仲間を戦わせない』道を選んだ。

そして、その結果…結婚という事になった。

此の世界の結婚は、ギルドに届を出してお揃いの指輪をつけるだけだけだ。

私は結構な歳だし…彼女達は私からしたら20代中盤から後半だが寿命が60年のこの世界では結構な歳なのだとか。

ちなみに異世界人は複数婚が許されている。

「貴方、聞いてますか?」

「ああ、ちゃんと聞いているよ」

「今日のご飯は私が作ったんです」

「凄く美味しそうだ」

「それじゃ、ご飯の前にお風呂で汗を流して下さい…お背中流しますね」

「シルカズルいよ」

「それじゃ、お風呂はシルカに譲るから今日の夜の務めは私が貰うね」

「「順番は守って」」

「人生時間は沢山あるんだから、ゆっくりしよう」

「「「はい」」」

「それじゃ、明日は木崎君と話して休みにするから、一緒に買い物にでも行こうか?」

「良いんですか」

「お出かけ、嬉しいな」

「凄く楽しみ」

此処には私が欲しかった物が全てある。

今の私は…凄く幸せだ。








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