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第79話 俺は祭主なのだから
『テラス信者以外は人間ではない』
その話で真っ先に動いたのは宗教者と奴隷商人だった。
それぞれが、何度も、どのケースでどの様に適用になるのかを俺達に聞きに来た。
そして出来たのが…
奴隷商人たちが冒険者を巻き込み作られたのが『奴隷狩り部隊』だった。
奴隷商は今現在奴隷不足に悩まされている。
尤もテラス教からお金が支給されるから生活には困らない。
だが、元の暮らしが『それ以上だった』から物足りない。
冒険者も高位冒険者にとってはやはり物足りない。
テラス教に入信すれば魔族や魔物に襲われないから、高額な仕事が無い。
その結果、両者が利益で手を組み生まれた。
聖教国イシュタリカ付近にまで遠征して狩りを行うようだ。
此方がつけた条件は必ず宗教者、司祭、シスターを必ず2人以上同行して確認し改宗の意思を確認する。
帝国に攫ってきてからも五日間監禁して宗教者が改宗の意思を確認する。
それでも改宗の意思がない者は晴れて『人でなし』として自由にして良い事にした。
『人でない』はかっての魔族と一緒、簡単に言えば犬以下だ。
宗教者たちが作ったのが『異教徒狩り部隊』。
基本彼らはあくまで『改宗』が目的だ。
その為、辛抱強く改宗を迫る。
だが、それでも改宗をしない者は最後には『魔族』と同じ扱いをする。
果たしてこれで良いのか? それは俺には解らない。
やりすぎに思う反面、甘い様な気もする。
そして、その結果恐らく、かなりの人間が地獄を見る筈だ。
その人達は悪なのか?
多分悪ではない。
ただ、それはあくまで道徳としてだ。
女神を信じ、この世の中を救おうとした人も多くいるだろう。
本当の悪が居るとしたら、それは恐らく、宗教の名を借り、人々からお金をむしり取りのうのうと暮らす教皇を中心とした権力者たち位かも知れない。
その証拠に、元シスター達は働かないで良い現在の環境でも、寝る暇も惜しんで活動している。
そんな彼女達を騙し、救いもしない宗教の頂点に立っているのが教皇を含む宗教者達の上層部だ。
自分の私利私欲の為に宗教を悪用している存在。
それが本当の敵。
それ以外は…ただ騙されて、洗脳されて『本当に人を救いたい』その心を捻じ曲げられた人達かも知れない。
だが、なまじっか『人を救いたい』その気持ちを利用されている為、その洗脳は解けない可能性もある。
そういう人間を犠牲にするのは、かなり心が痛い。
だが、女神を信仰する以上は如何に『善人でも悪人』そう判断しなくてはいけない。
俺は祭主なのだから。
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