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第9話 大浴場にて
しおりを挟むセシリア先生の話では『SEXは美徳』それがこの世界の考えらしい。
そして、子作りは世界の最優先事項みたいだ。
殆どの男性は女性を嫌うみたいだけど......
僕は嫌いじゃない。
なにかがおかしい。
だけど、幾ら考えても分からないから、もう記憶の混乱については考えるのはやめる事にした。
◆◆◆
僕の部屋にはユニットバスがついている。
でも、それとは別に大浴場もある。
どうせなら……大浴場の方が気持ち良さそうなので来てみた。
掛け湯をして湯舟に浸かる。
「ふぅ~汗をかいたあとのお風呂は気持ち良~い」
LLSが終わっですぐにここに来たからか、まだ他の生徒は来てないみたいだ。
明日は土曜日、授業が無いからどこか行ってみようかな。
「うん?」
曇りガラス越しに女の子のシルエットが映った。
誰かが入ってきた。
セミショートの黒髪の女の子でかなり胸が小さい。
そうか、ここのスクールは8歳から入れるんだっけ。
背丈から考えて小学校高学年位かな。
しかし、このスクール今迄見た感じだと美少女しかいないな。
流石に小学生をそういう目では見る気は無いけど、この子も凄く可愛い。
さっきから椅子に座って、タオルに石鹸を泡立てながら、チラチラとこちらを見ている。
目が合うとプィッと目を逸らした。
体を洗い終わるとこちらに歩いてきてそのまま湯舟に浸かった。
なんでか知らないけど、気のせいか僕を睨んでいる気がする。
うん? よく考えたらこのスクールはたしか、初等部、中等部、高等部とエリアが分かられている。
小学生位の子に遭うのは初めてだ。
もしかして、エリアが離れているだけで自由に行き来できるのかもしれないな。
「セレスお兄ちゃん、エッチなことしないからお話しない?」
睨みながら、僕に話掛けてきた。
「えっ、僕の事知っているの?」
「うん、セレスお兄ちゃん、有名人だもん」
「別に構わないけど......僕の事嫌いじゃないの? 睨んでいたけど......」
「嫌いじゃないよ。睨んでいたのは私、目が悪いからどうしても目を凝らしちゃうの。あと、そんな緊張しなくていいよ? 私まだ生理前だからSEXする権利持ってないから、エッチな事しないから安心して……それじゃ、そっちの方に行くね」
「ああっ」
小学生でもうこういう会話になるのか……随分と……
いや、考えない事にしたんだ。
「だけど、セレスお兄ちゃん凄いね、大浴場に来ている男の子なんて初めてみたよ」
「そうなんだ」
「うん! 普通の男の子は怖がってこんな所に来ないよ。幾ら法律で守られていても裸の女の子と一緒にお風呂なんて怖いじゃない」
一般的にはそう言う事なんだ。
僕は、見られるなら女の子の裸は見て見たいけど。
「そう言えば、小学生って初めて見た気がするけど、なんで高等部のエリアに来たの?」
「え~と、わたし年齢は10歳だけど高等部の2年生だよ!」
「10歳なのに高等部の2年生!」
「凄いでしょう? 飛び級してるの! 将来は上級職員を目指して頑張っているんだ」
「凄いね」
「うん、凄いでしょう? それでね、お兄ちゃん……嫌なら強制はしないけど……ギュってしてくれたり……する?」
上目使いで下から見つめてくる。
その位、良いか……裸だけど。
僕は、少女を軽く抱きしめ、額にキスをした。
「セレスお兄ちゃん! えへへっありがとう、それじゃのぼせてきちゃったから、私あがるね」
そう言うと何故か鼻を押さえながら少女はお風呂から去っていった。
◆◆◆
ドタドタドタ。
沢山の足音が聞こえてくる。
「それでさぁ、今日の授業なんだけど……」
「セレスいなかったけど、どうしたのかな」
「普通の男の子は体が弱いから……」
ガラガラ、扉を開けて6人の女の子が入ってきた。
今度はしっかり同い年位。
「であっ」
思わず変な声が出てしまった。
体育の時とは違い完全に裸の女の子達がタオルだけ持ってお風呂に入ってきた。
しかも、あの胸の大きな女の子もいる。
「あっ! セレスじゃない!!」
「「「「「きゃーーほんとだぁーー」」」」」
黄色い声が上がるとまるでアイドルにでもなったみたいだ。
僕を見つけたからか、彼女達は掛け湯をして全員が湯舟に入ってきた。三人は浸かり三人は湯舟の縁に座っている。
「普通はこの大浴場に男の子はこないのにね」
「流石はセレスね」
なんとなく知ってはいたけど……
「そう……なの? 僕知らなかった」
知らないふりをした。
「そーいえばさぁ……」
この間の胸の大きな美少女が話し始めた。
「この前のアレ、凄く惜しかったね」
「えーーなにかあったの」
胸から股間迄全部、見放題……しかも縁に座っている三人なんか足を閉じもしないから、丸見えだ。
「キスしたらさぁーーすぐに勃起してさぁ、触ったの、そしたら.......」
こっ、これは凄い……
顏が赤くなり、息が荒くなるのを誤魔化すので精一杯だ。
「セレスくん」
「は……はい!」
「そう言えばLLSはどうだった?」
「延長までしてたから、心配していたんだよ」
駄目だ、ただでさえ大変な事になっているのにセシリア先生との事を思い出して……
「あっ……その……」
「大丈夫? あっ! 鼻血が出てる!」
そう言うと、黒髪のシャギーの女の子が近づいてきた。
「あっ!」
僕の股間に手が触れ、勃起している事に気がつかれた。
「どうかしたの?」
「なんでもないわよ……セレスくん、鼻血拭いてあげるね」
そう言うと鼻を拭いてくれたんだけど……手のひらサイズの胸がもろ前にきて、お湯の中で太腿があたっているから余計に興奮してくる。
『セレスくん、のぼせて歩けないわよね』
小声でそんな事を言ってきた。
『あの……』
『気持ち良くしてあげる……だから、そういう事にして』
『はぁ』
僕が返事をすると......
「セレスくん、のぼせちゃったみたい!」
彼女はそう言い、僕の股間をタオルで隠し、僕をお姫様抱っこして走りだした。
◆◆◆
僕をお姫様抱っこしたまま彼女は大浴場の隣にあるトイレに駆け込んだ。
そして僕を座らせると後ろ手でドアのカギをしめた。
こわばった顔をしている。
随分、緊張しているみたいだ。
「いい、じっとしてて!」
「えっ……」
「静かに……声を出すと他の子にみつかっちゃうから……」
そう言うと彼女は僕に跨り、そのまま腰を下ろした。。
「はう……」
驚いたのか、痛かったのか、彼女は変な声をあげたが、顔に少し苦痛が浮かべながらも、そのまま腰を振り続けた。
◆◆◆
散々、腰を使い続けていたせいか、今はぐたっとして僕に抱き着いている。
「ありがとう、気持ち良かった……」
「はぁはぁ、そう良かった」
満足そうに涎を垂らしながら僕を見つめてきた。
「お礼に中に出して置いたから」
僕がそう言うと、彼女は股間に手をやり確認していた。
確認を終えると…….
「セレスくんって最高!」
そう言うと僕に軽くキスをして、彼女はその場を後にした。
彼女は笑顔で裸で走っていったけど……僕も裸で大浴場に戻るのか……少し恥ずかしいな。
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