3度目の人生は未来世界で! 仲間に裏切られ、記憶を失った元勇者の男女比1対50の未来学園甘々生活。

石のやっさん

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第28話 僕は自分が分からない

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幾ら僕がSEXが嫌いじゃなくても、偶には1人になりたい時もある。

今日、僕は久しぶりに一人になった。

授業も、そんな物あるわけ無いのに『男の子の日』と言ったら普通に休ませてくれた。

それ以前に僕以外の男はほぼ授業に参加してないんだから、甘いのは当たり前か。

僕の中にあるおかしな記憶がある。

『剣と魔法の世界』で過ごしていた。

そんな記憶がある。

前に生きた時代の情報もまばら状態だから、荒唐無稽な話だが、何故か稀に頭に浮かぶ。

コールドスリープで未来で暮らす。

それでもおかしな話なのに『美しい女神に頼まれ異世界に行って勇者をしていた』そんなのまで流石にあるわけ無い。

「ファイヤーボール」記憶にある呪文を唱えても何も起きない。

僕の心の中に浮かぶ美しい女神の名前も分らない。

やはり、これは僕の妄想としか思えない。

◆◆◆

スクールの裏庭に来てみた。

あらかじめ、体育の授業で使っている木剣を借りて来た。

なぜだろう? 剣を持った瞬間に剣の使い方が分かった。

まるで、長い事剣を使った事があるかのように。

「ハァーーーッ」

体が凄く軽い。

思いっきり剣を振るうと轟音をたてている。

「剣技 大切断!」

バキッ バキバキバキバキッ

やはりおかしい。

木刀で斬りかかっただけなのに、直径80cmはあろう木があっさりと斬れた。

僕は精々が剣道を学校で学んだ位の記憶しかない。

こんな事出来ない筈だ。

「剣技 瞬歩」

10メートルはあろう間合いを一瞬でつめる事が出来た。

あの妄想の中で自分が使っていた技だ。

「はぁ~これが勇者のみが使える奥義光の翼だぁぁぁぁーー」

何も起こらない。

う~ん。

どう言う事だ……

技は中途半端だけど異世界の記憶にある技が使える。

だが、魔法などこの世界に無い物は一切使えない。

あの世界で身に着けた技や剣技は何故か使える。

沢山の魔物、魔族と戦った日々。

まるで物語の中にしか存在しないような日常。

そして、何処かのライトノベルのように裏切られて殺された記憶。

思いっきり大地を蹴った。

恐らくは6メートル以上上にある、木の枝を掴む事が出来た。

『こんな人間、この世の中に居るのだろうか?』

異常な程、体力がある。

あれ程、毎晩のようにSEXしても、寝ないで一晩中居ても体が疲れない。

剣は使えるけど、魔法は使えない。 勿論、スキルも発動しない。

その事から考えると僕は……もしかしたら重度のオタクだったのかも知れない。

努力で身につく物は身に着けているが、努力で身につかない物は身についていない......そんな感じがした。

今の僕じゃ、きっと魔物には敵わない。

だけど、熊や虎なら恐らく木刀一本あれば勝てる。

その位の実力はある気がする。

流石にドラゴンやあの可笑しな記憶にある、強大な力を持った魔王と戦ったらきっと瞬殺されてしまう。

だが、どう考えても常人とは違う気がする。

僕の体はどう考えてもスリムマッチョ。

だが、筋肉隆々の人間以上にスペックが良い気がする。

その前に6メートルものジャンプなんて普通は出来ないんじゃないか?

相談してみるかな

◆◆◆

体育の授業を受け持っている先生に相談する為、体育館に来た。

「リメルダ先生、相談があります」

リメルダ先生というのが体育の先生の名前だ。

赤髪ポニーテールの30歳手前位のジャージが似合う感じのTHE体育教師って感じの人だ。

「うん? セレスくんじゃないか? どうかしたのかい?」

「女子で格闘技に精通している生徒か、ずば抜けて運動神経が良い生徒を紹介して貰えませんか?」

「えっ? なんで? はは~ん解った。セレスくん、強い女が好きなのかな?」

「いえ、実は僕、格闘技の経験があるんですが、どんな物かと……ちょっと腕試しをしたいんです」

「キミが過去の世界の男性だと聞いたよ? だけど、男のキミが本当に女の子の相手ができると思うの?」

「ええっ、胸を借りる気でいますので……」

「そう? それじゃ、フレイヤ! ちょっとこの子の相手してあげて」

「えっ! リメルダ先生、男の子の相手ですが、私がですか?」

「ええっ、ただ、セレスくんは、男の子にしたら、凄く体力があるからね……とはいえ、相手は男の子。手加減してあげて」

見た感じ、短い棒をもって格闘技みたいな物の練習をしていたみたいだ。

しかし、背が高い……身長が180cmを越えて、なかなかの肉付きだ。

髪はシャギーで茶色い髪。 足が長く、見た感じからして強いと言うのも頷ける。

「そうですね。手加減してあげる!」

「え~と」

「この子は『デストラクション』候補生で幾つかの格闘技でスクールチャンピオンなの……セレスくんの言う通りの子だと思うわ」

「デストラクション?」

「部隊の名前よ。重犯罪者を相手にする特殊部隊で、人をいとも簡単に破壊する事からついた名前なの。フレイヤはスクールを出た後はそこに入る事が決まっているのよ……スクール最強と言ってもおかしくないわ」

「そうですか?」

「それで、キミは私と何で戦いたい? どんな武術でも相手してあげるよ!」

「そうですね、フレイヤさんが得意な物で良いですよ」

「本気で言っているの? それなら警棒術でいい? ほら、これソフト警棒っていうんだけど、当たってもちょっと痛いだけだから」

うん、これなら怪我しないで済むから丁度いい。

「それじゃ、ルールを教えて下さい……」

ルールは簡単だった。

ソフト警棒で打ち合って、急所に当てたら1本。

3本とった方が勝ち。

そんなルールだった。

◆◆◆

「嘘でしょう……フレイヤが一度も当てる事が出来ないなんて……」

「うっうっうわぁぁぁぁぁーーん。男の子に、男の子に負けるなんてぇぇぇぇーー! 今迄一度も負けた事無いのにぃぃぃーー」

フレイヤが号泣している。

男に負けたのが相当悔しいのだろう。

「なんだか、ごめん」

結果から言うと彼女の動きが、いざ試合をしてみると止まって見えた。

怪我をさせたくないから、軽く寸止めしてから当てるを繰り返し、攻撃を避けていたらこうなった。

多分、彼女位の実力なら10人、いや30人いても勝てる気がする。

「セレスくん……あなた何者なの? デストラクション候補のフレイヤが触る事も出来ないなんて……」

「昔、剣道やっていたみたいで……」

自分でも分からないから……そう言って誤魔化すしか無かった。



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