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第17話 損切りと引っ越し計画
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「残飯シチューは今日でやめようか?」
「そうだね」
残飯シチューを販売してから2週間。
今迄結構流行っていたが、今日で辞める事にした。
実際にまだ売れなくなったわけじゃない。
ただ、これから先売れなくなる事が予想されるからだ。
簡単に言うと、俺達をまねた商売仇が増えた。
スラムの中で3軒。
同じ様な商売を始めた相手がいた。
この商売ネタは短期間ネタだ。
他の人間が真似て来ないうちに稼いで撤収。
これで良い。
『損きりを間違えて失敗しない』これも爺ちゃんに教わった事だ。
大体、こうなるのは分かっていた。
他のスラムの人間は元から自分のテリトリーを持ち、残飯を漁れる縄張りを持っている。
つまり、材料の調達が可能な状態だ。
ただ『残飯シチュー』という知識を持っていなかっただけだ。
何回か俺達の残飯シチューを食べた人間なら、真似る事は簡単だ。
大体、この商売は何軒も存在出来たのは戦後の日本は日本全体が貧しくパイがデカく、食材を手に入れる事が困難だからだ。
食材が手に入りやすくパイが小さいスラムなら恐らく2軒が限度。
新しく出来た店もこれから競争が始まり、運が良くて2軒、最悪1軒しか残れないと思う。
そして、此処はスラム。
仲間うちに優しいとはいえ、生活が懸かっているから、最後は……実力行使に出てくるかも知れない。
サッサともめ事にならないうちに撤収。
これで良い。
「これで、残飯シチューの仕事は閉業、少しお金も溜まってきたし、そろそろ引っ越さない?」
「引っ越しかぁ、良いねそれ!」
「此処にいるとトラブルの元だからね」
「あはははっ、そうだね……なんだかゴメンね!」
「気にしないで良いよ……元から分かっていた事だったから」
アカネは笑っているが、これはから笑いだ。
かなりへこんでいるのが分る。
今住んでいる小屋はアカネの物だが、ここでアカネは体を売って生活をしていた。
スラムの人間はゴルドー爺さんのおかげで余りからんでこない。
俺がアカネと婚姻関係にある事を広めてくれたおかげで問題無く過ごせている。
問題なのは街のやつらだ。
その中でも貧乏だがスラムに落ちずに頑張っている奴らが一番質が悪い。
『よぉ姉ちゃんまた買いに来たぜ……金がねーから銅貨1枚に負けてくれねーか』
『ほらよ、銅貨3枚拾いな、それでやらせてくれるんだろう?』
『最近娼館も高くなっちまったからな……お前でも我慢して使ってやるから服脱げや』
こんな事いう奴らが偶に来るようになった。
その度にアカネは腕の刺青を見せて
『悪いけど、もう旦那が居るから売りはしていなんだよね……ゴメンね』
と丁寧に断るのだが……
大体その後、捨て台詞を残して去っていく。
『お前みたいな奴奴隷にする奴がいたのか?』
『安い事しか取り柄の無いお前を買いに態々、スラムまで来てやったのによぉー 本当に腹がたつわぁー。 本当にムカつく』
アカネとしては元お客だっただけあって言い返せず黙って耐えている事が多い。
俺が居る時はアカネが話す前に『アカネは俺の物だから』と仲裁に入る。
『アカネと奴隷契約をしていて良かった』
この世界では奴隷は財産らしく、それを侵害すると法的に罰せられる為そこで話は終わる。
もし、奴隷契約を結んでなければ『お前は関係ないだろう!』と喧嘩になり、揉めるに揉めたかも知れない。
とは、言え鍵も掛からず入り口もボロキレの垂れ幕のこの小屋じゃこの先心配だ。
揉めた相手には冒険者も居る。
かっとなって斬り殺されたら洒落にならない。
そろそろ、治安の良さそうな家に引っ越した方が良いだろう。
◆◆◆
という訳でゴルドー爺さんに相談に来た。
「儂も引っ越しに賛成だな、そのうちこちらから言おうと思っていたんだぞ」
「へぇ~どうしてですか?」
「そりゃ、アカネの小屋で毎晩ギシギシあんあんして居たら、そのうちもめ事が起こるだろうが! ちょっとアカネは席を外してくれんか?」
「えっ、私が聞かない方が良い話?」
「まぁ、男同士の話じゃ、すぐに終わるわ」
「う~ん仕方ないなぁ、分かった少し離れた所で待っているねっ! 終わったら呼んで」
「分かった」
ゴルドー爺さんがそう言うとアカネは少し離れた場所に行き塀に寄りかかっていた。
うん、凄く絵になる。
まるでアイドルのポートレートみたいだ。
◆◆◆
「アカネに席を外させてどんな話なんですか?」
「いや、大した話ではないが、アカネには少し嫌な話になるから席を外して貰ったんだ。いいか、さっきの話に戻るがお前達は毎晩のように、アンアンギシギシやっておるよな?」
いきなりこの話か……
「恥ずかしながら……はい」
「まぁ、しっかり婚姻奴隷にして責任も取っておるし、誰にも責められる謂われも無い立派なもんだ。だが、かなり逆恨みされているぞ」
逆恨み?
「逆恨みですか?」
「ああっ、考えてもみい! 銅貨三枚握りしめてアカネを買いに行ったら他の男とやっている。 終わるのを待って話をしたら、もう他の男の物になっていて買えない。どうじゃなかなか酷な話だろう?」
いや、俺には最高の女の子だけど、アカネはお茶を引く位人気がないんじゃないのか?
「いやだけど、アカネは容姿が良く無く、余り男性から相手にされないんじゃ……」
「うむ、その通りじゃな」
「娼婦をしていた時にも優しくして貰えたわけじゃなく、恋愛の話も無かったと聞きましたが……それがなぜ、そうなるのですか?」
アカネを好きな男が居たなら。
俺がスラムに来る前に幾らでもチャンスがあった筈だ。
それが今頃になってなんでそうなる。
「貧しいからだ。 他の娼婦は皆それなりに高い。 アカネみたいに銅貨3枚で体を売っている娼婦など他には居ない。それ処か、食い物に困るとそこから更にアカネは値引く。こんな女他にいないんだ」
「それがどうかしたのですか?」
お金を出して他の女を買えば良いだけじゃないか?
「いいか! アカネが良いんじゃない『アカネしか買えない』そんな男が沢山居た。そう言う事なんだ。スラムやその周辺の人間は貧しいんだ。到底普通の娼館には通えない。 スラムの他の娼婦もなんだかんだで銀貨1枚前後だから買うのに躊躇する。だが、銅貨3枚ならちょっとした事で手に入るからなぁ」
「余り言いたくないけど、アカネは凄い寂しがりでしたよ? 俺じゃなくても、恐らくは親切にしただけで男女としてつき合えた筈です」
「その通りだ。だが、皆は貧しい。到底誰かの人生なんて背負いたくはない。お気軽に買える銅貨3枚の女だからアカネを欲した。ある意味碌な者じゃない。養う位なら他の女を選ぶし、お金を沢山使うなら他の娼婦を選ぶのだろう……だが、今は凄く不景気で、誰もがお金が無い…….完全な逆恨みだが、唯一買える安い女をお前が奪った。そう考える者がいる。そう言う事だ……ハンス、お前が正しい事は誰もが分かっている。だから、誰も非難なんてしないし、出来ない。 だが、頭で納得できても何処か納得できない者もいるんだ。用心した方がいい」
理不尽な話だが……確かにその通りなのかも知れない。
俺も思っていた事だ。
「教えてくれてありがとう。それで引っ越しの話なんですが……」
「此処だけがスラムじゃない……家族住みが多い地域かアカネと婚姻関係にあるんだから、女性が多い地域のスラムに賃貸で借りるか、購入すれば良いと思うぞ」
「確かにそうですね……それでそれは何処で斡旋して貰えるのですか?」
「お前さん、本当に知らない事が多いな……冒険者ギルドだ」
「ありがとうございます! それじゃこれお礼です」
俺はアイテム収納からカラスの丸焼き1羽を出してゴルドー爺さんに渡し、アカネの方に走っていった。
やはり早目に引っ越した方が良さそうだ。
だけど、なんでスラム以外という話が無かったのだろう......
「そうだね」
残飯シチューを販売してから2週間。
今迄結構流行っていたが、今日で辞める事にした。
実際にまだ売れなくなったわけじゃない。
ただ、これから先売れなくなる事が予想されるからだ。
簡単に言うと、俺達をまねた商売仇が増えた。
スラムの中で3軒。
同じ様な商売を始めた相手がいた。
この商売ネタは短期間ネタだ。
他の人間が真似て来ないうちに稼いで撤収。
これで良い。
『損きりを間違えて失敗しない』これも爺ちゃんに教わった事だ。
大体、こうなるのは分かっていた。
他のスラムの人間は元から自分のテリトリーを持ち、残飯を漁れる縄張りを持っている。
つまり、材料の調達が可能な状態だ。
ただ『残飯シチュー』という知識を持っていなかっただけだ。
何回か俺達の残飯シチューを食べた人間なら、真似る事は簡単だ。
大体、この商売は何軒も存在出来たのは戦後の日本は日本全体が貧しくパイがデカく、食材を手に入れる事が困難だからだ。
食材が手に入りやすくパイが小さいスラムなら恐らく2軒が限度。
新しく出来た店もこれから競争が始まり、運が良くて2軒、最悪1軒しか残れないと思う。
そして、此処はスラム。
仲間うちに優しいとはいえ、生活が懸かっているから、最後は……実力行使に出てくるかも知れない。
サッサともめ事にならないうちに撤収。
これで良い。
「これで、残飯シチューの仕事は閉業、少しお金も溜まってきたし、そろそろ引っ越さない?」
「引っ越しかぁ、良いねそれ!」
「此処にいるとトラブルの元だからね」
「あはははっ、そうだね……なんだかゴメンね!」
「気にしないで良いよ……元から分かっていた事だったから」
アカネは笑っているが、これはから笑いだ。
かなりへこんでいるのが分る。
今住んでいる小屋はアカネの物だが、ここでアカネは体を売って生活をしていた。
スラムの人間はゴルドー爺さんのおかげで余りからんでこない。
俺がアカネと婚姻関係にある事を広めてくれたおかげで問題無く過ごせている。
問題なのは街のやつらだ。
その中でも貧乏だがスラムに落ちずに頑張っている奴らが一番質が悪い。
『よぉ姉ちゃんまた買いに来たぜ……金がねーから銅貨1枚に負けてくれねーか』
『ほらよ、銅貨3枚拾いな、それでやらせてくれるんだろう?』
『最近娼館も高くなっちまったからな……お前でも我慢して使ってやるから服脱げや』
こんな事いう奴らが偶に来るようになった。
その度にアカネは腕の刺青を見せて
『悪いけど、もう旦那が居るから売りはしていなんだよね……ゴメンね』
と丁寧に断るのだが……
大体その後、捨て台詞を残して去っていく。
『お前みたいな奴奴隷にする奴がいたのか?』
『安い事しか取り柄の無いお前を買いに態々、スラムまで来てやったのによぉー 本当に腹がたつわぁー。 本当にムカつく』
アカネとしては元お客だっただけあって言い返せず黙って耐えている事が多い。
俺が居る時はアカネが話す前に『アカネは俺の物だから』と仲裁に入る。
『アカネと奴隷契約をしていて良かった』
この世界では奴隷は財産らしく、それを侵害すると法的に罰せられる為そこで話は終わる。
もし、奴隷契約を結んでなければ『お前は関係ないだろう!』と喧嘩になり、揉めるに揉めたかも知れない。
とは、言え鍵も掛からず入り口もボロキレの垂れ幕のこの小屋じゃこの先心配だ。
揉めた相手には冒険者も居る。
かっとなって斬り殺されたら洒落にならない。
そろそろ、治安の良さそうな家に引っ越した方が良いだろう。
◆◆◆
という訳でゴルドー爺さんに相談に来た。
「儂も引っ越しに賛成だな、そのうちこちらから言おうと思っていたんだぞ」
「へぇ~どうしてですか?」
「そりゃ、アカネの小屋で毎晩ギシギシあんあんして居たら、そのうちもめ事が起こるだろうが! ちょっとアカネは席を外してくれんか?」
「えっ、私が聞かない方が良い話?」
「まぁ、男同士の話じゃ、すぐに終わるわ」
「う~ん仕方ないなぁ、分かった少し離れた所で待っているねっ! 終わったら呼んで」
「分かった」
ゴルドー爺さんがそう言うとアカネは少し離れた場所に行き塀に寄りかかっていた。
うん、凄く絵になる。
まるでアイドルのポートレートみたいだ。
◆◆◆
「アカネに席を外させてどんな話なんですか?」
「いや、大した話ではないが、アカネには少し嫌な話になるから席を外して貰ったんだ。いいか、さっきの話に戻るがお前達は毎晩のように、アンアンギシギシやっておるよな?」
いきなりこの話か……
「恥ずかしながら……はい」
「まぁ、しっかり婚姻奴隷にして責任も取っておるし、誰にも責められる謂われも無い立派なもんだ。だが、かなり逆恨みされているぞ」
逆恨み?
「逆恨みですか?」
「ああっ、考えてもみい! 銅貨三枚握りしめてアカネを買いに行ったら他の男とやっている。 終わるのを待って話をしたら、もう他の男の物になっていて買えない。どうじゃなかなか酷な話だろう?」
いや、俺には最高の女の子だけど、アカネはお茶を引く位人気がないんじゃないのか?
「いやだけど、アカネは容姿が良く無く、余り男性から相手にされないんじゃ……」
「うむ、その通りじゃな」
「娼婦をしていた時にも優しくして貰えたわけじゃなく、恋愛の話も無かったと聞きましたが……それがなぜ、そうなるのですか?」
アカネを好きな男が居たなら。
俺がスラムに来る前に幾らでもチャンスがあった筈だ。
それが今頃になってなんでそうなる。
「貧しいからだ。 他の娼婦は皆それなりに高い。 アカネみたいに銅貨3枚で体を売っている娼婦など他には居ない。それ処か、食い物に困るとそこから更にアカネは値引く。こんな女他にいないんだ」
「それがどうかしたのですか?」
お金を出して他の女を買えば良いだけじゃないか?
「いいか! アカネが良いんじゃない『アカネしか買えない』そんな男が沢山居た。そう言う事なんだ。スラムやその周辺の人間は貧しいんだ。到底普通の娼館には通えない。 スラムの他の娼婦もなんだかんだで銀貨1枚前後だから買うのに躊躇する。だが、銅貨3枚ならちょっとした事で手に入るからなぁ」
「余り言いたくないけど、アカネは凄い寂しがりでしたよ? 俺じゃなくても、恐らくは親切にしただけで男女としてつき合えた筈です」
「その通りだ。だが、皆は貧しい。到底誰かの人生なんて背負いたくはない。お気軽に買える銅貨3枚の女だからアカネを欲した。ある意味碌な者じゃない。養う位なら他の女を選ぶし、お金を沢山使うなら他の娼婦を選ぶのだろう……だが、今は凄く不景気で、誰もがお金が無い…….完全な逆恨みだが、唯一買える安い女をお前が奪った。そう考える者がいる。そう言う事だ……ハンス、お前が正しい事は誰もが分かっている。だから、誰も非難なんてしないし、出来ない。 だが、頭で納得できても何処か納得できない者もいるんだ。用心した方がいい」
理不尽な話だが……確かにその通りなのかも知れない。
俺も思っていた事だ。
「教えてくれてありがとう。それで引っ越しの話なんですが……」
「此処だけがスラムじゃない……家族住みが多い地域かアカネと婚姻関係にあるんだから、女性が多い地域のスラムに賃貸で借りるか、購入すれば良いと思うぞ」
「確かにそうですね……それでそれは何処で斡旋して貰えるのですか?」
「お前さん、本当に知らない事が多いな……冒険者ギルドだ」
「ありがとうございます! それじゃこれお礼です」
俺はアイテム収納からカラスの丸焼き1羽を出してゴルドー爺さんに渡し、アカネの方に走っていった。
やはり早目に引っ越した方が良さそうだ。
だけど、なんでスラム以外という話が無かったのだろう......
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