親友に恋人を奪われた俺は、姉の様に思っていた親友の父親の後妻を貰う事にしました。傷ついた二人の恋愛物語

石のやっさん

文字の大きさ
2 / 65

第2話 電話にて

しおりを挟む

なにか叫んでいる、正一達をあとに俺は家に帰ってきた。

多分、明日から、ごちゃごちゃと大変な事になる。

めげていても仕方が無い。

すぐに2か所、電話しないと成らない。

まずは東条家からだ……

電話を掛けるとすぐに芽瑠の母親である、紗代さんが出た。

『あら!? 和也君じゃないの? 芽瑠なら今、居ないわよ』

『実は……』

気が引ける。

仕事の付き合いもあり、もう半分家族同様の付き合いをしている。

それなのに、この報告をしないといけない。

だが、報告しないと成らない。

俺は正一と芽瑠の不貞について話をした。

『それ本当の事なの?』

『残念ながら、当事者2人から聞いた話です。俺にマウントをとって来たから、皆、事の重大さが解らないのだと思います』

『そうね……これは重大な話だわ。それで和也くんは……その芽瑠の不貞は許して貰えるのかしら……』

『すみません……』

『まぁ、そうよね……私はお父さんが帰ってきたら話をするわ……古馬家への報告はどうする? 』

『俺の方でします』

『解ったわ、お父さんと話します、この度は芽瑠がご迷惑かけてすみませんでした』

『別にお義母さんが悪い訳じゃないですから……』

俺には家族がいないけど、家族ぐるみの付き合いが始まっていたのに……

『ううっ……本当にゴメンなさいね……バカ娘が』

『気にしないで下さい』

そう言って俺は受話器を置いた。

◆◆◆

はぁ~今度は古馬家か……

今回の事は権蔵さんに話さないと駄目だ。

どう転ぶか解らないが、今回の件はきっと俺にプラスになる。

『すみません、今泉ですが、権蔵さんは居ますか?』

『今泉様、ご主人様はいま、お風呂でございます。暫くしてから……』

『今回の電話は、正一が村の掟を破った事の告発ですよ! 流石に殺したりしませんが……昔なら殺されても仕方が無い事をしたんだ! 悪いがすぐに電話を替わって貰えませんかね!』

『お坊ちゃまが……解りました! すぐにご主人様に代わります』

多分、急いで風呂を出たのかも知れない。

『どうした、今泉の、息子の正一がなにかしたんか? 弁償や慰謝料なら払ってやるから、請求してくれ』

『権蔵さん……今回ばかりはそれじゃ済ませられない』

『なにか解らないが、儂の顔を立てて許してくれんか?』

『この電話が俺の譲歩ですよ……正一が今回やったのは姦淫だから』

『姦淫……相手は誰じゃ』

『僕の婚約者、東条芽瑠ですよ! これがお金で済む問題ですかね! 今でこそ、薄くなりましたが本来の掟ならこれはどうなるんでしたか?』

『今じゃ無くなったが……昔は』

『ええっ、俺が正一を鉈でぶん殴って殺しても良い……そういう話ですよね……芽瑠はおぼこの綺麗な体での婚約ですからね、それを汚した挙句、俺に自慢げに話してきたんだ。この村の権力者としてどうけじめを取る』

明らかに動揺している。

『まさか、正一を殺せ……そういうのか? それは……』

『幾ら掟があるとは言え、今は昔と違う……そこ迄はしなくて良いですよ』

『流石に、村からの追放はしないとならんかな……』

『これは権蔵さんだけの話じゃ終わらない。村の重鎮たちを集めて話し合いが必要だと思います。 正一さんは古馬家の跡取り息子、悪いようにしたくはない。ただ、こちらも此処迄恥をかかされたのですから、そちらにも多少は恥をかいて貰わないと納得はいかない』

『ああっ、そうじゃな……それで正一が許されるなら……』

『まだ許しちゃいない』

『ああっ、そうか……すぐに話し合いの場を設ける……本当にすまなんだ』

あの権蔵が俺に頭を下げた。

これなら……

まだだ、まだ考えちゃいけない。

『取り敢えず謝罪は受け取ったけど、肝心の正一から謝って貰ってない、まずは話し合いからです』

『そうじゃな』

それから2時間もしないうちに夜だと言うのに話し合いの場が持たれた。
しおりを挟む
感想 13

あなたにおすすめの小説

【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』

ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。 全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。 「私と、パーティを組んでくれませんか?」 これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!

僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた

黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。 その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。 曖昧なのには理由があった。 『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。 どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。 ※小説家になろうにも随時転載中。 レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。 それでも皆はレンが勇者だと思っていた。 突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。 はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。 ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。 ※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。

とっていただく責任などありません

まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、 団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。 この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!? ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。 責任を取らなければとセルフイスから、 追いかけられる羽目に。

【完結】 私を忌み嫌って義妹を贔屓したいのなら、家を出て行くのでお好きにしてください

ゆうき
恋愛
苦しむ民を救う使命を持つ、国のお抱えの聖女でありながら、悪魔の子と呼ばれて忌み嫌われている者が持つ、赤い目を持っているせいで、民に恐れられ、陰口を叩かれ、家族には忌み嫌われて劣悪な環境に置かれている少女、サーシャはある日、義妹が屋敷にやってきたことをきっかけに、聖女の座と婚約者を義妹に奪われてしまった。 義父は義妹を贔屓し、なにを言っても聞き入れてもらえない。これでは聖女としての使命も、幼い頃にとある男の子と交わした誓いも果たせない……そう思ったサーシャは、誰にも言わずに外の世界に飛び出した。 外の世界に出てから間もなく、サーシャも知っている、とある家からの捜索願が出されていたことを知ったサーシャは、急いでその家に向かうと、その家のご子息様に迎えられた。 彼とは何度か社交界で顔を合わせていたが、なぜかサーシャにだけは冷たかった。なのに、出会うなりサーシャのことを抱きしめて、衝撃の一言を口にする。 「おお、サーシャ! 我が愛しの人よ!」 ――これは一人の少女が、溺愛されながらも、聖女の使命と大切な人との誓いを果たすために奮闘しながら、愛を育む物語。 ⭐︎小説家になろう様にも投稿されています⭐︎

竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります

しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。 納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。 ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。 そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。 竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。

【完】夫に売られて、売られた先の旦那様に溺愛されています。

112
恋愛
夫に売られた。他所に女を作り、売人から受け取った銀貨の入った小袋を懐に入れて、出ていった。呆気ない別れだった。  ローズ・クローは、元々公爵令嬢だった。夫、だった人物は男爵の三男。到底釣合うはずがなく、手に手を取って家を出た。いわゆる駆け落ち婚だった。  ローズは夫を信じ切っていた。金が尽き、宝石を差し出しても、夫は自分を愛していると信じて疑わなかった。 ※完結しました。ありがとうございました。

精霊の加護を持つ聖女。偽聖女によって追放されたので、趣味のアクセサリー作りにハマっていたら、いつの間にか世界を救って愛されまくっていた

向原 行人
恋愛
精霊の加護を受け、普通の人には見る事も感じる事も出来ない精霊と、会話が出来る少女リディア。 聖女として各地の精霊石に精霊の力を込め、国を災いから守っているのに、突然第四王女によって追放されてしまう。 暫くは精霊の力も残っているけれど、時間が経って精霊石から力が無くなれば魔物が出て来るし、魔導具も動かなくなるけど……本当に大丈夫!? 一先ず、この国に居るとマズそうだから、元聖女っていうのは隠して、別の国で趣味を活かして生活していこうかな。 ※第○話:主人公視点  挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点  となります。

襲ってきた王太子と、私を売った婚約者を殴ったら、不敬罪で国外追放されました。

克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。

処理中です...