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第二章 甘い生活
シャルナは忙しい
しおりを挟む「シャルナって本当に忙しいんだな?」
「当たり前じゃない?! これでも公爵なんだからね」
「ゴメン…」
「別に良いわよ! それとも今日も理人が私の相手をしてくれるの?それなら、こんな書類ほっぽり出して…」
「シャルナ様!」
「煩いわね! 解っているわ…冗談よ」
そう言いながらシャルナはハンコを押す手を止めない。
邪魔しちゃいけないな。
「うん、それじゃまたね」
「またね理人」
そう言いながらシャルナは名残惜しそうにこっちを見ていた。
◆◆◆
「ふぅ、行ってくれたわね」
「あれがSランクの理人様ですか? あの笑顔、まるで天使ですね」
「でしょう? あの笑顔に比べたら…他の男はゴミね! あれが、きっと本物で、他の男は『男モドキ』だわ…」
「シャルナ様が言っていた事が良く解りました…」
「でしょ、でしょう?私、理人の為なら姫様でもギロチン送りに出来るわ!」
「シャルナ様が言うとシャレになりませんから…」
「そうね…でも本気だわ」
「あはははっ、私も剣を持って斬り殺すかも…」
「だよね」
ふぅ~しかし、Eランクだけでも随分いるわね。
腹が立つから、早く奴隷送りにしたいから片端からハンコを押しているけど…ハァ~終わらないわ。
「それでシャルナ様…」
「取り敢えず、終わった書類から取りにこさせて…囲っている貴族に、人権の無い奴隷扱いだから、おもちゃにして良いし、売り払って良いって言って良いわ…腹が立つなら拷問して殺しても良いって伝えても良いわよ」
「可哀そうに、王族みたいな生活から、最底辺に真っ逆さまですね」
「大体、Eランクなんて、国に何も貢献してないんだから、元から必要ないのよ!腹ませる事も出来ない不能の男なんで必要ないわ…それを馬鹿な王女が擁護するから」
「シャルナ様!」
「言い過ぎね…でも、本当に腹が立つわ…こんな偽男に大事な国のお金を使っていたなんてね…」
「それももう終わりなんだから良いじゃないですか?」
「そうね…まぁこれからは、地獄の人生なんだから良いわ」
しかし、ハンコを押すだけで重労働ね。
これから、まだEDCの処分もあるのよね…
提案して決まったけど…
全部私がやらないといけないのよね…
全員、男性特権を取り上げて『一般市民』に落とす。
ただ、これだと無慈悲だから、仕事の斡旋や、3か月位の生活の保障。
その位すれば良い筈だわ…
それで身を崩しても、それは自分の勝手だわ…これだえ建前があれば問題はない筈よね。
そして、これは今は出来ないけど、現存する最高のBランクの処理。
今は理人に何かあった時の為に確保しているけど、Sランクの精子や子供の確保が出来た時点で同じく『市民扱い』
最終的には、この国で上手くいったら、理人の精子を他の国へ提供。
最終的には『理人の血を引く者以外の抹殺』それが目的。
そうする事で、時間は掛かるけど世界は正常に戻るわ。
「それで魔国との戦いはどうしますか?」
「今の勇者たちが勝てるかどうかね…まぁ他国と同じだわ、あそこも正常な精子の確保に人間以上に困っているからね。だけど、ある程度、理人の精子が確保出来たら放出するか、理人ジュニアの1人をあげればきっと和平も簡単だわ」
「確か、今の魔王はサキュバスクィーンの血を引いていましたね」
「そうよ…きっと、その代償なら四天王すら黙らせるわ」
「そうですね…それで私にもおすそ分けを…」
「嫌よ…」
「そんな…」
「仕方ないわね…カップ1個、融通してあげるわ」
「私だって直に触れ合いたいです!」
「そうね…無理」
はぁ~これからこういう手合いが増えるのね。
大変だわ…
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