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番外編
ハロウィンの友達
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ハロウィンは過ぎてしまったけど、一応話しておくね。
僕には、友達がいる。
でも、それはいつも会えるわけじゃない。その子は僕と同じで、お菓子が大好きな子なんだ。
でも、勝手に取っちゃダメだよ。
すごく、怖いからね…
レイは羽を広げて人間界の空を飛んでいた。しかし、いつものお散歩ではない。片手にはバスケットを持っており、その中には大量のお菓子が入っている。そしてレイの服装もいつものゴスロリのような恰好ではなく、黒いローブのような格好になっている。
「待ちくたびれてるかな?」
レイはお菓子を落とさないように飛びながら、急いでいた。
しばらく飛んでいると、レイは目的の場所を見つけ、羽をたたんで降り立った。そこは古びた建物で、どう見ても人が住んでそうな場所ではないが、レイは入っていった。
「おーい!えーと、トリックオアトリート!今日も来たよ!!」
レイが声を上げて呼ぶが、返事は無い。レイはしばらく叫んでみたが、やはり返事は無かった。すると、レイの背後からまるで唸り声のような声がした。
「ん?」
レイが振り向くと同時にその唸り声のような何かは雄叫びを上げ、レイに牙を向いてレイに襲い掛かる!!
レイに牙を向いて襲い掛かってきた何かは突然動きを止めた。
牙を向いてきた何かは目の前に突き出されたものを見て、動きを止めたのだ。それは柘榴とお菓子だった。
「はい、どうぞ。」
ガツガツ!!
レイは目の前で自分が持ってきた柘榴とお菓子を夢中で食べている何かを見ながら、ため息を吐く。
「どこ行ってたの?今日はハロウィンだから、行くって連絡していたのに。」
レイが尋ねるが、食べるのに夢中なのか返事は無い。レイはまたため息を吐きながら、持ってきたジュースを啜る。
「そういえば、何か血生臭いけど、人間の家にでも行ってきたの?ジャック。」
レイの言葉に食べるのに夢中になっていた何かージャックは突然食べるのをやめた。そして手を膝について顔を上げる。先程までジャックの顔は暗くて見えなかったが、顔を上げた瞬間、光が差し、ジャックの顔が露になる。ジャックの顔はカボチャだった。いや、正確に言えばかぼちゃの被り物をしていた。ジャックはカボチャ越しで話すが、モゴモゴ言っているので、何をしゃべっているのかわからない。しかし、レイにはわかるらしく相槌を打っている。
「え?家の前に置いてあった供え物のお菓子を誰かが持って行った?」
「モゴモゴ…」
「僕にも用意していたお菓子もあったから、その持って行った人間の家に乗り込んで行ったわけね。」
「モゴモゴ…」
「それでお菓子の腹いせとして、人間も食べちゃったわけか。お菓子もなかったから。お菓子は手に入ったの?」
「モゴモゴ…」
「ほとんど全滅だったから、手に入らなかったのね。災難だったね、人間も。」
「モゴモゴ…」
「僕が来るまで我慢できなかったのね。でも、柘榴とお菓子は持ってきたから満足した?」
レイが言うとジャックはコクコクと頷く。そしてジャックはそばにあった袋の中に手を突っ込んで、目的のモノを取り出して、レイに渡す。
「これしか手に入らなかったのね。まあ今回は、ちょっとした出来心をした人間が悪いんだけどね。」
ジャックに渡されたモノはチョコレート菓子だった。いつもハロウィンでは、レイとお菓子を交換するのがジャックとレイのやり取りである。レイの言葉にジャックはしばらくしょぼんとしていたが、何かを閃き、また袋に手を突っ込んで、小さな箱を取り出して、レイに渡す。
「え?食べちゃった人間の魂の一つを僕にくれるの?」
渡された箱には魂が入っていたらしく、レイはどうしようか考える。そしてしばらくしてまあいいかととりあえずもらっておくことにした。
「じゃあ、またハロウィンにね。ジャック。悪魔の僕が言うことでもないんだけどさ、あんまり人間襲ったり、食べたりしたらダメだよ。そのために、いつも柘榴渡してるんだからね。」
その後レイはしばらくジャックの家で遊んだ後、帰ることにした。ジャックはまたコクコクと頷くと、レイに柘榴の種を手渡す。
「ありがとう、また育ったら持ってくるから。」
そう言うと、レイは羽を広げて飛び立った。ジャックはうれしいのかずっとレイに向かって手を振っていた。
僕には、友達がいる。
でも、それはいつも会えるわけじゃない。その子は僕と同じで、お菓子が大好きな子なんだ。
でも、勝手に取っちゃダメだよ。
すごく、怖いからね…
レイは羽を広げて人間界の空を飛んでいた。しかし、いつものお散歩ではない。片手にはバスケットを持っており、その中には大量のお菓子が入っている。そしてレイの服装もいつものゴスロリのような恰好ではなく、黒いローブのような格好になっている。
「待ちくたびれてるかな?」
レイはお菓子を落とさないように飛びながら、急いでいた。
しばらく飛んでいると、レイは目的の場所を見つけ、羽をたたんで降り立った。そこは古びた建物で、どう見ても人が住んでそうな場所ではないが、レイは入っていった。
「おーい!えーと、トリックオアトリート!今日も来たよ!!」
レイが声を上げて呼ぶが、返事は無い。レイはしばらく叫んでみたが、やはり返事は無かった。すると、レイの背後からまるで唸り声のような声がした。
「ん?」
レイが振り向くと同時にその唸り声のような何かは雄叫びを上げ、レイに牙を向いてレイに襲い掛かる!!
レイに牙を向いて襲い掛かってきた何かは突然動きを止めた。
牙を向いてきた何かは目の前に突き出されたものを見て、動きを止めたのだ。それは柘榴とお菓子だった。
「はい、どうぞ。」
ガツガツ!!
レイは目の前で自分が持ってきた柘榴とお菓子を夢中で食べている何かを見ながら、ため息を吐く。
「どこ行ってたの?今日はハロウィンだから、行くって連絡していたのに。」
レイが尋ねるが、食べるのに夢中なのか返事は無い。レイはまたため息を吐きながら、持ってきたジュースを啜る。
「そういえば、何か血生臭いけど、人間の家にでも行ってきたの?ジャック。」
レイの言葉に食べるのに夢中になっていた何かージャックは突然食べるのをやめた。そして手を膝について顔を上げる。先程までジャックの顔は暗くて見えなかったが、顔を上げた瞬間、光が差し、ジャックの顔が露になる。ジャックの顔はカボチャだった。いや、正確に言えばかぼちゃの被り物をしていた。ジャックはカボチャ越しで話すが、モゴモゴ言っているので、何をしゃべっているのかわからない。しかし、レイにはわかるらしく相槌を打っている。
「え?家の前に置いてあった供え物のお菓子を誰かが持って行った?」
「モゴモゴ…」
「僕にも用意していたお菓子もあったから、その持って行った人間の家に乗り込んで行ったわけね。」
「モゴモゴ…」
「それでお菓子の腹いせとして、人間も食べちゃったわけか。お菓子もなかったから。お菓子は手に入ったの?」
「モゴモゴ…」
「ほとんど全滅だったから、手に入らなかったのね。災難だったね、人間も。」
「モゴモゴ…」
「僕が来るまで我慢できなかったのね。でも、柘榴とお菓子は持ってきたから満足した?」
レイが言うとジャックはコクコクと頷く。そしてジャックはそばにあった袋の中に手を突っ込んで、目的のモノを取り出して、レイに渡す。
「これしか手に入らなかったのね。まあ今回は、ちょっとした出来心をした人間が悪いんだけどね。」
ジャックに渡されたモノはチョコレート菓子だった。いつもハロウィンでは、レイとお菓子を交換するのがジャックとレイのやり取りである。レイの言葉にジャックはしばらくしょぼんとしていたが、何かを閃き、また袋に手を突っ込んで、小さな箱を取り出して、レイに渡す。
「え?食べちゃった人間の魂の一つを僕にくれるの?」
渡された箱には魂が入っていたらしく、レイはどうしようか考える。そしてしばらくしてまあいいかととりあえずもらっておくことにした。
「じゃあ、またハロウィンにね。ジャック。悪魔の僕が言うことでもないんだけどさ、あんまり人間襲ったり、食べたりしたらダメだよ。そのために、いつも柘榴渡してるんだからね。」
その後レイはしばらくジャックの家で遊んだ後、帰ることにした。ジャックはまたコクコクと頷くと、レイに柘榴の種を手渡す。
「ありがとう、また育ったら持ってくるから。」
そう言うと、レイは羽を広げて飛び立った。ジャックはうれしいのかずっとレイに向かって手を振っていた。
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