人類戦線

さむほーん

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胎動編

第二十四話 洗礼儀式

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伏見に付けていた発信機の反応が消えた?

戦闘でやられたか

それとも……

「警戒度を3から4に引き上げて。陣形を密集防御に変更。戦線を一段階手前に下げる」

「了解しました」

これですぐに伝達が伝わるはず

あの子は忠誠心が薄いし洗脳も効きにくい体質だったから裏切るかもしれないと思っていたけれど

斥候に出してからまだ二十分も立ってないのよ

武具の系統から考えても早すぎる

相手に私のような・・・・・武具を持ったものがいたか

まあ、裏切る可能性を考えて、防衛の基本の配置くらいしか教えてはいなかったけれど

早めにあの子の漏らした情報がどの程度かを確認しておく必要がある

隔離されているとはいえ未だに籠城した時の持久力はこちらのほうが上

急がなければいけないのは向こうなのだからそれに対する防衛方法を考えていけばいい

「城崎、覚悟をしておきなさい」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「さて、そろそろ敵の本拠地への攻撃を考えていかなければな」

相手の本拠地は寮だから攻めにくいとは思うけど、停電が続いている今のうちの攻め入ったほうがいいだろうしね

「手動の避難扉が北西に二つある。そっちから入ればいい」

手動の扉か

まあ、万が一電気が復旧しても侵入が気づかれる可能性は低いし

「で、その扉の周辺の敵の配置は?」

これがわからない以上はなんとも言えない

「1つは警備がガラ空き。もう一つは2、3人いた」

う~ん……

その2,3人っていうのが罠かどうかによるんだよなー

2、3人くらいなら罠で置きそうだし

「0人の方だな」

しばらく考えていた城崎が言葉を発した

「あ、そっちにするんだ」

「いくら何でも自分たちの退路を警備0にするのは不用心すぎる」

つまり、人のいる方は脱出口ってことかな

「つまり、人のいる方の近くに奴らが居て、出口に向かう可能性もある」

「なら、むしろ人のいる方がいいんじゃない?」

それなら早めに戦闘が終わるから持久戦にもならないし

「神柱、それは奇襲にならない。対策される」

確かに、弘岡の言うことももっともだ

「でも、それなら逃げられて今の立場から逆になるよね。」

「ああ」

つまり、それって僕たちがこもった後で向こうが兵糧攻めでもしたらまずくないかな

「向こうは、倉庫から食料をある程度持ち出せるんだよね?」

「まあ、言いたい事も分からなくはないが……」

あれ?城崎はこのリスクも考えた上で寮を奪うつもりだったのか?

「今俺達が相手を閉じ込めることができているのは何故だ?」

ん?

どういうことだ?

「外との連絡が断たれているからだろ」

あ、そういうことか

「つまり、どうしても不味そうなときは隔離を解除すればいいってことか」

「そうだ」

「それより二人とも、早くする」

確かに、今は弘岡の言う通り、急ぐべき場面だ

「よし、弘岡が前衛で神柱が遊撃。俺が後方支援の形で行くぞ」

潜入か~~

「これ須斎残しといたほうが良かったんじゃない?」

先にあいつだけ入れて安全確認っていうのもできなくなった

「蒼井をこれ以上危険な場所に入れない」

なるほど、弘岡からしたらそうなんだな

「よし、行くぞ」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

それにしても……

弘岡をだっこで連れて行くことになるとは

僕としては人一人抱えて歩くのけっこう大変なんだけど

まあ、いま減速状態だから弘岡に何か言っても意味ないから文句は自重してるけど

「ここでいいんだよね」

ちょうど避難扉の目の前までやってきた

じゃあ始めるか

そう考えて僕は弘岡を抱えていた手を話す

(解除)

それと同時に僕が手を離してから空中に浮いていた弘岡が行動を始める

「ここの扉、鍵がかかってる」

「やっぱり何か対策してるよなー」

でも、鍵がかかってるだけならまだまだ予想の範疇だ

「鍵のタイプは?」

「南京錠。多分内側に本体がある」

アナログだけど、効果の高い方法だな

じゃあ僕たちはもっとアナログな方法で侵入するとしよう

切れそう?・・・・・

「うん」

でも一応チェックしてもらったほうがいいかな

ということで、一旦後ろまで下がって城崎を呼びに行く

「ああ、確認か」

「ま、念には念を入れて、ね」

一応電子ロックとかで切られたのが分かったら不味いと思う

城崎ならそのあたりを確認できるんじゃないか?

そして、城崎を扉に連れて行った

「大丈夫だった」

あ、大丈夫だったんだ

じゃあ、もう作戦決行だな

「弘岡」

「わかった」

そして、南京錠のシャックル(引っ掛ける部分)を音もなく切った

硬化、意外と汎用性あるな

何でもかんでも切れるなら侵入も楽そうだし

「急ぐぞ、見つかる前に中心まで行く」

「そうできるといいけどね」

聞いたことのない声・・・・・・・・・が聞こえた

見ると、壁から一人が出てくる

まるで、今まで埋まっていたかのように

「二人とも、先行って」

弘岡が足止めするのか

「でもいいの?相性悪そうだけど」

「でも、今回の作戦で私のするべき働きはもう終わった。蒼井を護送に使ったのと理由は同じ」

「……そうだな」

城崎

でも正直、彼女じゃ足止めは厳しいと思うよ

「弘岡」

「なに?」

いけるか・・・・?」

そうか

よく考えれば僕も結構無茶な命令されてるよな

「洗礼」の時が来た、ってことなのかな?

ここで「出来る」など答えたらもうこの先城崎から興味は持たれないだろう

だが、少しの間一緒に戦った僕が思うに弘岡なら大丈夫だろう

予想通りといえばいいのか、弘岡は答える

「やる」



これで多分城先にとって弘岡は「味方」ではない

おそらく「仲間」として戦うことになるだろう
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