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胎動編
第二十六話 停止世界
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よし、倒せた
残り時間も少ないし、早く城崎たちのところに戻らないと
いや、行ってすぐに使い物にならなくなるならむしろ行かないほうがいいか?
(痛っ!もう?)
そんなことを考えていると、時間制限が来たようだ
全身鎧化は筋肉の腱の硬さも強化するので、使用後は反動として動かせなくなる
口や首は動くので意思疎通はできなくは無いが、とても戦えるような状態ではない
予定していた使い方では終盤の戦闘で相手を倒し切る寸前のダメ押しとして使うものだったからこのデメリットは大丈夫だったが
ここは敵陣で、しかも近くに味方はいない
いくらなんでもここで倒れるのは危険すぎる
腱がなれてくるまでの約6分間
その間身を隠せる場所にいないと
徐々に腕も動かし辛くなってきている
時間がない
早くしないと
(足音?!)
そんな……
隠れるのが間に合わない
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
同時刻、上階
「この扉を開けたら本拠地だ」
そっか
でもやっぱり不安だな
「ねぇ、城崎。ほんとに周りに敵いないの?」
「ああ、半径40メートル以内にはな。さっきからそればっかりだな。なにか気になることでもあるのか?」
「うん、気になるっていうか、ずっと違和感みたいなのが付いてるっていうか」
言葉で表しにくいな
でも、こういう違和感は早めに潰しておきたい
そう思ってさっきから城崎に何度も周囲を索敵してもらっているんだが、未だに敵が見つからない
「まあ、不安要素もあるから、敵を倒したら戦利品をあさるより先に帰るか」
「うん、そうして」
じゃあ確か、僕が扉を開けた瞬間に加速で部屋の中に入って瞬殺するんだったよな
城崎からサインが送られた
(3,2,1)
カウントがゼロになると同時に世界がゆっくりになる
(あれ?いつもと感覚が違う)
なんとなくだが、違和感がある
時間もある
15秒だけ止まってみよう
そうして止まって約6秒、前からありえないスピードで走ってくる人がいた
いや、走ってくるスピード自体は普通だ
むしろ少し遅めかもしれない
たが、今まで一度も加速状態の時に普通の速度で走ってくる人など見たことがなかった
つまり、こいつは僕と同系統の装備を使っているということだ
なら、もう少し待ったほうがいい
こういう系統の使い手は多くの場合、まともな戦闘を経験したことがない
初見殺しで防がれたら撤退
それが一番効率がいいからだ
だとすれば、僕が動かなければ警戒することはないはず
そして近づいたらそのまま刺す
あれ?僕も結局まともな戦闘しないな
ま、この装備なら仕方ないか
よし、近づいてきた
あと15m
10m、5m
来た!!
そして僕は目の前に刀を突き出した
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
まあ、今日の任務もいつも通りのことだ
敵の動きを止めて殴る
本当にいつもやっていることだ
一つだけ違うことがあるとすれば、今回は敵の生死を問わない、ということだ
そのほうが随分やりやすい
で、今敵に向かって小走りで向かっているんだが、なにか違和感を感じる
世界自体を減速させてすぐに感じた違和感だ
なにか違う
念の為動きを見ているんだが、特に大きな変化はない
やっぱり杞憂だったのか
(よし、じゃあ止めを)
そう考えていた僕の首のあったところを刀が通り過ぎていった
(危っ!)
これは……
こいつも減速空間でまともに動けるのか?!
まずいな……
報告しようと思ってもこの状態では報告できない
今はなんとか手甲で刀をいなしているが、いつまで持つかは分からない
もしこいつの操作できる倍率が200倍より高ければ少しずつ差が広げられて負ける
早く相手の装備の操作範囲を確かめないと
確かめ次第だけど、「あれ」を使うことも考えておかないとね
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(躱されたっ?!)
反射で同行できる距離じゃない
ってことは読まれてたのか?
どちらにせよ早く畳み掛けないと
相手の操作可能時間が現実の一秒より長かったら、3分以内に終わらせなけりゃならない
今は城崎にも話しかけられないし
久しぶりの孤軍奮闘か
まずは2,3手様子を見よう
そう考えながら刀を繰り出す
ここで相手が追加で操作できるようなら手に負えない
一旦加速を切って城崎に助力を求めるしかなくなるだろう
だが、今攻撃しているのを見ると技術で受け流されれいるだけのようだ
どこかで見た気がするこの手甲は相当使いやすいらしい
「爆炎砲」
すると、僕の行動を制限するような形で炎が出てきた
(あれ?この技って……)
多分だけど、僕が最初に見た技か
でも、明らかに加速(減速かもしれないけど)の能力とは別の能力なんだよな
だとしたら、一番やばい可能性になる
僕がすでに達成してるけど、今のところ僕の他には見つけていないタイプ
「ねぇ、もしかして装備2つ持ってる?」
「だったら、どうする?」
なるほど
これで僕の装備と性能が同じなら僕に勝ち目は無かっただろうね
けど、さっきからこのあたりの温度が少しずつ上がってきている
それも、僕が予定していたよりも遥かにゆっくりとしたペースで
フラグになりそうで怖いけど
これなら勝機はある
頼むから「ここまでが全て策だった」なんて言わないでよ
そして僕は策を決めるために最後の仕上げを開始した
残り時間も少ないし、早く城崎たちのところに戻らないと
いや、行ってすぐに使い物にならなくなるならむしろ行かないほうがいいか?
(痛っ!もう?)
そんなことを考えていると、時間制限が来たようだ
全身鎧化は筋肉の腱の硬さも強化するので、使用後は反動として動かせなくなる
口や首は動くので意思疎通はできなくは無いが、とても戦えるような状態ではない
予定していた使い方では終盤の戦闘で相手を倒し切る寸前のダメ押しとして使うものだったからこのデメリットは大丈夫だったが
ここは敵陣で、しかも近くに味方はいない
いくらなんでもここで倒れるのは危険すぎる
腱がなれてくるまでの約6分間
その間身を隠せる場所にいないと
徐々に腕も動かし辛くなってきている
時間がない
早くしないと
(足音?!)
そんな……
隠れるのが間に合わない
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
同時刻、上階
「この扉を開けたら本拠地だ」
そっか
でもやっぱり不安だな
「ねぇ、城崎。ほんとに周りに敵いないの?」
「ああ、半径40メートル以内にはな。さっきからそればっかりだな。なにか気になることでもあるのか?」
「うん、気になるっていうか、ずっと違和感みたいなのが付いてるっていうか」
言葉で表しにくいな
でも、こういう違和感は早めに潰しておきたい
そう思ってさっきから城崎に何度も周囲を索敵してもらっているんだが、未だに敵が見つからない
「まあ、不安要素もあるから、敵を倒したら戦利品をあさるより先に帰るか」
「うん、そうして」
じゃあ確か、僕が扉を開けた瞬間に加速で部屋の中に入って瞬殺するんだったよな
城崎からサインが送られた
(3,2,1)
カウントがゼロになると同時に世界がゆっくりになる
(あれ?いつもと感覚が違う)
なんとなくだが、違和感がある
時間もある
15秒だけ止まってみよう
そうして止まって約6秒、前からありえないスピードで走ってくる人がいた
いや、走ってくるスピード自体は普通だ
むしろ少し遅めかもしれない
たが、今まで一度も加速状態の時に普通の速度で走ってくる人など見たことがなかった
つまり、こいつは僕と同系統の装備を使っているということだ
なら、もう少し待ったほうがいい
こういう系統の使い手は多くの場合、まともな戦闘を経験したことがない
初見殺しで防がれたら撤退
それが一番効率がいいからだ
だとすれば、僕が動かなければ警戒することはないはず
そして近づいたらそのまま刺す
あれ?僕も結局まともな戦闘しないな
ま、この装備なら仕方ないか
よし、近づいてきた
あと15m
10m、5m
来た!!
そして僕は目の前に刀を突き出した
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
まあ、今日の任務もいつも通りのことだ
敵の動きを止めて殴る
本当にいつもやっていることだ
一つだけ違うことがあるとすれば、今回は敵の生死を問わない、ということだ
そのほうが随分やりやすい
で、今敵に向かって小走りで向かっているんだが、なにか違和感を感じる
世界自体を減速させてすぐに感じた違和感だ
なにか違う
念の為動きを見ているんだが、特に大きな変化はない
やっぱり杞憂だったのか
(よし、じゃあ止めを)
そう考えていた僕の首のあったところを刀が通り過ぎていった
(危っ!)
これは……
こいつも減速空間でまともに動けるのか?!
まずいな……
報告しようと思ってもこの状態では報告できない
今はなんとか手甲で刀をいなしているが、いつまで持つかは分からない
もしこいつの操作できる倍率が200倍より高ければ少しずつ差が広げられて負ける
早く相手の装備の操作範囲を確かめないと
確かめ次第だけど、「あれ」を使うことも考えておかないとね
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(躱されたっ?!)
反射で同行できる距離じゃない
ってことは読まれてたのか?
どちらにせよ早く畳み掛けないと
相手の操作可能時間が現実の一秒より長かったら、3分以内に終わらせなけりゃならない
今は城崎にも話しかけられないし
久しぶりの孤軍奮闘か
まずは2,3手様子を見よう
そう考えながら刀を繰り出す
ここで相手が追加で操作できるようなら手に負えない
一旦加速を切って城崎に助力を求めるしかなくなるだろう
だが、今攻撃しているのを見ると技術で受け流されれいるだけのようだ
どこかで見た気がするこの手甲は相当使いやすいらしい
「爆炎砲」
すると、僕の行動を制限するような形で炎が出てきた
(あれ?この技って……)
多分だけど、僕が最初に見た技か
でも、明らかに加速(減速かもしれないけど)の能力とは別の能力なんだよな
だとしたら、一番やばい可能性になる
僕がすでに達成してるけど、今のところ僕の他には見つけていないタイプ
「ねぇ、もしかして装備2つ持ってる?」
「だったら、どうする?」
なるほど
これで僕の装備と性能が同じなら僕に勝ち目は無かっただろうね
けど、さっきからこのあたりの温度が少しずつ上がってきている
それも、僕が予定していたよりも遥かにゆっくりとしたペースで
フラグになりそうで怖いけど
これなら勝機はある
頼むから「ここまでが全て策だった」なんて言わないでよ
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