人類戦線

さむほーん

文字の大きさ
27 / 220
胎動編

第二十七話 戦線拡大

しおりを挟む
少しずつ

相手に気付かれないように

0.1倍単位でも運動量で考えると大きな変化だ

今は普通に打ち合っている状況だ

この均衡を崩さないように少しずつ温度を上げる

いつか、首を焼き切ったときに気付いたんだが、僕の刀は耐熱性がかなり高い

多分数千度までは耐えれるんじゃないかな

そして、それは相手の装備も同じだろう

弘岡や城崎、須斎の装備もみんなそうだった

だが、こいつ自身、つまり人間の・・・耐熱性は知れている

そこで、僕と相手の最大の違いを考えてみる

僕が刀を使っており、相手が手甲ガントレットを使っていることだ

熱が伝わったときの体に来るダメージがまるで違う

向こうは直接来るんだ

実際、相手の動きが少しずつ鈍ってきている

ここで対策をされてもこの差を使って持久戦に持ち込めば勝てる

そう考えていたとき、正面からナイフが飛んできた

(は?)

いや、どうなってんの?

もともとは超加速している僕のスピードについて来れる「人間」はそうそういない

この相手は今までの動きを見るところ同系統の能力だからまだわからなくもないけれど

さっきから見ている限りではこいつがナイフを飛ばすための仕掛けを作った仕草すらない

なら、他の人が投げたこのになるけど

おもむろに、後ろを見た

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

何が起こった??!

賢明の能力が超高速移動か、それを応用したものだということはなんとなく予想はついていたが

急に近くで他の人間と打ち合っている

なぜ解除したんだ?

見たところ劣勢ではない

なら、一人になるが敵のリーダーを倒すことにするか

時風一人なら・・・・大丈夫だろう

下にやった人間の数から考えるとあと出せて一人だろうが……

二人までなら対処できる

均衡を保ってから須斎が帰ってきたら一気に決着をつける形でいいか

(来た・・か)

首を横に傾けるとさっきまで俺の首があった場所をナイフが通り過ぎていった

「まあ、そう来るよな」

眼の前に現れたのは、当然時風

一人なのは良かった

待ちに徹しても大丈夫そうだからな

「一体あなた達何人で攻めてきたのよ……」

「そんなに多くはないぞ」

4人に加えてお前たちの勢力から一人入ったくらいだからな

後ろから爆発音がした

おそらくさっき投げたナイフだろう

「爆発するナイフとは優雅なのか粗暴なのか」

まあ、どちらでも構わない

今はこいつの装備について探るのが優先だ

「後ろの二人はやっぱり私達からしたら速いスピードで戦っているのね」

「まあ、こちらもマイペースにやろうじゃないか」

取りあえず、例のナイフは爆発するだろうから近寄ること自体を避けなければな

まあ、「ナイフが爆発する」ということを示したのも俺の動きを制限するためのものなのかもしれないが

まずは距離を取るか

地面に手をやり、相手のいる場所を俺より遠くに動かした

一度支配すれば別に手を触れていなくても動かせるんだがブラフなどを敷いて決め手を増やしておきたい

「ああ、一応触れなくても大丈夫なのは事前情報でわかっているから変なブラフは要らないわよ」

……事前情報か

「随分と詳しいんだな。まるで自分の戦闘記録を見られていたのかと思うくらいだ」

「それも良かったかもしれないわね」

それにしても手数が多い

あの距離からナイフが届くとは

特別製なのはナイフなのかあいつの体なのか

それによって対応を変えなければならないから速めに決めておかなければならない、か

防御に徹するのも案外難しいな

「随分と余裕みたいだな」

さっきからかなりのペースでナイフを消費している

このペースでは長時間持たないだろう

つまり、相手には早めに決めなければいけない理由がある

装備がネタがわかれば対応できる一発ネタモノなのか?

なら、ゆっくり時間をかけて・・・・・・・・・・やるか

俺が避けるのも限界はあるが、神柱ならこの膠着状態を崩すこともできるだろう

相手が同系統の能力を持っていても関係ない

手甲と刀ではリーチが違う

少し距離をとったらその時点で神柱の価値だ

現に、神柱の相手はもう肩口を切られている

「くっ!」

「向かわせると思うか?」

自分だけが相手を引き止めていると思うなよ

今まで動かなかったのはこういう意味もあるんだからな

まあ、ここまでくれば勝ちは近いな

フラグだなんだと言われようともそれは揺るがない事実だ

後は敵の増援に警戒しておけばいい

幸い、神柱も前回とは言えずとも余力はあるようだ

一人で拮抗していたのなら二人なら大丈夫だろう

そう考えて、一歩踏み出したのが迂闊だった

踏み出した先にあったのはワイヤー

(罠か!)

捕縛系なら手を触れさせることを最優先にして

いや、これは……

ワイヤーの先についていたのはナイフだった

上からは防げない

寸前で動かした頭の横をナイフが通り過ぎていった

頭の横を通り過ぎたら、そこにあるのは当然腕だ

そのまま腕に突き刺さる

やはりこれも爆発させる効果があるのか腕を吹き飛ばした

かなり痛いが、耐えきれないわけではない

「あら?いたくないの?」

「溺れ死ぬ寸前に比べればかなり楽だ」

それよりも不味いのが戦力の低下だ

手負いの俺と消耗した神柱

これで少ししか消耗していない時風に勝てるかどうかだな

直接勝つ必要はないが時間稼ぎができるかどうかもわからないな

「さて、どうするか」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話

登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

処理中です...