74 / 220
東京事編
第四十四話 不測
しおりを挟む
中には、想像もしていなかった光景が広がっていた
「これ……もしかして全部装備か……?」
倉庫の様な場所には大量の道具が置いてあった
しかし、スコップとジャンバーが同じ棚に置いてあったりと、あまりまとまりが無いように見える
となると、『見た目』や『機能』というよりは『性能』や『効果』で分けているって考えるほうが自然だ
「この中のものって僕が使えるのもあるのかな?」
今の眼も、最初から持っていたものじゃない
経緯はちょっと忘れたけど、何故か僕の目に入ってきたものだ
もしかしたらこの中にも僕が使える装備が有るかもしれない
そう考えて変わる変わるその場にあった装備らしきものを手にとってみる
……そういえば、この装備がどういう能力を持っているのかも分からないから装備が使えるかどうかの判断も出来ないな
よし、じゃあここはもう無視でいいか
……いや、立ち去る前にちょっと嫌がらせだけしておこう
そう思って、少し置かれているものの配置を変えておいた
よく分からないけど、まだ隙間のある箱が残っているのにわざわざ別のところに入れるってことは何か分ける理由があるんでしょ
よし!嫌がらせも終わったし、僕も相手のボスとか倒しに行くか!
多分中心の方にいるでしょ
――――――――――――――――――――
「じゃあ、別館から来るって言う想定で。皆さん!準備しといて下さいね!」
僕がその声をかけると、各地に用意しておいた兵士が迎撃体制を整えた
この人達は、戦わせているから取り敢えず兵隊っぽい感じで呼ばせている元警備員や元々は守ることが中心で攻めたり殺したりすることに慣れていなかった元自衛官とは根本が違う
昔大して立場が高くなかったときに湾岸戦争中のクウェートに出張することになったんだけど、その時の友達の伝手を辿って連れてきた本物の傭兵だ
彼らに対応してもらうと安心だ
一応、念には念を入れてと言うから他にも対抗策は用意しているけど……
高速移動するタイプの敵にはあんまり効果が無さそうだから出来れば彼らに決めてもらいたい
さて、それじゃあ僕も具体的な指示を出す準備をしておこう
装備による監視の効率を最大限に上げるために、僕は目をつむった
えっと……彼の場所は……今別館からこちらへ渡るときの外の道を通っているところか……
じゃあドアで閉じ込めたいけどこの子の動きが速すぎて自動ドアが閉まるまで待ってくれなさそうだな
こんなことなら遠隔操作式の超高速開閉ドアに変えとけば良かった
昔、会議であのバカが言い出したんだけど全員で速攻却下にしたんだよな……
あの時、提案を真面目に受け入れておけば良かった
まあ、こんな状況を予想しろってのが無理な話ではあるんだけど
「さて、指示を出していくから聞いてね」
僕は無線を使ってそう言った
「A、D、E班は西側の入口付近で待機。A班がダクトのあたりに隠れておいて。B、C班は今のところは本部近くで待機。スナイパー的な立ち回りで残りの班を支援するように」
そう指示を出した
傭兵なだけあって軍隊とかよりは自分で考えて行動できると思うから僕があまり指示を出さなくても大丈夫なのかな?
一応、このことも言っておこう
「そうだ、もし予測不能の事態が起こったら自分たちの裁量で好きにしていいからね」
それぞれの部隊長(班長)から了解の意味を持つ言葉が送られてきた
これで一応準備は済ませた
相手の行動を見ながら順次作戦を変えていこうと考えて僕はもう一度目を瞑った
――――――――――――――――――――
えっと……この扉の先が外廊下、って言うやつか
外にあるものに廊下って名付けるのは珍しいな
「ちょっと外では急いだほうが良いのかな?」
色んなところから僕のことが見えるだろうし
加速状態ではあるけど、ゆっくり歩いてたら動体視力の良い人には見えるかもしれないし
「じゃあ、走るか」
扉を開ける準備とスタートダッシュを切る準備を両方済ませてから、僕は外廊下に向って走り出した
久しぶりのダッシュで早くも息が切れてきたけどどうにかして走り抜ける
(あ、でも中で人が待ってたら嫌だな。一旦外で休憩してから中に入ろう)
場所は……あそこの草むらなんかが良いかな?
ベンチとかでゆったり休んだら見つかって即攻撃されそうだし、見つかりにくい場所で休まないと
ということで、僕は大胆にも草むらに寝転がった
よし、ゆっくりする時間も出来たし、今からのことについて考えるとしよう
まず、そもそも僕がこの建物に入る必要が有るのか、という問題からだ
予定通りに行けば、須斎が相手のボス、又は幹部を倒している筈だ
僕に撤退命令が出ていないのは「まだ」倒していないからだけなのかもしれないし、城崎も現状を把握できていないだけなのかもしれない
でも、いつ頃に倒すとかそういう予定も特に聞いてなかったな
敵陣地に忍び込むからあんまり細かい段取りは出来ないのかもしれないけど、もしかしたら今回は城崎も少し焦っているのかもしれない
だとしたら、僕ももう少し積極的になろう
そういうわけで、建物の中に入ろうと僕はドアを開けた
ドアを開けた僕の目に飛び込んできたのは、四つの銃口だった
「これ……もしかして全部装備か……?」
倉庫の様な場所には大量の道具が置いてあった
しかし、スコップとジャンバーが同じ棚に置いてあったりと、あまりまとまりが無いように見える
となると、『見た目』や『機能』というよりは『性能』や『効果』で分けているって考えるほうが自然だ
「この中のものって僕が使えるのもあるのかな?」
今の眼も、最初から持っていたものじゃない
経緯はちょっと忘れたけど、何故か僕の目に入ってきたものだ
もしかしたらこの中にも僕が使える装備が有るかもしれない
そう考えて変わる変わるその場にあった装備らしきものを手にとってみる
……そういえば、この装備がどういう能力を持っているのかも分からないから装備が使えるかどうかの判断も出来ないな
よし、じゃあここはもう無視でいいか
……いや、立ち去る前にちょっと嫌がらせだけしておこう
そう思って、少し置かれているものの配置を変えておいた
よく分からないけど、まだ隙間のある箱が残っているのにわざわざ別のところに入れるってことは何か分ける理由があるんでしょ
よし!嫌がらせも終わったし、僕も相手のボスとか倒しに行くか!
多分中心の方にいるでしょ
――――――――――――――――――――
「じゃあ、別館から来るって言う想定で。皆さん!準備しといて下さいね!」
僕がその声をかけると、各地に用意しておいた兵士が迎撃体制を整えた
この人達は、戦わせているから取り敢えず兵隊っぽい感じで呼ばせている元警備員や元々は守ることが中心で攻めたり殺したりすることに慣れていなかった元自衛官とは根本が違う
昔大して立場が高くなかったときに湾岸戦争中のクウェートに出張することになったんだけど、その時の友達の伝手を辿って連れてきた本物の傭兵だ
彼らに対応してもらうと安心だ
一応、念には念を入れてと言うから他にも対抗策は用意しているけど……
高速移動するタイプの敵にはあんまり効果が無さそうだから出来れば彼らに決めてもらいたい
さて、それじゃあ僕も具体的な指示を出す準備をしておこう
装備による監視の効率を最大限に上げるために、僕は目をつむった
えっと……彼の場所は……今別館からこちらへ渡るときの外の道を通っているところか……
じゃあドアで閉じ込めたいけどこの子の動きが速すぎて自動ドアが閉まるまで待ってくれなさそうだな
こんなことなら遠隔操作式の超高速開閉ドアに変えとけば良かった
昔、会議であのバカが言い出したんだけど全員で速攻却下にしたんだよな……
あの時、提案を真面目に受け入れておけば良かった
まあ、こんな状況を予想しろってのが無理な話ではあるんだけど
「さて、指示を出していくから聞いてね」
僕は無線を使ってそう言った
「A、D、E班は西側の入口付近で待機。A班がダクトのあたりに隠れておいて。B、C班は今のところは本部近くで待機。スナイパー的な立ち回りで残りの班を支援するように」
そう指示を出した
傭兵なだけあって軍隊とかよりは自分で考えて行動できると思うから僕があまり指示を出さなくても大丈夫なのかな?
一応、このことも言っておこう
「そうだ、もし予測不能の事態が起こったら自分たちの裁量で好きにしていいからね」
それぞれの部隊長(班長)から了解の意味を持つ言葉が送られてきた
これで一応準備は済ませた
相手の行動を見ながら順次作戦を変えていこうと考えて僕はもう一度目を瞑った
――――――――――――――――――――
えっと……この扉の先が外廊下、って言うやつか
外にあるものに廊下って名付けるのは珍しいな
「ちょっと外では急いだほうが良いのかな?」
色んなところから僕のことが見えるだろうし
加速状態ではあるけど、ゆっくり歩いてたら動体視力の良い人には見えるかもしれないし
「じゃあ、走るか」
扉を開ける準備とスタートダッシュを切る準備を両方済ませてから、僕は外廊下に向って走り出した
久しぶりのダッシュで早くも息が切れてきたけどどうにかして走り抜ける
(あ、でも中で人が待ってたら嫌だな。一旦外で休憩してから中に入ろう)
場所は……あそこの草むらなんかが良いかな?
ベンチとかでゆったり休んだら見つかって即攻撃されそうだし、見つかりにくい場所で休まないと
ということで、僕は大胆にも草むらに寝転がった
よし、ゆっくりする時間も出来たし、今からのことについて考えるとしよう
まず、そもそも僕がこの建物に入る必要が有るのか、という問題からだ
予定通りに行けば、須斎が相手のボス、又は幹部を倒している筈だ
僕に撤退命令が出ていないのは「まだ」倒していないからだけなのかもしれないし、城崎も現状を把握できていないだけなのかもしれない
でも、いつ頃に倒すとかそういう予定も特に聞いてなかったな
敵陣地に忍び込むからあんまり細かい段取りは出来ないのかもしれないけど、もしかしたら今回は城崎も少し焦っているのかもしれない
だとしたら、僕ももう少し積極的になろう
そういうわけで、建物の中に入ろうと僕はドアを開けた
ドアを開けた僕の目に飛び込んできたのは、四つの銃口だった
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる