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怪奇編
第十七話 確認
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「まず最初に話しておきたいのは、怪異と噂の関係性について、だ」
城崎が僕たちに話を伝えるため、後ろの棚から数冊の紙束を取り出した
「紙?……ああ、確かにそっちの方が良いときも有るのか」
機密性の高い内容とかは未だに紙でやり取りされているところもあるって聞くしね
城崎もそういうの、導入してるんだ
中を見ると、インターネット上で囁かれている噂と、それに関連すると考えられる怪異の情報が書かれていた
こうしてみると、かなり似ているな
というか、そのまんまじゃん……
「見ればわかるが、そのまま一致している。中には多少噂と違うものも無いわけでは無いが、それでも噂から大きく外れているものは居ない」
「それで……ここからどうするの?噂が似ていた、ってだけじゃあこれからやるべきことが見えてこないんだけど」
それを言うと、城崎がため息をつく
芳枝ちゃんも僕になにか思うところがあるのか文句を言ってきた
「神やんさぁ……そんなんだからずっと城ちゃんのパシリなんじゃないの?ちょっとは自分で考えてる?」
パシリ……
「その言い方はちょっと無いんじゃない……?まあ、自分でも城崎の言うことを聞いてばっかりだとは思うけどさぁ……」
さっきも言われたけど、やっぱり僕も少しは自分で考えて動いた方が良いのかな……
「まあ、その話は後で構わない。というか、後にしろ。今はそれより会議だ」
まあ、それもそうだね
「わかった。それで、このデータから何がしたいのかが分からないんだけど、その説明だけしてくれない?」
城崎は少し呆れた顔で分かりやすく説明してくれた
「まず、そこまで噂と怪異が類似するのは偶然とは考えられない。そうなると、選択肢は二つだ。誰かが噂に合わせて怪異を作り出しているか、噂を原料として勝手に発生しているか、だ」
なるほど……
「でも~。やっぱり勝手に発生するのは流石に無いよね~って感じだから~誰かが作ってるって考えるのが自然だよね~」
作ってる……
「それも、やっぱり何かの装備なのかな?」
「そうとも考えられるし、そうじゃないという可能性もある」
そうじゃない可能性?
「自然現象ってこと?流石にそれは無いんじゃない?」
自然発生は無茶があるってさっき言ってたような……
「いや……そうとは言わないんだが……少し心当たりが有ってな……」
心当たり……
まあ、城崎がわざわざそう言うってことは何か有るのかな?
「それ、僕にも話せること?」
「……まあ、お前達にも言っておこう。官邸で見つけた巨大生物は覚えているな」
ああ、あのときのでっかいバケモノね
「それが何か関係あるの?」
「いや……あれからあの巨大生物に類似した伝承や噂を探しているんだが、未だに見つかっていない」
見つかっていない……?
「いや、巨人っぽい伝承なんていくらでもあるでしょ……どんな条件で探したらそうなるの?」
あれ?……そういえば、あの巨人ってどんな見た目してたっけ……
近くで見たはずなのに思い出せないな……
「方法は画像検索だ。一応、写真を数枚撮っておいたからそれを利用した。ただ、それでも何も出てこなかった」
それは……どういうことなんだ?
「あれだけ大きなのが暴れて、噂一つ立ってないってこと~?どうなってるの?」
芳枝ちゃんの言う通りだ
流石にあんなに大きなものが動いてたら、噂にはなる
「っていうか、そもそもあのバケモノって僕たちと会った後、どうなったの?今もどこかでじっとしてたり、もしくは暴れてたりする?」
そういえば、その辺をまだ聞いてなかったな……
どうなんだろう?
「……分からない」
え?
「分からないって、どういうこと?噂が色々ありすぎて特定出来ないってこと?」
「いや……そういう意味ではない」
じゃあ、どういうことなんだ、という僕の視線を受けてこう答える
「発見できない。痕跡もないんだ」
――――――――――――――――――――
「……どういうこと?」
神柱が俺に向かって聞いてくる
だが、今回ばかりは俺でも検討がつかない
「わからん。痕跡が全く見つからない、というのは、足跡も何も出てこないし、ものが凹んだ跡なども見つからない、ということだ」
あれだけ大きなものが動くと、周囲の物を壊すのは間違いない
だが、今のところそのような痕跡が見つけられない
「いや……それでも、少なくとも僕たちを追いかけていたときに出来た奴とか有るでしょ……そういうのも無いの?」
「ああ。見つからない、というより無くなっていると表現したほうが良いだろうな」
これに関しては俺も頭を抱えている
須斎にも今調査してもらっているが、あまり結果は芳しくないようだ
「う~ん……ならさ~一回私達でそういうバケモノみたいなの、捕まえてみない~?」
捕まえる……か
流石に少し無茶なような気もするが……
多少危険を侵しても怪異の発生について調べる価値は有る……か
「そうだな。試してみるか」
やってみる価値は有りそうだな
「じゃ、僕はちょっと調べてくるよ」
――――――――――――――――――――
「……うんうん。まあまあ進んできたかな?」
しっかしま~我ながらとんでもないことを思いつくもんだよ
「そろそろ次のを追加しても良い頃合いかな?」
光の中であるものは呟いた
城崎が僕たちに話を伝えるため、後ろの棚から数冊の紙束を取り出した
「紙?……ああ、確かにそっちの方が良いときも有るのか」
機密性の高い内容とかは未だに紙でやり取りされているところもあるって聞くしね
城崎もそういうの、導入してるんだ
中を見ると、インターネット上で囁かれている噂と、それに関連すると考えられる怪異の情報が書かれていた
こうしてみると、かなり似ているな
というか、そのまんまじゃん……
「見ればわかるが、そのまま一致している。中には多少噂と違うものも無いわけでは無いが、それでも噂から大きく外れているものは居ない」
「それで……ここからどうするの?噂が似ていた、ってだけじゃあこれからやるべきことが見えてこないんだけど」
それを言うと、城崎がため息をつく
芳枝ちゃんも僕になにか思うところがあるのか文句を言ってきた
「神やんさぁ……そんなんだからずっと城ちゃんのパシリなんじゃないの?ちょっとは自分で考えてる?」
パシリ……
「その言い方はちょっと無いんじゃない……?まあ、自分でも城崎の言うことを聞いてばっかりだとは思うけどさぁ……」
さっきも言われたけど、やっぱり僕も少しは自分で考えて動いた方が良いのかな……
「まあ、その話は後で構わない。というか、後にしろ。今はそれより会議だ」
まあ、それもそうだね
「わかった。それで、このデータから何がしたいのかが分からないんだけど、その説明だけしてくれない?」
城崎は少し呆れた顔で分かりやすく説明してくれた
「まず、そこまで噂と怪異が類似するのは偶然とは考えられない。そうなると、選択肢は二つだ。誰かが噂に合わせて怪異を作り出しているか、噂を原料として勝手に発生しているか、だ」
なるほど……
「でも~。やっぱり勝手に発生するのは流石に無いよね~って感じだから~誰かが作ってるって考えるのが自然だよね~」
作ってる……
「それも、やっぱり何かの装備なのかな?」
「そうとも考えられるし、そうじゃないという可能性もある」
そうじゃない可能性?
「自然現象ってこと?流石にそれは無いんじゃない?」
自然発生は無茶があるってさっき言ってたような……
「いや……そうとは言わないんだが……少し心当たりが有ってな……」
心当たり……
まあ、城崎がわざわざそう言うってことは何か有るのかな?
「それ、僕にも話せること?」
「……まあ、お前達にも言っておこう。官邸で見つけた巨大生物は覚えているな」
ああ、あのときのでっかいバケモノね
「それが何か関係あるの?」
「いや……あれからあの巨大生物に類似した伝承や噂を探しているんだが、未だに見つかっていない」
見つかっていない……?
「いや、巨人っぽい伝承なんていくらでもあるでしょ……どんな条件で探したらそうなるの?」
あれ?……そういえば、あの巨人ってどんな見た目してたっけ……
近くで見たはずなのに思い出せないな……
「方法は画像検索だ。一応、写真を数枚撮っておいたからそれを利用した。ただ、それでも何も出てこなかった」
それは……どういうことなんだ?
「あれだけ大きなのが暴れて、噂一つ立ってないってこと~?どうなってるの?」
芳枝ちゃんの言う通りだ
流石にあんなに大きなものが動いてたら、噂にはなる
「っていうか、そもそもあのバケモノって僕たちと会った後、どうなったの?今もどこかでじっとしてたり、もしくは暴れてたりする?」
そういえば、その辺をまだ聞いてなかったな……
どうなんだろう?
「……分からない」
え?
「分からないって、どういうこと?噂が色々ありすぎて特定出来ないってこと?」
「いや……そういう意味ではない」
じゃあ、どういうことなんだ、という僕の視線を受けてこう答える
「発見できない。痕跡もないんだ」
――――――――――――――――――――
「……どういうこと?」
神柱が俺に向かって聞いてくる
だが、今回ばかりは俺でも検討がつかない
「わからん。痕跡が全く見つからない、というのは、足跡も何も出てこないし、ものが凹んだ跡なども見つからない、ということだ」
あれだけ大きなものが動くと、周囲の物を壊すのは間違いない
だが、今のところそのような痕跡が見つけられない
「いや……それでも、少なくとも僕たちを追いかけていたときに出来た奴とか有るでしょ……そういうのも無いの?」
「ああ。見つからない、というより無くなっていると表現したほうが良いだろうな」
これに関しては俺も頭を抱えている
須斎にも今調査してもらっているが、あまり結果は芳しくないようだ
「う~ん……ならさ~一回私達でそういうバケモノみたいなの、捕まえてみない~?」
捕まえる……か
流石に少し無茶なような気もするが……
多少危険を侵しても怪異の発生について調べる価値は有る……か
「そうだな。試してみるか」
やってみる価値は有りそうだな
「じゃ、僕はちょっと調べてくるよ」
――――――――――――――――――――
「……うんうん。まあまあ進んできたかな?」
しっかしま~我ながらとんでもないことを思いつくもんだよ
「そろそろ次のを追加しても良い頃合いかな?」
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