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怪奇編
第三十五話 事件
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どうしてこうなったんだろう……
僕は目の前の惨状を呆然と見つめながら自問した
「ん?神やん?ど~したの~?なんか、急に立ち止まって」
「さっきから立ち止まってたよ……」
この惨状の元凶から話しかけられたので、僕は答えた
この資料室に入った後、資料を漁ろうとしたのか芳枝ちゃんは棚に入っているファイルを片っ端から取り出し始めた
そうして引っ張り出したファイルは傍から見ると無造作に投げ捨てられているように見える
が、捨てられている場所が三つくらいに分かれているところを見る限り、何らかの法則はあるみたいだ
「ねぇ……それ、ちゃんと確認してるの?」
「もちろんだよ~。ちゃんと一文字一文字確認してるよ~」
凄いな……
ちゃんと見えるんだ……
そういった感想を抱きながら、ここまでに起こったことを思い出す
―――――――――――――――――――――
「すみませ~ん。このままこっちに行けばいいんですか~?」
「ああ!いや、そっちは違いますって!資料室があるのは逆ですよ!」
まず、入っていった時から既に不穏だった
係の人に何も聞かず、いきなり歩き出したんだ
そして、暫く歩いてから唐突に場所のことを聞いたんだ
そして、職員らしき人が止めるのを無視して変な方向に歩いて行こうとしてたから、僕が無理やり止めて資料室に連れて行った
「ええ~。こっちじゃないの~?」
「違います。というか、ちゃんと話くらい聞こ?」
その後、資料室で早速情報を集め出したと思ったらこれだ
本当に先が思いやられる
(まあ、良いか)
この感じだと僕の情報収集にはそこまで影響が出なさそうだし
後でこの部屋を片付けなくてはならないという現実から目を背けるという意味も含めて、僕は捜査二課の資料室を後にした
そう、捜査二課の、だ
ちなみに、警察の事件や事故の資料というのは捜査課によって別れており、捜査二課の担当は主に窃盗だ
勿論、窃盗事件に付随して起こる事件が何か有ればその資料も残っているかもしれないけれど、少なくとも人が岩から落下する事故のことは管轄してい無いだろう
更に言うと、芳枝ちゃんが漁っていた棚はあの事故が起こった二年前の棚だ
つまり、どれだけ頑張って探してもあの棚から梁の死亡事故に関する資料は出てこない
そして、僕は凶悪事件に加えて人身事故なども管轄している捜査一課の資料室に向かった
「えっと……十一年前のことだから……」
あれ?何月に起こった事故だっけ?
一年分見るのは流石に骨が折れるからね……
せめて三、四ヶ月分くらいには絞れないものかな……?
院長に聞いてみよう
「もしもし?院長?ちょっと今時間有るかな?」
「何だ?賢。何か聞きたいことでも有んのか?」
電話に出た院長に、僕が梁の事故がいつ起こったかについて聞きたかっていることを伝える
「あん?ありゃ冬のことだろ?確か、十一月の末だったろ。そのせいで、お前もガタガタに震えてたじゃねぇか」
ああ、そうだった
確かに冬の初めくらいだったから僕も城崎も風邪を引くんじゃないかと思うくらいに冷えていたっけ?
「ありがと~。じゃあね~」
そうお礼をしてから電話を切った
(十一月末、か)
時期が分かると探さなければいけない範囲もかなり絞り込める
その年の十一月の事故の情報が書かれたファイルの入っている棚に向けて歩き出した
「ここ……だね」
辿り着いた先で、早速目的の資料を探す
十一月終盤の資料を探していると、面白いものが幾つもある
例えば、十一月二十三日に起こった事件では、車が暴走してマンションに突っ込んだにも関わらず、死者どころか怪我人すら出ていない
他には、二十七日に起こったものだと、どこかの駅に爆破予告が行われていたけど、全く違うところで爆破が起こったり
……あれ?この事件、東京で起こったやつじゃないよね?何で警視庁に資料が有るんだろう……?
まあ、今はそれよりも梁の事故について調べるのが優先だ
暫く探すと、ちゃんと梁が落下した事故についての資料を見つけることができた
「なるほど……この事件を担当した警察官はこの人で……」
書かれている情報を一つ一つ精査していく
今のところは普通の事故だ
やっぱり、城崎の考えすぎだったのかな?
そうして見ていくと、変な部分を見つけた
「……あれ?捜査打ち切り日が事故から一週間後になってる」
これって、普通なのかな?
もしかしたら僕の感覚が間違っているのかも知れないけれど、捜査ってこんなに早く打ち切るものなのかな?
う~ん……気になるな
ちょっと同時期に起こった他の事故についても調べてみよう
そうして、棚からファイルを適当に三つ程取り出した
その中を見ると、やはり少なくとも三週間くらいは捜査をしている
更に四つ程取り出して見ても、やっぱり最低三週間は捜査しているみたいだ
「……うん。一週間っていうのはやっぱり異常に短い」
確かに、【関係者以外立ち入り禁止】の黄色いテープを貼って行うような『分かりやすい』捜査は確かに一週間かそこらで終わっていることも珍しくは無い
でも、それだけで捜査が終わることなんてまず無い
その時点である程度真相に確信が持てていても普通はもう少し調べるものじゃないの?
その「気になったこと」を調べるため、僕は様々な事件の資料を読み漁っていった
僕は目の前の惨状を呆然と見つめながら自問した
「ん?神やん?ど~したの~?なんか、急に立ち止まって」
「さっきから立ち止まってたよ……」
この惨状の元凶から話しかけられたので、僕は答えた
この資料室に入った後、資料を漁ろうとしたのか芳枝ちゃんは棚に入っているファイルを片っ端から取り出し始めた
そうして引っ張り出したファイルは傍から見ると無造作に投げ捨てられているように見える
が、捨てられている場所が三つくらいに分かれているところを見る限り、何らかの法則はあるみたいだ
「ねぇ……それ、ちゃんと確認してるの?」
「もちろんだよ~。ちゃんと一文字一文字確認してるよ~」
凄いな……
ちゃんと見えるんだ……
そういった感想を抱きながら、ここまでに起こったことを思い出す
―――――――――――――――――――――
「すみませ~ん。このままこっちに行けばいいんですか~?」
「ああ!いや、そっちは違いますって!資料室があるのは逆ですよ!」
まず、入っていった時から既に不穏だった
係の人に何も聞かず、いきなり歩き出したんだ
そして、暫く歩いてから唐突に場所のことを聞いたんだ
そして、職員らしき人が止めるのを無視して変な方向に歩いて行こうとしてたから、僕が無理やり止めて資料室に連れて行った
「ええ~。こっちじゃないの~?」
「違います。というか、ちゃんと話くらい聞こ?」
その後、資料室で早速情報を集め出したと思ったらこれだ
本当に先が思いやられる
(まあ、良いか)
この感じだと僕の情報収集にはそこまで影響が出なさそうだし
後でこの部屋を片付けなくてはならないという現実から目を背けるという意味も含めて、僕は捜査二課の資料室を後にした
そう、捜査二課の、だ
ちなみに、警察の事件や事故の資料というのは捜査課によって別れており、捜査二課の担当は主に窃盗だ
勿論、窃盗事件に付随して起こる事件が何か有ればその資料も残っているかもしれないけれど、少なくとも人が岩から落下する事故のことは管轄してい無いだろう
更に言うと、芳枝ちゃんが漁っていた棚はあの事故が起こった二年前の棚だ
つまり、どれだけ頑張って探してもあの棚から梁の死亡事故に関する資料は出てこない
そして、僕は凶悪事件に加えて人身事故なども管轄している捜査一課の資料室に向かった
「えっと……十一年前のことだから……」
あれ?何月に起こった事故だっけ?
一年分見るのは流石に骨が折れるからね……
せめて三、四ヶ月分くらいには絞れないものかな……?
院長に聞いてみよう
「もしもし?院長?ちょっと今時間有るかな?」
「何だ?賢。何か聞きたいことでも有んのか?」
電話に出た院長に、僕が梁の事故がいつ起こったかについて聞きたかっていることを伝える
「あん?ありゃ冬のことだろ?確か、十一月の末だったろ。そのせいで、お前もガタガタに震えてたじゃねぇか」
ああ、そうだった
確かに冬の初めくらいだったから僕も城崎も風邪を引くんじゃないかと思うくらいに冷えていたっけ?
「ありがと~。じゃあね~」
そうお礼をしてから電話を切った
(十一月末、か)
時期が分かると探さなければいけない範囲もかなり絞り込める
その年の十一月の事故の情報が書かれたファイルの入っている棚に向けて歩き出した
「ここ……だね」
辿り着いた先で、早速目的の資料を探す
十一月終盤の資料を探していると、面白いものが幾つもある
例えば、十一月二十三日に起こった事件では、車が暴走してマンションに突っ込んだにも関わらず、死者どころか怪我人すら出ていない
他には、二十七日に起こったものだと、どこかの駅に爆破予告が行われていたけど、全く違うところで爆破が起こったり
……あれ?この事件、東京で起こったやつじゃないよね?何で警視庁に資料が有るんだろう……?
まあ、今はそれよりも梁の事故について調べるのが優先だ
暫く探すと、ちゃんと梁が落下した事故についての資料を見つけることができた
「なるほど……この事件を担当した警察官はこの人で……」
書かれている情報を一つ一つ精査していく
今のところは普通の事故だ
やっぱり、城崎の考えすぎだったのかな?
そうして見ていくと、変な部分を見つけた
「……あれ?捜査打ち切り日が事故から一週間後になってる」
これって、普通なのかな?
もしかしたら僕の感覚が間違っているのかも知れないけれど、捜査ってこんなに早く打ち切るものなのかな?
う~ん……気になるな
ちょっと同時期に起こった他の事故についても調べてみよう
そうして、棚からファイルを適当に三つ程取り出した
その中を見ると、やはり少なくとも三週間くらいは捜査をしている
更に四つ程取り出して見ても、やっぱり最低三週間は捜査しているみたいだ
「……うん。一週間っていうのはやっぱり異常に短い」
確かに、【関係者以外立ち入り禁止】の黄色いテープを貼って行うような『分かりやすい』捜査は確かに一週間かそこらで終わっていることも珍しくは無い
でも、それだけで捜査が終わることなんてまず無い
その時点である程度真相に確信が持てていても普通はもう少し調べるものじゃないの?
その「気になったこと」を調べるため、僕は様々な事件の資料を読み漁っていった
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