138 / 220
怪奇編
第四十五話 異変
しおりを挟む
「で、その進捗はどう?ちゃんと皆に本当のことを気付かせることは出来てるの?」
まずは右端に座っている背の高い女性がそう言った
本当のことを気付かせる……宗教って言うより陰謀論とかそっちになるのかな?
まあ、僕からすると殆ど違いなんて無いようなものなんだけど
「こっちはそれなりに良い感じたよ~。最近はいくつか集団も作れてるからね~」
若い男がそう言った
集団を作る……その集団を媒介にして信仰を広げているのかな?
メモが出来ないから全部自分で覚えないといけないのがキツイな……
「私は少し苦戦していますかね……やはり知識層への啓示は時間が掛かりそうです。その分、刑事を行った後に得られる協力は大きいのですがね」
知識層への浸透も時間を掛ければなんとかなるかも……ってことかな?
だとしたら今の内に潰しておかないととんでも無く面倒なことになるぞ……
城崎のやつ……ギリギリじゃないか
もう少し時間に余裕を持ちたいんだけど……
まあ、今は文句は一旦置いておこう
それよりも、今はこの人達が何処に向かうのかを調べないと
多分だけど、このバーは実際には布教者の拠点じゃない
何でかって言うと、あまりにもバレやす過ぎる
確かに、敢えて隠さないことで秘密を守るっていう手法は有るけど、こんな風に誰でも入れてしまうと流石にバレる確率が上がる
今は気が抜けているのか、秘密に値することもガンガン喋っているけど、いつもこうだとはとても思えない
あんまり人に話が聞こえそうな場所で話すのは避けたいだろうから、そろそろ移動する頃だと思うんだけど……
「……では、そろそろ行きましょうか。この一週間の分の記録も纏めないといけませんし」
お、何か有るみたいだ
その次の瞬間、バーテンダーの後ろに黒い穴が空いた
この穴を利用するのだろうか
それでは、どうぞ
そう言って、一人ずつ入っていく
(あ、ヤバい。もしかしてこれ、早く入らないと置いていかれるやつか?)
だとしたら、今すぐ入らないと
(抜刀)
そう念じて、黒い穴の方に向かう
その前に立ってもう一度考える
この先、本当に安全なのか?
もちろん、仲間をわざわざ危険な所に行かせたりはしないだろうから、本来の用途で使えば、この黒い穴に危険性は殆ど無いのだろう
ただ、僕が入るときは時間の流れが少し違うから、安全とは断定できない
例えば、この穴が人を分子に分解してどこか遠くへ移動させてからそこで再び分子から人体を組み上げるものだとしよう
普通なら、この装備が人体を傷つけることは無いのだろう
でも、今の僕の場合は他の人と少し時間の流れが違うからそうとも言い切れない
もしかしたら、体の三分の一だけ転移した、みたいなことになるかもしれない
だから、加速状態で他人の装備の効果を受ける時は慎重にしないといけないんだけど……
かといって、このまま放っておいたら逃げられるのは明らかだしな……
仕方ない。思い切って飛び込んでみよう
そう思って、目の前の穴に飛び込む
その先には、どこまでも続く広い部屋が有った
――――――――――――――――――――
「……ん?何か変な感覚が……」
「あれ?どうしたの?」
バーテンさんが突然そんなことを言い出したから、少し不安になった
何か有ったのだろうか?
「一応、皆周りを警戒して。誰か隠れていないかとかも見ておいてね」
そう皆に伝える
これから聖域に行くというのに変なのを連れて行く訳にはいかない
そうして、僕たちは部屋の中に誰か他の人が居ないかどうか隅から隅まで探した
「……居ない、か」
「気の所為だったんですかね……?」
どうもそうとは思えないんだけど……
かといって、このままずっと探し続けてもね……
時間も無限じゃないし
そろそろ諦めて予定通り聖域に向かった方が良いかな
「よし!じゃあ、気の所為だったってことで切り上げよ!これ以上探しても多分見つからないよ」
そう言って、皆を聖域に向かわせる
他の人達が入って、マスターと僕だけが残った部屋の中で僕はマスターにこう言った
「さっきはああ言ったけど、一応マスターの方でも誰か居た形跡が無いかどうか調べておいてね。ここを嗅ぎ付けられているなら、聖域に入られる前に集合場所を変えないといけないし」
「分かりました。今日のバーとしての営業が終わってから調べておきます」
そして、僕は聖域に入った
――――――――――――――――――――
「う~ん……全く分からないぞ」
変な空間に入ってから暫く歩いてみたけれど、特に何も見つからない
前後左右で考えると、前には遠くの方に壁があるらしいことは分かった
ただ、左右は分からないし、後ろの方に壁があるようには見えない
道に迷わないように刀で地面に印をつけているけど、今のところ印の付いている場所に戻ってきてはいない
つまり、装備を使ってループさせている訳では無いみたいだ
本当に何も無い空間なんだろうか……
「……あれ?もしかして、僕、結構ヤバくない?」
ここで、僕は自分がこのだだっ広い空間から脱出する方法を持ち合わせていないことに気が付いた
不味いな……こんなところで一生を終えるなんて嫌だぞ……
さっきの黒い穴が閉じる前に元の場所に戻らないと
そうして、僕は自分で付けた印を急いで辿っていった
まずは右端に座っている背の高い女性がそう言った
本当のことを気付かせる……宗教って言うより陰謀論とかそっちになるのかな?
まあ、僕からすると殆ど違いなんて無いようなものなんだけど
「こっちはそれなりに良い感じたよ~。最近はいくつか集団も作れてるからね~」
若い男がそう言った
集団を作る……その集団を媒介にして信仰を広げているのかな?
メモが出来ないから全部自分で覚えないといけないのがキツイな……
「私は少し苦戦していますかね……やはり知識層への啓示は時間が掛かりそうです。その分、刑事を行った後に得られる協力は大きいのですがね」
知識層への浸透も時間を掛ければなんとかなるかも……ってことかな?
だとしたら今の内に潰しておかないととんでも無く面倒なことになるぞ……
城崎のやつ……ギリギリじゃないか
もう少し時間に余裕を持ちたいんだけど……
まあ、今は文句は一旦置いておこう
それよりも、今はこの人達が何処に向かうのかを調べないと
多分だけど、このバーは実際には布教者の拠点じゃない
何でかって言うと、あまりにもバレやす過ぎる
確かに、敢えて隠さないことで秘密を守るっていう手法は有るけど、こんな風に誰でも入れてしまうと流石にバレる確率が上がる
今は気が抜けているのか、秘密に値することもガンガン喋っているけど、いつもこうだとはとても思えない
あんまり人に話が聞こえそうな場所で話すのは避けたいだろうから、そろそろ移動する頃だと思うんだけど……
「……では、そろそろ行きましょうか。この一週間の分の記録も纏めないといけませんし」
お、何か有るみたいだ
その次の瞬間、バーテンダーの後ろに黒い穴が空いた
この穴を利用するのだろうか
それでは、どうぞ
そう言って、一人ずつ入っていく
(あ、ヤバい。もしかしてこれ、早く入らないと置いていかれるやつか?)
だとしたら、今すぐ入らないと
(抜刀)
そう念じて、黒い穴の方に向かう
その前に立ってもう一度考える
この先、本当に安全なのか?
もちろん、仲間をわざわざ危険な所に行かせたりはしないだろうから、本来の用途で使えば、この黒い穴に危険性は殆ど無いのだろう
ただ、僕が入るときは時間の流れが少し違うから、安全とは断定できない
例えば、この穴が人を分子に分解してどこか遠くへ移動させてからそこで再び分子から人体を組み上げるものだとしよう
普通なら、この装備が人体を傷つけることは無いのだろう
でも、今の僕の場合は他の人と少し時間の流れが違うからそうとも言い切れない
もしかしたら、体の三分の一だけ転移した、みたいなことになるかもしれない
だから、加速状態で他人の装備の効果を受ける時は慎重にしないといけないんだけど……
かといって、このまま放っておいたら逃げられるのは明らかだしな……
仕方ない。思い切って飛び込んでみよう
そう思って、目の前の穴に飛び込む
その先には、どこまでも続く広い部屋が有った
――――――――――――――――――――
「……ん?何か変な感覚が……」
「あれ?どうしたの?」
バーテンさんが突然そんなことを言い出したから、少し不安になった
何か有ったのだろうか?
「一応、皆周りを警戒して。誰か隠れていないかとかも見ておいてね」
そう皆に伝える
これから聖域に行くというのに変なのを連れて行く訳にはいかない
そうして、僕たちは部屋の中に誰か他の人が居ないかどうか隅から隅まで探した
「……居ない、か」
「気の所為だったんですかね……?」
どうもそうとは思えないんだけど……
かといって、このままずっと探し続けてもね……
時間も無限じゃないし
そろそろ諦めて予定通り聖域に向かった方が良いかな
「よし!じゃあ、気の所為だったってことで切り上げよ!これ以上探しても多分見つからないよ」
そう言って、皆を聖域に向かわせる
他の人達が入って、マスターと僕だけが残った部屋の中で僕はマスターにこう言った
「さっきはああ言ったけど、一応マスターの方でも誰か居た形跡が無いかどうか調べておいてね。ここを嗅ぎ付けられているなら、聖域に入られる前に集合場所を変えないといけないし」
「分かりました。今日のバーとしての営業が終わってから調べておきます」
そして、僕は聖域に入った
――――――――――――――――――――
「う~ん……全く分からないぞ」
変な空間に入ってから暫く歩いてみたけれど、特に何も見つからない
前後左右で考えると、前には遠くの方に壁があるらしいことは分かった
ただ、左右は分からないし、後ろの方に壁があるようには見えない
道に迷わないように刀で地面に印をつけているけど、今のところ印の付いている場所に戻ってきてはいない
つまり、装備を使ってループさせている訳では無いみたいだ
本当に何も無い空間なんだろうか……
「……あれ?もしかして、僕、結構ヤバくない?」
ここで、僕は自分がこのだだっ広い空間から脱出する方法を持ち合わせていないことに気が付いた
不味いな……こんなところで一生を終えるなんて嫌だぞ……
さっきの黒い穴が閉じる前に元の場所に戻らないと
そうして、僕は自分で付けた印を急いで辿っていった
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる