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人類戦線編
第二十五話 幽閉
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「あの、二人共……ちゃんと見張りしてます?」
「ひゃい!もちろっ、もちろんです!」
「ん?してるけど?」
二人に聞いてみたところ、二人共不安になるような返答をしてきた
まあ、怯えてる人の方は多分ちゃんと見張りをしていて返事が不安なだけだろうけど……
問題はもう一人の方だ
「本当に大丈夫なんですよね?僕がこのメンバーだと不安だ、って言ったら何故か僕がリーダーにされたんであなた達の起こした行動の責任、僕が取らないといけないんですけど」
この人がサボっていたら僕が怒られるのかな……?
連帯責任っていう考え方は嫌いなんだけど
「あれ?そうなの?じゃあもしかして俺、怒られないのかな?なら良かった」
う~ん……そう考えられると困るんだよな……
でも言っていることに間違いは見られないから否定するのも難しい
どうしたものかな……
「ちょっと待て……誰か来そう」
男の人(これからは自分の中で安全さんと呼ぼう)は頭を抑えてそう言った
以外とちゃんとやってたんだな……
僕はてっきりサボっているものかと思ってた
これからはパッと見の印象だけで人を語らないようにしないと
「あっちだな。一応敵か味方かだけでも確認しておいてくれるか?」
「分かりました。僕が行ってきます」
震えてる子(これからはブルブルちゃんと呼ぶとしよう)にはちょっと荷が重いだろうし、安全さんは索敵に忙しそうだ
じゃあ僕がやるしかない
「ありがと~。俺はこのままここで待ってるから、相手が誰かの判別だけ出来たらすぐに帰ってこいよ~」
「りょーかい」
そう言ってから僕は指を差された方に歩いていく
道なりに進んで突き当たりを二回ほど曲がると、元の場所に戻ってきた
(あれ?)
「二人共、移動しました?」
「いや……してないけど……」
「はい、さっきから一歩も動いてません……」
嘘を言っている感じでは無いか
じゃあどういうことなんだろう?
この建物は三角形では無いから二回曲がっただけでは元の場所には辿り着かないはずなんだけど……
「それより、誰が居たんだ?味方だったのか?」
「誰も居ませんでしたけど……」
微妙な沈黙が流れる
「え?えっと……本当に誰も居なかったの?」
「はい」
何か変なことを言っただろうか?
安全さんは少し考え込んでいるみたいだ
「一応さ、もう少しだけ詳しく話を聞いても良いかな?」
「構いませんけど……」
かと言っても何を話せば良いものか……
取り敢えず、一つ一つ丁寧に説明していくことにしよう
「まず、言われた通りにまっすぐ進んで、そのまま道なりに歩くとここに着きました……」
「そっか、なるほど……」
そう言って再び考え込む
「道、間違えたんですかね……?」
「いや、間違えるって言ったってそもそも道に分岐が無いんでしょ?じゃあ間違えようが無いじゃん……」
二人して黙り込んでしまう
一体どういうことなんだろう?
「あ、あの……」
そんなときにブルブルちゃんが声を掛けてくる
「どうしたんですか?」
聞き返すと怯えながらも答えてくれた
「実は、ここに来る途中でハンカチ落としちゃったみたいで……取りに戻っても構いませんか……?近くですのですぐに帰れるかと……」
「ああ、どうぞ」
何だ、そんなことか
別にその位なら僕達に許可を取らずに勝手に行けば良いのに
もしかして、さっき『僕が責任を取る』って言ったことを気にしてたりするのかな?
変な行動をしなければ良いだけなんだけど……
そのまま奥の方に歩いていくのを僕達は見守っていた
「これでどうなるか、ですよね」
「そうだな。あの子がちゃんと取りに戻ることが出来るのか……」
黙ってしばらく待っていると、ブルブルちゃんが帰ってきた
「あれ!?え?!ど、どういう……」
ブルブルちゃん自身も混乱しているみたいだ
「決まりましたね」
「ああ、多分だけど俺達」
「「閉じ込められた」」
――――――――――――――――――――――――
「そろそろ話は終わったか?」
リーダーの女とその話し相手の男に対して俺はスピーカーを通してそう聞いた
「ああ、もう少しでまとまりそうだ。後少しだけ待っていてくれ」
そう言われたので俺も引き下がる
(これ以上観察に時間を掛けたくは無いんだが……)
俺としてはこの二人の人物像はおおよそ分かったからそろそろ次の行動に入りたい
未だに近くの空を飛んでいる軍用機のことを気にかかる
「出来る限り早く終わらせろ」
そう言ってから数分待っていると向こうから一報が入る
「こちらの意見は大方纏まった。伝えさせてもらうぞ」
そう前置きをしてから相手は話した
「我々としてはお前に投降するつもりだ。停戦では無く投降だ。ただし無条件で、だ。そちらから講話のような形で我々に何かを求めることは避けて欲しい」
無条件降伏か……
「本当にそれで良いのか?」
本国との一時休戦くらいは求めてくるとは思っていたが……無条件降伏とは
単なる雇用関係とは言え、一度仕えたところにここまで情が無いのは驚きだな
まあ、その方が俺としては助かるが
「ああ、構わない。ただし、私達の取り扱いは戦時の捕虜の取扱いに関する国際条約に則ったもので頼む」
そのくらいなら問題無いか……
「よし、俺もその条件を飲む。では今からお前は俺達の陣営に加われ」
これで後願の憂いは無い
例の飛行機に全力を尽くせるな
「ひゃい!もちろっ、もちろんです!」
「ん?してるけど?」
二人に聞いてみたところ、二人共不安になるような返答をしてきた
まあ、怯えてる人の方は多分ちゃんと見張りをしていて返事が不安なだけだろうけど……
問題はもう一人の方だ
「本当に大丈夫なんですよね?僕がこのメンバーだと不安だ、って言ったら何故か僕がリーダーにされたんであなた達の起こした行動の責任、僕が取らないといけないんですけど」
この人がサボっていたら僕が怒られるのかな……?
連帯責任っていう考え方は嫌いなんだけど
「あれ?そうなの?じゃあもしかして俺、怒られないのかな?なら良かった」
う~ん……そう考えられると困るんだよな……
でも言っていることに間違いは見られないから否定するのも難しい
どうしたものかな……
「ちょっと待て……誰か来そう」
男の人(これからは自分の中で安全さんと呼ぼう)は頭を抑えてそう言った
以外とちゃんとやってたんだな……
僕はてっきりサボっているものかと思ってた
これからはパッと見の印象だけで人を語らないようにしないと
「あっちだな。一応敵か味方かだけでも確認しておいてくれるか?」
「分かりました。僕が行ってきます」
震えてる子(これからはブルブルちゃんと呼ぶとしよう)にはちょっと荷が重いだろうし、安全さんは索敵に忙しそうだ
じゃあ僕がやるしかない
「ありがと~。俺はこのままここで待ってるから、相手が誰かの判別だけ出来たらすぐに帰ってこいよ~」
「りょーかい」
そう言ってから僕は指を差された方に歩いていく
道なりに進んで突き当たりを二回ほど曲がると、元の場所に戻ってきた
(あれ?)
「二人共、移動しました?」
「いや……してないけど……」
「はい、さっきから一歩も動いてません……」
嘘を言っている感じでは無いか
じゃあどういうことなんだろう?
この建物は三角形では無いから二回曲がっただけでは元の場所には辿り着かないはずなんだけど……
「それより、誰が居たんだ?味方だったのか?」
「誰も居ませんでしたけど……」
微妙な沈黙が流れる
「え?えっと……本当に誰も居なかったの?」
「はい」
何か変なことを言っただろうか?
安全さんは少し考え込んでいるみたいだ
「一応さ、もう少しだけ詳しく話を聞いても良いかな?」
「構いませんけど……」
かと言っても何を話せば良いものか……
取り敢えず、一つ一つ丁寧に説明していくことにしよう
「まず、言われた通りにまっすぐ進んで、そのまま道なりに歩くとここに着きました……」
「そっか、なるほど……」
そう言って再び考え込む
「道、間違えたんですかね……?」
「いや、間違えるって言ったってそもそも道に分岐が無いんでしょ?じゃあ間違えようが無いじゃん……」
二人して黙り込んでしまう
一体どういうことなんだろう?
「あ、あの……」
そんなときにブルブルちゃんが声を掛けてくる
「どうしたんですか?」
聞き返すと怯えながらも答えてくれた
「実は、ここに来る途中でハンカチ落としちゃったみたいで……取りに戻っても構いませんか……?近くですのですぐに帰れるかと……」
「ああ、どうぞ」
何だ、そんなことか
別にその位なら僕達に許可を取らずに勝手に行けば良いのに
もしかして、さっき『僕が責任を取る』って言ったことを気にしてたりするのかな?
変な行動をしなければ良いだけなんだけど……
そのまま奥の方に歩いていくのを僕達は見守っていた
「これでどうなるか、ですよね」
「そうだな。あの子がちゃんと取りに戻ることが出来るのか……」
黙ってしばらく待っていると、ブルブルちゃんが帰ってきた
「あれ!?え?!ど、どういう……」
ブルブルちゃん自身も混乱しているみたいだ
「決まりましたね」
「ああ、多分だけど俺達」
「「閉じ込められた」」
――――――――――――――――――――――――
「そろそろ話は終わったか?」
リーダーの女とその話し相手の男に対して俺はスピーカーを通してそう聞いた
「ああ、もう少しでまとまりそうだ。後少しだけ待っていてくれ」
そう言われたので俺も引き下がる
(これ以上観察に時間を掛けたくは無いんだが……)
俺としてはこの二人の人物像はおおよそ分かったからそろそろ次の行動に入りたい
未だに近くの空を飛んでいる軍用機のことを気にかかる
「出来る限り早く終わらせろ」
そう言ってから数分待っていると向こうから一報が入る
「こちらの意見は大方纏まった。伝えさせてもらうぞ」
そう前置きをしてから相手は話した
「我々としてはお前に投降するつもりだ。停戦では無く投降だ。ただし無条件で、だ。そちらから講話のような形で我々に何かを求めることは避けて欲しい」
無条件降伏か……
「本当にそれで良いのか?」
本国との一時休戦くらいは求めてくるとは思っていたが……無条件降伏とは
単なる雇用関係とは言え、一度仕えたところにここまで情が無いのは驚きだな
まあ、その方が俺としては助かるが
「ああ、構わない。ただし、私達の取り扱いは戦時の捕虜の取扱いに関する国際条約に則ったもので頼む」
そのくらいなら問題無いか……
「よし、俺もその条件を飲む。では今からお前は俺達の陣営に加われ」
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