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人類戦線編
第五十一話 幼馴染で高校生
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「……こちらこそ、久しぶり」
僕が挨拶をすると、梁も挨拶で返してくれた
これでも相手は僕の幼馴染そっくりの人だ
殺す前に、梁と少しだけ話をすることにしよう
「何しに、来たの?」
梁は焦点の定まっていない目をこちらに向けて聞いてきた
「まあ、ちょっと梁に用事が有ってね」
僕は言葉を濁した
いくら偽物と分かっていても、幼い頃を共に過ごした相手に『殺しに来た』と直接伝えるのは流石に気が引ける
「……そう」
まあでも、梁は聡いところがあるから意外と気がついているかもしれないね
「ちょっと聞きたいことがあるけど、良い?」
梁はそう聞いてきた
「うん。何?」
僕はそう返す
「僕ってさ……何?」
なんともまあ、随分と答えにくい質問をしてくるな……
けどここは率直に伝えるとしよう
「僕の友人……の、偽物かな」
思っていることを直接言った
すると、梁は少し煮えきらないような顔をする
「そんな感じ……か」
その雰囲気が昔に似ていて、少し心が暖かくなる
よく考えれば梁は昔からどこか雰囲気が掴みにくいところがあった
僕がそう思っていただけなのかもしれないけど、僕の記憶を元に生まれたんだから僕の思い込み出会ったしてもそれが反映されているはずだ
だからかは分からないけど、僕の想像通りの性格や口調になっている
(……僕の記憶のせいで梁の口調が決まってるって考えると、ちょっと複雑な気分だな)
そういう風に思うところはありながらも、梁の言葉を聞く
「僕はさ……やっぱり偽物なのかな?」
思っていたよりもストレートに聞いてきたな
流石にここまで突っ込んでこられるとは思ってなかったんだけど
「偽物……か、それはそうだね」
僕ははっきりと肯定した
「今の梁は僕の記憶を元にしてライアンさんが作り出した偽物で間違い無い」
「ライアン?」
梁は見た目にしては子供っぽい雰囲気でコテンと首を傾げる
「あれ?梁はライアンさんのこと知らないんだ。梁を生み出してくれた人なんだから名前くらいは覚えてあげた方が良いと思うよ」
「……ああ、あの人」
合点がいったようにそう言う
「名前、ライアンっていうんだ」
その口ぶりからすると、名前は知らないけど顔は知っていたりするのかな?
「うん。お前を生んだ人だ。僕の知っている梁は完全に死んで、今のお前は別人だ」
「やっぱり、そうなんだ」
梁はそう言って滑り台を飛び降りる
僕もそれに続いてあの日のように二人で公園の中を歩いていく
「僕は……自分が何なのか分からないんだ」
梁は突然語り出す
「自分が石神梁として生きてきた記憶も有るし、賢や聖と一緒に遊んだことも覚えている」
「でも、自分が死んだことも覚えてるんだ」
「だから自分が本当に今生きているのか、自分は本当は誰なのかが分からない」
一拍、置く
「賢、その答えを出すまで、僕を殺すのは待っていてもらえる?」
そう持ちかけられた
その提案を、僕は
「……ごめん。それは無理だ」
刀で相手の首に斬りかかることで拒否した
梁の頭が飛ぶ
何も理解できていなさそうな、それでいて少し残念そうな顔をしたまま梁の首はこちらを見ていた
その首から骨が生えてきて、体に繋がる
繋がった瞬間、物凄いスピードで頭が胴体に向かって引っ張られて行き、すぐに身体にくっついた
(……そうか、この梁は人間とは限らないんだったな)
どっちかというと怪異に近いものなのかもしれない
(殺しきれるかな?)
少し不安に思いながら僕は梁を見据える
「……何で?」
そう聞いてきた
「まず、そうしろって言われたからっていうのが一つ。もう一つは、僕が君の存在を嫌ってるから」
そう伝える
「賢はさ、僕のこと嫌いなの?」
梁の姿をした人間がそう聞いてくる
「僕は梁のことは好きだし、その名残として君のことも嫌いじゃあ無い。でも、君のことを許せるのは君が梁のフリをしないことが前提なんだ」
相手は黙っている
「君が梁になろうとした時点で僕が君のことを好きになる理由は消える」
僕はそう言って眼の前にいる梁のニセモノと決別した
やっぱり悲しそうな目をして梁のニセモノはこちらを見る
「そっか……僕は仲良くしたかった」
「僕も、君が梁になろうとしない限りは仲良くするつもりだったんだけどね」
相手は反論してくる
「僕は成り代わろうとなんてしてない!そっちが勝手に勘違いしただけじゃん!」
「いや!してた!お前は間違い無く自分が梁本人で無いことが分かっていながら梁に成り代わろうとしてた!そうでなきゃ、【自分が何者なのか】なんて悩むはずが無い!」
もかしたら、今の梁の偽物の行動原理は全て僕の願いに沿っていて、梁と成り代わろうとするのも僕の願いの一貫なのかもしれない
もしかしたら、僕がやっていることはただ自分の願いから目を背けるだけのことで、本当はこの梁に向き合ったほうが良いのかもしれない
それでも、僕は考えを変える気は無かった
明確に殺意を持って僕はこう言った
「だから死ね。これ以上僕の幼馴染を騙るな」
その瞬間、梁のニセモノの動きに明確な変化が起こった
明らかに、動きが鈍ったんだ
そして、前屈みに倒れるような姿勢になった
それはまるで、僕に首を差し出しているかのようだった
僕は、その首を
刀を思いっきり振り下ろして叩き切った
僕が挨拶をすると、梁も挨拶で返してくれた
これでも相手は僕の幼馴染そっくりの人だ
殺す前に、梁と少しだけ話をすることにしよう
「何しに、来たの?」
梁は焦点の定まっていない目をこちらに向けて聞いてきた
「まあ、ちょっと梁に用事が有ってね」
僕は言葉を濁した
いくら偽物と分かっていても、幼い頃を共に過ごした相手に『殺しに来た』と直接伝えるのは流石に気が引ける
「……そう」
まあでも、梁は聡いところがあるから意外と気がついているかもしれないね
「ちょっと聞きたいことがあるけど、良い?」
梁はそう聞いてきた
「うん。何?」
僕はそう返す
「僕ってさ……何?」
なんともまあ、随分と答えにくい質問をしてくるな……
けどここは率直に伝えるとしよう
「僕の友人……の、偽物かな」
思っていることを直接言った
すると、梁は少し煮えきらないような顔をする
「そんな感じ……か」
その雰囲気が昔に似ていて、少し心が暖かくなる
よく考えれば梁は昔からどこか雰囲気が掴みにくいところがあった
僕がそう思っていただけなのかもしれないけど、僕の記憶を元に生まれたんだから僕の思い込み出会ったしてもそれが反映されているはずだ
だからかは分からないけど、僕の想像通りの性格や口調になっている
(……僕の記憶のせいで梁の口調が決まってるって考えると、ちょっと複雑な気分だな)
そういう風に思うところはありながらも、梁の言葉を聞く
「僕はさ……やっぱり偽物なのかな?」
思っていたよりもストレートに聞いてきたな
流石にここまで突っ込んでこられるとは思ってなかったんだけど
「偽物……か、それはそうだね」
僕ははっきりと肯定した
「今の梁は僕の記憶を元にしてライアンさんが作り出した偽物で間違い無い」
「ライアン?」
梁は見た目にしては子供っぽい雰囲気でコテンと首を傾げる
「あれ?梁はライアンさんのこと知らないんだ。梁を生み出してくれた人なんだから名前くらいは覚えてあげた方が良いと思うよ」
「……ああ、あの人」
合点がいったようにそう言う
「名前、ライアンっていうんだ」
その口ぶりからすると、名前は知らないけど顔は知っていたりするのかな?
「うん。お前を生んだ人だ。僕の知っている梁は完全に死んで、今のお前は別人だ」
「やっぱり、そうなんだ」
梁はそう言って滑り台を飛び降りる
僕もそれに続いてあの日のように二人で公園の中を歩いていく
「僕は……自分が何なのか分からないんだ」
梁は突然語り出す
「自分が石神梁として生きてきた記憶も有るし、賢や聖と一緒に遊んだことも覚えている」
「でも、自分が死んだことも覚えてるんだ」
「だから自分が本当に今生きているのか、自分は本当は誰なのかが分からない」
一拍、置く
「賢、その答えを出すまで、僕を殺すのは待っていてもらえる?」
そう持ちかけられた
その提案を、僕は
「……ごめん。それは無理だ」
刀で相手の首に斬りかかることで拒否した
梁の頭が飛ぶ
何も理解できていなさそうな、それでいて少し残念そうな顔をしたまま梁の首はこちらを見ていた
その首から骨が生えてきて、体に繋がる
繋がった瞬間、物凄いスピードで頭が胴体に向かって引っ張られて行き、すぐに身体にくっついた
(……そうか、この梁は人間とは限らないんだったな)
どっちかというと怪異に近いものなのかもしれない
(殺しきれるかな?)
少し不安に思いながら僕は梁を見据える
「……何で?」
そう聞いてきた
「まず、そうしろって言われたからっていうのが一つ。もう一つは、僕が君の存在を嫌ってるから」
そう伝える
「賢はさ、僕のこと嫌いなの?」
梁の姿をした人間がそう聞いてくる
「僕は梁のことは好きだし、その名残として君のことも嫌いじゃあ無い。でも、君のことを許せるのは君が梁のフリをしないことが前提なんだ」
相手は黙っている
「君が梁になろうとした時点で僕が君のことを好きになる理由は消える」
僕はそう言って眼の前にいる梁のニセモノと決別した
やっぱり悲しそうな目をして梁のニセモノはこちらを見る
「そっか……僕は仲良くしたかった」
「僕も、君が梁になろうとしない限りは仲良くするつもりだったんだけどね」
相手は反論してくる
「僕は成り代わろうとなんてしてない!そっちが勝手に勘違いしただけじゃん!」
「いや!してた!お前は間違い無く自分が梁本人で無いことが分かっていながら梁に成り代わろうとしてた!そうでなきゃ、【自分が何者なのか】なんて悩むはずが無い!」
もかしたら、今の梁の偽物の行動原理は全て僕の願いに沿っていて、梁と成り代わろうとするのも僕の願いの一貫なのかもしれない
もしかしたら、僕がやっていることはただ自分の願いから目を背けるだけのことで、本当はこの梁に向き合ったほうが良いのかもしれない
それでも、僕は考えを変える気は無かった
明確に殺意を持って僕はこう言った
「だから死ね。これ以上僕の幼馴染を騙るな」
その瞬間、梁のニセモノの動きに明確な変化が起こった
明らかに、動きが鈍ったんだ
そして、前屈みに倒れるような姿勢になった
それはまるで、僕に首を差し出しているかのようだった
僕は、その首を
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