妹曰く、僕の婚約者は悪役令嬢らしいです

水江 蓮

文字の大きさ
12 / 18

12

しおりを挟む
「いいですか?ツンデレというのはツンツンデレデレなのです!」

おい!
何を言っているんだ?
何一つ通じないんだが?
ほら見ろ!
皆呆気に取られているぞ!?
この空気僕はどうしたらいいんだよ!
何胸張ってんだよ!?

「シア、何一つ分からない。ちゃんと説明しようね?」

あぁ、僕は優しいからもう一度チャンスをあげるよ?
今度こそちゃんと説明しろよ?

「もう、何故分からないのですか?いいですか?マリアーナ様はこうトゲトゲしい言い方されてますが、中はただ照れているだけなんですよ。もうデレデレに好きなんですよ~!アレク様の事が大好きなんです!」

「えっ!?なっ!?」

おい!
シアのせいでスペードル公爵令嬢が…真っ赤になって固まってしまったじゃないか!
人の心を勝手に伝えるな!

「マリアーナ様は野犬から助けてくれたアレク様のことをずーーーっと好きだったんですよ?知らなかったんですか?」

あぁ~。
もう嫌だ。
なんなんだこの妹は。
ツンツンだろうがデレデレだろうがそこまで言わなくてもいいだろうが!!

僕はとりあえずシアに一発ゲンコツをくらわせて黙られた。
痛いだのなんだの言っているが、お前がしたことに対してこの程度で抑えてやっているんだから感謝しろ!!

「本当にすまない。スペードル公爵令嬢、こんな形で君の思いを伝えることになってしまい…。」

僕が頭を下げると彼女は首を横に振った。

「いいえ、アドリウス王子殿下が悪いわけではありません。私がちゃんと思いを伝えていなかったのが悪いのです。アレク様、私を野犬から救ってくださった時からずっと憧れておりました。ただ…私は素直に言葉にできなくて…すみません。こんな私で良ければよろしくお願いします。」

アレクはというと…こっちも赤くなって固まってるや…。
アレクはこういうの直接言われないと気づかないもんね。
でもこの場じゃなくてよかったよね?
絶対2人っきりでしたかったよね?

僕は仕方がなく揺さぶってアレクを現実に引き戻した。
気を取り戻したアレクは真っ赤な顔で、

「こちらこそよろしくお願いします。」

と小声で答えていた。

この場はなんとか落ち着いたが…シア?
君はしてはいけないことをしたってことを後でじっくり教えてあげよう。
君も一応乙女心持っているんじゃないのかい?
君は本当に何がしたいんだよ…。

頭を擦りながらシアは、

「これでよかったですわ!婚約者同士が拗れることなくなりそうですわ!そうそう、実はルイス様は古文が苦手だとか、アレク様は泳ぐのが苦手とかまだまだ情報ありますからいつでも教えますよ!あ、お兄様は「「「もういい黙って!」」」」

あぁこの妹捨てていいかな…。
一応王女なんだけど…これもう本当に嫌だ。
いや、弱点を知りすぎているから消すか…。

「…お兄様?消すのは法的にアウトです。」

あれ?
君は僕の心が読めたのかい?
それならもっと早くに黙っていたらよかったのに…。

この件に関しては母上に苦情をいれて注意してもらうことにしよう。

本当に疲れた。
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

婚約破棄した王子が見初めた男爵令嬢に王妃教育をさせる様です

Mr.後困る
恋愛
婚約破棄したハワード王子は新しく見初めたメイ男爵令嬢に 王妃教育を施す様に自らの母に頼むのだが・・・

【改稿版】光を忘れたあなたに、永遠の後悔を

桜野なつみ
恋愛
幼き日より、王と王妃は固く結ばれていた。 政略ではなく、互いに慈しみ育んだ、真実の愛。 二人の間に生まれた双子は王国の希望であり、光だった。 だが国に流行病が蔓延したある日、ひとりの“聖女”が現れる。 聖女が癒やしの奇跡を見せたとされ、国中がその姿に熱狂する。 その熱狂の中、王は次第に聖女に惹かれていく。 やがて王は心を奪われ、王妃を遠ざけてゆく…… ーーーーーーーー 初作品です。 自分の読みたい要素をギュッと詰め込みました。

婚約者の幼馴染って、つまりは赤の他人でしょう?そんなにその人が大切なら、自分のお金で養えよ。貴方との婚約、破棄してあげるから、他

猿喰 森繁
恋愛
完結した短編まとめました。 大体1万文字以内なので、空いた時間に気楽に読んでもらえると嬉しいです。

わたくしへの文句くらい、ご自分で仰ったら?

碧水 遥
恋愛
「アンディさまを縛りつけるのはやめてください!」  いえ、あちらから頼み込まれた婚約ですけど。  文句くらい、ご自分で仰ればいいのに。

どうやら私は不必要な令嬢だったようです

かのん
恋愛
 私はいらない存在だと、ふと気づいた。  さようなら。大好きなお姉様。

お姉様のお誕生日を祝うのが、なぜ我儘なの?

月白ヤトヒコ
ファンタジー
健康で、元気なお姉様が羨ましかったの。 物心付いたときから、いつも体調が悪かった。いつもどこかが苦しかった。 お母様が側にいてくれて、ずっと看病してくれた。お父様は、わたしのお医者様の費用やお薬代を稼ぐのが大変なんだってお母様が言ってた。 わたし、知らなかったの。 自分が苦しかったから。お姉様のことを気にする余裕なんてなかったの。 今年こそは、お姉様のお誕生日をお祝いしたかった……んだけど、なぁ。 お姉様のお誕生日を祝うのが、なぜ我儘なの? ※『わたくしの誕生日を家族で祝いたい、ですか? そんな我儘仰らないでくださいな。』の、妹視点。多分、『わたくしの誕生日を~』を先に読んでないとわかり難いかもです。 設定はふわっと。

虐げられてる私のざまあ記録、ご覧になりますか?

リオール
恋愛
両親に虐げられ 姉に虐げられ 妹に虐げられ そして婚約者にも虐げられ 公爵家が次女、ミレナは何をされてもいつも微笑んでいた。 虐げられてるのに、ひたすら耐えて笑みを絶やさない。 それをいいことに、彼女に近しい者は彼女を虐げ続けていた。 けれど彼らは知らない、誰も知らない。 彼女の笑顔の裏に隠された、彼女が抱える闇を── そして今日も、彼女はひっそりと。 ざまあするのです。 そんな彼女の虐げざまあ記録……お読みになりますか? ===== シリアスダークかと思わせて、そうではありません。虐げシーンはダークですが、ざまあシーンは……まあハチャメチャです。軽いのから重いのまで、スッキリ(?)ざまあ。 細かいことはあまり気にせずお読み下さい。 多分ハッピーエンド。 多分主人公だけはハッピーエンド。 あとは……

婚約破棄してたった今処刑した悪役令嬢が前世の幼馴染兼恋人だと気づいてしまった。

風和ふわ
恋愛
タイトル通り。連載の気分転換に執筆しました。 ※なろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、pixivに投稿しています。

処理中です...